きめ つの や い ば うずい てん げん。 無標題文件

火野葦平 花と龍

きめ つの や い ば うずい てん げん

私 ( わたくし )はその人を常に先生と呼んでいた。 だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。 これは世間を 憚 ( はば )かる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。 私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。 筆を 執 ( と )っても心持は同じ事である。 よそよそしい 頭文字 ( かしらもじ )などはとても使う気にならない。 私が先生と知り合いになったのは 鎌倉 ( かまくら )である。 その時私はまだ若々しい書生であった。 暑中休暇を利用して海水浴に行った友達からぜひ来いという 端書 ( はがき )を受け取ったので、私は多少の金を 工面 ( くめん )して、出掛ける事にした。 私は金の工面に 二 ( に )、 三日 ( さんち )を費やした。 ところが私が鎌倉に着いて三日と 経 ( た )たないうちに、私を呼び寄せた友達は、急に国元から帰れという電報を受け取った。 電報には母が病気だからと断ってあったけれども友達はそれを信じなかった。 友達はかねてから国元にいる親たちに 勧 ( すす )まない結婚を 強 ( し )いられていた。 彼は現代の習慣からいうと結婚するにはあまり年が若過ぎた。 それに 肝心 ( かんじん )の当人が気に入らなかった。 それで夏休みに当然帰るべきところを、わざと避けて東京の近くで遊んでいたのである。 彼は電報を私に見せてどうしようと相談をした。 私にはどうしていいか分らなかった。 けれども実際彼の母が病気であるとすれば彼は 固 ( もと )より帰るべきはずであった。 それで彼はとうとう帰る事になった。 せっかく来た私は一人取り残された。 学校の授業が始まるにはまだ 大分 ( だいぶ ) 日数 ( ひかず )があるので鎌倉におってもよし、帰ってもよいという境遇にいた私は、当分元の宿に 留 ( と )まる覚悟をした。 友達は中国のある資産家の 息子 ( むすこ )で金に不自由のない男であったけれども、学校が学校なのと年が年なので、生活の程度は私とそう変りもしなかった。 したがって 一人 ( ひとり )ぼっちになった私は別に 恰好 ( かっこう )な宿を探す面倒ももたなかったのである。 宿は鎌倉でも 辺鄙 ( へんぴ )な方角にあった。 玉突 ( たまつ )きだのアイスクリームだのというハイカラなものには長い 畷 ( なわて )を一つ越さなければ手が届かなかった。 車で行っても二十銭は取られた。 けれども個人の別荘はそこここにいくつでも建てられていた。 それに海へはごく近いので海水浴をやるには至極便利な地位を占めていた。 私は毎日海へはいりに出掛けた。 古い 燻 ( くす )ぶり返った 藁葺 ( わらぶき )の 間 ( あいだ )を通り抜けて 磯 ( いそ )へ下りると、この 辺 ( へん )にこれほどの都会人種が住んでいるかと思うほど、避暑に来た男や女で砂の上が動いていた。 ある時は海の中が 銭湯 ( せんとう )のように黒い頭でごちゃごちゃしている事もあった。 その中に知った人を一人ももたない私も、こういう 賑 ( にぎ )やかな景色の中に 裹 ( つつ )まれて、砂の上に 寝 ( ね )そべってみたり、 膝頭 ( ひざがしら )を波に打たしてそこいらを 跳 ( は )ね 廻 ( まわ )るのは愉快であった。 私は実に先生をこの 雑沓 ( ざっとう )の 間 ( あいだ )に見付け出したのである。 その時海岸には 掛茶屋 ( かけぢゃや )が二軒あった。 私はふとした 機会 ( はずみ )からその一軒の方に行き 慣 ( な )れていた。 長谷辺 ( はせへん )に大きな別荘を構えている人と違って、 各自 ( めいめい )に専有の 着換場 ( きがえば )を 拵 ( こしら )えていないここいらの避暑客には、ぜひともこうした共同着換所といった 風 ( ふう )なものが必要なのであった。 彼らはここで茶を飲み、ここで休息する 外 ( ほか )に、ここで海水着を洗濯させたり、ここで 鹹 ( しお )はゆい 身体 ( からだ )を清めたり、ここへ帽子や 傘 ( かさ )を預けたりするのである。 海水着を持たない私にも持物を盗まれる恐れはあったので、私は海へはいるたびにその茶屋へ 一切 ( いっさい )を 脱 ( ぬ )ぎ 棄 ( す )てる事にしていた。 私 ( わたくし )がその掛茶屋で先生を見た時は、先生がちょうど着物を脱いでこれから海へ入ろうとするところであった。 私はその時反対に 濡 ( ぬ )れた 身体 ( からだ )を風に吹かして水から上がって来た。 二人の 間 ( あいだ )には目を 遮 ( さえぎ )る幾多の黒い頭が動いていた。 特別の事情のない限り、私はついに先生を見逃したかも知れなかった。 それほど浜辺が混雑し、それほど私の頭が 放漫 ( ほうまん )であったにもかかわらず、私がすぐ先生を見付け出したのは、先生が一人の西洋人を 伴 ( つ )れていたからである。 その西洋人の優れて白い皮膚の色が、掛茶屋へ入るや 否 ( いな )や、すぐ私の注意を 惹 ( ひ )いた。 純粋の日本の 浴衣 ( ゆかた )を着ていた彼は、それを 床几 ( しょうぎ )の上にすぽりと 放 ( ほう )り出したまま、腕組みをして海の方を向いて立っていた。 彼は我々の 穿 ( は )く 猿股 ( さるまた )一つの 外 ( ほか )何物も肌に着けていなかった。 私にはそれが第一不思議だった。 私はその二日前に 由井 ( ゆい )が 浜 ( はま )まで行って、砂の上にしゃがみながら、長い間西洋人の海へ入る様子を 眺 ( なが )めていた。 私の 尻 ( しり )をおろした所は少し小高い丘の上で、そのすぐ 傍 ( わき )がホテルの裏口になっていたので、私の 凝 ( じっ )としている 間 ( あいだ )に、 大分 ( だいぶ )多くの男が塩を浴びに出て来たが、いずれも胴と腕と 股 ( もも )は出していなかった。 女は 殊更 ( ことさら )肉を隠しがちであった。 大抵は頭に 護謨製 ( ゴムせい )の 頭巾 ( ずきん )を 被 ( かぶ )って、 海老茶 ( えびちゃ )や 紺 ( こん )や 藍 ( あい )の色を波間に浮かしていた。 そういう有様を目撃したばかりの私の 眼 ( め )には、猿股一つで済まして 皆 ( みん )なの前に立っているこの西洋人がいかにも珍しく見えた。 彼はやがて自分の 傍 ( わき )を顧みて、そこにこごんでいる日本人に、 一言 ( ひとこと ) 二言 ( ふたこと ) 何 ( なに )かいった。 その日本人は砂の上に落ちた 手拭 ( てぬぐい )を拾い上げているところであったが、それを取り上げるや否や、すぐ頭を包んで、海の方へ歩き出した。 その人がすなわち先生であった。 私は単に好奇心のために、並んで浜辺を下りて行く二人の 後姿 ( うしろすがた )を見守っていた。 すると彼らは 真直 ( まっすぐ )に波の中に足を踏み込んだ。 そうして 遠浅 ( とおあさ )の 磯近 ( いそちか )くにわいわい騒いでいる 多人数 ( たにんず )の 間 ( あいだ )を通り抜けて、比較的広々した所へ来ると、二人とも泳ぎ出した。 彼らの頭が小さく見えるまで沖の方へ向いて行った。 それから引き返してまた一直線に浜辺まで戻って来た。 掛茶屋へ帰ると、井戸の水も浴びずに、すぐ 身体 ( からだ )を 拭 ( ふ )いて着物を着て、さっさとどこへか行ってしまった。 彼らの出て行った 後 ( あと )、私はやはり元の 床几 ( しょうぎ )に腰をおろして 烟草 ( タバコ )を吹かしていた。 その時私はぽかんとしながら先生の事を考えた。 どうもどこかで見た事のある顔のように思われてならなかった。 しかしどうしてもいつどこで会った人か 想 ( おも )い出せずにしまった。 その時の私は 屈托 ( くったく )がないというよりむしろ 無聊 ( ぶりょう )に苦しんでいた。 それで 翌日 ( あくるひ )もまた先生に会った時刻を見計らって、わざわざ 掛茶屋 ( かけぢゃや )まで出かけてみた。 すると西洋人は来ないで先生一人 麦藁帽 ( むぎわらぼう )を 被 ( かぶ )ってやって来た。 先生は 眼鏡 ( めがね )をとって台の上に置いて、すぐ 手拭 ( てぬぐい )で頭を包んで、すたすた浜を下りて行った。 先生が 昨日 ( きのう )のように騒がしい 浴客 ( よくかく )の中を通り抜けて、一人で泳ぎ出した時、私は急にその 後 ( あと )が追い掛けたくなった。 私は浅い水を頭の上まで 跳 ( はね )かして相当の深さの所まで来て、そこから先生を 目標 ( めじるし )に 抜手 ( ぬきで )を切った。 すると先生は昨日と違って、一種の 弧線 ( こせん )を 描 ( えが )いて、妙な方向から岸の方へ帰り始めた。 それで私の目的はついに達せられなかった。 私が 陸 ( おか )へ上がって 雫 ( しずく )の垂れる手を振りながら掛茶屋に入ると、先生はもうちゃんと着物を着て入れ違いに外へ出て行った。 私 ( わたくし )は次の日も同じ時刻に浜へ行って先生の顔を見た。 その次の日にもまた同じ事を繰り返した。 けれども物をいい掛ける機会も、 挨拶 ( あいさつ )をする場合も、二人の間には起らなかった。 その上先生の態度はむしろ非社交的であった。 一定の時刻に超然として来て、また超然と帰って行った。 周囲がいくら 賑 ( にぎ )やかでも、それにはほとんど注意を払う様子が見えなかった。 最初いっしょに来た西洋人はその 後 ( ご )まるで姿を見せなかった。 先生はいつでも一人であった。 或 ( あ )る時先生が例の通りさっさと海から上がって来て、いつもの場所に 脱 ( ぬ )ぎ 棄 ( す )てた 浴衣 ( ゆかた )を着ようとすると、どうした訳か、その浴衣に砂がいっぱい着いていた。 先生はそれを落すために、後ろ向きになって、浴衣を二、三度 振 ( ふる )った。 すると着物の下に置いてあった眼鏡が板の 隙間 ( すきま )から下へ落ちた。 先生は 白絣 ( しろがすり )の上へ 兵児帯 ( へこおび )を締めてから、眼鏡の 失 ( な )くなったのに気が付いたと見えて、急にそこいらを探し始めた。 私はすぐ 腰掛 ( こしかけ )の下へ首と手を突ッ込んで眼鏡を拾い出した。 先生は有難うといって、それを私の手から受け取った。 次の日私は先生の 後 ( あと )につづいて海へ飛び込んだ。 そうして先生といっしょの方角に泳いで行った。 二 丁 ( ちょう )ほど沖へ出ると、先生は後ろを振り返って私に話し掛けた。 広い 蒼 ( あお )い海の表面に浮いているものは、その近所に私ら二人より 外 ( ほか )になかった。 そうして強い太陽の光が、眼の届く限り水と山とを照らしていた。 私は自由と歓喜に 充 ( み )ちた筋肉を動かして海の中で 躍 ( おど )り狂った。 先生はまたぱたりと手足の運動を 已 ( や )めて仰向けになったまま 浪 ( なみ )の上に寝た。 私もその 真似 ( まね )をした。 青空の色がぎらぎらと眼を射るように痛烈な色を私の顔に投げ付けた。 「愉快ですね」と私は大きな声を出した。 しばらくして海の中で起き上がるように姿勢を改めた先生は、「もう帰りませんか」といって私を促した。 比較的強い体質をもった私は、もっと海の中で遊んでいたかった。 しかし先生から誘われた時、私はすぐ「ええ帰りましょう」と快く答えた。 そうして二人でまた元の 路 ( みち )を浜辺へ引き返した。 私はこれから先生と懇意になった。 しかし先生がどこにいるかはまだ知らなかった。 それから 中 ( なか )二日おいてちょうど三日目の午後だったと思う。 先生と 掛茶屋 ( かけぢゃや )で出会った時、先生は突然私に向かって、「君はまだ 大分 ( だいぶ )長くここにいるつもりですか」と聞いた。 考えのない私はこういう問いに答えるだけの用意を頭の中に蓄えていなかった。 それで「どうだか分りません」と答えた。 しかしにやにや笑っている先生の顔を見た時、私は急に 極 ( きま )りが悪くなった。 「先生は?」と聞き返さずにはいられなかった。 これが私の口を出た先生という言葉の始まりである。 私はその晩先生の宿を尋ねた。 宿といっても普通の旅館と違って、広い寺の 境内 ( けいだい )にある別荘のような建物であった。 そこに住んでいる人の先生の家族でない事も 解 ( わか )った。 私が先生先生と呼び掛けるので、先生は苦笑いをした。 私はそれが年長者に対する私の 口癖 ( くちくせ )だといって弁解した。 私はこの間の西洋人の事を聞いてみた。 先生は彼の風変りのところや、もう 鎌倉 ( かまくら )にいない事や、色々の話をした末、日本人にさえあまり 交際 ( つきあい )をもたないのに、そういう外国人と 近付 ( ちかづ )きになったのは不思議だといったりした。 私は最後に先生に向かって、どこかで先生を見たように思うけれども、どうしても思い出せないといった。 若い私はその時 暗 ( あん )に相手も私と同じような感じを持っていはしまいかと疑った。 そうして腹の中で先生の返事を予期してかかった。 ところが先生はしばらく 沈吟 ( ちんぎん )したあとで、「どうも君の顔には 見覚 ( みおぼ )えがありませんね。 人違いじゃないですか」といったので私は変に一種の失望を感じた。 私 ( わたくし )は月の末に東京へ帰った。 先生の避暑地を引き上げたのはそれよりずっと前であった。 私は先生と別れる時に、「これから折々お 宅 ( たく )へ伺っても 宜 ( よ )ござんすか」と聞いた。 先生は 単簡 ( たんかん )にただ「ええいらっしゃい」といっただけであった。 その時分の私は先生とよほど懇意になったつもりでいたので、先生からもう少し 濃 ( こまや )かな言葉を予期して 掛 ( かか )ったのである。 それでこの物足りない返事が少し私の自信を 傷 ( いた )めた。 私はこういう事でよく先生から失望させられた。 先生はそれに気が付いているようでもあり、また全く気が付かないようでもあった。 私はまた軽微な失望を繰り返しながら、それがために先生から離れて行く気にはなれなかった。 むしろそれとは反対で、不安に 揺 ( うご )かされるたびに、もっと前へ進みたくなった。 もっと前へ進めば、私の予期するあるものが、いつか眼の前に満足に現われて来るだろうと思った。 私は若かった。 けれどもすべての人間に対して、若い血がこう素直に働こうとは思わなかった。 私はなぜ先生に対してだけこんな心持が起るのか 解 ( わか )らなかった。 それが先生の亡くなった 今日 ( こんにち )になって、始めて解って来た。 先生は始めから私を嫌っていたのではなかったのである。 先生が私に示した時々の 素気 ( そっけ )ない 挨拶 ( あいさつ )や冷淡に見える動作は、私を遠ざけようとする不快の表現ではなかったのである。 傷 ( いた )ましい先生は、自分に近づこうとする人間に、近づくほどの価値のないものだから 止 ( よ )せという警告を与えたのである。 他 ( ひと )の懐かしみに応じない先生は、 他 ( ひと )を 軽蔑 ( けいべつ )する前に、まず自分を軽蔑していたものとみえる。 私は無論先生を訪ねるつもりで東京へ帰って来た。 帰ってから授業の始まるまでにはまだ二週間の 日数 ( ひかず )があるので、そのうちに一度行っておこうと思った。 しかし帰って二日三日と 経 ( た )つうちに、 鎌倉 ( かまくら )にいた時の気分が段々薄くなって来た。 そうしてその上に 彩 ( いろど )られる大都会の空気が、記憶の復活に伴う強い 刺戟 ( しげき )と共に、濃く私の心を染め付けた。 私は往来で学生の顔を見るたびに新しい学年に対する希望と緊張とを感じた。 私はしばらく先生の事を忘れた。 授業が始まって、一カ月ばかりすると私の心に、また一種の 弛 ( たる )みができてきた。 私は何だか不足な顔をして往来を歩き始めた。 物欲しそうに自分の 室 ( へや )の中を 見廻 ( みまわ )した。 私の頭には再び先生の顔が浮いて出た。 私はまた先生に会いたくなった。 始めて先生の 宅 ( うち )を訪ねた時、先生は留守であった。 二度目に行ったのは次の日曜だと覚えている。 晴れた空が身に 沁 ( し )み込むように感ぜられる 好 ( い )い 日和 ( ひより )であった。 その日も先生は留守であった。 鎌倉にいた時、私は先生自身の口から、いつでも 大抵 ( たいてい )宅にいるという事を聞いた。 むしろ外出嫌いだという事も聞いた。 二度来て二度とも会えなかった私は、その言葉を思い出して、 理由 ( わけ )もない不満をどこかに感じた。 私はすぐ玄関先を去らなかった。 下女 ( げじょ )の顔を見て少し 躊躇 ( ちゅうちょ )してそこに立っていた。 この前名刺を取り次いだ記憶のある下女は、私を待たしておいてまた 内 ( うち )へはいった。 すると奥さんらしい人が代って出て来た。 美しい奥さんであった。 私はその人から 鄭寧 ( ていねい )に先生の出先を教えられた。 先生は例月その日になると 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )の墓地にある 或 ( あ )る仏へ花を 手向 ( たむ )けに行く習慣なのだそうである。 「たった今出たばかりで、十分になるか、ならないかでございます」と奥さんは気の毒そうにいってくれた。 私は 会釈 ( えしゃく )して外へ出た。 賑 ( にぎや )かな町の方へ一 丁 ( ちょう )ほど歩くと、私も散歩がてら雑司ヶ谷へ行ってみる気になった。 先生に会えるか会えないかという好奇心も動いた。 それですぐ 踵 ( きびす )を 回 ( めぐ )らした。 私 ( わたくし )は墓地の手前にある 苗畠 ( なえばたけ )の左側からはいって、両方に 楓 ( かえで )を植え付けた広い道を奥の方へ進んで行った。 するとその 端 ( はず )れに見える 茶店 ( ちゃみせ )の中から先生らしい人がふいと出て来た。 私はその人の 眼鏡 ( めがね )の 縁 ( ふち )が日に光るまで近く寄って行った。 そうして出し抜けに「先生」と大きな声を掛けた。 先生は突然立ち留まって私の顔を見た。 「どうして……、どうして……」 先生は同じ言葉を二 遍 ( へん )繰り返した。 その言葉は 森閑 ( しんかん )とした昼の 中 ( うち )に異様な調子をもって繰り返された。 私は急に何とも 応 ( こた )えられなくなった。 「私の 後 ( あと )を 跟 ( つ )けて来たのですか。 どうして……」 先生の態度はむしろ落ち付いていた。 声はむしろ沈んでいた。 けれどもその表情の 中 ( うち )には 判然 ( はっきり )いえないような一種の曇りがあった。 私は私がどうしてここへ来たかを先生に話した。 「 誰 ( だれ )の墓へ参りに行ったか、 妻 ( さい )がその人の名をいいましたか」 「いいえ、そんな事は何もおっしゃいません」 「そうですか。 いう必要がないんだから」 先生はようやく 得心 ( とくしん )したらしい様子であった。 しかし私にはその意味がまるで 解 ( わか )らなかった。 先生と私は通りへ出ようとして墓の間を抜けた。 依撒伯拉何々 ( イサベラなになに )の墓だの、 神僕 ( しんぼく )ロギンの墓だのという 傍 ( かたわら )に、 一切衆生悉有仏生 ( いっさいしゅじょうしつうぶっしょう )と書いた 塔婆 ( とうば )などが建ててあった。 全権公使何々というのもあった。 私は安得烈と 彫 ( ほ )り付けた小さい墓の前で、「これは何と読むんでしょう」と先生に聞いた。 「アンドレとでも読ませるつもりでしょうね」といって先生は苦笑した。 先生はこれらの墓標が現わす 人種々 ( ひとさまざま )の様式に対して、私ほどに 滑稽 ( こっけい )もアイロニーも認めてないらしかった。 私が丸い 墓石 ( はかいし )だの細長い 御影 ( みかげ )の 碑 ( ひ )だのを指して、しきりにかれこれいいたがるのを、始めのうちは黙って聞いていたが、しまいに「あなたは死という事実をまだ 真面目 ( まじめ )に考えた事がありませんね」といった。 私は黙った。 先生もそれぎり何ともいわなくなった。 墓地の区切り目に、大きな 銀杏 ( いちょう )が一本空を隠すように立っていた。 その下へ来た時、先生は高い 梢 ( こずえ )を見上げて、「もう少しすると、 綺麗 ( きれい )ですよ。 この木がすっかり 黄葉 ( こうよう )して、ここいらの地面は 金色 ( きんいろ )の落葉で 埋 ( うず )まるようになります」といった。 先生は月に一度ずつは必ずこの木の下を通るのであった。 向うの方で 凸凹 ( でこぼこ )の地面をならして新墓地を作っている男が、 鍬 ( くわ )の手を休めて私たちを見ていた。 私たちはそこから左へ切れてすぐ街道へ出た。 これからどこへ行くという 目的 ( あて )のない私は、ただ先生の歩く方へ歩いて行った。 先生はいつもより口数を 利 ( き )かなかった。 それでも私はさほどの窮屈を感じなかったので、ぶらぶらいっしょに歩いて行った。 「すぐお 宅 ( たく )へお帰りですか」 「ええ別に寄る所もありませんから」 二人はまた黙って南の方へ坂を下りた。 「先生のお宅の墓地はあすこにあるんですか」と私がまた口を利き出した。 「いいえ」 「どなたのお墓があるんですか。 私もその話はそれぎりにして切り上げた。 すると一 町 ( ちょう )ほど歩いた 後 ( あと )で、先生が不意にそこへ戻って来た。 「あすこには私の友達の墓があるんです」 「お友達のお墓へ 毎月 ( まいげつ )お参りをなさるんですか」 「そうです」 先生はその日これ以外を語らなかった。 私はそれから時々先生を訪問するようになった。 行くたびに先生は在宅であった。 先生に会う 度数 ( どすう )が重なるにつれて、私はますます 繁 ( しげ )く先生の玄関へ足を運んだ。 けれども先生の私に対する態度は初めて 挨拶 ( あいさつ )をした時も、懇意になったその 後 ( のち )も、あまり変りはなかった。 先生は 何時 ( いつ )も静かであった。 ある時は静か過ぎて 淋 ( さび )しいくらいであった。 私は最初から先生には近づきがたい不思議があるように思っていた。 それでいて、どうしても近づかなければいられないという感じが、どこかに強く働いた。 こういう感じを先生に対してもっていたものは、多くの人のうちであるいは私だけかも知れない。 しかしその私だけにはこの直感が 後 ( のち )になって事実の上に証拠立てられたのだから、私は若々しいといわれても、 馬鹿 ( ばか )げていると笑われても、それを見越した自分の直覚をとにかく頼もしくまた 嬉 ( うれ )しく思っている。 今いった通り先生は始終静かであった。 落ち付いていた。 けれども時として変な曇りがその顔を横切る事があった。 窓に黒い鳥影が 射 ( さ )すように。 射すかと思うと、すぐ消えるには消えたが。 私が始めてその曇りを先生の 眉間 ( みけん )に認めたのは、 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )の墓地で、不意に先生を呼び掛けた時であった。 私はその異様の瞬間に、今まで快く流れていた心臓の潮流をちょっと鈍らせた。 しかしそれは単に一時の 結滞 ( けったい )に過ぎなかった。 私の心は五分と 経 ( た )たないうちに平素の弾力を回復した。 私はそれぎり暗そうなこの雲の影を忘れてしまった。 ゆくりなくまたそれを思い出させられたのは、 小春 ( こはる )の尽きるに 間 ( ま )のない 或 ( あ )る晩の事であった。 先生と話していた私は、ふと先生がわざわざ注意してくれた 銀杏 ( いちょう )の 大樹 ( たいじゅ )を 眼 ( め )の前に 想 ( おも )い浮かべた。 勘定してみると、先生が 毎月例 ( まいげつれい )として墓参に行く日が、それからちょうど三日目に当っていた。 その三日目は私の課業が 午 ( ひる )で 終 ( お )える楽な日であった。 私は先生に向かってこういった。 「先生 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )の銀杏はもう散ってしまったでしょうか」 「まだ 空坊主 ( からぼうず )にはならないでしょう」 先生はそう答えながら私の顔を見守った。 そうしてそこからしばし眼を離さなかった。 私はすぐいった。 「今度お 墓参 ( はかまい )りにいらっしゃる時にお 伴 ( とも )をしても 宜 ( よ )ござんすか。 私は先生といっしょにあすこいらが散歩してみたい」 「私は墓参りに行くんで、散歩に行くんじゃないですよ」 「しかしついでに散歩をなすったらちょうど 好 ( い )いじゃありませんか」 先生は何とも答えなかった。 しばらくしてから、「私のは本当の墓参りだけなんだから」といって、どこまでも 墓参 ( ぼさん )と散歩を切り離そうとする 風 ( ふう )に見えた。 私と行きたくない口実だか何だか、私にはその時の先生が、いかにも子供らしくて変に思われた。 私はなおと先へ出る気になった。 「じゃお墓参りでも 好 ( い )いからいっしょに 伴 ( つ )れて行って下さい。 私もお墓参りをしますから」 実際私には墓参と散歩との区別がほとんど無意味のように思われたのである。 すると先生の 眉 ( まゆ )がちょっと曇った。 眼のうちにも異様の光が出た。 それは迷惑とも 嫌悪 ( けんお )とも 畏怖 ( いふ )とも片付けられない 微 ( かす )かな不安らしいものであった。 私は 忽 ( たちま )ち雑司ヶ谷で「先生」と呼び掛けた時の記憶を強く思い起した。 二つの表情は全く同じだったのである。 「私は」と先生がいった。 「私はあなたに話す事のできないある理由があって、 他 ( ひと )といっしょにあすこへ墓参りには行きたくないのです。 自分の 妻 ( さい )さえまだ伴れて行った事がないのです」 私 ( わたくし )は不思議に思った。 しかし私は先生を研究する気でその 宅 ( うち )へ 出入 ( でい )りをするのではなかった。 私はただそのままにして打ち過ぎた。 今考えるとその時の私の態度は、私の生活のうちでむしろ 尊 ( たっと )むべきものの一つであった。 私は全くそのために先生と人間らしい温かい 交際 ( つきあい )ができたのだと思う。 もし私の好奇心が幾分でも先生の心に向かって、研究的に働き掛けたなら、二人の間を 繋 ( つな )ぐ同情の糸は、何の容赦もなくその時ふつりと切れてしまったろう。 若い私は全く自分の態度を自覚していなかった。 それだから 尊 ( たっと )いのかも知れないが、もし間違えて裏へ出たとしたら、どんな結果が二人の仲に落ちて来たろう。 私は想像してもぞっとする。 先生はそれでなくても、冷たい 眼 ( まなこ )で研究されるのを絶えず恐れていたのである。 私は月に二度もしくは三度ずつ必ず先生の 宅 ( うち )へ行くようになった。 私の足が段々 繁 ( しげ )くなった時のある日、先生は突然私に向かって聞いた。 「あなたは何でそうたびたび私のようなものの宅へやって来るのですか」 「何でといって、そんな特別な意味はありません。 私は先生の交際の範囲の 極 ( きわ )めて狭い事を知っていた。 先生の元の同級生などで、その 頃 ( ころ )東京にいるものはほとんど二人か三人しかないという事も知っていた。 先生と同郷の学生などには時たま座敷で同座する場合もあったが、彼らのいずれもは 皆 ( みん )な私ほど先生に親しみをもっていないように見受けられた。 「私は 淋 ( さび )しい人間です」と先生がいった。 「だからあなたの来て下さる事を喜んでいます。 だからなぜそうたびたび来るのかといって聞いたのです」 「そりゃまたなぜです」 私がこう聞き返した時、先生は何とも答えなかった。 ただ私の顔を見て「あなたは 幾歳 ( いくつ )ですか」といった。 この問答は私にとってすこぶる 不得要領 ( ふとくようりょう )のものであったが、私はその時 底 ( そこ )まで押さずに帰ってしまった。 しかもそれから四日と 経 ( た )たないうちにまた先生を訪問した。 先生は座敷へ出るや 否 ( いな )や笑い出した。 「また来ましたね」といった。 「ええ来ました」といって自分も笑った。 私は 外 ( ほか )の人からこういわれたらきっと 癪 ( しゃく )に 触 ( さわ )ったろうと思う。 しかし先生にこういわれた時は、まるで反対であった。 癪に触らないばかりでなくかえって愉快だった。 「私は 淋 ( さび )しい人間です」と先生はその晩またこの間の言葉を繰り返した。 「私は淋しい人間ですが、ことによるとあなたも淋しい人間じゃないですか。 私は淋しくっても年を取っているから、動かずにいられるが、若いあなたはそうは行かないのでしょう。 動けるだけ動きたいのでしょう。 動いて何かに 打 ( ぶ )つかりたいのでしょう……」 「私はちっとも 淋 ( さむ )しくはありません」 「若いうちほど 淋 ( さむ )しいものはありません。 そんならなぜあなたはそうたびたび私の 宅 ( うち )へ来るのですか」 ここでもこの間の言葉がまた先生の口から繰り返された。 「あなたは私に会ってもおそらくまだ 淋 ( さび )しい気がどこかでしているでしょう。 私にはあなたのためにその淋しさを 根元 ( ねもと )から引き抜いて上げるだけの力がないんだから。 あなたは 外 ( ほか )の方を向いて今に手を広げなければならなくなります。 今に私の宅の方へは足が向かなくなります」 先生はこういって淋しい笑い方をした。 幸 ( さいわ )いにして先生の予言は実現されずに済んだ。 経験のない当時の 私 ( わたくし )は、この予言の 中 ( うち )に含まれている明白な意義さえ了解し得なかった。 私は依然として先生に会いに行った。 その 内 ( うち )いつの間にか先生の食卓で 飯 ( めし )を食うようになった。 自然の結果奥さんとも口を 利 ( き )かなければならないようになった。 普通の人間として私は女に対して冷淡ではなかった。 けれども年の若い私の今まで経過して来た境遇からいって、私はほとんど交際らしい交際を女に結んだ事がなかった。 それが 源因 ( げんいん )かどうかは疑問だが、私の興味は往来で出合う知りもしない女に向かって多く働くだけであった。 先生の奥さんにはその前玄関で会った時、美しいという印象を受けた。 それから会うたんびに同じ印象を受けない事はなかった。 しかしそれ以外に私はこれといってとくに奥さんについて語るべき何物ももたないような気がした。 これは奥さんに特色がないというよりも、特色を示す機会が来なかったのだと解釈する方が正当かも知れない。 しかし私はいつでも先生に付属した一部分のような心持で奥さんに対していた。 奥さんも自分の夫の所へ来る書生だからという好意で、私を遇していたらしい。 だから中間に立つ先生を取り 除 ( の )ければ、つまり二人はばらばらになっていた。 それで始めて知り合いになった時の奥さんについては、ただ美しいという 外 ( ほか )に何の感じも残っていない。 ある時私は先生の 宅 ( うち )で酒を飲まされた。 その時奥さんが出て来て 傍 ( そば )で 酌 ( しゃく )をしてくれた。 先生はいつもより愉快そうに見えた。 奥さんに「お前も一つお上がり」といって、自分の 呑 ( の )み干した 盃 ( さかずき )を差した。 奥さんは「私は……」と辞退しかけた 後 ( あと )、迷惑そうにそれを受け取った。 奥さんは 綺麗 ( きれい )な 眉 ( まゆ )を寄せて、私の半分ばかり 注 ( つ )いで上げた盃を、唇の先へ持って行った。 奥さんと先生の間に 下 ( しも )のような会話が始まった。 「珍らしい事。 私に呑めとおっしゃった事は 滅多 ( めった )にないのにね」 「お前は 嫌 ( きら )いだからさ。 しかし 稀 ( たま )には飲むといいよ。 好 ( い )い心持になるよ」 「ちっともならないわ。 苦しいぎりで。 でもあなたは大変ご 愉快 ( ゆかい )そうね、少しご 酒 ( しゅ )を召し上がると」 「時によると大変愉快になる。 しかしいつでもというわけにはいかない」 「今夜はいかがです」 「今夜は 好 ( い )い心持だね」 「これから毎晩少しずつ召し上がると 宜 ( よ )ござんすよ」 「そうはいかない」 「召し上がって下さいよ。 その方が 淋 ( さむ )しくなくって好いから」 先生の 宅 ( うち )は夫婦と 下女 ( げじょ )だけであった。 行くたびに 大抵 ( たいてい )はひそりとしていた。 高い笑い声などの聞こえる試しはまるでなかった。 或 ( あ )る 時 ( とき )は宅の中にいるものは先生と私だけのような気がした。 「子供でもあると好いんですがね」と奥さんは私の方を向いていった。 私は「そうですな」と答えた。 しかし私の心には何の同情も起らなかった。 子供を持った事のないその時の私は、子供をただ 蒼蠅 ( うるさ )いもののように考えていた。 「一人 貰 ( もら )ってやろうか」と先生がいった。 「 貰 ( もらい )ッ子じゃ、ねえあなた」と奥さんはまた私の方を向いた。 「子供はいつまで 経 ( た )ったってできっこないよ」と先生がいった。 奥さんは黙っていた。 「なぜです」と私が代りに聞いた時先生は「天罰だからさ」といって高く笑った。 私 ( わたくし )の知る限り先生と奥さんとは、仲の 好 ( い )い夫婦の 一対 ( いっつい )であった。 家庭の一員として暮した事のない私のことだから、深い消息は無論 解 ( わか )らなかったけれども、座敷で私と 対坐 ( たいざ )している時、先生は何かのついでに、 下女 ( げじょ )を呼ばないで、奥さんを呼ぶ事があった。 (奥さんの名は 静 ( しず )といった)。 先生は「おい静」といつでも 襖 ( ふすま )の方を振り向いた。 その呼びかたが私には 優 ( やさ )しく聞こえた。 返事をして出て来る奥さんの様子も 甚 ( はなは )だ素直であった。 ときたまご 馳走 ( ちそう )になって、奥さんが席へ現われる場合などには、この関係が一層明らかに二人の 間 ( あいだ )に 描 ( えが )き出されるようであった。 先生は時々奥さんを 伴 ( つ )れて、音楽会だの芝居だのに行った。 それから夫婦づれで一週間以内の旅行をした事も、私の記憶によると、二、三度以上あった。 私は 箱根 ( はこね )から貰った 絵端書 ( えはがき )をまだ持っている。 日光 ( にっこう )へ行った時は 紅葉 ( もみじ )の葉を一枚封じ込めた郵便も貰った。 当時の私の眼に映った先生と奥さんの間柄はまずこんなものであった。 そのうちにたった一つの例外があった。 ある日私がいつもの通り、先生の玄関から案内を頼もうとすると、座敷の方でだれかの話し声がした。 よく聞くと、それが尋常の談話でなくって、どうも 言逆 ( いさか )いらしかった。 先生の宅は玄関の次がすぐ座敷になっているので、 格子 ( こうし )の前に立っていた私の耳にその 言逆 ( いさか )いの調子だけはほぼ分った。 そうしてそのうちの一人が先生だという事も、時々高まって来る男の方の声で解った。 相手は先生よりも低い 音 ( おん )なので、誰だか 判然 ( はっきり )しなかったが、どうも奥さんらしく感ぜられた。 泣いているようでもあった。 私はどうしたものだろうと思って玄関先で迷ったが、すぐ決心をしてそのまま下宿へ帰った。 妙に不安な心持が私を襲って来た。 私は書物を読んでも 呑 ( の )み込む能力を失ってしまった。 約一時間ばかりすると先生が窓の下へ来て私の名を呼んだ。 私は驚いて窓を開けた。 先生は散歩しようといって、下から私を誘った。 先刻 ( さっき )帯の間へ 包 ( くる )んだままの時計を出して見ると、もう八時過ぎであった。 私は帰ったなりまだ 袴 ( はかま )を着けていた。 私はそれなりすぐ表へ出た。 その晩私は先生といっしょに 麦酒 ( ビール )を飲んだ。 先生は元来酒量に乏しい人であった。 ある程度まで飲んで、それで酔えなければ、酔うまで飲んでみるという冒険のできない人であった。 「今日は 駄目 ( だめ )です」といって先生は苦笑した。 「愉快になれませんか」と私は気の毒そうに聞いた。 私の腹の中には始終 先刻 ( さっき )の事が 引 ( ひ )っ 懸 ( かか )っていた。 肴 ( さかな )の骨が 咽喉 ( のど )に刺さった時のように、私は苦しんだ。 打ち明けてみようかと考えたり、 止 ( よ )した方が 好 ( よ )かろうかと思い直したりする動揺が、妙に私の様子をそわそわさせた。 「君、今夜はどうかしていますね」と先生の方からいい出した。 「実は私も少し変なのですよ。 君に分りますか」 私は何の答えもし得なかった。 「実は 先刻 ( さっき ) 妻 ( さい )と少し 喧嘩 ( けんか )をしてね。 それで 下 ( くだ )らない神経を 昂奮 ( こうふん )させてしまったんです」と先生がまたいった。 「どうして……」 私には喧嘩という言葉が口へ出て来なかった。 「妻が私を誤解するのです。 それを誤解だといって聞かせても承知しないのです。 つい腹を立てたのです」 「どんなに先生を誤解なさるんですか」 先生は私のこの問いに答えようとはしなかった。 「妻が考えているような人間なら、私だってこんなに苦しんでいやしない」 先生がどんなに苦しんでいるか、これも私には想像の及ばない問題であった。 二人が帰るとき歩きながらの沈黙が一 丁 ( ちょう )も二丁もつづいた。 その 後 ( あと )で突然先生が口を 利 ( き )き出した。 「悪い事をした。 怒って出たから 妻 ( さい )はさぞ心配をしているだろう。 考えると女は 可哀 ( かわい )そうなものですね。 私 ( わたくし )の妻などは私より 外 ( ほか )にまるで頼りにするものがないんだから」 先生の言葉はちょっとそこで 途切 ( とぎ )れたが、別に私の返事を期待する様子もなく、すぐその続きへ移って行った。 「そういうと、夫の方はいかにも心丈夫のようで少し 滑稽 ( こっけい )だが。 君、私は君の眼にどう映りますかね。 強い人に見えますか、弱い人に見えますか」 「 中位 ( ちゅうぐらい )に見えます」と私は答えた。 この答えは先生にとって少し案外らしかった。 先生はまた口を閉じて、無言で歩き出した。 先生の 宅 ( うち )へ帰るには私の下宿のつい 傍 ( そば )を通るのが順路であった。 私はそこまで来て、曲り角で分れるのが先生に済まないような気がした。 「ついでにお 宅 ( たく )の前までお 伴 ( とも )しましょうか」といった。 先生は 忽 ( たちま )ち手で私を 遮 ( さえぎ )った。 「もう遅いから早く帰りたまえ。 私も早く帰ってやるんだから、 妻君 ( さいくん )のために」 先生が最後に付け加えた「妻君のために」という言葉は妙にその時の私の心を暖かにした。 私はその言葉のために、帰ってから安心して寝る事ができた。 私はその 後 ( ご )も長い間この「妻君のために」という言葉を忘れなかった。 先生と奥さんの間に起った 波瀾 ( はらん )が、大したものでない事はこれでも 解 ( わか )った。 それがまた 滅多 ( めった )に起る現象でなかった事も、その後絶えず 出入 ( でい )りをして来た私にはほぼ推察ができた。 それどころか先生はある時こんな感想すら私に 洩 ( も )らした。 「私は世の中で女というものをたった一人しか知らない。 妻 ( さい )以外の女はほとんど女として私に訴えないのです。 妻の方でも、私を天下にただ一人しかない男と思ってくれています。 そういう意味からいって、私たちは最も幸福に生れた人間の 一対 ( いっつい )であるべきはずです」 私は今前後の 行 ( ゆ )き 掛 ( がか )りを忘れてしまったから、先生が何のためにこんな自白を私にして聞かせたのか、 判然 ( はっきり )いう事ができない。 けれども先生の態度の 真面目 ( まじめ )であったのと、調子の沈んでいたのとは、いまだに記憶に残っている。 その時ただ私の耳に異様に響いたのは、「最も幸福に生れた人間の一対であるべきはずです」という最後の一句であった。 先生はなぜ幸福な人間といい切らないで、あるべきはずであると断わったのか。 私にはそれだけが不審であった。 ことにそこへ一種の力を入れた先生の語気が不審であった。 先生は事実はたして幸福なのだろうか、また幸福であるべきはずでありながら、それほど幸福でないのだろうか。 私は心の 中 ( うち )で 疑 ( うたぐ )らざるを得なかった。 けれどもその疑いは一時限りどこかへ 葬 ( ほうむ )られてしまった。 私はそのうち先生の留守に行って、奥さんと二人 差向 ( さしむか )いで話をする機会に出合った。 先生はその日 横浜 ( よこはま )を 出帆 ( しゅっぱん )する汽船に乗って外国へ行くべき友人を 新橋 ( しんばし )へ送りに行って留守であった。 横浜から船に乗る人が、朝八時半の汽車で新橋を立つのはその 頃 ( ころ )の習慣であった。 私はある書物について先生に話してもらう必要があったので、あらかじめ先生の承諾を得た通り、約束の九時に訪問した。 先生の新橋行きは前日わざわざ告別に来た友人に対する 礼義 ( れいぎ )としてその日突然起った出来事であった。 先生はすぐ帰るから留守でも私に待っているようにといい残して行った。 それで私は座敷へ上がって、先生を待つ間、奥さんと話をした。 その時の 私 ( わたくし )はすでに大学生であった。 始めて先生の 宅 ( うち )へ来た 頃 ( ころ )から見るとずっと成人した気でいた。 奥さんとも 大分 ( だいぶ )懇意になった 後 ( のち )であった。 私は奥さんに対して何の窮屈も感じなかった。 差向 ( さしむか )いで色々の話をした。 しかしそれは特色のないただの談話だから、今ではまるで忘れてしまった。 そのうちでたった一つ私の耳に留まったものがある。 しかしそれを話す前に、ちょっと断っておきたい事がある。 先生は大学出身であった。 これは始めから私に知れていた。 しかし先生の何もしないで遊んでいるという事は、東京へ帰って少し 経 ( た )ってから始めて分った。 私はその時どうして遊んでいられるのかと思った。 先生はまるで世間に名前を知られていない人であった。 だから先生の学問や思想については、先生と 密切 ( みっせつ )の関係をもっている私より 外 ( ほか )に敬意を払うもののあるべきはずがなかった。 それを私は常に 惜 ( お )しい事だといった。 先生はまた「私のようなものが世の中へ出て、口を 利 ( き )いては済まない」と答えるぎりで、取り合わなかった。 私にはその答えが 謙遜 ( けんそん )過ぎてかえって世間を冷評するようにも聞こえた。 実際先生は時々昔の同級生で今著名になっている 誰彼 ( だれかれ )を 捉 ( とら )えて、ひどく無遠慮な批評を加える事があった。 それで私は露骨にその矛盾を挙げて 云々 ( うんぬん )してみた。 私の精神は反抗の意味というよりも、世間が先生を知らないで平気でいるのが残念だったからである。 その時先生は沈んだ調子で、「どうしても私は世間に向かって働き掛ける資格のない男だから仕方がありません」といった。 先生の顔には深い一種の表情がありありと刻まれた。 私にはそれが失望だか、不平だか、悲哀だか、 解 ( わか )らなかったけれども、何しろ二の句の継げないほどに強いものだったので、私はそれぎり何もいう勇気が出なかった。 私が奥さんと話している間に、問題が自然先生の事からそこへ落ちて来た。 「先生はなぜああやって、宅で考えたり勉強したりなさるだけで、世の中へ出て仕事をなさらないんでしょう」 「あの人は 駄目 ( だめ )ですよ。 やっぱり何かやりたいのでしょう。 それでいてできないんです。 だから気の毒ですわ」 「しかし先生は健康からいって、別にどこも悪いところはないようじゃありませんか」 「丈夫ですとも。 何にも持病はありません」 「それでなぜ活動ができないんでしょう」 「それが 解 ( わか )らないのよ、あなた。 それが解るくらいなら私だって、こんなに心配しやしません。 わからないから気の毒でたまらないんです」 奥さんの語気には非常に同情があった。 それでも口元だけには微笑が見えた。 外側からいえば、私の方がむしろ 真面目 ( まじめ )だった。 私はむずかしい顔をして黙っていた。 すると奥さんが急に思い出したようにまた口を開いた。 「若い時はあんな人じゃなかったんですよ。 若い時はまるで違っていました。 それが全く変ってしまったんです」 「若い時っていつ頃ですか」と私が聞いた。 「書生時代よ」 「書生時代から先生を知っていらっしゃったんですか」 奥さんは急に薄赤い顔をした。 奥さんは東京の人であった。 それはかつて先生からも奥さん自身からも聞いて知っていた。 奥さんは「本当いうと 合 ( あい )の 子 ( こ )なんですよ」といった。 奥さんの父親はたしか 鳥取 ( とっとり )かどこかの出であるのに、お母さんの方はまだ江戸といった 時分 ( じぶん )の 市ヶ谷 ( いちがや )で生れた女なので、奥さんは冗談半分そういったのである。 ところが先生は全く方角違いの 新潟 ( にいがた )県人であった。 だから奥さんがもし先生の書生時代を知っているとすれば、郷里の関係からでない事は明らかであった。 しかし薄赤い顔をした奥さんはそれより以上の話をしたくないようだったので、私の方でも深くは聞かずにおいた。 先生と知り合いになってから先生の亡くなるまでに、私はずいぶん色々の問題で先生の思想や情操に触れてみたが、結婚当時の状況については、ほとんど何ものも聞き得なかった。 私は時によると、それを善意に解釈してもみた。 年輩の先生の事だから、 艶 ( なま )めかしい回想などを若いものに聞かせるのはわざと 慎 ( つつし )んでいるのだろうと思った。 時によると、またそれを悪くも取った。 先生に限らず、奥さんに限らず、二人とも私に比べると、一時代前の因襲のうちに成人したために、そういう 艶 ( つや )っぽい問題になると、正直に自分を開放するだけの勇気がないのだろうと考えた。 もっともどちらも推測に過ぎなかった。 そうしてどちらの推測の裏にも、二人の結婚の奥に横たわる花やかなロマンスの存在を仮定していた。 私の仮定ははたして誤らなかった。 けれども私はただ恋の半面だけを想像に 描 ( えが )き得たに過ぎなかった。 先生は美しい恋愛の裏に、恐ろしい悲劇を持っていた。 そうしてその悲劇のどんなに先生にとって 見惨 ( みじめ )なものであるかは相手の奥さんにまるで知れていなかった。 奥さんは今でもそれを知らずにいる。 先生はそれを奥さんに隠して死んだ。 先生は奥さんの幸福を破壊する前に、まず自分の生命を破壊してしまった。 私は今この悲劇について何事も語らない。 その悲劇のためにむしろ生れ出たともいえる二人の恋愛については、 先刻 ( さっき )いった通りであった。 二人とも私にはほとんど何も話してくれなかった。 奥さんは慎みのために、先生はまたそれ以上の深い理由のために。 ただ一つ私の記憶に残っている事がある。 或 ( あ )る時 花時分 ( はなじぶん )に私は先生といっしょに 上野 ( うえの )へ行った。 そうしてそこで美しい 一対 ( いっつい )の 男女 ( なんにょ )を見た。 彼らは 睦 ( むつ )まじそうに寄り添って花の下を歩いていた。 場所が場所なので、花よりもそちらを向いて眼を 峙 ( そば )だてている人が沢山あった。 「新婚の夫婦のようだね」と先生がいった。 「仲が 好 ( よ )さそうですね」と私が答えた。 先生は苦笑さえしなかった。 二人の男女を視線の 外 ( ほか )に置くような方角へ足を向けた。 それから私にこう聞いた。 「君は恋をした事がありますか」 私はないと答えた。 「恋をしたくはありませんか」 私は答えなかった。 「したくない事はないでしょう」 「ええ」 「君は今あの男と女を見て、 冷評 ( ひやか )しましたね。 あの 冷評 ( ひやかし )のうちには君が恋を求めながら相手を得られないという不快の声が 交 ( まじ )っていましょう」 「そんな 風 ( ふう )に聞こえましたか」 「聞こえました。 恋の満足を味わっている人はもっと暖かい声を出すものです。 しかし……しかし君、恋は罪悪ですよ。 解 ( わか )っていますか」 私は急に驚かされた。 何とも返事をしなかった。 我々は群集の中にいた。 群集はいずれも 嬉 ( うれ )しそうな顔をしていた。 そこを通り抜けて、花も人も見えない森の中へ来るまでは、同じ問題を口にする機会がなかった。 「恋は罪悪ですか」と 私 ( わたくし )がその時突然聞いた。 「罪悪です。 たしかに」と答えた時の先生の語気は前と同じように強かった。 「なぜですか」 「なぜだか今に解ります。 今にじゃない、もう解っているはずです。 あなたの心はとっくの昔からすでに恋で動いているじゃありませんか」 私は一応自分の胸の中を調べて見た。 けれどもそこは案外に空虚であった。 思いあたるようなものは何にもなかった。 「私の胸の中にこれという目的物は一つもありません。 私は先生に何も隠してはいないつもりです」 「目的物がないから動くのです。 あれば落ち付けるだろうと思って動きたくなるのです」 「今それほど動いちゃいません」 「あなたは物足りない結果私の所に動いて来たじゃありませんか」 「それはそうかも知れません。 しかしそれは恋とは違います」 「恋に 上 ( のぼ )る 楷段 ( かいだん )なんです。 異性と抱き合う順序として、まず同性の私の所へ動いて来たのです」 「私には二つのものが全く性質を 異 ( こと )にしているように思われます」 「いや同じです。 私は男としてどうしてもあなたに満足を与えられない人間なのです。 それから、ある特別の事情があって、なおさらあなたに満足を与えられないでいるのです。 私は実際お気の毒に思っています。 あなたが私からよそへ動いて行くのは仕方がない。 私はむしろそれを希望しているのです。 しかし……」 私は変に悲しくなった。 「私が先生から離れて行くようにお思いになれば仕方がありませんが、私にそんな気の起った事はまだありません」 先生は私の言葉に耳を貸さなかった。 「しかし気を付けないといけない。 恋は罪悪なんだから。 しかし事実としては知らなかった。 いずれにしても先生のいう罪悪という意味は 朦朧 ( もうろう )としてよく 解 ( わか )らなかった。 その上私は少し不愉快になった。 「先生、罪悪という意味をもっと 判然 ( はっきり )いって聞かして下さい。 それでなければこの問題をここで切り上げて下さい。 私自身に罪悪という意味が判然解るまで」 「悪い事をした。 私はあなたに 真実 ( まこと )を話している気でいた。 ところが実際は、あなたを 焦慮 ( じら )していたのだ。 私は悪い事をした」 先生と私とは博物館の裏から 鶯渓 ( うぐいすだに )の方角に静かな歩調で歩いて行った。 垣の 隙間 ( すきま )から広い庭の一部に茂る 熊笹 ( くまざさ )が 幽邃 ( ゆうすい )に見えた。 「君は私がなぜ 毎月 ( まいげつ ) 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )の墓地に 埋 ( うま )っている友人の墓へ参るのか知っていますか」 先生のこの問いは全く突然であった。 しかも先生は私がこの問いに対して答えられないという事もよく承知していた。 私はしばらく返事をしなかった。 すると先生は始めて気が付いたようにこういった。 「また悪い事をいった。 焦慮 ( じら )せるのが悪いと思って、説明しようとすると、その説明がまたあなたを焦慮せるような結果になる。 どうも仕方がない。 この問題はこれで 止 ( や )めましょう。 とにかく恋は罪悪ですよ、よござんすか。 そうして神聖なものですよ」 私には先生の話がますます 解 ( わか )らなくなった。 しかし先生はそれぎり恋を口にしなかった。 年の若い 私 ( わたくし )はややともすると 一図 ( いちず )になりやすかった。 少なくとも先生の眼にはそう映っていたらしい。 私には学校の講義よりも先生の談話の方が有益なのであった。 教授の意見よりも先生の思想の方が有難いのであった。 とどの詰まりをいえば、教壇に立って私を指導してくれる偉い人々よりもただ 独 ( ひと )りを守って多くを語らない先生の方が偉く見えたのであった。 「あんまり 逆上 ( のぼせ )ちゃいけません」と先生がいった。 「 覚 ( さ )めた結果としてそう思うんです」と答えた時の私には充分の自信があった。 その自信を先生は 肯 ( うけ )がってくれなかった。 「あなたは熱に浮かされているのです。 熱がさめると 厭 ( いや )になります。 私は今のあなたからそれほどに思われるのを、苦しく感じています。 しかしこれから先のあなたに起るべき変化を予想して見ると、なお苦しくなります」 「私はそれほど軽薄に思われているんですか。 それほど不信用なんですか」 「私はお気の毒に思うのです」 「気の毒だが信用されないとおっしゃるんですか」 先生は迷惑そうに庭の方を向いた。 その庭に、この間まで重そうな赤い強い色をぽたぽた点じていた 椿 ( つばき )の花はもう一つも見えなかった。 先生は座敷からこの椿の花をよく 眺 ( なが )める癖があった。 「信用しないって、特にあなたを信用しないんじゃない。 人間全体を信用しないんです」 その時 生垣 ( いけがき )の向うで金魚売りらしい声がした。 その 外 ( ほか )には何の聞こえるものもなかった。 大通りから二 丁 ( ちょう )も深く折れ込んだ 小路 ( こうじ )は 存外 ( ぞんがい )静かであった。 家 ( うち )の中はいつもの通りひっそりしていた。 私は次の 間 ( ま )に奥さんのいる事を知っていた。 黙って針仕事か何かしている奥さんの耳に私の話し声が聞こえるという事も知っていた。 しかし私は全くそれを忘れてしまった。 「じゃ奥さんも信用なさらないんですか」と先生に聞いた。 先生は少し不安な顔をした。 そうして直接の答えを避けた。 「私は私自身さえ信用していないのです。 つまり自分で自分が信用できないから、人も信用できないようになっているのです。 自分を 呪 ( のろ )うより 外 ( ほか )に仕方がないのです」 「そうむずかしく考えれば、誰だって確かなものはないでしょう」 「いや考えたんじゃない。 やったんです。 やった後で驚いたんです。 そうして非常に 怖 ( こわ )くなったんです」 私はもう少し先まで同じ道を 辿 ( たど )って行きたかった。 すると 襖 ( ふすま )の陰で「あなた、あなた」という奥さんの声が二度聞こえた。 先生は二度目に「何だい」といった。 奥さんは「ちょっと」と先生を次の 間 ( ま )へ呼んだ。 二人の間にどんな用事が起ったのか、私には 解 ( わか )らなかった。 それを想像する余裕を与えないほど早く先生はまた座敷へ帰って来た。 「とにかくあまり私を信用してはいけませんよ。 今に後悔するから。 そうして自分が 欺 ( あざむ )かれた返報に、残酷な 復讐 ( ふくしゅう )をするようになるものだから」 「そりゃどういう意味ですか」 「かつてはその人の 膝 ( ひざ )の前に 跪 ( ひざまず )いたという記憶が、今度はその人の頭の上に足を 載 ( の )せさせようとするのです。 私は未来の侮辱を受けないために、今の尊敬を 斥 ( しりぞ )けたいと思うのです。 私は今より一層 淋 ( さび )しい未来の私を我慢する代りに、淋しい今の私を我慢したいのです。 自由と独立と 己 ( おの )れとに 充 ( み )ちた現代に生れた我々は、その犠牲としてみんなこの淋しみを味わわなくてはならないでしょう」 私はこういう覚悟をもっている先生に対して、いうべき言葉を知らなかった。 その 後 ( ご ) 私 ( わたくし )は奥さんの顔を見るたびに気になった。 先生は奥さんに対しても始終こういう態度に出るのだろうか。 もしそうだとすれば、奥さんはそれで満足なのだろうか。 奥さんの様子は満足とも不満足とも 極 ( き )めようがなかった。 私はそれほど近く奥さんに接触する機会がなかったから。 それから奥さんは私に会うたびに尋常であったから。 最後に先生のいる席でなければ私と奥さんとは 滅多 ( めった )に顔を合せなかったから。 私の疑惑はまだその上にもあった。 先生の人間に対するこの覚悟はどこから来るのだろうか。 ただ冷たい眼で自分を内省したり現代を観察したりした結果なのだろうか。 先生は 坐 ( すわ )って考える 質 ( たち )の人であった。 先生の頭さえあれば、こういう態度は坐って世の中を考えていても自然と出て来るものだろうか。 私にはそうばかりとは思えなかった。 先生の覚悟は生きた覚悟らしかった。 火に焼けて冷却し切った 石造 ( せきぞう )家屋の 輪廓 ( りんかく )とは違っていた。 私の眼に映ずる先生はたしかに思想家であった。 けれどもその思想家の 纏 ( まと )め上げた主義の裏には、強い事実が織り込まれているらしかった。 自分と切り離された他人の事実でなくって、自分自身が痛切に味わった事実、血が熱くなったり脈が止まったりするほどの事実が、畳み込まれているらしかった。 これは私の胸で推測するがものはない。 先生自身すでにそうだと告白していた。 ただその告白が雲の 峯 ( みね )のようであった。 私の頭の上に正体の知れない恐ろしいものを 蔽 ( おお )い 被 ( かぶ )せた。 そうしてなぜそれが恐ろしいか私にも 解 ( わか )らなかった。 告白はぼうとしていた。 それでいて明らかに私の神経を 震 ( ふる )わせた。 私は先生のこの人生観の基点に、 或 ( あ )る強烈な恋愛事件を仮定してみた。 (無論先生と奥さんとの間に起った)。 先生がかつて恋は罪悪だといった事から照らし合せて見ると、多少それが 手掛 ( てがか )りにもなった。 しかし先生は現に奥さんを愛していると私に告げた。 すると二人の恋からこんな 厭世 ( えんせい )に近い覚悟が出ようはずがなかった。 「かつてはその人の前に 跪 ( ひざまず )いたという記憶が、今度はその人の頭の上に足を 載 ( の )せさせようとする」といった先生の言葉は、現代一般の 誰彼 ( たれかれ )について用いられるべきで、先生と奥さんの間には当てはまらないもののようでもあった。 私はそれが先生と深い縁故のある墓だという事を知っていた。 先生の生活に近づきつつありながら、近づく事のできない私は、先生の頭の中にある 生命 ( いのち )の断片として、その墓を私の頭の中にも受け入れた。 けれども私に取ってその墓は全く死んだものであった。 二人の間にある 生命 ( いのち )の扉を開ける 鍵 ( かぎ )にはならなかった。 むしろ二人の間に立って、自由の往来を妨げる魔物のようであった。 そうこうしているうちに、私はまた奥さんと差し向いで話をしなければならない時機が来た。 その 頃 ( ころ )は日の 詰 ( つま )って行くせわしない秋に、誰も注意を 惹 ( ひ )かれる 肌寒 ( はださむ )の季節であった。 先生の 附近 ( ふきん )で盗難に 罹 ( かか )ったものが三、四日続いて出た。 盗難はいずれも宵の口であった。 大したものを持って行かれた 家 ( うち )はほとんどなかったけれども、はいられた所では必ず何か取られた。 奥さんは気味をわるくした。 そこへ先生がある晩家を 空 ( あ )けなければならない事情ができてきた。 先生と同郷の友人で地方の病院に奉職しているものが上京したため、先生は 外 ( ほか )の二、三名と共に、ある所でその友人に 飯 ( めし )を食わせなければならなくなった。 先生は訳を話して、私に帰ってくる間までの留守番を頼んだ。 私はすぐ引き受けた。 私 ( わたくし )の行ったのはまだ 灯 ( ひ )の 点 ( つ )くか点かない暮れ方であったが、 几帳面 ( きちょうめん )な先生はもう 宅 ( うち )にいなかった。 「時間に 後 ( おく )れると悪いって、つい今しがた出掛けました」といった奥さんは、私を先生の書斎へ案内した。 書斎には 洋机 ( テーブル )と 椅子 ( いす )の 外 ( ほか )に、沢山の書物が美しい 背皮 ( せがわ )を並べて、 硝子越 ( ガラスごし )に 電燈 ( でんとう )の光で照らされていた。 奥さんは火鉢の前に敷いた 座蒲団 ( ざぶとん )の上へ私を 坐 ( すわ )らせて、「ちっとそこいらにある本でも読んでいて下さい」と断って出て行った。 私はちょうど主人の帰りを待ち受ける客のような気がして済まなかった。 私は 畏 ( かしこ )まったまま 烟草 ( タバコ )を飲んでいた。 奥さんが茶の間で何か 下女 ( げじょ )に話している声が聞こえた。 書斎は茶の間の縁側を突き当って折れ曲った 角 ( かど )にあるので、 棟 ( むね )の位置からいうと、座敷よりもかえって掛け離れた静かさを 領 ( りょう )していた。 ひとしきりで奥さんの話し声が 已 ( や )むと、 後 ( あと )はしんとした。 私は泥棒を待ち受けるような心持で、 凝 ( じっ )としながら気をどこかに配った。 三十分ほどすると、奥さんがまた書斎の入口へ顔を出した。 「おや」といって、軽く驚いた時の眼を私に向けた。 そうして客に来た人のように 鹿爪 ( しかつめ )らしく控えている私をおかしそうに見た。 「それじゃ窮屈でしょう」 「いえ、窮屈じゃありません」 「でも退屈でしょう」 「いいえ。 泥棒が来るかと思って緊張しているから退屈でもありません」 奥さんは手に 紅茶茶碗 ( こうちゃぢゃわん )を持ったまま、笑いながらそこに立っていた。 「ここは隅っこだから番をするには 好 ( よ )くありませんね」と私がいった。 「じゃ失礼ですがもっと真中へ出て来て 頂戴 ( ちょうだい )。 ご 退屈 ( たいくつ )だろうと思って、お茶を入れて持って来たんですが、茶の間で 宜 ( よろ )しければあちらで上げますから」 私は奥さんの 後 ( あと )に 尾 ( つ )いて書斎を出た。 茶の間には 綺麗 ( きれい )な 長火鉢 ( ながひばち )に 鉄瓶 ( てつびん )が鳴っていた。 私はそこで茶と菓子のご 馳走 ( ちそう )になった。 奥さんは 寝 ( ね )られないといけないといって、茶碗に手を触れなかった。 「先生はやっぱり時々こんな会へお 出掛 ( でか )けになるんですか」 「いいえ 滅多 ( めった )に出た事はありません。 近頃 ( ちかごろ )は段々人の顔を見るのが 嫌 ( きら )いになるようです」 こういった奥さんの様子に、別段困ったものだという 風 ( ふう )も見えなかったので、私はつい大胆になった。 「それじゃ奥さんだけが例外なんですか」 「いいえ私も嫌われている一人なんです」 「そりゃ 嘘 ( うそ )です」と私がいった。 「奥さん自身嘘と知りながらそうおっしゃるんでしょう」 「なぜ」 「私にいわせると、奥さんが好きになったから世間が嫌いになるんですもの」 「あなたは学問をする 方 ( かた )だけあって、なかなかお 上手 ( じょうず )ね。 空 ( から )っぽな理屈を使いこなす事が。 世の中が嫌いになったから、私までも嫌いになったんだともいわれるじゃありませんか。 それと 同 ( おん )なじ理屈で」 「両方ともいわれる事はいわれますが、この場合は私の方が正しいのです」 「議論はいやよ。 よく男の方は議論だけなさるのね、面白そうに。 空 ( から )の 盃 ( さかずき )でよくああ飽きずに 献酬 ( けんしゅう )ができると思いますわ」 奥さんの言葉は少し 手痛 ( てひど )かった。 しかしその言葉の 耳障 ( みみざわり )からいうと、決して猛烈なものではなかった。 自分に頭脳のある事を相手に認めさせて、そこに一種の誇りを 見出 ( みいだ )すほどに奥さんは現代的でなかった。 奥さんはそれよりもっと底の方に沈んだ心を大事にしているらしく見えた。 私 ( わたくし )はまだその 後 ( あと )にいうべき事をもっていた。 けれども奥さんから 徒 ( いたず )らに議論を仕掛ける男のように取られては困ると思って遠慮した。 奥さんは飲み干した 紅茶茶碗 ( こうちゃぢゃわん )の底を 覗 ( のぞ )いて黙っている私を 外 ( そ )らさないように、「もう一杯上げましょうか」と聞いた。 私はすぐ茶碗を奥さんの手に渡した。 「いくつ? 一つ? 二ッつ?」 妙なもので角砂糖をつまみ上げた奥さんは、私の顔を見て、茶碗の中へ入れる砂糖の 数 ( かず )を聞いた。 奥さんの態度は私に 媚 ( こ )びるというほどではなかったけれども、 先刻 ( さっき )の強い言葉を 力 ( つと )めて打ち消そうとする 愛嬌 ( あいきょう )に 充 ( み )ちていた。 私は黙って茶を飲んだ。 飲んでしまっても黙っていた。 「あなた大変黙り込んじまったのね」と奥さんがいった。 「何かいうとまた議論を仕掛けるなんて、 叱 ( しか )り付けられそうですから」と私は答えた。 「まさか」と奥さんが再びいった。 二人はそれを 緒口 ( いとくち )にまた話を始めた。 そうしてまた二人に共通な興味のある先生を問題にした。 「奥さん、 先刻 ( さっき )の続きをもう少しいわせて下さいませんか。 奥さんには 空 ( から )な理屈と聞こえるかも知れませんが、私はそんな 上 ( うわ )の 空 ( そら )でいってる事じゃないんだから」 「じゃおっしゃい」 「今奥さんが急にいなくなったとしたら、先生は現在の通りで生きていられるでしょうか」 「そりゃ分らないわ、あなた。 そんな事、先生に聞いて見るより 外 ( ほか )に仕方がないじゃありませんか。 私の所へ持って来る問題じゃないわ」 「奥さん、私は 真面目 ( まじめ )ですよ。 だから逃げちゃいけません。 正直に答えなくっちゃ」 「正直よ。 正直にいって私には分らないのよ」 「じゃ奥さんは先生をどのくらい愛していらっしゃるんですか。 これは先生に聞くよりむしろ奥さんに伺っていい質問ですから、あなたに伺います」 「何もそんな事を開き直って聞かなくっても 好 ( い )いじゃありませんか」 「真面目くさって聞くがものはない。 分り切ってるとおっしゃるんですか」 「まあそうよ」 「そのくらい先生に忠実なあなたが急にいなくなったら、先生はどうなるんでしょう。 世の中のどっちを向いても面白そうでない先生は、あなたが急にいなくなったら後でどうなるでしょう。 先生から見てじゃない。 あなたから見てですよ。 あなたから見て、先生は幸福になるでしょうか、不幸になるでしょうか」 「そりゃ私から見れば分っています。 (先生はそう思っていないかも知れませんが)。 先生は私を離れれば不幸になるだけです。 あるいは生きていられないかも知れませんよ。 そういうと、 己惚 ( おのぼれ )になるようですが、私は今先生を人間としてできるだけ幸福にしているんだと信じていますわ。 どんな人があっても私ほど先生を幸福にできるものはないとまで思い込んでいますわ。 それだからこうして落ち付いていられるんです」 「その信念が先生の心に 好 ( よ )く映るはずだと私は思いますが」 「それは別問題ですわ」 「やっぱり先生から嫌われているとおっしゃるんですか」 「私は嫌われてるとは思いません。 嫌われる訳がないんですもの。 しかし先生は世間が嫌いなんでしょう。 世間というより 近頃 ( ちかごろ )では人間が嫌いになっているんでしょう。 だからその人間の 一人 ( いちにん )として、私も好かれるはずがないじゃありませんか」 奥さんの嫌われているという意味がやっと私に 呑 ( の )み込めた。 私 ( わたくし )は奥さんの理解力に感心した。 奥さんの態度が旧式の日本の女らしくないところも私の注意に一種の 刺戟 ( しげき )を与えた。 それで奥さんはその 頃 ( ころ ) 流行 ( はや )り始めたいわゆる新しい言葉などはほとんど使わなかった。 私は女というものに深い 交際 ( つきあい )をした経験のない 迂闊 ( うかつ )な青年であった。 男としての私は、異性に対する本能から、 憧憬 ( どうけい )の目的物として常に女を夢みていた。 けれどもそれは懐かしい春の雲を 眺 ( なが )めるような心持で、ただ 漠然 ( ばくぜん )と夢みていたに過ぎなかった。 だから実際の女の前へ出ると、私の感情が突然変る事が時々あった。 私は自分の前に現われた女のために引き付けられる代りに、その場に臨んでかえって変な 反撥力 ( はんぱつりょく )を感じた。 奥さんに対した私にはそんな気がまるで出なかった。 普通 男女 ( なんにょ )の間に横たわる思想の不平均という考えもほとんど起らなかった。 私は奥さんの女であるという事を忘れた。 私はただ誠実なる先生の批評家および同情家として奥さんを眺めた。 「奥さん、私がこの前なぜ先生が世間的にもっと活動なさらないのだろうといって、あなたに聞いた時に、あなたはおっしゃった事がありますね。 元はああじゃなかったんだって」 「ええいいました。 実際あんなじゃなかったんですもの」 「どんなだったんですか」 「あなたの希望なさるような、また私の希望するような頼もしい人だったんです」 「それがどうして急に変化なすったんですか」 「急にじゃありません、段々ああなって来たのよ」 「奥さんはその 間 ( あいだ )始終先生といっしょにいらしったんでしょう」 「無論いましたわ。 夫婦ですもの」 「じゃ先生がそう変って行かれる 源因 ( げんいん )がちゃんと 解 ( わか )るべきはずですがね」 「それだから困るのよ。 あなたからそういわれると実に 辛 ( つら )いんですが、私にはどう考えても、考えようがないんですもの。 私は今まで 何遍 ( なんべん )あの人に、どうぞ打ち明けて下さいって頼んで見たか分りゃしません」 「先生は何とおっしゃるんですか」 「何にもいう事はない、何にも心配する事はない、おれはこういう性質になったんだからというだけで、取り合ってくれないんです」 私は黙っていた。 奥さんも言葉を 途切 ( とぎ )らした。 下女部屋 ( げじょべや )にいる下女はことりとも音をさせなかった。 私はまるで泥棒の事を忘れてしまった。 「あなたは私に責任があるんだと思ってやしませんか」と突然奥さんが聞いた。 「いいえ」と私が答えた。 「どうぞ隠さずにいって下さい。 そう思われるのは身を切られるより辛いんだから」と奥さんがまたいった。 「これでも私は先生のためにできるだけの事はしているつもりなんです」 「そりゃ先生もそう認めていられるんだから、大丈夫です。 ご安心なさい、私が保証します」 奥さんは火鉢の灰を 掻 ( か )き 馴 ( な )らした。 それから 水注 ( みずさし )の水を 鉄瓶 ( てつびん )に 注 ( さ )した。 鉄瓶は 忽 ( たちま )ち鳴りを沈めた。 「私はとうとう 辛防 ( しんぼう )し切れなくなって、先生に聞きました。 私に悪い所があるなら遠慮なくいって下さい、改められる欠点なら改めるからって、すると先生は、お前に欠点なんかありゃしない、欠点はおれの方にあるだけだというんです。 そういわれると、私悲しくなって仕様がないんです、涙が出てなおの事自分の悪い所が聞きたくなるんです」 奥さんは眼の 中 ( うち )に涙をいっぱい 溜 ( た )めた。 始め 私 ( わたくし )は理解のある 女性 ( にょしょう )として奥さんに対していた。 私がその気で話しているうちに、奥さんの様子が次第に変って来た。 奥さんは私の頭脳に訴える代りに、私の 心臓 ( ハート )を動かし始めた。 自分と夫の間には何の 蟠 ( わだか )まりもない、またないはずであるのに、やはり何かある。 それだのに眼を 開 ( あ )けて 見極 ( みきわ )めようとすると、やはり 何 ( なん )にもない。 奥さんの苦にする要点はここにあった。 奥さんは最初世の中を見る先生の眼が 厭世的 ( えんせいてき )だから、その結果として自分も嫌われているのだと断言した。 そう断言しておきながら、ちっともそこに落ち付いていられなかった。 底を割ると、かえってその逆を考えていた。 先生は自分を嫌う結果、とうとう世の中まで 厭 ( いや )になったのだろうと推測していた。 けれどもどう骨を折っても、その推測を突き留めて事実とする事ができなかった。 先生の態度はどこまでも 良人 ( おっと )らしかった。 親切で優しかった。 疑いの 塊 ( かたま )りをその日その日の 情合 ( じょうあい )で包んで、そっと胸の奥にしまっておいた奥さんは、その晩その包みの中を私の前で開けて見せた。 「あなたどう思って?」と聞いた。 「私からああなったのか、それともあなたのいう 人世観 ( じんせいかん )とか何とかいうものから、ああなったのか。 隠さずいって 頂戴 ( ちょうだい )」 私は何も隠す気はなかった。 けれども私の知らないあるものがそこに存在しているとすれば、私の答えが何であろうと、それが奥さんを満足させるはずがなかった。 そうして私はそこに私の知らないあるものがあると信じていた。 「私には 解 ( わか )りません」 奥さんは予期の 外 ( はず )れた時に見る 憐 ( あわ )れな表情をその 咄嗟 ( とっさ )に現わした。 私はすぐ私の言葉を継ぎ足した。 「しかし先生が奥さんを嫌っていらっしゃらない事だけは保証します。 私は先生自身の口から聞いた通りを奥さんに伝えるだけです。 先生は 嘘 ( うそ )を 吐 ( つ )かない 方 ( かた )でしょう」 奥さんは何とも答えなかった。 しばらくしてからこういった。 「実は私すこし思いあたる事があるんですけれども……」 「先生がああいう 風 ( ふう )になった 源因 ( げんいん )についてですか」 「ええ。 もしそれが源因だとすれば、私の責任だけはなくなるんだから、それだけでも私大変楽になれるんですが、……」 「どんな事ですか」 奥さんはいい渋って 膝 ( ひざ )の上に置いた自分の手を眺めていた。 「あなた判断して下すって。 いうから」 「私にできる判断ならやります」 「みんなはいえないのよ。 みんないうと 叱 ( しか )られるから。 叱られないところだけよ」 私は緊張して 唾液 ( つばき )を 呑 ( の )み込んだ。 「先生がまだ大学にいる時分、大変仲の 好 ( い )いお友達が一人あったのよ。 その 方 ( かた )がちょうど卒業する少し前に死んだんです。 急に死んだんです」 奥さんは私の耳に 私語 ( ささや )くような小さな声で、「実は変死したんです」といった。 それは「どうして」と聞き返さずにはいられないようないい方であった。 「それっ切りしかいえないのよ。 けれどもその事があってから 後 ( のち )なんです。 先生の性質が段々変って来たのは。 なぜその方が死んだのか、私には解らないの。 先生にもおそらく解っていないでしょう。 けれどもそれから先生が変って来たと思えば、そう思われない事もないのよ」 「その人の墓ですか、 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )にあるのは」 「それもいわない事になってるからいいません。 しかし人間は親友を一人亡くしただけで、そんなに変化できるものでしょうか。 私はそれが知りたくって 堪 ( たま )らないんです。 だからそこを一つあなたに判断して頂きたいと思うの」 私の判断はむしろ否定の方に傾いていた。 私 ( わたくし )は私のつらまえた事実の許す限り、奥さんを慰めようとした。 奥さんもまたできるだけ私によって慰められたそうに見えた。 それで二人は同じ問題をいつまでも話し合った。 けれども私はもともと事の 大根 ( おおね )を 攫 ( つか )んでいなかった。 奥さんの不安も実はそこに 漂 ( ただよ )う薄い雲に似た疑惑から出て来ていた。 事件の真相になると、奥さん自身にも多くは知れていなかった。 知れているところでも 悉皆 ( すっかり )は私に話す事ができなかった。 したがって慰める私も、慰められる奥さんも、共に波に浮いて、ゆらゆらしていた。 ゆらゆらしながら、奥さんはどこまでも手を出して、 覚束 ( おぼつか )ない私の判断に 縋 ( すが )り付こうとした。 十時 頃 ( ごろ )になって先生の靴の音が玄関に聞こえた時、奥さんは急に今までのすべてを忘れたように、前に 坐 ( すわ )っている私をそっちのけにして立ち上がった。 そうして 格子 ( こうし )を開ける先生をほとんど 出合 ( であ )い 頭 ( がしら )に迎えた。 私は取り残されながら、 後 ( あと )から奥さんに 尾 ( つ )いて行った。 下女 ( げじょ )だけは 仮寝 ( うたたね )でもしていたとみえて、ついに出て来なかった。 先生はむしろ機嫌がよかった。 しかし奥さんの調子はさらによかった。 今しがた奥さんの美しい眼のうちに 溜 ( たま )った涙の光と、それから黒い 眉毛 ( まゆげ )の根に寄せられた八の字を記憶していた私は、その変化を異常なものとして注意深く 眺 ( なが )めた。 もしそれが 詐 ( いつわ )りでなかったならば、(実際それは詐りとは思えなかったが)、今までの奥さんの訴えは 感傷 ( センチメント )を 玩 ( もてあそ )ぶためにとくに私を相手に 拵 ( こしら )えた、 徒 ( いたず )らな女性の遊戯と取れない事もなかった。 もっともその時の私には奥さんをそれほど批評的に見る気は起らなかった。 私は奥さんの態度の急に輝いて来たのを見て、むしろ安心した。 これならばそう心配する必要もなかったんだと考え直した。 先生は笑いながら「どうもご苦労さま、泥棒は来ませんでしたか」と私に聞いた。 それから「来ないんで 張合 ( はりあい )が抜けやしませんか」といった。 帰る時、奥さんは「どうもお気の毒さま」と会釈した。 その調子は忙しいところを暇を 潰 ( つぶ )させて気の毒だというよりも、せっかく来たのに泥棒がはいらなくって気の毒だという冗談のように聞こえた。 奥さんはそういいながら、 先刻 ( さっき )出した西洋菓子の残りを、紙に包んで私の手に持たせた。 私はそれを 袂 ( たもと )へ入れて、人通りの少ない 夜寒 ( よさむ )の 小路 ( こうじ )を曲折して 賑 ( にぎ )やかな町の方へ急いだ。 私はその晩の事を記憶のうちから 抽 ( ひ )き抜いてここへ 詳 ( くわ )しく書いた。 これは書くだけの必要があるから書いたのだが、実をいうと、奥さんに菓子を 貰 ( もら )って帰るときの気分では、それほど当夜の会話を重く見ていなかった。 私はその 翌日 ( よくじつ ) 午飯 ( ひるめし )を食いに学校から帰ってきて、 昨夜 ( ゆうべ )机の上に 載 ( の )せて置いた菓子の包みを見ると、すぐその中からチョコレートを塗った 鳶色 ( とびいろ )のカステラを出して 頬張 ( ほおば )った。 そうしてそれを食う時に、 必竟 ( ひっきょう )この菓子を私にくれた二人の 男女 ( なんにょ )は、幸福な 一対 ( いっつい )として世の中に存在しているのだと自覚しつつ味わった。 秋が暮れて冬が来るまで格別の事もなかった。 私は先生の 宅 ( うち )へ 出 ( で )はいりをするついでに、衣服の 洗 ( あら )い 張 ( は )りや 仕立 ( した )て 方 ( かた )などを奥さんに頼んだ。 それまで 繻絆 ( じゅばん )というものを着た事のない私が、シャツの上に黒い襟のかかったものを重ねるようになったのはこの時からであった。 子供のない奥さんは、そういう世話を焼くのがかえって 退屈凌 ( たいくつしの )ぎになって、 結句 ( けっく ) 身体 ( からだ )の薬だぐらいの事をいっていた。 「こりゃ 手織 ( てお )りね。 こんな 地 ( じ )の 好 ( い )い着物は今まで縫った事がないわ。 その代り縫い 悪 ( にく )いのよそりゃあ。 まるで針が立たないんですもの。 お 蔭 ( かげ )で針を二本折りましたわ」 こんな苦情をいう時ですら、奥さんは別に 面倒 ( めんどう )くさいという顔をしなかった。 冬が来た時、 私 ( わたくし )は偶然国へ帰らなければならない事になった。 私の母から受け取った手紙の中に、父の病気の経過が面白くない様子を書いて、今が今という心配もあるまいが、年が年だから、できるなら都合して帰って来てくれと頼むように付け足してあった。 父はかねてから 腎臓 ( じんぞう )を病んでいた。 中年以後の人にしばしば見る通り、父のこの 病 ( やまい )は慢性であった。 その代り要心さえしていれば急変のないものと当人も家族のものも信じて疑わなかった。 現に父は養生のお 蔭 ( かげ )一つで、 今日 ( こんにち )までどうかこうか 凌 ( しの )いで来たように客が来ると 吹聴 ( ふいちょう )していた。 その父が、母の書信によると、庭へ出て何かしている 機 ( はずみ )に突然 眩暈 ( めまい )がして引ッ繰り返った。 家内 ( かない )のものは軽症の 脳溢血 ( のういっけつ )と思い違えて、すぐその手当をした。 後 ( あと )で医者からどうもそうではないらしい、やはり持病の結果だろうという判断を得て、始めて卒倒と腎臓病とを結び付けて考えるようになったのである。 冬休みが来るにはまだ少し 間 ( ま )があった。 私は学期の終りまで待っていても 差支 ( さしつか )えあるまいと思って一日二日そのままにしておいた。 するとその一日二日の間に、父の寝ている様子だの、母の心配している顔だのが時々眼に浮かんだ。 そのたびに一種の心苦しさを 嘗 ( な )めた私は、とうとう帰る決心をした。 国から旅費を送らせる 手数 ( てかず )と時間を省くため、私は 暇乞 ( いとまご )いかたがた先生の所へ行って、 要 ( い )るだけの金を一時立て替えてもらう事にした。 先生は少し 風邪 ( かぜ )の気味で、座敷へ出るのが 臆劫 ( おっくう )だといって、私をその書斎に通した。 書斎の 硝子戸 ( ガラスど )から冬に 入 ( い )って 稀 ( まれ )に見るような懐かしい 和 ( やわ )らかな日光が 机掛 ( つくえか )けの上に 射 ( さ )していた。 先生はこの日あたりの 好 ( い )い 室 ( へや )の中へ大きな火鉢を置いて、 五徳 ( ごとく )の上に懸けた 金盥 ( かなだらい )から立ち 上 ( あが )る 湯気 ( ゆげ )で、 呼吸 ( いき )の苦しくなるのを防いでいた。 「大病は 好 ( い )いが、ちょっとした 風邪 ( かぜ )などはかえって 厭 ( いや )なものですね」といった先生は、苦笑しながら私の顔を見た。 先生は病気という病気をした事のない人であった。 先生の言葉を聞いた私は笑いたくなった。 「私は風邪ぐらいなら我慢しますが、それ以上の病気は 真平 ( まっぴら )です。 先生だって同じ事でしょう。 試みにやってご覧になるとよく 解 ( わか )ります」 「そうかね。 私は病気になるくらいなら、死病に 罹 ( かか )りたいと思ってる」 私は先生のいう事に格別注意を払わなかった。 すぐ母の手紙の話をして、金の無心を申し出た。 「そりゃ困るでしょう。 そのくらいなら今手元にあるはずだから持って行きたまえ」 先生は奥さんを呼んで、必要の金額を私の前に並べさせてくれた。 それを奥の 茶箪笥 ( ちゃだんす )か何かの 抽出 ( ひきだし )から出して来た奥さんは、白い半紙の上へ 鄭寧 ( ていねい )に重ねて、「そりゃご心配ですね」といった。 「 何遍 ( なんべん )も卒倒したんですか」と先生が聞いた。 「手紙には何とも書いてありませんが。 「どうせむずかしいんでしょう」と私がいった。 「そうさね。 私が代られれば代ってあげても 好 ( い )いが。 私はその晩の汽車で東京を立った。 父の病気は思ったほど悪くはなかった。 それでも着いた時は、 床 ( とこ )の上に 胡坐 ( あぐら )をかいて、「みんなが心配するから、まあ我慢してこう 凝 ( じっ )としている。 なにもう起きても 好 ( い )いのさ」といった。 しかしその 翌日 ( よくじつ )からは母が止めるのも聞かずに、とうとう床を上げさせてしまった。 母は 不承無性 ( ふしょうぶしょう )に 太織 ( ふとお )りの 蒲団 ( ふとん )を畳みながら「お父さんはお前が帰って来たので、急に気が強くおなりなんだよ」といった。 私 ( わたくし )には父の挙動がさして虚勢を張っているようにも思えなかった。 私の兄はある職を帯びて遠い九州にいた。 これは万一の事がある場合でなければ、容易に 父母 ( ちちはは )の顔を見る自由の 利 ( き )かない男であった。 妹は他国へ 嫁 ( とつ )いだ。 これも急場の間に合うように、おいそれと呼び寄せられる女ではなかった。 兄妹 ( きょうだい )三人のうちで、一番便利なのはやはり書生をしている私だけであった。 その私が母のいい付け通り学校の課業を 放 ( ほう )り出して、休み前に帰って来たという事が、父には大きな満足であった。 「これしきの病気に学校を休ませては気の毒だ。 お母さんがあまり 仰山 ( ぎょうさん )な手紙を書くものだからいけない」 父は口ではこういった。 こういったばかりでなく、今まで敷いていた 床 ( とこ )を上げさせて、いつものような元気を示した。 「あんまり軽はずみをしてまた 逆回 ( ぶりかえ )すといけませんよ」 私のこの注意を父は愉快そうにしかし 極 ( きわ )めて軽く受けた。 「なに大丈夫、これでいつものように 要心 ( ようじん )さえしていれば」 実際父は大丈夫らしかった。 家の中を自由に往来して、息も切れなければ、 眩暈 ( めまい )も感じなかった。 ただ顔色だけは普通の人よりも大変悪かったが、これはまた今始まった症状でもないので、私たちは格別それを気に留めなかった。 私は先生に手紙を書いて 恩借 ( おんしゃく )の礼を述べた。 正月上京する時に持参するからそれまで待ってくれるようにと断わった。 そうして父の病状の思ったほど険悪でない事、この分なら当分安心な事、眩暈も 嘔気 ( はきけ )も皆無な事などを書き連ねた。 最後に先生の 風邪 ( ふうじゃ )についても 一言 ( いちごん )の見舞を 附 ( つ )け加えた。 私は先生の風邪を実際軽く見ていたので。 私はその手紙を出す時に決して先生の返事を予期していなかった。 出した後で父や母と先生の 噂 ( うわさ )などをしながら、 遥 ( はる )かに先生の書斎を想像した。 「こんど東京へ行くときには 椎茸 ( しいたけ )でも持って行ってお上げ」 「ええ、しかし先生が干した椎茸なぞを食うかしら」 「 旨 ( うま )くはないが、別に 嫌 ( きら )いな人もないだろう」 私には椎茸と先生を結び付けて考えるのが変であった。 先生の返事が来た時、私はちょっと驚かされた。 ことにその内容が特別の用件を含んでいなかった時、驚かされた。 先生はただ親切ずくで、返事を書いてくれたんだと私は思った。 そう思うと、その簡単な一本の手紙が私には大層な喜びになった。 もっともこれは私が先生から受け取った第一の手紙には相違なかったが。 第一というと私と先生の間に書信の往復がたびたびあったように思われるが、事実は決してそうでない事をちょっと断わっておきたい。 私は先生の生前にたった二通の手紙しか 貰 ( もら )っていない。 その一通は今いうこの簡単な返書で、あとの一通は先生の死ぬ前とくに私 宛 ( あて )で書いた大変長いものである。 父は病気の性質として、運動を慎まなければならないので、床を上げてからも、ほとんど 戸外 ( そと )へは出なかった。 一度天気のごく穏やかな日の午後庭へ下りた事があるが、その時は万一を 気遣 ( きづか )って、私が引き添うように 傍 ( そば )に付いていた。 私が心配して自分の肩へ手を掛けさせようとしても、父は笑って応じなかった。 私 ( わたくし )は退屈な父の相手としてよく 将碁盤 ( しょうぎばん )に向かった。 二人とも無精な 性質 ( たち )なので、 炬燵 ( こたつ )にあたったまま、盤を 櫓 ( やぐら )の上へ 載 ( の )せて、 駒 ( こま )を動かすたびに、わざわざ手を 掛蒲団 ( かけぶとん )の下から出すような事をした。 時々 持駒 ( もちごま )を 失 ( な )くして、次の勝負の来るまで双方とも知らずにいたりした。 それを母が灰の中から 見付 ( みつ )け出して、 火箸 ( ひばし )で 挟 ( はさ )み上げるという 滑稽 ( こっけい )もあった。 「 碁 ( ご )だと盤が高過ぎる上に、足が着いているから、炬燵の上では打てないが、そこへ来ると将碁盤は 好 ( い )いね、こうして楽に差せるから。 無精者には持って来いだ。 もう一番やろう」 父は勝った時は必ずもう一番やろうといった。 そのくせ負けた時にも、もう一番やろうといった。 要するに、勝っても負けても、炬燵にあたって、将碁を差したがる男であった。 始めのうちは珍しいので、この 隠居 ( いんきょ )じみた娯楽が私にも相当の興味を与えたが、少し時日が 経 ( た )つに 伴 ( つ )れて、若い私の気力はそのくらいな 刺戟 ( しげき )で満足できなくなった。 私は 金 ( きん )や 香車 ( きょうしゃ )を握った 拳 ( こぶし )を頭の上へ伸ばして、時々思い切ったあくびをした。 私は東京の事を考えた。 そうして 漲 ( みなぎ )る心臓の血潮の奥に、活動活動と打ちつづける 鼓動 ( こどう )を聞いた。 不思議にもその鼓動の音が、ある微妙な意識状態から、先生の力で強められているように感じた。 私は心のうちで、父と先生とを比較して見た。 両方とも世間から見れば、生きているか死んでいるか分らないほど 大人 ( おとな )しい男であった。 他 ( ひと )に認められるという点からいえばどっちも 零 ( れい )であった。 それでいて、この将碁を差したがる父は、単なる娯楽の相手としても私には物足りなかった。 かつて遊興のために 往来 ( ゆきき )をした 覚 ( おぼ )えのない先生は、歓楽の交際から出る親しみ以上に、いつか私の頭に影響を与えていた。 ただ頭というのはあまりに 冷 ( ひや )やか過ぎるから、私は胸といい直したい。 肉のなかに先生の力が 喰 ( く )い込んでいるといっても、血のなかに先生の命が流れているといっても、その時の私には少しも誇張でないように思われた。 私は父が私の本当の父であり、先生はまたいうまでもなく、あかの他人であるという明白な事実を、ことさらに眼の前に並べてみて、始めて大きな真理でも発見したかのごとくに驚いた。 私がのつそつし出すと前後して、父や母の眼にも今まで珍しかった私が段々 陳腐 ( ちんぷ )になって来た。 これは夏休みなどに国へ帰る誰でもが一様に経験する心持だろうと思うが、当座の一週間ぐらいは下にも置かないように、ちやほや 歓待 ( もてな )されるのに、その峠を 定規通 ( ていきどお )り通り越すと、あとはそろそろ家族の熱が冷めて来て、しまいには有っても無くっても構わないもののように粗末に取り扱われがちになるものである。 私も滞在中にその峠を通り越した。 その上私は国へ帰るたびに、父にも母にも 解 ( わか )らない変なところを東京から持って帰った。 昔でいうと、 儒者 ( じゅしゃ )の家へ 切支丹 ( キリシタン )の 臭 ( にお )いを持ち込むように、私の持って帰るものは父とも母とも調和しなかった。 無論私はそれを隠していた。 けれども元々身に着いているものだから、出すまいと思っても、いつかそれが父や母の眼に 留 ( と )まった。 私はつい面白くなくなった。 早く東京へ帰りたくなった。 父の病気は幸い現状維持のままで、少しも悪い方へ進む模様は見えなかった。 念のためにわざわざ遠くから相当の医者を招いたりして、慎重に診察してもらってもやはり私の知っている以外に異状は認められなかった。 私は冬休みの尽きる少し前に国を立つ事にした。 立つといい出すと、人情は妙なもので、父も母も反対した。 「もう帰るのかい、まだ早いじゃないか」と母がいった。 「まだ四、五日いても間に合うんだろう」と父がいった。 私は自分の 極 ( き )めた 出立 ( しゅったつ )の日を動かさなかった。 東京へ帰ってみると、 松飾 ( まつかざり )はいつか取り払われていた。 町は寒い風の吹くに任せて、どこを見てもこれというほどの正月めいた景気はなかった。 私 ( わたくし )は 早速 ( さっそく )先生のうちへ金を返しに行った。 例の 椎茸 ( しいたけ )もついでに持って行った。 ただ出すのは少し変だから、母がこれを差し上げてくれといいましたとわざわざ断って奥さんの前へ置いた。 椎茸は新しい菓子折に入れてあった。 鄭寧 ( ていねい )に礼を述べた奥さんは、次の 間 ( ま )へ立つ時、その折を持って見て、軽いのに驚かされたのか、「こりゃ何の 御菓子 ( おかし )」と聞いた。 奥さんは懇意になると、こんなところに 極 ( きわ )めて 淡泊 ( たんぱく )な 小供 ( こども )らしい心を見せた。 二人とも父の病気について、色々 掛念 ( けねん )の問いを繰り返してくれた中に、先生はこんな事をいった。 「なるほど 容体 ( ようだい )を聞くと、今が今どうという事もないようですが、病気が病気だからよほど気をつけないといけません」 先生は 腎臓 ( じんぞう )の 病 ( やまい )について私の知らない事を多く知っていた。 「自分で病気に 罹 ( かか )っていながら、気が付かないで平気でいるのがあの病の特色です。 私の知ったある 士官 ( しかん )は、とうとうそれでやられたが、全く 嘘 ( うそ )のような死に方をしたんですよ。 何しろ 傍 ( そば )に寝ていた 細君 ( さいくん )が看病をする暇もなんにもないくらいなんですからね。 夜中にちょっと苦しいといって、細君を起したぎり、 翌 ( あく )る朝はもう死んでいたんです。 しかも細君は夫が寝ているとばかり思ってたんだっていうんだから」 今まで楽天的に傾いていた私は急に不安になった。 「私の 父 ( おやじ )もそんなになるでしょうか。 ならんともいえないですね」 「医者は何というのです」 「医者は 到底 ( とても )治らないというんです。 けれども当分のところ心配はあるまいともいうんです」 「それじゃ 好 ( い )いでしょう。 医者がそういうなら。 私の今話したのは気が付かずにいた人の事で、しかもそれがずいぶん乱暴な軍人なんだから」 私はやや安心した。 私の変化を 凝 ( じっ )と見ていた先生は、それからこう付け足した。 「しかし人間は健康にしろ病気にしろ、どっちにしても 脆 ( もろ )いものですね。 いつどんな事でどんな死にようをしないとも限らないから」 「先生もそんな事を考えてお 出 ( いで )ですか」 「いくら丈夫の私でも、 満更 ( まんざら )考えない事もありません」 先生の口元には微笑の影が見えた。 「よくころりと死ぬ人があるじゃありませんか。 自然に。 それからあっと思う 間 ( ま )に死ぬ人もあるでしょう。 不自然な暴力で」 「不自然な暴力って何ですか」 「何だかそれは私にも 解 ( わか )らないが、自殺する人はみんな不自然な暴力を使うんでしょう」 「すると殺されるのも、やはり不自然な暴力のお 蔭 ( かげ )ですね」 「殺される方はちっとも考えていなかった。 なるほどそういえばそうだ」 その日はそれで帰った。 帰ってからも父の病気はそれほど苦にならなかった。 先生のいった自然に死ぬとか、不自然の暴力で死ぬとかいう言葉も、その場限りの浅い印象を与えただけで、 後 ( あと )は何らのこだわりを私の頭に残さなかった。 私は今まで 幾度 ( いくたび )か手を着けようとしては手を引っ込めた卒業論文を、いよいよ本式に書き始めなければならないと思い出した。 その年の六月に卒業するはずの 私 ( わたくし )は、ぜひともこの論文を 成規通 ( せいきどお )り四月いっぱいに書き上げてしまわなければならなかった。 二、三、四と指を折って余る時日を勘定して見た時、私は少し自分の度胸を 疑 ( うたぐ )った。 他 ( ほか )のものはよほど前から材料を 蒐 ( あつ )めたり、ノートを 溜 ( た )めたりして、 余所目 ( よそめ )にも 忙 ( いそが )しそうに見えるのに、私だけはまだ何にも手を着けずにいた。 私にはただ年が改まったら大いにやろうという決心だけがあった。 私はその決心でやり出した。 そうして 忽 ( たちま )ち動けなくなった。 今まで大きな問題を 空 ( くう )に 描 ( えが )いて、骨組みだけはほぼでき上っているくらいに考えていた私は、頭を 抑 ( おさ )えて悩み始めた。 私はそれから論文の問題を小さくした。 そうして練り上げた思想を系統的に 纏 ( まと )める手数を省くために、ただ書物の中にある材料を並べて、それに相当な結論をちょっと付け加える事にした。 私の選択した問題は先生の専門と縁故の近いものであった。 私がかつてその選択について先生の意見を尋ねた時、先生は 好 ( い )いでしょうといった。 狼狽 ( ろうばい )した気味の私は、 早速 ( さっそく )先生の所へ出掛けて、私の読まなければならない参考書を聞いた。 先生は自分の知っている限りの知識を、快く私に与えてくれた上に、必要の書物を、二、三冊貸そうといった。 しかし先生はこの点について 毫 ( ごう )も私を指導する任に当ろうとしなかった。 「 近頃 ( ちかごろ )はあんまり書物を読まないから、新しい事は知りませんよ。 学校の先生に聞いた方が好いでしょう」 先生は一時非常の読書家であったが、その 後 ( ご )どういう訳か、前ほどこの方面に興味が働かなくなったようだと、かつて奥さんから聞いた事があるのを、私はその時ふと思い出した。 私は論文をよそにして、そぞろに口を開いた。 「先生はなぜ元のように書物に興味をもち得ないんですか」 「なぜという訳もありませんが。 ……つまりいくら本を読んでもそれほどえらくならないと思うせいでしょう。 それから……」 「それから、まだあるんですか」 「まだあるというほどの理由でもないが、以前はね、人の前へ出たり、人に聞かれたりして知らないと恥のようにきまりが悪かったものだが、近頃は知らないという事が、それほどの恥でないように見え出したものだから、つい無理にも本を読んでみようという元気が出なくなったのでしょう。 まあ早くいえば老い込んだのです」 先生の言葉はむしろ平静であった。 世間に背中を向けた人の 苦味 ( くみ )を帯びていなかっただけに、私にはそれほどの 手応 ( てごた )えもなかった。 私は先生を老い込んだとも思わない代りに、偉いとも感心せずに帰った。 それからの私はほとんど論文に 祟 ( たた )られた精神病者のように眼を赤くして苦しんだ。 私は一年 前 ( ぜん )に卒業した友達について、色々様子を聞いてみたりした。 そのうちの 一人 ( いちにん )は 締切 ( しめきり )の日に車で事務所へ 馳 ( か )けつけて 漸 ( ようや )く間に合わせたといった。 他の一人は五時を十五分ほど 後 ( おく )らして持って行ったため、 危 ( あやう )く 跳 ( は )ね付けられようとしたところを、主任教授の好意でやっと受理してもらったといった。 私は不安を感ずると共に度胸を 据 ( す )えた。 毎日机の前で精根のつづく限り働いた。 でなければ、薄暗い書庫にはいって、高い本棚のあちらこちらを 見廻 ( みまわ )した。 私の眼は 好事家 ( こうずか )が 骨董 ( こっとう )でも掘り出す時のように背表紙の金文字をあさった。 梅が咲くにつけて寒い風は段々 向 ( むき )を南へ 更 ( か )えて行った。 それが 一仕切 ( ひとしきり ) 経 ( た )つと、桜の 噂 ( うわさ )がちらほら私の耳に聞こえ出した。 それでも私は馬車馬のように正面ばかり見て、論文に 鞭 ( むち )うたれた。

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きめ つの や い ば うずい てん げん

私 ( わたくし )はその人を常に先生と呼んでいた。 だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。 これは世間を 憚 ( はば )かる遠慮というよりも、その方が私にとって自然だからである。 私はその人の記憶を呼び起すごとに、すぐ「先生」といいたくなる。 筆を 執 ( と )っても心持は同じ事である。 よそよそしい 頭文字 ( かしらもじ )などはとても使う気にならない。 私が先生と知り合いになったのは 鎌倉 ( かまくら )である。 その時私はまだ若々しい書生であった。 暑中休暇を利用して海水浴に行った友達からぜひ来いという 端書 ( はがき )を受け取ったので、私は多少の金を 工面 ( くめん )して、出掛ける事にした。 私は金の工面に 二 ( に )、 三日 ( さんち )を費やした。 ところが私が鎌倉に着いて三日と 経 ( た )たないうちに、私を呼び寄せた友達は、急に国元から帰れという電報を受け取った。 電報には母が病気だからと断ってあったけれども友達はそれを信じなかった。 友達はかねてから国元にいる親たちに 勧 ( すす )まない結婚を 強 ( し )いられていた。 彼は現代の習慣からいうと結婚するにはあまり年が若過ぎた。 それに 肝心 ( かんじん )の当人が気に入らなかった。 それで夏休みに当然帰るべきところを、わざと避けて東京の近くで遊んでいたのである。 彼は電報を私に見せてどうしようと相談をした。 私にはどうしていいか分らなかった。 けれども実際彼の母が病気であるとすれば彼は 固 ( もと )より帰るべきはずであった。 それで彼はとうとう帰る事になった。 せっかく来た私は一人取り残された。 学校の授業が始まるにはまだ 大分 ( だいぶ ) 日数 ( ひかず )があるので鎌倉におってもよし、帰ってもよいという境遇にいた私は、当分元の宿に 留 ( と )まる覚悟をした。 友達は中国のある資産家の 息子 ( むすこ )で金に不自由のない男であったけれども、学校が学校なのと年が年なので、生活の程度は私とそう変りもしなかった。 したがって 一人 ( ひとり )ぼっちになった私は別に 恰好 ( かっこう )な宿を探す面倒ももたなかったのである。 宿は鎌倉でも 辺鄙 ( へんぴ )な方角にあった。 玉突 ( たまつ )きだのアイスクリームだのというハイカラなものには長い 畷 ( なわて )を一つ越さなければ手が届かなかった。 車で行っても二十銭は取られた。 けれども個人の別荘はそこここにいくつでも建てられていた。 それに海へはごく近いので海水浴をやるには至極便利な地位を占めていた。 私は毎日海へはいりに出掛けた。 古い 燻 ( くす )ぶり返った 藁葺 ( わらぶき )の 間 ( あいだ )を通り抜けて 磯 ( いそ )へ下りると、この 辺 ( へん )にこれほどの都会人種が住んでいるかと思うほど、避暑に来た男や女で砂の上が動いていた。 ある時は海の中が 銭湯 ( せんとう )のように黒い頭でごちゃごちゃしている事もあった。 その中に知った人を一人ももたない私も、こういう 賑 ( にぎ )やかな景色の中に 裹 ( つつ )まれて、砂の上に 寝 ( ね )そべってみたり、 膝頭 ( ひざがしら )を波に打たしてそこいらを 跳 ( は )ね 廻 ( まわ )るのは愉快であった。 私は実に先生をこの 雑沓 ( ざっとう )の 間 ( あいだ )に見付け出したのである。 その時海岸には 掛茶屋 ( かけぢゃや )が二軒あった。 私はふとした 機会 ( はずみ )からその一軒の方に行き 慣 ( な )れていた。 長谷辺 ( はせへん )に大きな別荘を構えている人と違って、 各自 ( めいめい )に専有の 着換場 ( きがえば )を 拵 ( こしら )えていないここいらの避暑客には、ぜひともこうした共同着換所といった 風 ( ふう )なものが必要なのであった。 彼らはここで茶を飲み、ここで休息する 外 ( ほか )に、ここで海水着を洗濯させたり、ここで 鹹 ( しお )はゆい 身体 ( からだ )を清めたり、ここへ帽子や 傘 ( かさ )を預けたりするのである。 海水着を持たない私にも持物を盗まれる恐れはあったので、私は海へはいるたびにその茶屋へ 一切 ( いっさい )を 脱 ( ぬ )ぎ 棄 ( す )てる事にしていた。 私 ( わたくし )がその掛茶屋で先生を見た時は、先生がちょうど着物を脱いでこれから海へ入ろうとするところであった。 私はその時反対に 濡 ( ぬ )れた 身体 ( からだ )を風に吹かして水から上がって来た。 二人の 間 ( あいだ )には目を 遮 ( さえぎ )る幾多の黒い頭が動いていた。 特別の事情のない限り、私はついに先生を見逃したかも知れなかった。 それほど浜辺が混雑し、それほど私の頭が 放漫 ( ほうまん )であったにもかかわらず、私がすぐ先生を見付け出したのは、先生が一人の西洋人を 伴 ( つ )れていたからである。 その西洋人の優れて白い皮膚の色が、掛茶屋へ入るや 否 ( いな )や、すぐ私の注意を 惹 ( ひ )いた。 純粋の日本の 浴衣 ( ゆかた )を着ていた彼は、それを 床几 ( しょうぎ )の上にすぽりと 放 ( ほう )り出したまま、腕組みをして海の方を向いて立っていた。 彼は我々の 穿 ( は )く 猿股 ( さるまた )一つの 外 ( ほか )何物も肌に着けていなかった。 私にはそれが第一不思議だった。 私はその二日前に 由井 ( ゆい )が 浜 ( はま )まで行って、砂の上にしゃがみながら、長い間西洋人の海へ入る様子を 眺 ( なが )めていた。 私の 尻 ( しり )をおろした所は少し小高い丘の上で、そのすぐ 傍 ( わき )がホテルの裏口になっていたので、私の 凝 ( じっ )としている 間 ( あいだ )に、 大分 ( だいぶ )多くの男が塩を浴びに出て来たが、いずれも胴と腕と 股 ( もも )は出していなかった。 女は 殊更 ( ことさら )肉を隠しがちであった。 大抵は頭に 護謨製 ( ゴムせい )の 頭巾 ( ずきん )を 被 ( かぶ )って、 海老茶 ( えびちゃ )や 紺 ( こん )や 藍 ( あい )の色を波間に浮かしていた。 そういう有様を目撃したばかりの私の 眼 ( め )には、猿股一つで済まして 皆 ( みん )なの前に立っているこの西洋人がいかにも珍しく見えた。 彼はやがて自分の 傍 ( わき )を顧みて、そこにこごんでいる日本人に、 一言 ( ひとこと ) 二言 ( ふたこと ) 何 ( なに )かいった。 その日本人は砂の上に落ちた 手拭 ( てぬぐい )を拾い上げているところであったが、それを取り上げるや否や、すぐ頭を包んで、海の方へ歩き出した。 その人がすなわち先生であった。 私は単に好奇心のために、並んで浜辺を下りて行く二人の 後姿 ( うしろすがた )を見守っていた。 すると彼らは 真直 ( まっすぐ )に波の中に足を踏み込んだ。 そうして 遠浅 ( とおあさ )の 磯近 ( いそちか )くにわいわい騒いでいる 多人数 ( たにんず )の 間 ( あいだ )を通り抜けて、比較的広々した所へ来ると、二人とも泳ぎ出した。 彼らの頭が小さく見えるまで沖の方へ向いて行った。 それから引き返してまた一直線に浜辺まで戻って来た。 掛茶屋へ帰ると、井戸の水も浴びずに、すぐ 身体 ( からだ )を 拭 ( ふ )いて着物を着て、さっさとどこへか行ってしまった。 彼らの出て行った 後 ( あと )、私はやはり元の 床几 ( しょうぎ )に腰をおろして 烟草 ( タバコ )を吹かしていた。 その時私はぽかんとしながら先生の事を考えた。 どうもどこかで見た事のある顔のように思われてならなかった。 しかしどうしてもいつどこで会った人か 想 ( おも )い出せずにしまった。 その時の私は 屈托 ( くったく )がないというよりむしろ 無聊 ( ぶりょう )に苦しんでいた。 それで 翌日 ( あくるひ )もまた先生に会った時刻を見計らって、わざわざ 掛茶屋 ( かけぢゃや )まで出かけてみた。 すると西洋人は来ないで先生一人 麦藁帽 ( むぎわらぼう )を 被 ( かぶ )ってやって来た。 先生は 眼鏡 ( めがね )をとって台の上に置いて、すぐ 手拭 ( てぬぐい )で頭を包んで、すたすた浜を下りて行った。 先生が 昨日 ( きのう )のように騒がしい 浴客 ( よくかく )の中を通り抜けて、一人で泳ぎ出した時、私は急にその 後 ( あと )が追い掛けたくなった。 私は浅い水を頭の上まで 跳 ( はね )かして相当の深さの所まで来て、そこから先生を 目標 ( めじるし )に 抜手 ( ぬきで )を切った。 すると先生は昨日と違って、一種の 弧線 ( こせん )を 描 ( えが )いて、妙な方向から岸の方へ帰り始めた。 それで私の目的はついに達せられなかった。 私が 陸 ( おか )へ上がって 雫 ( しずく )の垂れる手を振りながら掛茶屋に入ると、先生はもうちゃんと着物を着て入れ違いに外へ出て行った。 私 ( わたくし )は次の日も同じ時刻に浜へ行って先生の顔を見た。 その次の日にもまた同じ事を繰り返した。 けれども物をいい掛ける機会も、 挨拶 ( あいさつ )をする場合も、二人の間には起らなかった。 その上先生の態度はむしろ非社交的であった。 一定の時刻に超然として来て、また超然と帰って行った。 周囲がいくら 賑 ( にぎ )やかでも、それにはほとんど注意を払う様子が見えなかった。 最初いっしょに来た西洋人はその 後 ( ご )まるで姿を見せなかった。 先生はいつでも一人であった。 或 ( あ )る時先生が例の通りさっさと海から上がって来て、いつもの場所に 脱 ( ぬ )ぎ 棄 ( す )てた 浴衣 ( ゆかた )を着ようとすると、どうした訳か、その浴衣に砂がいっぱい着いていた。 先生はそれを落すために、後ろ向きになって、浴衣を二、三度 振 ( ふる )った。 すると着物の下に置いてあった眼鏡が板の 隙間 ( すきま )から下へ落ちた。 先生は 白絣 ( しろがすり )の上へ 兵児帯 ( へこおび )を締めてから、眼鏡の 失 ( な )くなったのに気が付いたと見えて、急にそこいらを探し始めた。 私はすぐ 腰掛 ( こしかけ )の下へ首と手を突ッ込んで眼鏡を拾い出した。 先生は有難うといって、それを私の手から受け取った。 次の日私は先生の 後 ( あと )につづいて海へ飛び込んだ。 そうして先生といっしょの方角に泳いで行った。 二 丁 ( ちょう )ほど沖へ出ると、先生は後ろを振り返って私に話し掛けた。 広い 蒼 ( あお )い海の表面に浮いているものは、その近所に私ら二人より 外 ( ほか )になかった。 そうして強い太陽の光が、眼の届く限り水と山とを照らしていた。 私は自由と歓喜に 充 ( み )ちた筋肉を動かして海の中で 躍 ( おど )り狂った。 先生はまたぱたりと手足の運動を 已 ( や )めて仰向けになったまま 浪 ( なみ )の上に寝た。 私もその 真似 ( まね )をした。 青空の色がぎらぎらと眼を射るように痛烈な色を私の顔に投げ付けた。 「愉快ですね」と私は大きな声を出した。 しばらくして海の中で起き上がるように姿勢を改めた先生は、「もう帰りませんか」といって私を促した。 比較的強い体質をもった私は、もっと海の中で遊んでいたかった。 しかし先生から誘われた時、私はすぐ「ええ帰りましょう」と快く答えた。 そうして二人でまた元の 路 ( みち )を浜辺へ引き返した。 私はこれから先生と懇意になった。 しかし先生がどこにいるかはまだ知らなかった。 それから 中 ( なか )二日おいてちょうど三日目の午後だったと思う。 先生と 掛茶屋 ( かけぢゃや )で出会った時、先生は突然私に向かって、「君はまだ 大分 ( だいぶ )長くここにいるつもりですか」と聞いた。 考えのない私はこういう問いに答えるだけの用意を頭の中に蓄えていなかった。 それで「どうだか分りません」と答えた。 しかしにやにや笑っている先生の顔を見た時、私は急に 極 ( きま )りが悪くなった。 「先生は?」と聞き返さずにはいられなかった。 これが私の口を出た先生という言葉の始まりである。 私はその晩先生の宿を尋ねた。 宿といっても普通の旅館と違って、広い寺の 境内 ( けいだい )にある別荘のような建物であった。 そこに住んでいる人の先生の家族でない事も 解 ( わか )った。 私が先生先生と呼び掛けるので、先生は苦笑いをした。 私はそれが年長者に対する私の 口癖 ( くちくせ )だといって弁解した。 私はこの間の西洋人の事を聞いてみた。 先生は彼の風変りのところや、もう 鎌倉 ( かまくら )にいない事や、色々の話をした末、日本人にさえあまり 交際 ( つきあい )をもたないのに、そういう外国人と 近付 ( ちかづ )きになったのは不思議だといったりした。 私は最後に先生に向かって、どこかで先生を見たように思うけれども、どうしても思い出せないといった。 若い私はその時 暗 ( あん )に相手も私と同じような感じを持っていはしまいかと疑った。 そうして腹の中で先生の返事を予期してかかった。 ところが先生はしばらく 沈吟 ( ちんぎん )したあとで、「どうも君の顔には 見覚 ( みおぼ )えがありませんね。 人違いじゃないですか」といったので私は変に一種の失望を感じた。 私 ( わたくし )は月の末に東京へ帰った。 先生の避暑地を引き上げたのはそれよりずっと前であった。 私は先生と別れる時に、「これから折々お 宅 ( たく )へ伺っても 宜 ( よ )ござんすか」と聞いた。 先生は 単簡 ( たんかん )にただ「ええいらっしゃい」といっただけであった。 その時分の私は先生とよほど懇意になったつもりでいたので、先生からもう少し 濃 ( こまや )かな言葉を予期して 掛 ( かか )ったのである。 それでこの物足りない返事が少し私の自信を 傷 ( いた )めた。 私はこういう事でよく先生から失望させられた。 先生はそれに気が付いているようでもあり、また全く気が付かないようでもあった。 私はまた軽微な失望を繰り返しながら、それがために先生から離れて行く気にはなれなかった。 むしろそれとは反対で、不安に 揺 ( うご )かされるたびに、もっと前へ進みたくなった。 もっと前へ進めば、私の予期するあるものが、いつか眼の前に満足に現われて来るだろうと思った。 私は若かった。 けれどもすべての人間に対して、若い血がこう素直に働こうとは思わなかった。 私はなぜ先生に対してだけこんな心持が起るのか 解 ( わか )らなかった。 それが先生の亡くなった 今日 ( こんにち )になって、始めて解って来た。 先生は始めから私を嫌っていたのではなかったのである。 先生が私に示した時々の 素気 ( そっけ )ない 挨拶 ( あいさつ )や冷淡に見える動作は、私を遠ざけようとする不快の表現ではなかったのである。 傷 ( いた )ましい先生は、自分に近づこうとする人間に、近づくほどの価値のないものだから 止 ( よ )せという警告を与えたのである。 他 ( ひと )の懐かしみに応じない先生は、 他 ( ひと )を 軽蔑 ( けいべつ )する前に、まず自分を軽蔑していたものとみえる。 私は無論先生を訪ねるつもりで東京へ帰って来た。 帰ってから授業の始まるまでにはまだ二週間の 日数 ( ひかず )があるので、そのうちに一度行っておこうと思った。 しかし帰って二日三日と 経 ( た )つうちに、 鎌倉 ( かまくら )にいた時の気分が段々薄くなって来た。 そうしてその上に 彩 ( いろど )られる大都会の空気が、記憶の復活に伴う強い 刺戟 ( しげき )と共に、濃く私の心を染め付けた。 私は往来で学生の顔を見るたびに新しい学年に対する希望と緊張とを感じた。 私はしばらく先生の事を忘れた。 授業が始まって、一カ月ばかりすると私の心に、また一種の 弛 ( たる )みができてきた。 私は何だか不足な顔をして往来を歩き始めた。 物欲しそうに自分の 室 ( へや )の中を 見廻 ( みまわ )した。 私の頭には再び先生の顔が浮いて出た。 私はまた先生に会いたくなった。 始めて先生の 宅 ( うち )を訪ねた時、先生は留守であった。 二度目に行ったのは次の日曜だと覚えている。 晴れた空が身に 沁 ( し )み込むように感ぜられる 好 ( い )い 日和 ( ひより )であった。 その日も先生は留守であった。 鎌倉にいた時、私は先生自身の口から、いつでも 大抵 ( たいてい )宅にいるという事を聞いた。 むしろ外出嫌いだという事も聞いた。 二度来て二度とも会えなかった私は、その言葉を思い出して、 理由 ( わけ )もない不満をどこかに感じた。 私はすぐ玄関先を去らなかった。 下女 ( げじょ )の顔を見て少し 躊躇 ( ちゅうちょ )してそこに立っていた。 この前名刺を取り次いだ記憶のある下女は、私を待たしておいてまた 内 ( うち )へはいった。 すると奥さんらしい人が代って出て来た。 美しい奥さんであった。 私はその人から 鄭寧 ( ていねい )に先生の出先を教えられた。 先生は例月その日になると 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )の墓地にある 或 ( あ )る仏へ花を 手向 ( たむ )けに行く習慣なのだそうである。 「たった今出たばかりで、十分になるか、ならないかでございます」と奥さんは気の毒そうにいってくれた。 私は 会釈 ( えしゃく )して外へ出た。 賑 ( にぎや )かな町の方へ一 丁 ( ちょう )ほど歩くと、私も散歩がてら雑司ヶ谷へ行ってみる気になった。 先生に会えるか会えないかという好奇心も動いた。 それですぐ 踵 ( きびす )を 回 ( めぐ )らした。 私 ( わたくし )は墓地の手前にある 苗畠 ( なえばたけ )の左側からはいって、両方に 楓 ( かえで )を植え付けた広い道を奥の方へ進んで行った。 するとその 端 ( はず )れに見える 茶店 ( ちゃみせ )の中から先生らしい人がふいと出て来た。 私はその人の 眼鏡 ( めがね )の 縁 ( ふち )が日に光るまで近く寄って行った。 そうして出し抜けに「先生」と大きな声を掛けた。 先生は突然立ち留まって私の顔を見た。 「どうして……、どうして……」 先生は同じ言葉を二 遍 ( へん )繰り返した。 その言葉は 森閑 ( しんかん )とした昼の 中 ( うち )に異様な調子をもって繰り返された。 私は急に何とも 応 ( こた )えられなくなった。 「私の 後 ( あと )を 跟 ( つ )けて来たのですか。 どうして……」 先生の態度はむしろ落ち付いていた。 声はむしろ沈んでいた。 けれどもその表情の 中 ( うち )には 判然 ( はっきり )いえないような一種の曇りがあった。 私は私がどうしてここへ来たかを先生に話した。 「 誰 ( だれ )の墓へ参りに行ったか、 妻 ( さい )がその人の名をいいましたか」 「いいえ、そんな事は何もおっしゃいません」 「そうですか。 いう必要がないんだから」 先生はようやく 得心 ( とくしん )したらしい様子であった。 しかし私にはその意味がまるで 解 ( わか )らなかった。 先生と私は通りへ出ようとして墓の間を抜けた。 依撒伯拉何々 ( イサベラなになに )の墓だの、 神僕 ( しんぼく )ロギンの墓だのという 傍 ( かたわら )に、 一切衆生悉有仏生 ( いっさいしゅじょうしつうぶっしょう )と書いた 塔婆 ( とうば )などが建ててあった。 全権公使何々というのもあった。 私は安得烈と 彫 ( ほ )り付けた小さい墓の前で、「これは何と読むんでしょう」と先生に聞いた。 「アンドレとでも読ませるつもりでしょうね」といって先生は苦笑した。 先生はこれらの墓標が現わす 人種々 ( ひとさまざま )の様式に対して、私ほどに 滑稽 ( こっけい )もアイロニーも認めてないらしかった。 私が丸い 墓石 ( はかいし )だの細長い 御影 ( みかげ )の 碑 ( ひ )だのを指して、しきりにかれこれいいたがるのを、始めのうちは黙って聞いていたが、しまいに「あなたは死という事実をまだ 真面目 ( まじめ )に考えた事がありませんね」といった。 私は黙った。 先生もそれぎり何ともいわなくなった。 墓地の区切り目に、大きな 銀杏 ( いちょう )が一本空を隠すように立っていた。 その下へ来た時、先生は高い 梢 ( こずえ )を見上げて、「もう少しすると、 綺麗 ( きれい )ですよ。 この木がすっかり 黄葉 ( こうよう )して、ここいらの地面は 金色 ( きんいろ )の落葉で 埋 ( うず )まるようになります」といった。 先生は月に一度ずつは必ずこの木の下を通るのであった。 向うの方で 凸凹 ( でこぼこ )の地面をならして新墓地を作っている男が、 鍬 ( くわ )の手を休めて私たちを見ていた。 私たちはそこから左へ切れてすぐ街道へ出た。 これからどこへ行くという 目的 ( あて )のない私は、ただ先生の歩く方へ歩いて行った。 先生はいつもより口数を 利 ( き )かなかった。 それでも私はさほどの窮屈を感じなかったので、ぶらぶらいっしょに歩いて行った。 「すぐお 宅 ( たく )へお帰りですか」 「ええ別に寄る所もありませんから」 二人はまた黙って南の方へ坂を下りた。 「先生のお宅の墓地はあすこにあるんですか」と私がまた口を利き出した。 「いいえ」 「どなたのお墓があるんですか。 私もその話はそれぎりにして切り上げた。 すると一 町 ( ちょう )ほど歩いた 後 ( あと )で、先生が不意にそこへ戻って来た。 「あすこには私の友達の墓があるんです」 「お友達のお墓へ 毎月 ( まいげつ )お参りをなさるんですか」 「そうです」 先生はその日これ以外を語らなかった。 私はそれから時々先生を訪問するようになった。 行くたびに先生は在宅であった。 先生に会う 度数 ( どすう )が重なるにつれて、私はますます 繁 ( しげ )く先生の玄関へ足を運んだ。 けれども先生の私に対する態度は初めて 挨拶 ( あいさつ )をした時も、懇意になったその 後 ( のち )も、あまり変りはなかった。 先生は 何時 ( いつ )も静かであった。 ある時は静か過ぎて 淋 ( さび )しいくらいであった。 私は最初から先生には近づきがたい不思議があるように思っていた。 それでいて、どうしても近づかなければいられないという感じが、どこかに強く働いた。 こういう感じを先生に対してもっていたものは、多くの人のうちであるいは私だけかも知れない。 しかしその私だけにはこの直感が 後 ( のち )になって事実の上に証拠立てられたのだから、私は若々しいといわれても、 馬鹿 ( ばか )げていると笑われても、それを見越した自分の直覚をとにかく頼もしくまた 嬉 ( うれ )しく思っている。 今いった通り先生は始終静かであった。 落ち付いていた。 けれども時として変な曇りがその顔を横切る事があった。 窓に黒い鳥影が 射 ( さ )すように。 射すかと思うと、すぐ消えるには消えたが。 私が始めてその曇りを先生の 眉間 ( みけん )に認めたのは、 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )の墓地で、不意に先生を呼び掛けた時であった。 私はその異様の瞬間に、今まで快く流れていた心臓の潮流をちょっと鈍らせた。 しかしそれは単に一時の 結滞 ( けったい )に過ぎなかった。 私の心は五分と 経 ( た )たないうちに平素の弾力を回復した。 私はそれぎり暗そうなこの雲の影を忘れてしまった。 ゆくりなくまたそれを思い出させられたのは、 小春 ( こはる )の尽きるに 間 ( ま )のない 或 ( あ )る晩の事であった。 先生と話していた私は、ふと先生がわざわざ注意してくれた 銀杏 ( いちょう )の 大樹 ( たいじゅ )を 眼 ( め )の前に 想 ( おも )い浮かべた。 勘定してみると、先生が 毎月例 ( まいげつれい )として墓参に行く日が、それからちょうど三日目に当っていた。 その三日目は私の課業が 午 ( ひる )で 終 ( お )える楽な日であった。 私は先生に向かってこういった。 「先生 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )の銀杏はもう散ってしまったでしょうか」 「まだ 空坊主 ( からぼうず )にはならないでしょう」 先生はそう答えながら私の顔を見守った。 そうしてそこからしばし眼を離さなかった。 私はすぐいった。 「今度お 墓参 ( はかまい )りにいらっしゃる時にお 伴 ( とも )をしても 宜 ( よ )ござんすか。 私は先生といっしょにあすこいらが散歩してみたい」 「私は墓参りに行くんで、散歩に行くんじゃないですよ」 「しかしついでに散歩をなすったらちょうど 好 ( い )いじゃありませんか」 先生は何とも答えなかった。 しばらくしてから、「私のは本当の墓参りだけなんだから」といって、どこまでも 墓参 ( ぼさん )と散歩を切り離そうとする 風 ( ふう )に見えた。 私と行きたくない口実だか何だか、私にはその時の先生が、いかにも子供らしくて変に思われた。 私はなおと先へ出る気になった。 「じゃお墓参りでも 好 ( い )いからいっしょに 伴 ( つ )れて行って下さい。 私もお墓参りをしますから」 実際私には墓参と散歩との区別がほとんど無意味のように思われたのである。 すると先生の 眉 ( まゆ )がちょっと曇った。 眼のうちにも異様の光が出た。 それは迷惑とも 嫌悪 ( けんお )とも 畏怖 ( いふ )とも片付けられない 微 ( かす )かな不安らしいものであった。 私は 忽 ( たちま )ち雑司ヶ谷で「先生」と呼び掛けた時の記憶を強く思い起した。 二つの表情は全く同じだったのである。 「私は」と先生がいった。 「私はあなたに話す事のできないある理由があって、 他 ( ひと )といっしょにあすこへ墓参りには行きたくないのです。 自分の 妻 ( さい )さえまだ伴れて行った事がないのです」 私 ( わたくし )は不思議に思った。 しかし私は先生を研究する気でその 宅 ( うち )へ 出入 ( でい )りをするのではなかった。 私はただそのままにして打ち過ぎた。 今考えるとその時の私の態度は、私の生活のうちでむしろ 尊 ( たっと )むべきものの一つであった。 私は全くそのために先生と人間らしい温かい 交際 ( つきあい )ができたのだと思う。 もし私の好奇心が幾分でも先生の心に向かって、研究的に働き掛けたなら、二人の間を 繋 ( つな )ぐ同情の糸は、何の容赦もなくその時ふつりと切れてしまったろう。 若い私は全く自分の態度を自覚していなかった。 それだから 尊 ( たっと )いのかも知れないが、もし間違えて裏へ出たとしたら、どんな結果が二人の仲に落ちて来たろう。 私は想像してもぞっとする。 先生はそれでなくても、冷たい 眼 ( まなこ )で研究されるのを絶えず恐れていたのである。 私は月に二度もしくは三度ずつ必ず先生の 宅 ( うち )へ行くようになった。 私の足が段々 繁 ( しげ )くなった時のある日、先生は突然私に向かって聞いた。 「あなたは何でそうたびたび私のようなものの宅へやって来るのですか」 「何でといって、そんな特別な意味はありません。 私は先生の交際の範囲の 極 ( きわ )めて狭い事を知っていた。 先生の元の同級生などで、その 頃 ( ころ )東京にいるものはほとんど二人か三人しかないという事も知っていた。 先生と同郷の学生などには時たま座敷で同座する場合もあったが、彼らのいずれもは 皆 ( みん )な私ほど先生に親しみをもっていないように見受けられた。 「私は 淋 ( さび )しい人間です」と先生がいった。 「だからあなたの来て下さる事を喜んでいます。 だからなぜそうたびたび来るのかといって聞いたのです」 「そりゃまたなぜです」 私がこう聞き返した時、先生は何とも答えなかった。 ただ私の顔を見て「あなたは 幾歳 ( いくつ )ですか」といった。 この問答は私にとってすこぶる 不得要領 ( ふとくようりょう )のものであったが、私はその時 底 ( そこ )まで押さずに帰ってしまった。 しかもそれから四日と 経 ( た )たないうちにまた先生を訪問した。 先生は座敷へ出るや 否 ( いな )や笑い出した。 「また来ましたね」といった。 「ええ来ました」といって自分も笑った。 私は 外 ( ほか )の人からこういわれたらきっと 癪 ( しゃく )に 触 ( さわ )ったろうと思う。 しかし先生にこういわれた時は、まるで反対であった。 癪に触らないばかりでなくかえって愉快だった。 「私は 淋 ( さび )しい人間です」と先生はその晩またこの間の言葉を繰り返した。 「私は淋しい人間ですが、ことによるとあなたも淋しい人間じゃないですか。 私は淋しくっても年を取っているから、動かずにいられるが、若いあなたはそうは行かないのでしょう。 動けるだけ動きたいのでしょう。 動いて何かに 打 ( ぶ )つかりたいのでしょう……」 「私はちっとも 淋 ( さむ )しくはありません」 「若いうちほど 淋 ( さむ )しいものはありません。 そんならなぜあなたはそうたびたび私の 宅 ( うち )へ来るのですか」 ここでもこの間の言葉がまた先生の口から繰り返された。 「あなたは私に会ってもおそらくまだ 淋 ( さび )しい気がどこかでしているでしょう。 私にはあなたのためにその淋しさを 根元 ( ねもと )から引き抜いて上げるだけの力がないんだから。 あなたは 外 ( ほか )の方を向いて今に手を広げなければならなくなります。 今に私の宅の方へは足が向かなくなります」 先生はこういって淋しい笑い方をした。 幸 ( さいわ )いにして先生の予言は実現されずに済んだ。 経験のない当時の 私 ( わたくし )は、この予言の 中 ( うち )に含まれている明白な意義さえ了解し得なかった。 私は依然として先生に会いに行った。 その 内 ( うち )いつの間にか先生の食卓で 飯 ( めし )を食うようになった。 自然の結果奥さんとも口を 利 ( き )かなければならないようになった。 普通の人間として私は女に対して冷淡ではなかった。 けれども年の若い私の今まで経過して来た境遇からいって、私はほとんど交際らしい交際を女に結んだ事がなかった。 それが 源因 ( げんいん )かどうかは疑問だが、私の興味は往来で出合う知りもしない女に向かって多く働くだけであった。 先生の奥さんにはその前玄関で会った時、美しいという印象を受けた。 それから会うたんびに同じ印象を受けない事はなかった。 しかしそれ以外に私はこれといってとくに奥さんについて語るべき何物ももたないような気がした。 これは奥さんに特色がないというよりも、特色を示す機会が来なかったのだと解釈する方が正当かも知れない。 しかし私はいつでも先生に付属した一部分のような心持で奥さんに対していた。 奥さんも自分の夫の所へ来る書生だからという好意で、私を遇していたらしい。 だから中間に立つ先生を取り 除 ( の )ければ、つまり二人はばらばらになっていた。 それで始めて知り合いになった時の奥さんについては、ただ美しいという 外 ( ほか )に何の感じも残っていない。 ある時私は先生の 宅 ( うち )で酒を飲まされた。 その時奥さんが出て来て 傍 ( そば )で 酌 ( しゃく )をしてくれた。 先生はいつもより愉快そうに見えた。 奥さんに「お前も一つお上がり」といって、自分の 呑 ( の )み干した 盃 ( さかずき )を差した。 奥さんは「私は……」と辞退しかけた 後 ( あと )、迷惑そうにそれを受け取った。 奥さんは 綺麗 ( きれい )な 眉 ( まゆ )を寄せて、私の半分ばかり 注 ( つ )いで上げた盃を、唇の先へ持って行った。 奥さんと先生の間に 下 ( しも )のような会話が始まった。 「珍らしい事。 私に呑めとおっしゃった事は 滅多 ( めった )にないのにね」 「お前は 嫌 ( きら )いだからさ。 しかし 稀 ( たま )には飲むといいよ。 好 ( い )い心持になるよ」 「ちっともならないわ。 苦しいぎりで。 でもあなたは大変ご 愉快 ( ゆかい )そうね、少しご 酒 ( しゅ )を召し上がると」 「時によると大変愉快になる。 しかしいつでもというわけにはいかない」 「今夜はいかがです」 「今夜は 好 ( い )い心持だね」 「これから毎晩少しずつ召し上がると 宜 ( よ )ござんすよ」 「そうはいかない」 「召し上がって下さいよ。 その方が 淋 ( さむ )しくなくって好いから」 先生の 宅 ( うち )は夫婦と 下女 ( げじょ )だけであった。 行くたびに 大抵 ( たいてい )はひそりとしていた。 高い笑い声などの聞こえる試しはまるでなかった。 或 ( あ )る 時 ( とき )は宅の中にいるものは先生と私だけのような気がした。 「子供でもあると好いんですがね」と奥さんは私の方を向いていった。 私は「そうですな」と答えた。 しかし私の心には何の同情も起らなかった。 子供を持った事のないその時の私は、子供をただ 蒼蠅 ( うるさ )いもののように考えていた。 「一人 貰 ( もら )ってやろうか」と先生がいった。 「 貰 ( もらい )ッ子じゃ、ねえあなた」と奥さんはまた私の方を向いた。 「子供はいつまで 経 ( た )ったってできっこないよ」と先生がいった。 奥さんは黙っていた。 「なぜです」と私が代りに聞いた時先生は「天罰だからさ」といって高く笑った。 私 ( わたくし )の知る限り先生と奥さんとは、仲の 好 ( い )い夫婦の 一対 ( いっつい )であった。 家庭の一員として暮した事のない私のことだから、深い消息は無論 解 ( わか )らなかったけれども、座敷で私と 対坐 ( たいざ )している時、先生は何かのついでに、 下女 ( げじょ )を呼ばないで、奥さんを呼ぶ事があった。 (奥さんの名は 静 ( しず )といった)。 先生は「おい静」といつでも 襖 ( ふすま )の方を振り向いた。 その呼びかたが私には 優 ( やさ )しく聞こえた。 返事をして出て来る奥さんの様子も 甚 ( はなは )だ素直であった。 ときたまご 馳走 ( ちそう )になって、奥さんが席へ現われる場合などには、この関係が一層明らかに二人の 間 ( あいだ )に 描 ( えが )き出されるようであった。 先生は時々奥さんを 伴 ( つ )れて、音楽会だの芝居だのに行った。 それから夫婦づれで一週間以内の旅行をした事も、私の記憶によると、二、三度以上あった。 私は 箱根 ( はこね )から貰った 絵端書 ( えはがき )をまだ持っている。 日光 ( にっこう )へ行った時は 紅葉 ( もみじ )の葉を一枚封じ込めた郵便も貰った。 当時の私の眼に映った先生と奥さんの間柄はまずこんなものであった。 そのうちにたった一つの例外があった。 ある日私がいつもの通り、先生の玄関から案内を頼もうとすると、座敷の方でだれかの話し声がした。 よく聞くと、それが尋常の談話でなくって、どうも 言逆 ( いさか )いらしかった。 先生の宅は玄関の次がすぐ座敷になっているので、 格子 ( こうし )の前に立っていた私の耳にその 言逆 ( いさか )いの調子だけはほぼ分った。 そうしてそのうちの一人が先生だという事も、時々高まって来る男の方の声で解った。 相手は先生よりも低い 音 ( おん )なので、誰だか 判然 ( はっきり )しなかったが、どうも奥さんらしく感ぜられた。 泣いているようでもあった。 私はどうしたものだろうと思って玄関先で迷ったが、すぐ決心をしてそのまま下宿へ帰った。 妙に不安な心持が私を襲って来た。 私は書物を読んでも 呑 ( の )み込む能力を失ってしまった。 約一時間ばかりすると先生が窓の下へ来て私の名を呼んだ。 私は驚いて窓を開けた。 先生は散歩しようといって、下から私を誘った。 先刻 ( さっき )帯の間へ 包 ( くる )んだままの時計を出して見ると、もう八時過ぎであった。 私は帰ったなりまだ 袴 ( はかま )を着けていた。 私はそれなりすぐ表へ出た。 その晩私は先生といっしょに 麦酒 ( ビール )を飲んだ。 先生は元来酒量に乏しい人であった。 ある程度まで飲んで、それで酔えなければ、酔うまで飲んでみるという冒険のできない人であった。 「今日は 駄目 ( だめ )です」といって先生は苦笑した。 「愉快になれませんか」と私は気の毒そうに聞いた。 私の腹の中には始終 先刻 ( さっき )の事が 引 ( ひ )っ 懸 ( かか )っていた。 肴 ( さかな )の骨が 咽喉 ( のど )に刺さった時のように、私は苦しんだ。 打ち明けてみようかと考えたり、 止 ( よ )した方が 好 ( よ )かろうかと思い直したりする動揺が、妙に私の様子をそわそわさせた。 「君、今夜はどうかしていますね」と先生の方からいい出した。 「実は私も少し変なのですよ。 君に分りますか」 私は何の答えもし得なかった。 「実は 先刻 ( さっき ) 妻 ( さい )と少し 喧嘩 ( けんか )をしてね。 それで 下 ( くだ )らない神経を 昂奮 ( こうふん )させてしまったんです」と先生がまたいった。 「どうして……」 私には喧嘩という言葉が口へ出て来なかった。 「妻が私を誤解するのです。 それを誤解だといって聞かせても承知しないのです。 つい腹を立てたのです」 「どんなに先生を誤解なさるんですか」 先生は私のこの問いに答えようとはしなかった。 「妻が考えているような人間なら、私だってこんなに苦しんでいやしない」 先生がどんなに苦しんでいるか、これも私には想像の及ばない問題であった。 二人が帰るとき歩きながらの沈黙が一 丁 ( ちょう )も二丁もつづいた。 その 後 ( あと )で突然先生が口を 利 ( き )き出した。 「悪い事をした。 怒って出たから 妻 ( さい )はさぞ心配をしているだろう。 考えると女は 可哀 ( かわい )そうなものですね。 私 ( わたくし )の妻などは私より 外 ( ほか )にまるで頼りにするものがないんだから」 先生の言葉はちょっとそこで 途切 ( とぎ )れたが、別に私の返事を期待する様子もなく、すぐその続きへ移って行った。 「そういうと、夫の方はいかにも心丈夫のようで少し 滑稽 ( こっけい )だが。 君、私は君の眼にどう映りますかね。 強い人に見えますか、弱い人に見えますか」 「 中位 ( ちゅうぐらい )に見えます」と私は答えた。 この答えは先生にとって少し案外らしかった。 先生はまた口を閉じて、無言で歩き出した。 先生の 宅 ( うち )へ帰るには私の下宿のつい 傍 ( そば )を通るのが順路であった。 私はそこまで来て、曲り角で分れるのが先生に済まないような気がした。 「ついでにお 宅 ( たく )の前までお 伴 ( とも )しましょうか」といった。 先生は 忽 ( たちま )ち手で私を 遮 ( さえぎ )った。 「もう遅いから早く帰りたまえ。 私も早く帰ってやるんだから、 妻君 ( さいくん )のために」 先生が最後に付け加えた「妻君のために」という言葉は妙にその時の私の心を暖かにした。 私はその言葉のために、帰ってから安心して寝る事ができた。 私はその 後 ( ご )も長い間この「妻君のために」という言葉を忘れなかった。 先生と奥さんの間に起った 波瀾 ( はらん )が、大したものでない事はこれでも 解 ( わか )った。 それがまた 滅多 ( めった )に起る現象でなかった事も、その後絶えず 出入 ( でい )りをして来た私にはほぼ推察ができた。 それどころか先生はある時こんな感想すら私に 洩 ( も )らした。 「私は世の中で女というものをたった一人しか知らない。 妻 ( さい )以外の女はほとんど女として私に訴えないのです。 妻の方でも、私を天下にただ一人しかない男と思ってくれています。 そういう意味からいって、私たちは最も幸福に生れた人間の 一対 ( いっつい )であるべきはずです」 私は今前後の 行 ( ゆ )き 掛 ( がか )りを忘れてしまったから、先生が何のためにこんな自白を私にして聞かせたのか、 判然 ( はっきり )いう事ができない。 けれども先生の態度の 真面目 ( まじめ )であったのと、調子の沈んでいたのとは、いまだに記憶に残っている。 その時ただ私の耳に異様に響いたのは、「最も幸福に生れた人間の一対であるべきはずです」という最後の一句であった。 先生はなぜ幸福な人間といい切らないで、あるべきはずであると断わったのか。 私にはそれだけが不審であった。 ことにそこへ一種の力を入れた先生の語気が不審であった。 先生は事実はたして幸福なのだろうか、また幸福であるべきはずでありながら、それほど幸福でないのだろうか。 私は心の 中 ( うち )で 疑 ( うたぐ )らざるを得なかった。 けれどもその疑いは一時限りどこかへ 葬 ( ほうむ )られてしまった。 私はそのうち先生の留守に行って、奥さんと二人 差向 ( さしむか )いで話をする機会に出合った。 先生はその日 横浜 ( よこはま )を 出帆 ( しゅっぱん )する汽船に乗って外国へ行くべき友人を 新橋 ( しんばし )へ送りに行って留守であった。 横浜から船に乗る人が、朝八時半の汽車で新橋を立つのはその 頃 ( ころ )の習慣であった。 私はある書物について先生に話してもらう必要があったので、あらかじめ先生の承諾を得た通り、約束の九時に訪問した。 先生の新橋行きは前日わざわざ告別に来た友人に対する 礼義 ( れいぎ )としてその日突然起った出来事であった。 先生はすぐ帰るから留守でも私に待っているようにといい残して行った。 それで私は座敷へ上がって、先生を待つ間、奥さんと話をした。 その時の 私 ( わたくし )はすでに大学生であった。 始めて先生の 宅 ( うち )へ来た 頃 ( ころ )から見るとずっと成人した気でいた。 奥さんとも 大分 ( だいぶ )懇意になった 後 ( のち )であった。 私は奥さんに対して何の窮屈も感じなかった。 差向 ( さしむか )いで色々の話をした。 しかしそれは特色のないただの談話だから、今ではまるで忘れてしまった。 そのうちでたった一つ私の耳に留まったものがある。 しかしそれを話す前に、ちょっと断っておきたい事がある。 先生は大学出身であった。 これは始めから私に知れていた。 しかし先生の何もしないで遊んでいるという事は、東京へ帰って少し 経 ( た )ってから始めて分った。 私はその時どうして遊んでいられるのかと思った。 先生はまるで世間に名前を知られていない人であった。 だから先生の学問や思想については、先生と 密切 ( みっせつ )の関係をもっている私より 外 ( ほか )に敬意を払うもののあるべきはずがなかった。 それを私は常に 惜 ( お )しい事だといった。 先生はまた「私のようなものが世の中へ出て、口を 利 ( き )いては済まない」と答えるぎりで、取り合わなかった。 私にはその答えが 謙遜 ( けんそん )過ぎてかえって世間を冷評するようにも聞こえた。 実際先生は時々昔の同級生で今著名になっている 誰彼 ( だれかれ )を 捉 ( とら )えて、ひどく無遠慮な批評を加える事があった。 それで私は露骨にその矛盾を挙げて 云々 ( うんぬん )してみた。 私の精神は反抗の意味というよりも、世間が先生を知らないで平気でいるのが残念だったからである。 その時先生は沈んだ調子で、「どうしても私は世間に向かって働き掛ける資格のない男だから仕方がありません」といった。 先生の顔には深い一種の表情がありありと刻まれた。 私にはそれが失望だか、不平だか、悲哀だか、 解 ( わか )らなかったけれども、何しろ二の句の継げないほどに強いものだったので、私はそれぎり何もいう勇気が出なかった。 私が奥さんと話している間に、問題が自然先生の事からそこへ落ちて来た。 「先生はなぜああやって、宅で考えたり勉強したりなさるだけで、世の中へ出て仕事をなさらないんでしょう」 「あの人は 駄目 ( だめ )ですよ。 やっぱり何かやりたいのでしょう。 それでいてできないんです。 だから気の毒ですわ」 「しかし先生は健康からいって、別にどこも悪いところはないようじゃありませんか」 「丈夫ですとも。 何にも持病はありません」 「それでなぜ活動ができないんでしょう」 「それが 解 ( わか )らないのよ、あなた。 それが解るくらいなら私だって、こんなに心配しやしません。 わからないから気の毒でたまらないんです」 奥さんの語気には非常に同情があった。 それでも口元だけには微笑が見えた。 外側からいえば、私の方がむしろ 真面目 ( まじめ )だった。 私はむずかしい顔をして黙っていた。 すると奥さんが急に思い出したようにまた口を開いた。 「若い時はあんな人じゃなかったんですよ。 若い時はまるで違っていました。 それが全く変ってしまったんです」 「若い時っていつ頃ですか」と私が聞いた。 「書生時代よ」 「書生時代から先生を知っていらっしゃったんですか」 奥さんは急に薄赤い顔をした。 奥さんは東京の人であった。 それはかつて先生からも奥さん自身からも聞いて知っていた。 奥さんは「本当いうと 合 ( あい )の 子 ( こ )なんですよ」といった。 奥さんの父親はたしか 鳥取 ( とっとり )かどこかの出であるのに、お母さんの方はまだ江戸といった 時分 ( じぶん )の 市ヶ谷 ( いちがや )で生れた女なので、奥さんは冗談半分そういったのである。 ところが先生は全く方角違いの 新潟 ( にいがた )県人であった。 だから奥さんがもし先生の書生時代を知っているとすれば、郷里の関係からでない事は明らかであった。 しかし薄赤い顔をした奥さんはそれより以上の話をしたくないようだったので、私の方でも深くは聞かずにおいた。 先生と知り合いになってから先生の亡くなるまでに、私はずいぶん色々の問題で先生の思想や情操に触れてみたが、結婚当時の状況については、ほとんど何ものも聞き得なかった。 私は時によると、それを善意に解釈してもみた。 年輩の先生の事だから、 艶 ( なま )めかしい回想などを若いものに聞かせるのはわざと 慎 ( つつし )んでいるのだろうと思った。 時によると、またそれを悪くも取った。 先生に限らず、奥さんに限らず、二人とも私に比べると、一時代前の因襲のうちに成人したために、そういう 艶 ( つや )っぽい問題になると、正直に自分を開放するだけの勇気がないのだろうと考えた。 もっともどちらも推測に過ぎなかった。 そうしてどちらの推測の裏にも、二人の結婚の奥に横たわる花やかなロマンスの存在を仮定していた。 私の仮定ははたして誤らなかった。 けれども私はただ恋の半面だけを想像に 描 ( えが )き得たに過ぎなかった。 先生は美しい恋愛の裏に、恐ろしい悲劇を持っていた。 そうしてその悲劇のどんなに先生にとって 見惨 ( みじめ )なものであるかは相手の奥さんにまるで知れていなかった。 奥さんは今でもそれを知らずにいる。 先生はそれを奥さんに隠して死んだ。 先生は奥さんの幸福を破壊する前に、まず自分の生命を破壊してしまった。 私は今この悲劇について何事も語らない。 その悲劇のためにむしろ生れ出たともいえる二人の恋愛については、 先刻 ( さっき )いった通りであった。 二人とも私にはほとんど何も話してくれなかった。 奥さんは慎みのために、先生はまたそれ以上の深い理由のために。 ただ一つ私の記憶に残っている事がある。 或 ( あ )る時 花時分 ( はなじぶん )に私は先生といっしょに 上野 ( うえの )へ行った。 そうしてそこで美しい 一対 ( いっつい )の 男女 ( なんにょ )を見た。 彼らは 睦 ( むつ )まじそうに寄り添って花の下を歩いていた。 場所が場所なので、花よりもそちらを向いて眼を 峙 ( そば )だてている人が沢山あった。 「新婚の夫婦のようだね」と先生がいった。 「仲が 好 ( よ )さそうですね」と私が答えた。 先生は苦笑さえしなかった。 二人の男女を視線の 外 ( ほか )に置くような方角へ足を向けた。 それから私にこう聞いた。 「君は恋をした事がありますか」 私はないと答えた。 「恋をしたくはありませんか」 私は答えなかった。 「したくない事はないでしょう」 「ええ」 「君は今あの男と女を見て、 冷評 ( ひやか )しましたね。 あの 冷評 ( ひやかし )のうちには君が恋を求めながら相手を得られないという不快の声が 交 ( まじ )っていましょう」 「そんな 風 ( ふう )に聞こえましたか」 「聞こえました。 恋の満足を味わっている人はもっと暖かい声を出すものです。 しかし……しかし君、恋は罪悪ですよ。 解 ( わか )っていますか」 私は急に驚かされた。 何とも返事をしなかった。 我々は群集の中にいた。 群集はいずれも 嬉 ( うれ )しそうな顔をしていた。 そこを通り抜けて、花も人も見えない森の中へ来るまでは、同じ問題を口にする機会がなかった。 「恋は罪悪ですか」と 私 ( わたくし )がその時突然聞いた。 「罪悪です。 たしかに」と答えた時の先生の語気は前と同じように強かった。 「なぜですか」 「なぜだか今に解ります。 今にじゃない、もう解っているはずです。 あなたの心はとっくの昔からすでに恋で動いているじゃありませんか」 私は一応自分の胸の中を調べて見た。 けれどもそこは案外に空虚であった。 思いあたるようなものは何にもなかった。 「私の胸の中にこれという目的物は一つもありません。 私は先生に何も隠してはいないつもりです」 「目的物がないから動くのです。 あれば落ち付けるだろうと思って動きたくなるのです」 「今それほど動いちゃいません」 「あなたは物足りない結果私の所に動いて来たじゃありませんか」 「それはそうかも知れません。 しかしそれは恋とは違います」 「恋に 上 ( のぼ )る 楷段 ( かいだん )なんです。 異性と抱き合う順序として、まず同性の私の所へ動いて来たのです」 「私には二つのものが全く性質を 異 ( こと )にしているように思われます」 「いや同じです。 私は男としてどうしてもあなたに満足を与えられない人間なのです。 それから、ある特別の事情があって、なおさらあなたに満足を与えられないでいるのです。 私は実際お気の毒に思っています。 あなたが私からよそへ動いて行くのは仕方がない。 私はむしろそれを希望しているのです。 しかし……」 私は変に悲しくなった。 「私が先生から離れて行くようにお思いになれば仕方がありませんが、私にそんな気の起った事はまだありません」 先生は私の言葉に耳を貸さなかった。 「しかし気を付けないといけない。 恋は罪悪なんだから。 しかし事実としては知らなかった。 いずれにしても先生のいう罪悪という意味は 朦朧 ( もうろう )としてよく 解 ( わか )らなかった。 その上私は少し不愉快になった。 「先生、罪悪という意味をもっと 判然 ( はっきり )いって聞かして下さい。 それでなければこの問題をここで切り上げて下さい。 私自身に罪悪という意味が判然解るまで」 「悪い事をした。 私はあなたに 真実 ( まこと )を話している気でいた。 ところが実際は、あなたを 焦慮 ( じら )していたのだ。 私は悪い事をした」 先生と私とは博物館の裏から 鶯渓 ( うぐいすだに )の方角に静かな歩調で歩いて行った。 垣の 隙間 ( すきま )から広い庭の一部に茂る 熊笹 ( くまざさ )が 幽邃 ( ゆうすい )に見えた。 「君は私がなぜ 毎月 ( まいげつ ) 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )の墓地に 埋 ( うま )っている友人の墓へ参るのか知っていますか」 先生のこの問いは全く突然であった。 しかも先生は私がこの問いに対して答えられないという事もよく承知していた。 私はしばらく返事をしなかった。 すると先生は始めて気が付いたようにこういった。 「また悪い事をいった。 焦慮 ( じら )せるのが悪いと思って、説明しようとすると、その説明がまたあなたを焦慮せるような結果になる。 どうも仕方がない。 この問題はこれで 止 ( や )めましょう。 とにかく恋は罪悪ですよ、よござんすか。 そうして神聖なものですよ」 私には先生の話がますます 解 ( わか )らなくなった。 しかし先生はそれぎり恋を口にしなかった。 年の若い 私 ( わたくし )はややともすると 一図 ( いちず )になりやすかった。 少なくとも先生の眼にはそう映っていたらしい。 私には学校の講義よりも先生の談話の方が有益なのであった。 教授の意見よりも先生の思想の方が有難いのであった。 とどの詰まりをいえば、教壇に立って私を指導してくれる偉い人々よりもただ 独 ( ひと )りを守って多くを語らない先生の方が偉く見えたのであった。 「あんまり 逆上 ( のぼせ )ちゃいけません」と先生がいった。 「 覚 ( さ )めた結果としてそう思うんです」と答えた時の私には充分の自信があった。 その自信を先生は 肯 ( うけ )がってくれなかった。 「あなたは熱に浮かされているのです。 熱がさめると 厭 ( いや )になります。 私は今のあなたからそれほどに思われるのを、苦しく感じています。 しかしこれから先のあなたに起るべき変化を予想して見ると、なお苦しくなります」 「私はそれほど軽薄に思われているんですか。 それほど不信用なんですか」 「私はお気の毒に思うのです」 「気の毒だが信用されないとおっしゃるんですか」 先生は迷惑そうに庭の方を向いた。 その庭に、この間まで重そうな赤い強い色をぽたぽた点じていた 椿 ( つばき )の花はもう一つも見えなかった。 先生は座敷からこの椿の花をよく 眺 ( なが )める癖があった。 「信用しないって、特にあなたを信用しないんじゃない。 人間全体を信用しないんです」 その時 生垣 ( いけがき )の向うで金魚売りらしい声がした。 その 外 ( ほか )には何の聞こえるものもなかった。 大通りから二 丁 ( ちょう )も深く折れ込んだ 小路 ( こうじ )は 存外 ( ぞんがい )静かであった。 家 ( うち )の中はいつもの通りひっそりしていた。 私は次の 間 ( ま )に奥さんのいる事を知っていた。 黙って針仕事か何かしている奥さんの耳に私の話し声が聞こえるという事も知っていた。 しかし私は全くそれを忘れてしまった。 「じゃ奥さんも信用なさらないんですか」と先生に聞いた。 先生は少し不安な顔をした。 そうして直接の答えを避けた。 「私は私自身さえ信用していないのです。 つまり自分で自分が信用できないから、人も信用できないようになっているのです。 自分を 呪 ( のろ )うより 外 ( ほか )に仕方がないのです」 「そうむずかしく考えれば、誰だって確かなものはないでしょう」 「いや考えたんじゃない。 やったんです。 やった後で驚いたんです。 そうして非常に 怖 ( こわ )くなったんです」 私はもう少し先まで同じ道を 辿 ( たど )って行きたかった。 すると 襖 ( ふすま )の陰で「あなた、あなた」という奥さんの声が二度聞こえた。 先生は二度目に「何だい」といった。 奥さんは「ちょっと」と先生を次の 間 ( ま )へ呼んだ。 二人の間にどんな用事が起ったのか、私には 解 ( わか )らなかった。 それを想像する余裕を与えないほど早く先生はまた座敷へ帰って来た。 「とにかくあまり私を信用してはいけませんよ。 今に後悔するから。 そうして自分が 欺 ( あざむ )かれた返報に、残酷な 復讐 ( ふくしゅう )をするようになるものだから」 「そりゃどういう意味ですか」 「かつてはその人の 膝 ( ひざ )の前に 跪 ( ひざまず )いたという記憶が、今度はその人の頭の上に足を 載 ( の )せさせようとするのです。 私は未来の侮辱を受けないために、今の尊敬を 斥 ( しりぞ )けたいと思うのです。 私は今より一層 淋 ( さび )しい未来の私を我慢する代りに、淋しい今の私を我慢したいのです。 自由と独立と 己 ( おの )れとに 充 ( み )ちた現代に生れた我々は、その犠牲としてみんなこの淋しみを味わわなくてはならないでしょう」 私はこういう覚悟をもっている先生に対して、いうべき言葉を知らなかった。 その 後 ( ご ) 私 ( わたくし )は奥さんの顔を見るたびに気になった。 先生は奥さんに対しても始終こういう態度に出るのだろうか。 もしそうだとすれば、奥さんはそれで満足なのだろうか。 奥さんの様子は満足とも不満足とも 極 ( き )めようがなかった。 私はそれほど近く奥さんに接触する機会がなかったから。 それから奥さんは私に会うたびに尋常であったから。 最後に先生のいる席でなければ私と奥さんとは 滅多 ( めった )に顔を合せなかったから。 私の疑惑はまだその上にもあった。 先生の人間に対するこの覚悟はどこから来るのだろうか。 ただ冷たい眼で自分を内省したり現代を観察したりした結果なのだろうか。 先生は 坐 ( すわ )って考える 質 ( たち )の人であった。 先生の頭さえあれば、こういう態度は坐って世の中を考えていても自然と出て来るものだろうか。 私にはそうばかりとは思えなかった。 先生の覚悟は生きた覚悟らしかった。 火に焼けて冷却し切った 石造 ( せきぞう )家屋の 輪廓 ( りんかく )とは違っていた。 私の眼に映ずる先生はたしかに思想家であった。 けれどもその思想家の 纏 ( まと )め上げた主義の裏には、強い事実が織り込まれているらしかった。 自分と切り離された他人の事実でなくって、自分自身が痛切に味わった事実、血が熱くなったり脈が止まったりするほどの事実が、畳み込まれているらしかった。 これは私の胸で推測するがものはない。 先生自身すでにそうだと告白していた。 ただその告白が雲の 峯 ( みね )のようであった。 私の頭の上に正体の知れない恐ろしいものを 蔽 ( おお )い 被 ( かぶ )せた。 そうしてなぜそれが恐ろしいか私にも 解 ( わか )らなかった。 告白はぼうとしていた。 それでいて明らかに私の神経を 震 ( ふる )わせた。 私は先生のこの人生観の基点に、 或 ( あ )る強烈な恋愛事件を仮定してみた。 (無論先生と奥さんとの間に起った)。 先生がかつて恋は罪悪だといった事から照らし合せて見ると、多少それが 手掛 ( てがか )りにもなった。 しかし先生は現に奥さんを愛していると私に告げた。 すると二人の恋からこんな 厭世 ( えんせい )に近い覚悟が出ようはずがなかった。 「かつてはその人の前に 跪 ( ひざまず )いたという記憶が、今度はその人の頭の上に足を 載 ( の )せさせようとする」といった先生の言葉は、現代一般の 誰彼 ( たれかれ )について用いられるべきで、先生と奥さんの間には当てはまらないもののようでもあった。 私はそれが先生と深い縁故のある墓だという事を知っていた。 先生の生活に近づきつつありながら、近づく事のできない私は、先生の頭の中にある 生命 ( いのち )の断片として、その墓を私の頭の中にも受け入れた。 けれども私に取ってその墓は全く死んだものであった。 二人の間にある 生命 ( いのち )の扉を開ける 鍵 ( かぎ )にはならなかった。 むしろ二人の間に立って、自由の往来を妨げる魔物のようであった。 そうこうしているうちに、私はまた奥さんと差し向いで話をしなければならない時機が来た。 その 頃 ( ころ )は日の 詰 ( つま )って行くせわしない秋に、誰も注意を 惹 ( ひ )かれる 肌寒 ( はださむ )の季節であった。 先生の 附近 ( ふきん )で盗難に 罹 ( かか )ったものが三、四日続いて出た。 盗難はいずれも宵の口であった。 大したものを持って行かれた 家 ( うち )はほとんどなかったけれども、はいられた所では必ず何か取られた。 奥さんは気味をわるくした。 そこへ先生がある晩家を 空 ( あ )けなければならない事情ができてきた。 先生と同郷の友人で地方の病院に奉職しているものが上京したため、先生は 外 ( ほか )の二、三名と共に、ある所でその友人に 飯 ( めし )を食わせなければならなくなった。 先生は訳を話して、私に帰ってくる間までの留守番を頼んだ。 私はすぐ引き受けた。 私 ( わたくし )の行ったのはまだ 灯 ( ひ )の 点 ( つ )くか点かない暮れ方であったが、 几帳面 ( きちょうめん )な先生はもう 宅 ( うち )にいなかった。 「時間に 後 ( おく )れると悪いって、つい今しがた出掛けました」といった奥さんは、私を先生の書斎へ案内した。 書斎には 洋机 ( テーブル )と 椅子 ( いす )の 外 ( ほか )に、沢山の書物が美しい 背皮 ( せがわ )を並べて、 硝子越 ( ガラスごし )に 電燈 ( でんとう )の光で照らされていた。 奥さんは火鉢の前に敷いた 座蒲団 ( ざぶとん )の上へ私を 坐 ( すわ )らせて、「ちっとそこいらにある本でも読んでいて下さい」と断って出て行った。 私はちょうど主人の帰りを待ち受ける客のような気がして済まなかった。 私は 畏 ( かしこ )まったまま 烟草 ( タバコ )を飲んでいた。 奥さんが茶の間で何か 下女 ( げじょ )に話している声が聞こえた。 書斎は茶の間の縁側を突き当って折れ曲った 角 ( かど )にあるので、 棟 ( むね )の位置からいうと、座敷よりもかえって掛け離れた静かさを 領 ( りょう )していた。 ひとしきりで奥さんの話し声が 已 ( や )むと、 後 ( あと )はしんとした。 私は泥棒を待ち受けるような心持で、 凝 ( じっ )としながら気をどこかに配った。 三十分ほどすると、奥さんがまた書斎の入口へ顔を出した。 「おや」といって、軽く驚いた時の眼を私に向けた。 そうして客に来た人のように 鹿爪 ( しかつめ )らしく控えている私をおかしそうに見た。 「それじゃ窮屈でしょう」 「いえ、窮屈じゃありません」 「でも退屈でしょう」 「いいえ。 泥棒が来るかと思って緊張しているから退屈でもありません」 奥さんは手に 紅茶茶碗 ( こうちゃぢゃわん )を持ったまま、笑いながらそこに立っていた。 「ここは隅っこだから番をするには 好 ( よ )くありませんね」と私がいった。 「じゃ失礼ですがもっと真中へ出て来て 頂戴 ( ちょうだい )。 ご 退屈 ( たいくつ )だろうと思って、お茶を入れて持って来たんですが、茶の間で 宜 ( よろ )しければあちらで上げますから」 私は奥さんの 後 ( あと )に 尾 ( つ )いて書斎を出た。 茶の間には 綺麗 ( きれい )な 長火鉢 ( ながひばち )に 鉄瓶 ( てつびん )が鳴っていた。 私はそこで茶と菓子のご 馳走 ( ちそう )になった。 奥さんは 寝 ( ね )られないといけないといって、茶碗に手を触れなかった。 「先生はやっぱり時々こんな会へお 出掛 ( でか )けになるんですか」 「いいえ 滅多 ( めった )に出た事はありません。 近頃 ( ちかごろ )は段々人の顔を見るのが 嫌 ( きら )いになるようです」 こういった奥さんの様子に、別段困ったものだという 風 ( ふう )も見えなかったので、私はつい大胆になった。 「それじゃ奥さんだけが例外なんですか」 「いいえ私も嫌われている一人なんです」 「そりゃ 嘘 ( うそ )です」と私がいった。 「奥さん自身嘘と知りながらそうおっしゃるんでしょう」 「なぜ」 「私にいわせると、奥さんが好きになったから世間が嫌いになるんですもの」 「あなたは学問をする 方 ( かた )だけあって、なかなかお 上手 ( じょうず )ね。 空 ( から )っぽな理屈を使いこなす事が。 世の中が嫌いになったから、私までも嫌いになったんだともいわれるじゃありませんか。 それと 同 ( おん )なじ理屈で」 「両方ともいわれる事はいわれますが、この場合は私の方が正しいのです」 「議論はいやよ。 よく男の方は議論だけなさるのね、面白そうに。 空 ( から )の 盃 ( さかずき )でよくああ飽きずに 献酬 ( けんしゅう )ができると思いますわ」 奥さんの言葉は少し 手痛 ( てひど )かった。 しかしその言葉の 耳障 ( みみざわり )からいうと、決して猛烈なものではなかった。 自分に頭脳のある事を相手に認めさせて、そこに一種の誇りを 見出 ( みいだ )すほどに奥さんは現代的でなかった。 奥さんはそれよりもっと底の方に沈んだ心を大事にしているらしく見えた。 私 ( わたくし )はまだその 後 ( あと )にいうべき事をもっていた。 けれども奥さんから 徒 ( いたず )らに議論を仕掛ける男のように取られては困ると思って遠慮した。 奥さんは飲み干した 紅茶茶碗 ( こうちゃぢゃわん )の底を 覗 ( のぞ )いて黙っている私を 外 ( そ )らさないように、「もう一杯上げましょうか」と聞いた。 私はすぐ茶碗を奥さんの手に渡した。 「いくつ? 一つ? 二ッつ?」 妙なもので角砂糖をつまみ上げた奥さんは、私の顔を見て、茶碗の中へ入れる砂糖の 数 ( かず )を聞いた。 奥さんの態度は私に 媚 ( こ )びるというほどではなかったけれども、 先刻 ( さっき )の強い言葉を 力 ( つと )めて打ち消そうとする 愛嬌 ( あいきょう )に 充 ( み )ちていた。 私は黙って茶を飲んだ。 飲んでしまっても黙っていた。 「あなた大変黙り込んじまったのね」と奥さんがいった。 「何かいうとまた議論を仕掛けるなんて、 叱 ( しか )り付けられそうですから」と私は答えた。 「まさか」と奥さんが再びいった。 二人はそれを 緒口 ( いとくち )にまた話を始めた。 そうしてまた二人に共通な興味のある先生を問題にした。 「奥さん、 先刻 ( さっき )の続きをもう少しいわせて下さいませんか。 奥さんには 空 ( から )な理屈と聞こえるかも知れませんが、私はそんな 上 ( うわ )の 空 ( そら )でいってる事じゃないんだから」 「じゃおっしゃい」 「今奥さんが急にいなくなったとしたら、先生は現在の通りで生きていられるでしょうか」 「そりゃ分らないわ、あなた。 そんな事、先生に聞いて見るより 外 ( ほか )に仕方がないじゃありませんか。 私の所へ持って来る問題じゃないわ」 「奥さん、私は 真面目 ( まじめ )ですよ。 だから逃げちゃいけません。 正直に答えなくっちゃ」 「正直よ。 正直にいって私には分らないのよ」 「じゃ奥さんは先生をどのくらい愛していらっしゃるんですか。 これは先生に聞くよりむしろ奥さんに伺っていい質問ですから、あなたに伺います」 「何もそんな事を開き直って聞かなくっても 好 ( い )いじゃありませんか」 「真面目くさって聞くがものはない。 分り切ってるとおっしゃるんですか」 「まあそうよ」 「そのくらい先生に忠実なあなたが急にいなくなったら、先生はどうなるんでしょう。 世の中のどっちを向いても面白そうでない先生は、あなたが急にいなくなったら後でどうなるでしょう。 先生から見てじゃない。 あなたから見てですよ。 あなたから見て、先生は幸福になるでしょうか、不幸になるでしょうか」 「そりゃ私から見れば分っています。 (先生はそう思っていないかも知れませんが)。 先生は私を離れれば不幸になるだけです。 あるいは生きていられないかも知れませんよ。 そういうと、 己惚 ( おのぼれ )になるようですが、私は今先生を人間としてできるだけ幸福にしているんだと信じていますわ。 どんな人があっても私ほど先生を幸福にできるものはないとまで思い込んでいますわ。 それだからこうして落ち付いていられるんです」 「その信念が先生の心に 好 ( よ )く映るはずだと私は思いますが」 「それは別問題ですわ」 「やっぱり先生から嫌われているとおっしゃるんですか」 「私は嫌われてるとは思いません。 嫌われる訳がないんですもの。 しかし先生は世間が嫌いなんでしょう。 世間というより 近頃 ( ちかごろ )では人間が嫌いになっているんでしょう。 だからその人間の 一人 ( いちにん )として、私も好かれるはずがないじゃありませんか」 奥さんの嫌われているという意味がやっと私に 呑 ( の )み込めた。 私 ( わたくし )は奥さんの理解力に感心した。 奥さんの態度が旧式の日本の女らしくないところも私の注意に一種の 刺戟 ( しげき )を与えた。 それで奥さんはその 頃 ( ころ ) 流行 ( はや )り始めたいわゆる新しい言葉などはほとんど使わなかった。 私は女というものに深い 交際 ( つきあい )をした経験のない 迂闊 ( うかつ )な青年であった。 男としての私は、異性に対する本能から、 憧憬 ( どうけい )の目的物として常に女を夢みていた。 けれどもそれは懐かしい春の雲を 眺 ( なが )めるような心持で、ただ 漠然 ( ばくぜん )と夢みていたに過ぎなかった。 だから実際の女の前へ出ると、私の感情が突然変る事が時々あった。 私は自分の前に現われた女のために引き付けられる代りに、その場に臨んでかえって変な 反撥力 ( はんぱつりょく )を感じた。 奥さんに対した私にはそんな気がまるで出なかった。 普通 男女 ( なんにょ )の間に横たわる思想の不平均という考えもほとんど起らなかった。 私は奥さんの女であるという事を忘れた。 私はただ誠実なる先生の批評家および同情家として奥さんを眺めた。 「奥さん、私がこの前なぜ先生が世間的にもっと活動なさらないのだろうといって、あなたに聞いた時に、あなたはおっしゃった事がありますね。 元はああじゃなかったんだって」 「ええいいました。 実際あんなじゃなかったんですもの」 「どんなだったんですか」 「あなたの希望なさるような、また私の希望するような頼もしい人だったんです」 「それがどうして急に変化なすったんですか」 「急にじゃありません、段々ああなって来たのよ」 「奥さんはその 間 ( あいだ )始終先生といっしょにいらしったんでしょう」 「無論いましたわ。 夫婦ですもの」 「じゃ先生がそう変って行かれる 源因 ( げんいん )がちゃんと 解 ( わか )るべきはずですがね」 「それだから困るのよ。 あなたからそういわれると実に 辛 ( つら )いんですが、私にはどう考えても、考えようがないんですもの。 私は今まで 何遍 ( なんべん )あの人に、どうぞ打ち明けて下さいって頼んで見たか分りゃしません」 「先生は何とおっしゃるんですか」 「何にもいう事はない、何にも心配する事はない、おれはこういう性質になったんだからというだけで、取り合ってくれないんです」 私は黙っていた。 奥さんも言葉を 途切 ( とぎ )らした。 下女部屋 ( げじょべや )にいる下女はことりとも音をさせなかった。 私はまるで泥棒の事を忘れてしまった。 「あなたは私に責任があるんだと思ってやしませんか」と突然奥さんが聞いた。 「いいえ」と私が答えた。 「どうぞ隠さずにいって下さい。 そう思われるのは身を切られるより辛いんだから」と奥さんがまたいった。 「これでも私は先生のためにできるだけの事はしているつもりなんです」 「そりゃ先生もそう認めていられるんだから、大丈夫です。 ご安心なさい、私が保証します」 奥さんは火鉢の灰を 掻 ( か )き 馴 ( な )らした。 それから 水注 ( みずさし )の水を 鉄瓶 ( てつびん )に 注 ( さ )した。 鉄瓶は 忽 ( たちま )ち鳴りを沈めた。 「私はとうとう 辛防 ( しんぼう )し切れなくなって、先生に聞きました。 私に悪い所があるなら遠慮なくいって下さい、改められる欠点なら改めるからって、すると先生は、お前に欠点なんかありゃしない、欠点はおれの方にあるだけだというんです。 そういわれると、私悲しくなって仕様がないんです、涙が出てなおの事自分の悪い所が聞きたくなるんです」 奥さんは眼の 中 ( うち )に涙をいっぱい 溜 ( た )めた。 始め 私 ( わたくし )は理解のある 女性 ( にょしょう )として奥さんに対していた。 私がその気で話しているうちに、奥さんの様子が次第に変って来た。 奥さんは私の頭脳に訴える代りに、私の 心臓 ( ハート )を動かし始めた。 自分と夫の間には何の 蟠 ( わだか )まりもない、またないはずであるのに、やはり何かある。 それだのに眼を 開 ( あ )けて 見極 ( みきわ )めようとすると、やはり 何 ( なん )にもない。 奥さんの苦にする要点はここにあった。 奥さんは最初世の中を見る先生の眼が 厭世的 ( えんせいてき )だから、その結果として自分も嫌われているのだと断言した。 そう断言しておきながら、ちっともそこに落ち付いていられなかった。 底を割ると、かえってその逆を考えていた。 先生は自分を嫌う結果、とうとう世の中まで 厭 ( いや )になったのだろうと推測していた。 けれどもどう骨を折っても、その推測を突き留めて事実とする事ができなかった。 先生の態度はどこまでも 良人 ( おっと )らしかった。 親切で優しかった。 疑いの 塊 ( かたま )りをその日その日の 情合 ( じょうあい )で包んで、そっと胸の奥にしまっておいた奥さんは、その晩その包みの中を私の前で開けて見せた。 「あなたどう思って?」と聞いた。 「私からああなったのか、それともあなたのいう 人世観 ( じんせいかん )とか何とかいうものから、ああなったのか。 隠さずいって 頂戴 ( ちょうだい )」 私は何も隠す気はなかった。 けれども私の知らないあるものがそこに存在しているとすれば、私の答えが何であろうと、それが奥さんを満足させるはずがなかった。 そうして私はそこに私の知らないあるものがあると信じていた。 「私には 解 ( わか )りません」 奥さんは予期の 外 ( はず )れた時に見る 憐 ( あわ )れな表情をその 咄嗟 ( とっさ )に現わした。 私はすぐ私の言葉を継ぎ足した。 「しかし先生が奥さんを嫌っていらっしゃらない事だけは保証します。 私は先生自身の口から聞いた通りを奥さんに伝えるだけです。 先生は 嘘 ( うそ )を 吐 ( つ )かない 方 ( かた )でしょう」 奥さんは何とも答えなかった。 しばらくしてからこういった。 「実は私すこし思いあたる事があるんですけれども……」 「先生がああいう 風 ( ふう )になった 源因 ( げんいん )についてですか」 「ええ。 もしそれが源因だとすれば、私の責任だけはなくなるんだから、それだけでも私大変楽になれるんですが、……」 「どんな事ですか」 奥さんはいい渋って 膝 ( ひざ )の上に置いた自分の手を眺めていた。 「あなた判断して下すって。 いうから」 「私にできる判断ならやります」 「みんなはいえないのよ。 みんないうと 叱 ( しか )られるから。 叱られないところだけよ」 私は緊張して 唾液 ( つばき )を 呑 ( の )み込んだ。 「先生がまだ大学にいる時分、大変仲の 好 ( い )いお友達が一人あったのよ。 その 方 ( かた )がちょうど卒業する少し前に死んだんです。 急に死んだんです」 奥さんは私の耳に 私語 ( ささや )くような小さな声で、「実は変死したんです」といった。 それは「どうして」と聞き返さずにはいられないようないい方であった。 「それっ切りしかいえないのよ。 けれどもその事があってから 後 ( のち )なんです。 先生の性質が段々変って来たのは。 なぜその方が死んだのか、私には解らないの。 先生にもおそらく解っていないでしょう。 けれどもそれから先生が変って来たと思えば、そう思われない事もないのよ」 「その人の墓ですか、 雑司ヶ谷 ( ぞうしがや )にあるのは」 「それもいわない事になってるからいいません。 しかし人間は親友を一人亡くしただけで、そんなに変化できるものでしょうか。 私はそれが知りたくって 堪 ( たま )らないんです。 だからそこを一つあなたに判断して頂きたいと思うの」 私の判断はむしろ否定の方に傾いていた。 私 ( わたくし )は私のつらまえた事実の許す限り、奥さんを慰めようとした。 奥さんもまたできるだけ私によって慰められたそうに見えた。 それで二人は同じ問題をいつまでも話し合った。 けれども私はもともと事の 大根 ( おおね )を 攫 ( つか )んでいなかった。 奥さんの不安も実はそこに 漂 ( ただよ )う薄い雲に似た疑惑から出て来ていた。 事件の真相になると、奥さん自身にも多くは知れていなかった。 知れているところでも 悉皆 ( すっかり )は私に話す事ができなかった。 したがって慰める私も、慰められる奥さんも、共に波に浮いて、ゆらゆらしていた。 ゆらゆらしながら、奥さんはどこまでも手を出して、 覚束 ( おぼつか )ない私の判断に 縋 ( すが )り付こうとした。 十時 頃 ( ごろ )になって先生の靴の音が玄関に聞こえた時、奥さんは急に今までのすべてを忘れたように、前に 坐 ( すわ )っている私をそっちのけにして立ち上がった。 そうして 格子 ( こうし )を開ける先生をほとんど 出合 ( であ )い 頭 ( がしら )に迎えた。 私は取り残されながら、 後 ( あと )から奥さんに 尾 ( つ )いて行った。 下女 ( げじょ )だけは 仮寝 ( うたたね )でもしていたとみえて、ついに出て来なかった。 先生はむしろ機嫌がよかった。 しかし奥さんの調子はさらによかった。 今しがた奥さんの美しい眼のうちに 溜 ( たま )った涙の光と、それから黒い 眉毛 ( まゆげ )の根に寄せられた八の字を記憶していた私は、その変化を異常なものとして注意深く 眺 ( なが )めた。 もしそれが 詐 ( いつわ )りでなかったならば、(実際それは詐りとは思えなかったが)、今までの奥さんの訴えは 感傷 ( センチメント )を 玩 ( もてあそ )ぶためにとくに私を相手に 拵 ( こしら )えた、 徒 ( いたず )らな女性の遊戯と取れない事もなかった。 もっともその時の私には奥さんをそれほど批評的に見る気は起らなかった。 私は奥さんの態度の急に輝いて来たのを見て、むしろ安心した。 これならばそう心配する必要もなかったんだと考え直した。 先生は笑いながら「どうもご苦労さま、泥棒は来ませんでしたか」と私に聞いた。 それから「来ないんで 張合 ( はりあい )が抜けやしませんか」といった。 帰る時、奥さんは「どうもお気の毒さま」と会釈した。 その調子は忙しいところを暇を 潰 ( つぶ )させて気の毒だというよりも、せっかく来たのに泥棒がはいらなくって気の毒だという冗談のように聞こえた。 奥さんはそういいながら、 先刻 ( さっき )出した西洋菓子の残りを、紙に包んで私の手に持たせた。 私はそれを 袂 ( たもと )へ入れて、人通りの少ない 夜寒 ( よさむ )の 小路 ( こうじ )を曲折して 賑 ( にぎ )やかな町の方へ急いだ。 私はその晩の事を記憶のうちから 抽 ( ひ )き抜いてここへ 詳 ( くわ )しく書いた。 これは書くだけの必要があるから書いたのだが、実をいうと、奥さんに菓子を 貰 ( もら )って帰るときの気分では、それほど当夜の会話を重く見ていなかった。 私はその 翌日 ( よくじつ ) 午飯 ( ひるめし )を食いに学校から帰ってきて、 昨夜 ( ゆうべ )机の上に 載 ( の )せて置いた菓子の包みを見ると、すぐその中からチョコレートを塗った 鳶色 ( とびいろ )のカステラを出して 頬張 ( ほおば )った。 そうしてそれを食う時に、 必竟 ( ひっきょう )この菓子を私にくれた二人の 男女 ( なんにょ )は、幸福な 一対 ( いっつい )として世の中に存在しているのだと自覚しつつ味わった。 秋が暮れて冬が来るまで格別の事もなかった。 私は先生の 宅 ( うち )へ 出 ( で )はいりをするついでに、衣服の 洗 ( あら )い 張 ( は )りや 仕立 ( した )て 方 ( かた )などを奥さんに頼んだ。 それまで 繻絆 ( じゅばん )というものを着た事のない私が、シャツの上に黒い襟のかかったものを重ねるようになったのはこの時からであった。 子供のない奥さんは、そういう世話を焼くのがかえって 退屈凌 ( たいくつしの )ぎになって、 結句 ( けっく ) 身体 ( からだ )の薬だぐらいの事をいっていた。 「こりゃ 手織 ( てお )りね。 こんな 地 ( じ )の 好 ( い )い着物は今まで縫った事がないわ。 その代り縫い 悪 ( にく )いのよそりゃあ。 まるで針が立たないんですもの。 お 蔭 ( かげ )で針を二本折りましたわ」 こんな苦情をいう時ですら、奥さんは別に 面倒 ( めんどう )くさいという顔をしなかった。 冬が来た時、 私 ( わたくし )は偶然国へ帰らなければならない事になった。 私の母から受け取った手紙の中に、父の病気の経過が面白くない様子を書いて、今が今という心配もあるまいが、年が年だから、できるなら都合して帰って来てくれと頼むように付け足してあった。 父はかねてから 腎臓 ( じんぞう )を病んでいた。 中年以後の人にしばしば見る通り、父のこの 病 ( やまい )は慢性であった。 その代り要心さえしていれば急変のないものと当人も家族のものも信じて疑わなかった。 現に父は養生のお 蔭 ( かげ )一つで、 今日 ( こんにち )までどうかこうか 凌 ( しの )いで来たように客が来ると 吹聴 ( ふいちょう )していた。 その父が、母の書信によると、庭へ出て何かしている 機 ( はずみ )に突然 眩暈 ( めまい )がして引ッ繰り返った。 家内 ( かない )のものは軽症の 脳溢血 ( のういっけつ )と思い違えて、すぐその手当をした。 後 ( あと )で医者からどうもそうではないらしい、やはり持病の結果だろうという判断を得て、始めて卒倒と腎臓病とを結び付けて考えるようになったのである。 冬休みが来るにはまだ少し 間 ( ま )があった。 私は学期の終りまで待っていても 差支 ( さしつか )えあるまいと思って一日二日そのままにしておいた。 するとその一日二日の間に、父の寝ている様子だの、母の心配している顔だのが時々眼に浮かんだ。 そのたびに一種の心苦しさを 嘗 ( な )めた私は、とうとう帰る決心をした。 国から旅費を送らせる 手数 ( てかず )と時間を省くため、私は 暇乞 ( いとまご )いかたがた先生の所へ行って、 要 ( い )るだけの金を一時立て替えてもらう事にした。 先生は少し 風邪 ( かぜ )の気味で、座敷へ出るのが 臆劫 ( おっくう )だといって、私をその書斎に通した。 書斎の 硝子戸 ( ガラスど )から冬に 入 ( い )って 稀 ( まれ )に見るような懐かしい 和 ( やわ )らかな日光が 机掛 ( つくえか )けの上に 射 ( さ )していた。 先生はこの日あたりの 好 ( い )い 室 ( へや )の中へ大きな火鉢を置いて、 五徳 ( ごとく )の上に懸けた 金盥 ( かなだらい )から立ち 上 ( あが )る 湯気 ( ゆげ )で、 呼吸 ( いき )の苦しくなるのを防いでいた。 「大病は 好 ( い )いが、ちょっとした 風邪 ( かぜ )などはかえって 厭 ( いや )なものですね」といった先生は、苦笑しながら私の顔を見た。 先生は病気という病気をした事のない人であった。 先生の言葉を聞いた私は笑いたくなった。 「私は風邪ぐらいなら我慢しますが、それ以上の病気は 真平 ( まっぴら )です。 先生だって同じ事でしょう。 試みにやってご覧になるとよく 解 ( わか )ります」 「そうかね。 私は病気になるくらいなら、死病に 罹 ( かか )りたいと思ってる」 私は先生のいう事に格別注意を払わなかった。 すぐ母の手紙の話をして、金の無心を申し出た。 「そりゃ困るでしょう。 そのくらいなら今手元にあるはずだから持って行きたまえ」 先生は奥さんを呼んで、必要の金額を私の前に並べさせてくれた。 それを奥の 茶箪笥 ( ちゃだんす )か何かの 抽出 ( ひきだし )から出して来た奥さんは、白い半紙の上へ 鄭寧 ( ていねい )に重ねて、「そりゃご心配ですね」といった。 「 何遍 ( なんべん )も卒倒したんですか」と先生が聞いた。 「手紙には何とも書いてありませんが。 「どうせむずかしいんでしょう」と私がいった。 「そうさね。 私が代られれば代ってあげても 好 ( い )いが。 私はその晩の汽車で東京を立った。 父の病気は思ったほど悪くはなかった。 それでも着いた時は、 床 ( とこ )の上に 胡坐 ( あぐら )をかいて、「みんなが心配するから、まあ我慢してこう 凝 ( じっ )としている。 なにもう起きても 好 ( い )いのさ」といった。 しかしその 翌日 ( よくじつ )からは母が止めるのも聞かずに、とうとう床を上げさせてしまった。 母は 不承無性 ( ふしょうぶしょう )に 太織 ( ふとお )りの 蒲団 ( ふとん )を畳みながら「お父さんはお前が帰って来たので、急に気が強くおなりなんだよ」といった。 私 ( わたくし )には父の挙動がさして虚勢を張っているようにも思えなかった。 私の兄はある職を帯びて遠い九州にいた。 これは万一の事がある場合でなければ、容易に 父母 ( ちちはは )の顔を見る自由の 利 ( き )かない男であった。 妹は他国へ 嫁 ( とつ )いだ。 これも急場の間に合うように、おいそれと呼び寄せられる女ではなかった。 兄妹 ( きょうだい )三人のうちで、一番便利なのはやはり書生をしている私だけであった。 その私が母のいい付け通り学校の課業を 放 ( ほう )り出して、休み前に帰って来たという事が、父には大きな満足であった。 「これしきの病気に学校を休ませては気の毒だ。 お母さんがあまり 仰山 ( ぎょうさん )な手紙を書くものだからいけない」 父は口ではこういった。 こういったばかりでなく、今まで敷いていた 床 ( とこ )を上げさせて、いつものような元気を示した。 「あんまり軽はずみをしてまた 逆回 ( ぶりかえ )すといけませんよ」 私のこの注意を父は愉快そうにしかし 極 ( きわ )めて軽く受けた。 「なに大丈夫、これでいつものように 要心 ( ようじん )さえしていれば」 実際父は大丈夫らしかった。 家の中を自由に往来して、息も切れなければ、 眩暈 ( めまい )も感じなかった。 ただ顔色だけは普通の人よりも大変悪かったが、これはまた今始まった症状でもないので、私たちは格別それを気に留めなかった。 私は先生に手紙を書いて 恩借 ( おんしゃく )の礼を述べた。 正月上京する時に持参するからそれまで待ってくれるようにと断わった。 そうして父の病状の思ったほど険悪でない事、この分なら当分安心な事、眩暈も 嘔気 ( はきけ )も皆無な事などを書き連ねた。 最後に先生の 風邪 ( ふうじゃ )についても 一言 ( いちごん )の見舞を 附 ( つ )け加えた。 私は先生の風邪を実際軽く見ていたので。 私はその手紙を出す時に決して先生の返事を予期していなかった。 出した後で父や母と先生の 噂 ( うわさ )などをしながら、 遥 ( はる )かに先生の書斎を想像した。 「こんど東京へ行くときには 椎茸 ( しいたけ )でも持って行ってお上げ」 「ええ、しかし先生が干した椎茸なぞを食うかしら」 「 旨 ( うま )くはないが、別に 嫌 ( きら )いな人もないだろう」 私には椎茸と先生を結び付けて考えるのが変であった。 先生の返事が来た時、私はちょっと驚かされた。 ことにその内容が特別の用件を含んでいなかった時、驚かされた。 先生はただ親切ずくで、返事を書いてくれたんだと私は思った。 そう思うと、その簡単な一本の手紙が私には大層な喜びになった。 もっともこれは私が先生から受け取った第一の手紙には相違なかったが。 第一というと私と先生の間に書信の往復がたびたびあったように思われるが、事実は決してそうでない事をちょっと断わっておきたい。 私は先生の生前にたった二通の手紙しか 貰 ( もら )っていない。 その一通は今いうこの簡単な返書で、あとの一通は先生の死ぬ前とくに私 宛 ( あて )で書いた大変長いものである。 父は病気の性質として、運動を慎まなければならないので、床を上げてからも、ほとんど 戸外 ( そと )へは出なかった。 一度天気のごく穏やかな日の午後庭へ下りた事があるが、その時は万一を 気遣 ( きづか )って、私が引き添うように 傍 ( そば )に付いていた。 私が心配して自分の肩へ手を掛けさせようとしても、父は笑って応じなかった。 私 ( わたくし )は退屈な父の相手としてよく 将碁盤 ( しょうぎばん )に向かった。 二人とも無精な 性質 ( たち )なので、 炬燵 ( こたつ )にあたったまま、盤を 櫓 ( やぐら )の上へ 載 ( の )せて、 駒 ( こま )を動かすたびに、わざわざ手を 掛蒲団 ( かけぶとん )の下から出すような事をした。 時々 持駒 ( もちごま )を 失 ( な )くして、次の勝負の来るまで双方とも知らずにいたりした。 それを母が灰の中から 見付 ( みつ )け出して、 火箸 ( ひばし )で 挟 ( はさ )み上げるという 滑稽 ( こっけい )もあった。 「 碁 ( ご )だと盤が高過ぎる上に、足が着いているから、炬燵の上では打てないが、そこへ来ると将碁盤は 好 ( い )いね、こうして楽に差せるから。 無精者には持って来いだ。 もう一番やろう」 父は勝った時は必ずもう一番やろうといった。 そのくせ負けた時にも、もう一番やろうといった。 要するに、勝っても負けても、炬燵にあたって、将碁を差したがる男であった。 始めのうちは珍しいので、この 隠居 ( いんきょ )じみた娯楽が私にも相当の興味を与えたが、少し時日が 経 ( た )つに 伴 ( つ )れて、若い私の気力はそのくらいな 刺戟 ( しげき )で満足できなくなった。 私は 金 ( きん )や 香車 ( きょうしゃ )を握った 拳 ( こぶし )を頭の上へ伸ばして、時々思い切ったあくびをした。 私は東京の事を考えた。 そうして 漲 ( みなぎ )る心臓の血潮の奥に、活動活動と打ちつづける 鼓動 ( こどう )を聞いた。 不思議にもその鼓動の音が、ある微妙な意識状態から、先生の力で強められているように感じた。 私は心のうちで、父と先生とを比較して見た。 両方とも世間から見れば、生きているか死んでいるか分らないほど 大人 ( おとな )しい男であった。 他 ( ひと )に認められるという点からいえばどっちも 零 ( れい )であった。 それでいて、この将碁を差したがる父は、単なる娯楽の相手としても私には物足りなかった。 かつて遊興のために 往来 ( ゆきき )をした 覚 ( おぼ )えのない先生は、歓楽の交際から出る親しみ以上に、いつか私の頭に影響を与えていた。 ただ頭というのはあまりに 冷 ( ひや )やか過ぎるから、私は胸といい直したい。 肉のなかに先生の力が 喰 ( く )い込んでいるといっても、血のなかに先生の命が流れているといっても、その時の私には少しも誇張でないように思われた。 私は父が私の本当の父であり、先生はまたいうまでもなく、あかの他人であるという明白な事実を、ことさらに眼の前に並べてみて、始めて大きな真理でも発見したかのごとくに驚いた。 私がのつそつし出すと前後して、父や母の眼にも今まで珍しかった私が段々 陳腐 ( ちんぷ )になって来た。 これは夏休みなどに国へ帰る誰でもが一様に経験する心持だろうと思うが、当座の一週間ぐらいは下にも置かないように、ちやほや 歓待 ( もてな )されるのに、その峠を 定規通 ( ていきどお )り通り越すと、あとはそろそろ家族の熱が冷めて来て、しまいには有っても無くっても構わないもののように粗末に取り扱われがちになるものである。 私も滞在中にその峠を通り越した。 その上私は国へ帰るたびに、父にも母にも 解 ( わか )らない変なところを東京から持って帰った。 昔でいうと、 儒者 ( じゅしゃ )の家へ 切支丹 ( キリシタン )の 臭 ( にお )いを持ち込むように、私の持って帰るものは父とも母とも調和しなかった。 無論私はそれを隠していた。 けれども元々身に着いているものだから、出すまいと思っても、いつかそれが父や母の眼に 留 ( と )まった。 私はつい面白くなくなった。 早く東京へ帰りたくなった。 父の病気は幸い現状維持のままで、少しも悪い方へ進む模様は見えなかった。 念のためにわざわざ遠くから相当の医者を招いたりして、慎重に診察してもらってもやはり私の知っている以外に異状は認められなかった。 私は冬休みの尽きる少し前に国を立つ事にした。 立つといい出すと、人情は妙なもので、父も母も反対した。 「もう帰るのかい、まだ早いじゃないか」と母がいった。 「まだ四、五日いても間に合うんだろう」と父がいった。 私は自分の 極 ( き )めた 出立 ( しゅったつ )の日を動かさなかった。 東京へ帰ってみると、 松飾 ( まつかざり )はいつか取り払われていた。 町は寒い風の吹くに任せて、どこを見てもこれというほどの正月めいた景気はなかった。 私 ( わたくし )は 早速 ( さっそく )先生のうちへ金を返しに行った。 例の 椎茸 ( しいたけ )もついでに持って行った。 ただ出すのは少し変だから、母がこれを差し上げてくれといいましたとわざわざ断って奥さんの前へ置いた。 椎茸は新しい菓子折に入れてあった。 鄭寧 ( ていねい )に礼を述べた奥さんは、次の 間 ( ま )へ立つ時、その折を持って見て、軽いのに驚かされたのか、「こりゃ何の 御菓子 ( おかし )」と聞いた。 奥さんは懇意になると、こんなところに 極 ( きわ )めて 淡泊 ( たんぱく )な 小供 ( こども )らしい心を見せた。 二人とも父の病気について、色々 掛念 ( けねん )の問いを繰り返してくれた中に、先生はこんな事をいった。 「なるほど 容体 ( ようだい )を聞くと、今が今どうという事もないようですが、病気が病気だからよほど気をつけないといけません」 先生は 腎臓 ( じんぞう )の 病 ( やまい )について私の知らない事を多く知っていた。 「自分で病気に 罹 ( かか )っていながら、気が付かないで平気でいるのがあの病の特色です。 私の知ったある 士官 ( しかん )は、とうとうそれでやられたが、全く 嘘 ( うそ )のような死に方をしたんですよ。 何しろ 傍 ( そば )に寝ていた 細君 ( さいくん )が看病をする暇もなんにもないくらいなんですからね。 夜中にちょっと苦しいといって、細君を起したぎり、 翌 ( あく )る朝はもう死んでいたんです。 しかも細君は夫が寝ているとばかり思ってたんだっていうんだから」 今まで楽天的に傾いていた私は急に不安になった。 「私の 父 ( おやじ )もそんなになるでしょうか。 ならんともいえないですね」 「医者は何というのです」 「医者は 到底 ( とても )治らないというんです。 けれども当分のところ心配はあるまいともいうんです」 「それじゃ 好 ( い )いでしょう。 医者がそういうなら。 私の今話したのは気が付かずにいた人の事で、しかもそれがずいぶん乱暴な軍人なんだから」 私はやや安心した。 私の変化を 凝 ( じっ )と見ていた先生は、それからこう付け足した。 「しかし人間は健康にしろ病気にしろ、どっちにしても 脆 ( もろ )いものですね。 いつどんな事でどんな死にようをしないとも限らないから」 「先生もそんな事を考えてお 出 ( いで )ですか」 「いくら丈夫の私でも、 満更 ( まんざら )考えない事もありません」 先生の口元には微笑の影が見えた。 「よくころりと死ぬ人があるじゃありませんか。 自然に。 それからあっと思う 間 ( ま )に死ぬ人もあるでしょう。 不自然な暴力で」 「不自然な暴力って何ですか」 「何だかそれは私にも 解 ( わか )らないが、自殺する人はみんな不自然な暴力を使うんでしょう」 「すると殺されるのも、やはり不自然な暴力のお 蔭 ( かげ )ですね」 「殺される方はちっとも考えていなかった。 なるほどそういえばそうだ」 その日はそれで帰った。 帰ってからも父の病気はそれほど苦にならなかった。 先生のいった自然に死ぬとか、不自然の暴力で死ぬとかいう言葉も、その場限りの浅い印象を与えただけで、 後 ( あと )は何らのこだわりを私の頭に残さなかった。 私は今まで 幾度 ( いくたび )か手を着けようとしては手を引っ込めた卒業論文を、いよいよ本式に書き始めなければならないと思い出した。 その年の六月に卒業するはずの 私 ( わたくし )は、ぜひともこの論文を 成規通 ( せいきどお )り四月いっぱいに書き上げてしまわなければならなかった。 二、三、四と指を折って余る時日を勘定して見た時、私は少し自分の度胸を 疑 ( うたぐ )った。 他 ( ほか )のものはよほど前から材料を 蒐 ( あつ )めたり、ノートを 溜 ( た )めたりして、 余所目 ( よそめ )にも 忙 ( いそが )しそうに見えるのに、私だけはまだ何にも手を着けずにいた。 私にはただ年が改まったら大いにやろうという決心だけがあった。 私はその決心でやり出した。 そうして 忽 ( たちま )ち動けなくなった。 今まで大きな問題を 空 ( くう )に 描 ( えが )いて、骨組みだけはほぼでき上っているくらいに考えていた私は、頭を 抑 ( おさ )えて悩み始めた。 私はそれから論文の問題を小さくした。 そうして練り上げた思想を系統的に 纏 ( まと )める手数を省くために、ただ書物の中にある材料を並べて、それに相当な結論をちょっと付け加える事にした。 私の選択した問題は先生の専門と縁故の近いものであった。 私がかつてその選択について先生の意見を尋ねた時、先生は 好 ( い )いでしょうといった。 狼狽 ( ろうばい )した気味の私は、 早速 ( さっそく )先生の所へ出掛けて、私の読まなければならない参考書を聞いた。 先生は自分の知っている限りの知識を、快く私に与えてくれた上に、必要の書物を、二、三冊貸そうといった。 しかし先生はこの点について 毫 ( ごう )も私を指導する任に当ろうとしなかった。 「 近頃 ( ちかごろ )はあんまり書物を読まないから、新しい事は知りませんよ。 学校の先生に聞いた方が好いでしょう」 先生は一時非常の読書家であったが、その 後 ( ご )どういう訳か、前ほどこの方面に興味が働かなくなったようだと、かつて奥さんから聞いた事があるのを、私はその時ふと思い出した。 私は論文をよそにして、そぞろに口を開いた。 「先生はなぜ元のように書物に興味をもち得ないんですか」 「なぜという訳もありませんが。 ……つまりいくら本を読んでもそれほどえらくならないと思うせいでしょう。 それから……」 「それから、まだあるんですか」 「まだあるというほどの理由でもないが、以前はね、人の前へ出たり、人に聞かれたりして知らないと恥のようにきまりが悪かったものだが、近頃は知らないという事が、それほどの恥でないように見え出したものだから、つい無理にも本を読んでみようという元気が出なくなったのでしょう。 まあ早くいえば老い込んだのです」 先生の言葉はむしろ平静であった。 世間に背中を向けた人の 苦味 ( くみ )を帯びていなかっただけに、私にはそれほどの 手応 ( てごた )えもなかった。 私は先生を老い込んだとも思わない代りに、偉いとも感心せずに帰った。 それからの私はほとんど論文に 祟 ( たた )られた精神病者のように眼を赤くして苦しんだ。 私は一年 前 ( ぜん )に卒業した友達について、色々様子を聞いてみたりした。 そのうちの 一人 ( いちにん )は 締切 ( しめきり )の日に車で事務所へ 馳 ( か )けつけて 漸 ( ようや )く間に合わせたといった。 他の一人は五時を十五分ほど 後 ( おく )らして持って行ったため、 危 ( あやう )く 跳 ( は )ね付けられようとしたところを、主任教授の好意でやっと受理してもらったといった。 私は不安を感ずると共に度胸を 据 ( す )えた。 毎日机の前で精根のつづく限り働いた。 でなければ、薄暗い書庫にはいって、高い本棚のあちらこちらを 見廻 ( みまわ )した。 私の眼は 好事家 ( こうずか )が 骨董 ( こっとう )でも掘り出す時のように背表紙の金文字をあさった。 梅が咲くにつけて寒い風は段々 向 ( むき )を南へ 更 ( か )えて行った。 それが 一仕切 ( ひとしきり ) 経 ( た )つと、桜の 噂 ( うわさ )がちらほら私の耳に聞こえ出した。 それでも私は馬車馬のように正面ばかり見て、論文に 鞭 ( むち )うたれた。

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夏目漱石 こころ

きめ つの や い ば うずい てん げん

アイ ランドき コミュニケ ーシ ヨン• キミ は. ' 自分て ブロ グラム した 力 ンゲキ 囫面 ブリント アウトして 残した り、 友た ちに 見せた くなる のか 人 情 これ は. BASIC のブ ログ ラム や、 グラフィック エティ ターで つくった 「絵」 を プリンタ に 印字 する、 うれし プログラム D スロッ 卜 マシン プログラム くじ 引 さ、 パー チイ、 これで 盛り あがれ ゾ なし、 今日の パーティ は特 實 IMSXIMSXIMSXI を 3 本 出 そ うん 自由に 決めて、 みんな て 遊べる スロット マシン ゲーム もちろん. こんな ふうに 畤 自分で 絵 をつ くって 楽しもう. 1 ライン こと 色 をつ ける;: ともて きる さ. 樓 写と、 まさに やりたい ホ ウダ : ィ GE グラフィック' エディタ- として. ' まさに 最高の 機能 を II ります もち. s; ミ! プログラミング 用 プリンタと モニター。 800 英文 3 種, 和文 3 種の マルチ フォント J ほ 第 1 水準, 第 2 水準の 漢字 ROM 内藏 24• 氏名, 年齡• 《 '• BAS I C の マニュアル とか 読んで ると、 何だか 難しそう な もの だ けど、 使い方 次第で は アニメーション だって 作れて しま - M マガ 特製• ス プライ 卜 をお もちやに でき るんだ よ〜 ん エディ 夕」 を 使 つて、 アニメ 作りに 励んで し まおう。 激突べ ナン 卜 レース、 マース、 プロ フェツ ショ ナル 麻雀 悟空、 ラス タン• 好評 発売中!! 主人公 は、 クリーク 王国で 一匹 の フタと 出会い、 は てし ない 冒険の 旅に でる キミ 自身 だ H 本社: 03- 誦 H 權 gj 大阪: 06-334-0399 礼暢: 0H-851-3000 育 森: 0177-22-5731 秋 田: 0188-24-7000 Emm 新澳: 025-229-1 141 愛 tt- 松 山: 0899-33-3399 福 岡-天神: 092-715-8200 福 岡- 大牟 田: 0944-55-4444 コ ナミ 株式会社 本社 〒101 東京都 千代 田 区 神 田 神 保 町 3-25 大阪 支店 〒561 大阪府 豊中市 庄内宝 町 1-1-5 礼幌 営業所 〒060 礼榥市 中央 区 北 1 条西 5-2-9 福 岡 営業所 〒810 福 岡 市 中央 区 天神 2-8 - 30• I i ク レイジ - クライマ- ゲームセンターの クライマーが 帰って きた。 高層ビル を 征服し ろ。 で、 次に ナミ ダす るの は キミの 番, こりに こった シナリオと、 きめの 細かい 画像の 美し さに、 きっと、 ビック リ 感動す る はず ダ。 カタ 卜キも 目を離せない、 ツバ をのむ の もも ど かしい、 瞬間 勝負に 挑戦して ほしい。 透明 想に あふれる シン セの メロ ディが、 キミ を もれなく、 宇宙の 彼方に つれていつ て く れる 八ズ。 03-353-7724 あ 棚 マップ 付ん み 1? や POMOl シリーズ• ': 8. 8D0R PC-flBOl シリーズ V Jd. 究極の 3D ピン ボール。 MSX2 に、 新登場 だ。 レンタル や 無断 コピー を 行なう と、 著作 榼法 により 処罰され ます。 あなたの 新しい 分野の 発見になる かも。 集まって ワイ ワイ 仕事し ましょう。 くわしく はお 電話で お問い合わせ ください。 キミの 啬 段の 生活が ゲームの 中で 反映され、 キミの 言動に よりみん なの 喜怒哀楽が 変わって ス卜ー リーの 流れ も 変わる、 今までに ない アドベンチャー• ゲームです。 キミ は、 輯 校 生と して 「ひだまり 荘 」 に 引っ越し てきました。 Q HH 5: r あれ、 あれれ つ と 笑える パロ ティ タ ツチの シ ユー ティ ング ゲーム。 , ぶ 辟 辛. KEROL 玉 は ノーマル だが、 左右に パリアが ついている。 敵 を 撃破した 敏声 や、 おしく も やられて しまった 悲鳴が 通巻き、 手に 汗に ぎる 熱戦が 緣 り 広げら れ ている。 中で もフ アミ クルー 家の 活躍 は 目 ざまし い。 それぞれが 八ン ドメ イドの マシンに 乗り、 次み と 敵 を 破壊 させて 行く。 この ゲーム 大会が、 キ 5 が 体験す る 本物の ゲーム だ。 ファ ミクル 一家が 持ちよ つた マシンから 1 台 を セレク 卜 すると、 いよいよ ゲーム ワールドへ 出発 だ。 きらわないで ぐれ。 私 は、 バリアが つ いちやう の だ. エッグ マ はう しろに ついている けど、 なれれば、 なんでもな いよ。 めて いくうち に、 「あれつ、 あれ れつと 思う エリアが 登場。 思 すなつ かしくな つたり して…。 でも 気 を ゆ るめ てはいけ ない そ。 頭 を かかえ 込む ほど 難 かしい エリ ァも 登場す る。 お ,V, の JU 扱 いは BIT 2 liivc tt ハ 各種 スタッフ 募集 V MSX2 専用 オリジナル ソフト• 政治 情況が わかる 全国 モ ー ド、 情報 収集の ための 諸国 モ ー ド、 上下 ス クロ ー ルの 画面の 中での 迫力 満点の アクション シ ー ンが 楽しめる ファイト モ I ド。 これらの モ ー ド 選択 は アイコン 表示 を 採用し ました。 1 Vj. ,,, ;. 11 1• 800. 5 インチ ディスク 2 枚 組 v7,8oo wmL. そこで 一 人の クラブの ピアニストが、 謎の 転落 死 を 遂げた。 都会の 喧騒の 中で、 単なる 自殺と して 葬り去られようと していた その 死の 周辺に 次々 と 浮かび上がる、 謎め いた 事実。 残された 多額の 保険金の かげに、 息 を 潜める 殺意の 気配が 漂う 刑事 J. BA 口 ルドが 大都会の ミステリ I に 挑む、 " J. BA 口 ルドの 事件簿 シリ —ズ" 第 2 弾 〈マンハッタン. レクイエム〉、 ついに MSX2 に 登場。 I そして 長い 月日が 流れた ある 日ロ 惑 ほ アコつ ナ卞の ン緊ノ "お ハ ヮタ シガシ ハイ シタ。 タシ ハマ ザ— コンピュータ KEL-13、 コ ノ小ノ ノー ご 二. 彼女 を 助ける ため レブ リル は 魔 城 I めざして 旅立った。 一 7 ' , ブリルの 冒険が いま 始まろ つと している。 レン タ. 好評 発売中 これ はた だの アクションで I さない。 純粋なる アクション 卜な RPG とに プ W ヤー も 変換で きる o さらに ビジ. め MSX-C LibrarK IA エス エック スシー ライブラリ 価格 14, 800 円 (送料 1,000 円) MSX-C ェム エス エック スシー バージョン l. MSX-C で MSX の グラフィック 機能 や マウス、 プリンタ などの 補助 入出力 装 11 を 扱ったり、 「M SX-CVer. 1」 では サポートされ ていない 倍精度 実数 や LONG 型 演算 を サボ 一卜する ライブラリ パッケージです。 この ライブラリ を 使 川す る ことにより、 MSX の 待つ すぐれた グラフィック 機能 や ジョイスティック、 マウスな ど を 十分に 活力' した プログラム を 吾に より 作成す る ことが'' J "能と なります。 また、 全 ソース リスト 付きです ので 自分に あった ライ ブラ リに 作り 変えたり、 MSX の プログラミング 作法 を 勉強す る ことができます。 「MSX-C Ver. 1」 は MSX - DOS 上で 動作し、 C , しまでお かれた ソース プログラム を 読み込んで、 ザィ ログ ニー モニックの アセンブラ ソース プロ ダラ ムを 出力す る 2 パスの C 言語 コンパイラです。 5-100 フロッピー ディスク (2DD の ディスク 装置で tJft み 書き 可能) 參 マニュアル 一式 參 これらの ソフトウェア は 64K バイト 以上の RAM を 装備した MSX、MSX2 パソコンで ご 使用に なれます。 參 これらの ソフトウェア を 作動させる に は ディスク ドライブが 1 台 以上 必要て す:• ISS MSX-D0S は アスキーの 商襻 です。 眷 MS-DOS は 米国 マイクロ ソフト 社の 登録商標です。 A5 ライブラリに はいくつ の 闘 数が あるんで すか 7 MSX-C Library は 以下の 関数 (合計 199 種類) を サポートして います。 グラフィック 関数 ノ 、。 ッ ケー ジ (4 1 種類) 線画 や 塗りつぶし、 スプ ライト、 VDP の アクセス など MSX パソコンの 優れ た グラフィック 機能 を 幅広く サポートして います。 きその 他の 関数 (39 種類) スロット 間 コールの 関数、 マウス や プリンタ など を 扱う 関数。 カーソル 制御 (MSX - CURSES 関数 パッケージ (63 種類) CURSES カーサ ス) と は ミニコンピュータ 用の OS である UNIX が サポート している コンソール 画面への 文字 表示 や キャラクタ ウィンドウ を サポート する 関 数です。 MSX - CURSES は サブ セッ 卜 (一部分) ながら CURSES の 仕様 を MSX - DOS 上で 実現す る ものです。 P-6 ライブラリって MSX2 専用なん です か? A. そんな ことはありません。 MSX-C Library は RAM を 64K バイト 以上 搭載した MSX パソコン ならば MSX, MSX2 にか かわらず 使用す る ことができます。 た だし、 スクリーンモード や 色の 数、 インター レースな ど MSX2 にしかない 機能 を 使う 関数の 中には、 MSX では 使用で きない もの や 機能が 制限され る もの があります。 ライブラリに 用意され ている 199 種類の 関数のう ち MSX 2 専用の 関数 力 ISCII SOFTWARE アイデ": MSX で t 、ろ t 、ろ 使える、 I と プロの 道』 t 界の ベスト 乜 ラー i 計算 ソフト を MSX で。 ホビーに 開に 多彩に 活用で きます。 MSX-PLAN は ベストセラー 表 計算 ソフト• マルチ プランに 準拠した ROM 版 表 計算 ソフトです。 どの 欄で どんな 計算 をす るか を 指定 すれば、 あと は 数 値 を 入れる だけで たちどころに 計算 結果 を 表示し ます。 手軽な ROM カート リッジで、 34 もの 関数 を 備え、 気軽に コンピュータ 計算 を マスター できます。 もちろん データ は ディスク にも カセット にも 保存 可能です。 趣味の 世界に、 専 門 的な 分野に アイデア 次第で さまざまに 活用で きる MSX-PLAN。 ホーム ユースに 実用の ひと 味が 加わりました。 MSX の 機能 を アップ させ、 あなたの プログラミングに 役立つ ツール を 集め ました。 マシン 語 プログラムの 入力 や 修正が 簡単に 出来る マシン 語 モニタ。 BASIC プログラムの 開発 や デバッグ を 効率 良くお こなうた めの 変数 リスト、 クロス リファレンス、 文字列 検索な どが あります。 プログラム は ROM カー トリ ッジ にお さめられ、 拡張 コマンドで 呼び出して 即 実行可能です。 あなた は そ の 存在 を 意識す る ことなく、 BASIC が 本来 持って いる コマンドの ように 使う ことができます。 叉 HELP 機能が ついている ため、 使い方が 分から なくなつ て も 安心です。 ファイル 処理、 プログラミングまで 詳説し、 この 一冊で MSX-DOS 全体 を 把握す る ことができます。 これから DOS を 利用、 学習したい 方 や、 今まで 解説書 を 読ん て モノに ならなかった 人で も、 平易に 読み進めながら MSX-DOS が 学べます。 I 用? ま' 実用 プログラム 集 永 井 健 一、 一柳 絵 美、 宗 本久弥 共著 定価 1,200 円 送料 300 円 デスクワークに 役立つ プログラムが 満載 家計簿、 カレンダー、 ミニ グラフから ストリーム 型デー タ ベースまで、 さまざまな 情報 整理に 応用が きく プ ログ ラム を 多数 掲載。 どの プログラム も 操作 環境 を 統一に し 、テンス クを 買った ばかりの 人で も、 簡単に 自分 流 情 報 ツールが 作れる ように 解説して います。 好評 発売中 AV ジョッキー し AP STAFF 著 定価 1,200 円 (送料 300 円) MSX から 映像 や 音楽が 飛び出して くる 好評 『プログラム DJ』 の ビデオ 版と して、 映像と 音楽 を 組み合わせた プログラム 集。 話題の 映画 「ブレー ドラ ンナ 一」、 「風の 谷の ナウ シ 力」、 「未来 世紀 ブラジル」 な ど 計 30 本の 作品の ィメ 一 ジ プログラム を 掲載。 内 容 も アートから ジョーク などまで さまざまです。 新 機能 を フルに 活用す るた めの 実用的 ッ 「 ル (ワープロ、 デー タ ベース、 C AD 、通信、 ミュー ジッ クェ テ、 タ な ど) を満 載。 ユー ザ 一 必読の 初 めての プロ グラム 集です。 好評 発売中 MSX2 パーソナル ユースの すべて アスキー 書籍 編集部 編著 定価 2,500 円 (送料 300 円 MSX2 を 完全に 使いこなす ための 書 MSX2 を 日 常の 道具 や ホビー ツールと して 気 輊に利 用して いくため の プログラム を 集めました。 カード 型デ ータ ベース、 英 '独' 仏 対応 ワープロ、 コミュニケ ーシ ヨン. プログラム など、 実用的な もの を 紹介。 MSX2 を もっと かしこく 使いたい という 人に おすすめし ます。 IMSX マーク は アスキーの 商標です。 〒107 東京都 港 区 南 育 山 6-11-1 ス リー エフ 南靑山 ビル ㈱アスキー 出版 営業部 TEL. 03 486-1977 株式会社 W キー き ブック カタログ 送呈• '主 所. 電話番号. 商品名. 使用 機種 を 明記の 上、 宣伝 部 MSX 係まで ハガキ でお 申し込み ください。 「スターウォーズ」 「 E. j 「ジョ 一 ズ」 などの 名画の 舞台裏 を 垣 間 見る こ とがで きます。 『実録. ! 天才 プログラマー j の 映画 編。 、、、 ず BITS 著 定価 1,200 円 (送料 300 円 MSX-DOS の すべてが わかる 教科書 MSX のす ばらしい OS である MSX-DOS を 初めて 総 合 解説。 基礎から コ マン ドの 操作 法、 ま た アセンブラ、 ェテ 、タ、 デバッガ も 掲載し 詳説。 MSX-DOS を これ 力 も 学ぼうと する 方、 開発 ツール を ほい、 と 願って いた 方な ど、 MSX ユーザー 必読の 一冊です。 】 め A お〕 一 にノ - v ディスク 版 3. 5-2DD 定価 3, 000 円 既刊 『便利 ツール、 コキ 使って. グラ フ イツ ク キヤ ラ クタ f 乍 成 ツール、 リ アルタイ ム 演奏 プログラム、 シーケンシャル ファ ィル によ る 住所録、 他。 POCKET BANK プログラム ライブラリ V0L2 "マシン 語と ゲームの 交錯" ディスク 版 3. 5-2DD 定価 3, 000 円 既刊 『マシ ン語 入門 PART 2 』 よ り ディ ス ク版モ 二 タ アセンブラ、 『ゲーム 作 り の テクニック』 より スプ ライト パターン エディ タ 、ショート ゲーム 3 本、 『R P G の 作り方』 『ァ ド ベンチャー ゲ一 厶ブッ ク』 よ りみ 4 本ず つ、 また 『おもしろ ゲ一 厶 ブック」 より 8 本、 計 24 本の プロ グラ ムを 収録。 にさ やかな 幻想の 果て〃 ディスク 版 3. 5-2DD 定価 3, 000 円 近日 発売 既刊 『不 尿、 議 プログラム 集』 ,音楽の 贈り物』 『ことばの 実験 』 『BASIC の コッ』 '実用 プログラム 集』 に 掲載され た 遊び ごころ たつ ぷ りの 約 80 本の プログラム を 収録。 と つても お得な プログラム 集です。 - B 辠 《 MSX は• 竹 田津恩 共著 竹 山 正 寿• 東京都 港 区 南 青山 6-1 卜 I ス リー エフ 南 青山 ビル ㈱アスキー 出版 営業部 TEL03-486-I977 キー き ブック カタログ 送呈: 住所 '氏お' 年齢' 職業 話 番号. べス卜 マイコン 福 岡 店 092 781 7131 秦シ スペック• 名古屋 2 号 店 052 241 0921• JSP ,和歌 山 店 0734 28 1441• 卜キ八 0975 38 1111• 力 卜 一 無線 052 262 6471• JSP, 渋 谷 店 03 496 4141• べス卜 マイコン '大分 パソコン 館 0975 32 9396 暴 テク ノ名 古屋 052 581 1241• 西武 百貨店• 池 袋 店 03 981 0111• べス 卜 マイ コ ン• 小 倉パソ コ ン館 093 551 6281 譬パ ソコン ショップ 'シグマ 052 251 8334 譬ャ マギヮ 'テク 二 力 店 03 853 0121• DEONY 093 551 6339 翁 九十 九 電機• k 尤無标 03 255 0450 會庄子 デンキ• コンピュータ 中央 022 224 5591• テク ノ ランド 06 644 1413 會 マイコン ベース 銀座 03 535 3381 秦九 十九 電機• 札 幌 1 号 店 011 241 2299 會 マイコン ショップ CSK 06 345 3351 會そラ ご 電気 YES 011 214 2850 會 プランタン なんば 06 633 0077 以上、 ご協力 ありが とラ ございました。 新勵ー 卜 リッジ 「コ ナミの ゲーム は 難しい」 つて いうの を、 証明した かの ような 売 れ行 きをみ せて るソフ 卜 だ。 とくに シ ユー ティ ング ゲームが 難しい。 「買った の はいいけ ど、 先 に 進めない」 なんて 人に は、 う つ てつけの ソフト だ もんね。 最終 面 から 始める なんて こと も 簡単に で きる し、 セーブ や ロード も S-R A M 付き だから、 瞬時のう ちに や つて くれる。 隠 しコ マン ドカ突 見で き る モード ま であるん だから、 コ ナミ ファンな ら買 うっき やない ね。 選外 激突べ ナン 卜 レース 調査 期間 中 に 発売 されて なか つ たのが、 この ゲーム。 SC C 使用の B G M は 決ま つてる し、 キャラクタ は 可愛い し 動き もい い、 デッ ド ポール も あるし、 M もで きる し、 ホームラン 打てば 電 光 掲示 版に ノ 、'ツチ リ 表示され るし ……。 その上、 滑り込みまで やつ ちゃうん だから 拍手 もんだ。 全国 3 , 000 万人の 野球 フ ァ ンの 皆さん、 ぜひ ブレイし てみ てね。 ペナントレース を 勝 ち 抜ける の は、 キミの チーム かな? んま 登場して プレイす るの かな ? と 思う 人 もい ると 思う けど、 これ 力 si う の だ。 チーム は 全部で 6 チーム。 それ ぞれの 名前 は 画面 写真 を 見て 欲しい。 じゃあ、 プロ g の チームが その ま 23 f ー厶は 全部で — な どの チーム を 選んでも 顔 は 同じな の だ。 違って いるの は、 ュ ニフォ ー厶の 色と 内に 隠さ れ た! また、 オリジナルの チーム を 作りた いな。 なんて 希望に もちやん と 答えて くれる。 チーム エディ 卜 モード 力、' 用意 されて いるの だ。 システム は 3 つ。 ペナント レース、 オープン戦、 対戦 (2 P プレ ィ) の 中から 選択しょう。 ペナ ン 卜 レースの 場合 は、 全 試合で 13 默合 フルに ある。 しかし 勝負 や リ 一 グ 内での 順位 は、 ディスク 力、 「新 10 倍 F し YERS 選手 名 は 軍用機 だ 食 一塁と 三塁の ランナー は ウィンドウで 見 える の だ。 カートリッジ」 で セーブで き るので、 ひと 試合 ひと 試合 を 大事に 戦おう。 ま た オープン戦 は、 ペナントレース をプ レイす る 前に、 敵 チームの 弱点な ど を 研究す るのに うってつ けだ。 もちろん、 オープン戦の 試 剖 吉果は 記録に 残らな いから、 思い切って 練習しょう。 そし て、 対戦と いうの は、 友 だち と 一緒に 2 P プレイで きる モード だ。 そして、 いよいよ 試合 開始と なる わけ だ。 もちろん 盗塁 ゃデッ ド ポール も ある し、 ピッチャーの 交代 や 代打 を 出す こ ともで きる。 BRENDS コーヒー やお 茶なん だ。 PROGRAMS プログラム 用語 だ. そう、 目指す は、 広 岡 監督 というわけだ。 そんな こんなで、 この;' 敫突 ペナント レース。 内野 ゴロ を 打てば、 セカンド や ピッチャー がべ —ス カバーに 入る といった 具合 だ。 毎 度 ズポラ な ぽ庸を 見せる 阪神の 岡 田と かに、 見習わせ たいね。 すべての 問題に 簡単に 正解で き るよう になったら、 キミの 腕 も 一歩 名人に 近 づく かも 知れない ぞ。 実戦 麻雀で は、 自由に ルールの 設定 を 変える ことができる。 また、 BGM も 演歌、 中国の 音楽、 邦楽、 ラテン 音 楽、 琴の 調べ、 厶ー ド 音楽、 B G M な し、 メ ドレーな ど 力 1 ベる。 ゲーム は 31 名の 雀士か ら 3 名の 対戦 相手が、 ラ ン ダムて ば れる。 その 3 名と 総 あたり 戦 を 行い、 醉で 2舰 内に 入れば、 2 回戦に 進 出で きる という ィ: B 且み。 2 回戦、 3 回 戦と 同様に 勝負して、 4 回戦で, が I 位に なれば、 名人との I 対 I の 勝負 になる。 名人との 勝負で 2 勝 すれば、 優勝 だ。 名人 を 破る と、 名人が ある 言葉 をい うはず。 この 言葉 を ハガキ に 書いて 送 る と 、 「井出 洋介 名人の 段 位 認定証」 が もらえる。 そのせ いか、 流 局が 多く 大きい 役が 出過ぎます。 加、 ずに 多面 待ち を 作る よう 努力し ましょう。 ゲー 厶 センター では 1 M 雀が 常識 だ そ う です が、 本物の 麻雀 を やっても 自分と 対面 し か 見な し 、困 つ た 人が 増え るので はないでしょう 力、。 この ゲームの 特長の ひとつ は、 細か し リ レール 狡 です。 もう ひと つ 特長 は 練習問題です。 必 勝の 一打 (何 を 捨てる か 、 多面 チャン 何で 上がれる か 、 そして 得点 計算の 例題 は、 初心者に とって 勉強に なり ま す。 私 は 多面 チャン か 面倒 で 対 対 和 を 作る 性格な ので、 役に立ちました。 し 力、 し、 マージャン ソ フ 卜って あんまり 進歩がない。 MSX 2 用で 牌 もき れいに できて るし、 動き も 悪くない と 思う けど、 それにしても ありきたり すぎて おもしろくない。 あと、 実戦 問題が あって、 「必 , 一 打 200 問 」 、「これで バッチ リ 多メ ンチ ャ ン 25 問: 」、 「究極の 点! はっきり いって わたし はやらな いね。 200 問 を 50 問ず つに 分けて、 ランク 別 にして くれたら よかった のに•••••• 難易度 をつ けて、 ランク 4 は プロ 級 なんてし てく れ たほうが お もしろ かつ たと 思うな。 そういえば、 井出 洋介 名人って 有名 な ん だね。 わたし は 知 ら なか つたけ ど。 確かに ァ ーケー ド では 二 M 雀が 主流で は ある の だけれ ど、 それ は の 都合 だけ じ やない。 ところ 力、' これ は、 そういう 要素が ま つ たくない。 実戦の 棼囲 気が 7 割 方 そがれて しまう。 それに 、雌 も しづら い。 N f 画 醫糞 黧ク 井出 洋介 名人 は 東大 を 卒業して るそう だ。 W -. そういう トコに 最近 行って ない 私 は、 MS X 用 を すべてと して 某月 某日 遊んで みる ことにした。 が、 難しい。 というの は、 カーソル キーと スペース バー (キー ポー ドを 使う とき の 場合ね) の 組み合わせ 力し 般的 であるのに 対 し 、 なんと (と 別にす ごく もない けど) グ ラフ ィ ック キー まて ィ 吏わなくて はなら ない の だ。 まあ、 単に キー 力 《増えた だ けな ら 弱気に な る 必要 は な し 、の だけ ど も、 力一 ソル キーの 押してい る 3 え 態に よって グラフィック キーの 動作なん か 力、 ず わって きたりす るので、 憤れる の 力、' 大変よ。 「オート フ オーカ ス、 一眼レフ、 プロ 用」 のうち、 ひとつ を 選んで 絞りと か シャッター ス ビー ド とか を 合わせる。 フォ トシ ミュレ ーシ ヨンなん だそう だ けど、 どうも これって あやしい。 だつ て、 プロの カメラマンの 人力 やっても ゥマク いかな いんお もの。 来月 号 から は、 新 企画が ゾ クゾク とでる 予定 だ。 みんな 期待して ネ. す ると 胃が、 2 人目の サ マルト リアの 王子の 名前 を 入れる 画面になる の だ。 3 人目 も 同じように すれば、 名前 カ变 えられる ぞ。 この', は、 愛知県の 粟津 裕之 くん、 富山県の 高浪 三国 く ん ( 13 歳 ほか 他 数 から 送って もらった。 ありが と Z 敵が 残して いく アイテム リス 卜 像い かづち のつ え ロー レシ ァ 城の 牢屋に し 、 る 地獄の 使 いが 持って いる。 戦 翻 中、 道具と し て 使う と バギと 同じ 効果が ある。 秦 ふしぎな ぞう し メ イジ パピ ラス、 ノ、' ズズ 力付 寺って い 一 一 J サまき 9 一 レ s? 全員 力、' 装備で きる 防具。 拿 死神の たて スカル ナイ ト 力、 '持って いる。 最強の たて だけど、 P 兄 われて しまう。 最強の つるぎ。 呪われる。 拿瞒 の ョ ロイ ブリザード、 デビル ロード、 シ ルバ. 潘 の續 アイ テ厶 一 デビルが 持って いる。 最強の ヨロ ィ。 呪われる。 どこでも 復活の 呪文 力、' 聞け る C 拿悪應 のしつ ぼ ホーク マン、 サイ クロ ブス、 ベ ビル 力く 持って いる。 装備す ると 敵の 呪文 を はねかえせなくなる。 この 情報 は、 福岡県の 篠田治 くん 13 歳 から。 少し は 役に立つ たかな ? アイテム 手に入る 場所 使用す る 場所 アイテム 手に入る 場所 使用す る 場所 ライター 神殿 銪 赤の 玉 カスティーリョ 球戲壩 バンド エイド ある アイテムに 貼る 小さい 薬ッボ 太陽の 胸飾り 尼僧院 南の 泉• 適 跡 全体 大きい 薬ッボ JJ JJ 水晶の 鍵 カラ コル いけにえの 泉 銀の 玉 戦士の 神殿 カラ コル モザイク タイル 高僧の 墓 カスティーリョ 鉄の 小 鍵 高僧の 墓 片目の マスク 球戯 場 青の 宝珠 刀 球戯 場 銀の 鍵 JJ 金の 玉 千 柱の 間 カラ コル 石片の カメ カスティーリョ 銀の 首 カスティーリョ 酋長の ッボ 金の 首 神殿 跡 球戯 場 銀の 香炉 神殿 跡 赤い ブロック 刀 JJ 黄金の 鏡 南の 泉• いけにえの 泉 両目の マスク いけにえの 泉 JJ 底 浅の カメ 高僧の 墓 青い ブロック 球戯 壩 カスティーリョ 金の 台座 JJ カラ コル 石の 歯止め "• 球戯 場 小 は JJ 戦士の 神殿• 高僧の 墓 石の 八ン ドル カスティーリョ 刀 J 皮 袋 JJ 神殿 新 金の 笛 南の 泉 戦士の 神殿• 68 舞 回 M 進 遣 翁 ナイフ デビル 弟と 戦う ときに 使う。 會ハシ バミの 木 水脈 を 見つける のに 必、 要。 アーサの 畑に ある ョ。 オノ 木 を 切り倒して、 方角 を 調べたり す る。 秦 フリーパス ケガ をして いる モグラ を 助けて あげ ると ……。 モグラ の 穴 力 Si れ るよう になる。 秦 ろうそく ろうそく 売り のお 姉 さ ん がくれ る。 ホコ ラーの 中て ィ 吏う。 マン ト 魔物の 魔力が 半減。 マ リ ァが お礼に くれる。 秦水 オーマンの 湖の 水。 これで ブラ イン ド 村の 人々 を 救おう。 秦 ハンマー 半 魚 人 を 倒す と 手に入る。 ダイヤの 山へ 入る ときに 使う。 手紙 お 城の ふん 水の 中に 浮いて いる。 マ 一 マンに 渡そう。 指輪 人魚の マー マに 渡して あげる と ……。 あとで きっとい いこと が ……。 MA5K 'お ワレス。 ネックレス チェルシー 姫の もの。 とってお くと あとて 1 殳に 立つ。 人魚の マン マンが くれる。 これにの ると、 今まで 行けなかった ところに 行ける。 會 ランプ これ をみ がくと、 ひとつ 目の ァゴル が 出現す る。 この' , は、 皿 県の 和 田 なみ子ち や ん から。 女の子の 読者 力、' 增 えて うれし いなつと。 けれども、 こうした 修羅場 への 取材 は 憤れつ こ にな つてい る はず の ポクた ちが なぜか 落ち着かない。 ど ことなく 違滅 力う 票って いるの だ。 拔ぞ、 2 号。 局が ある 大仁堂 ビル はおろ 力、、 日本 全 国の ソフ ト ハウスで も 久し く お 目に か かった ことのない、 ネクタイ か 了が つ ている ではない 力、。 で、 着々 と 企画 を 練って いたと いう。 クレイの 若き ネ ii: が 飯 島 さん。 なんと その 昔、 「おまい スター 誕 生」 という テレビ 番組で、 3 週 を 勝ち 抜いた という 強者 だ。 これ は lOiiM ち 抜く と プロへの デビュー 力. 聞けば、 ちょうど 同じ 時 期に、 今 を トキ メク とんね るず も 出演 してた と 力、 で、 一歩 間違えば、 飯 島 さ んが 「雨の 西 麻布」 を 唄って るなん て こと もあった わけ だ。 さて、 そんな 胃 を 持つ 彼 だけど、 当時 コントに 熱中した こと は、 今の 自 分に 大き く ブラスに なって いると いう。 にから ま り 合った シナリオ は、 飯 島 社長 自身の 筆に よる もの。 これに は、 台本 を Ms 本と な く 害き あげた g が もの をい つ てると 力、。 さすがに ネ あぞ、 に は ギャグ は 入って ない けど、 しつ 力、 りした 構成 力• 飯島ネ 上良 とともに、 光り 栄える 国 を 後に した プ ログ ラマ たちだ。 今でも、 M マガの T 0 P 20 などで 「信 長」 が 上位に 入って いるの を 目に すると、 うれしい ような 悲しい ような、 鶴な 心境に 襲われる という。 渡 辺 さ んの' ィ殳職 は 開発部の リ 一ダ 一。 C 言語 を 自在に 操り、 抜 忍の メイン. プログラム を 担当した。 どちら かとい うと 二人 とも、 牛 やら 鬼 やらと いった ゲテ モノ を 中心に 描いて いる デザイナー だ。 髮 型の かわいい 竹 井さん は、 生粋 ( ? の クン ローラーで、 ブレス リーの 命 日 に は 都内 某所で 一 日中 踊り狂つ てい たという。 写真に ある ジェ イス ンのィ ラスト や、 ゴジラに カハ' 一 を かぶせて 作った モンスターの フィギュア も、 彼 の 手に よる もの だ。 もう ひとり、 ブレイン. その 名 を 公 門さん といって、 美人 M れが高 かつ ただけ に 残念. なんで 男し カ劳 つてな いん だよ 一. この ゲ ー厶を ブレイ すれば、 他の ゲーム を や る 気に もなら ない という ほどの 自信 作 なので、 今から 完成が 楽しみ だ。 第一 回 作品 ヌリま 翼 を もった 男 達 忍者に 自由 はない。 忍 軍 を 抜け た 者に 待って いるの は 死の みて ある。 しかし、 それても 自由 を 求めて 逃亡者の 道 を 選んだ 忍者 -. これ を 抜 忍と いう。 、 幻妖 斎、 小 源 太 の 戦いが 今、 始まる ヂ イス々 4 棚 M ブレイ ン• けれども、 ひとた び ゲーム を 始めて しまえば、 途中で デ イス クを 抜き差し する 必要 はない ので、 いたって '1繊 に プレイで きる という 具 口 た。 ところ どこ ろに アニメ 的 効果 も 取り入れられ てい るので、 飽麵る こと もない。 良質 な アニメの プロ ローグ を 見る よう に、 まず は のんびりと 楽しもう。 彼らの 目的 はまった く バラ バラ。 けれども 伊賀の 追っ手 か ら 生き延びる ために、 ともに 協力す る こと を 誓う。 3 人のう ち、 だれの パート (デ 'スク ) から プレイす るの もュ —ザ 一の 自由。 その 間の 他の 2 人の パート は、 コンピュータが 自動的に 演じて くれてい る。 け れ ども 10 日 ごとに 連絡 を 取り合 い、 お 互いの 無事 を 確認し 合う こ と 力 、'ゲーム を 進める 上での 条 鞍馬 山で 大 天狗に 育て られ るが、 10 歳の どき 服 部 半 載に よって 伊賀に さらわれる。 しかし 五右衛門が 抜 忍 ど な つたこ ろから 忍者 どい う ものに 疑問 を 持ち、 愛する 女性 あやめの 事件が き つかけ で、 抜 忍 どなる。 風に たなびく 織 が 卜 レー ドマー ク の 美男子。 ] り ネ灰ぞ 、となる。 響お: 替. また' M に応じて、 他の 2 人に 助 け を 求める こと もで きる し、 逆に 助け に 駆けつけた りする' JZ 要 も ある。 「ハイ ドライ ド I、 2」 に比べる と、 グッと 大人つ ぼい ね。 宝箱 1. 食料 3. 熱 田 神宮のお 守り 4. 完全 体力 回復 剤 5. 偉大な 弓矢 2. 角笛 500g• コンビ ユー 夕と 話す 位置 なお 入口 は騸國 です。 転送 機 は 失 われた 宮殿 とつな がって います。 炎の 剣 3. ? 本当 は バラ リスの 像) 鏐聖 なる 光 (五 力 所) 龜 フェアリーランドへの 出 口 洞窟の 外へ 出る。 フェアリーランドへ 2. ドク バリの ヮナ なおこの き、 隱は 橋。 を 持って いく と 中に 入れる。 78 クライ 7 ックス の 一歩 手前 こ の 洞窟 は クライマックス への 一歩 手前な だけに、 いろいろな しかけが ほ どこされ ています。 まず、 マップ 自体、 通路が ミヨ〜 なぐ あいに つながつ てい ます。 アド ベンチ ャ 一路 線 を 歩んで いる ソ フ 卜 スタジオ WINGo 複雑怪奇な ス卜ー リーと、 不思 讒な已 GM。 ホラーの 雰囲気 タツ プリの グラフ ィ ックス に 魅了され ている ファ ンも 多い はず だ。 今回の この 長編 アド ベンチャー も、 もちろん 怪奇 色 満点の 作品 だ。 新 宿の 夜景の 中、 呪 I 且の 言葉 を 吐 さながら 老婆 は 踊り、 予言者 は、 アナ 夕の 呪われた 運命 をつ ふ' やく…。 さらに 足 を 進めれば、 異 空間の 落とし 穴が ポッ カリと。 波動の 標的と されし 者の 邇命 や、 いかに …… r? iffgP がさ さって いる おに は啦 らしき 物と 六 鼎 を i みが ある in. クラブの 選択 や パワーな ど を あれこれ 考えながら プレ ィ している と、 時間 も アツと いう 間に 過ぎち やうんだ よね。 エニック ス はこ れ までに も、 いくつか ゴルフ ゲーム を 発売して いる メーカー。 今回 登場す る この ソフ卜 は、 なんと プレイヤー 成長 型の ゲームな の だ。 アマチュア、 国内 プロ、 世界 卜ップ プロと その 腕前に よ り ランク アップ。 試合に 出場して 経験 を 積む ことで、 プレイヤ 一は どんどん 成長して いく。 ゲーム は 卜 レーニング モードと、 卜 一 ナメン 卜 モードの 2 橢 成。 全 72 ホールが 収録され ている。 卜 一 ナメン 卜 モー ド では、 なんと 合計 1 00 人の ゴルファーが 登場す るの だ。 クラ ブを 選択し、 アングル、 スタンス、 パ ヮー S イン パク 卜 を 決定したら、 ショ ッ卜 だ。 ボールの 弾道に 合わせて、 画 面 は スムーズに スクロール する。 フッ ク、 スライス など プロ テクニック を 駆 使して 戦いぬ こう. 危機 を 感じた ブリタニアの 王、 ロード• プリティ ッシュ は 4 人の 勇者 を 招集し た。 大地の 大蛇 ェクソ ダス を 封じ込め るに は 4 つの 印と、 4 枚の カード を 集 めねば ならない。 つかの 間に 現れて は 消える 町 や、 海の 町、 ロード プリティ シュ 城、 城下町、 失われた 大陸 アンプ コシァ など をめ ぐる 広大な 冒険が 始ま つたの だ。 ゲーム 中の 音楽 は シンク リレ カツ 卜され て レコードで 発売 もさ れ るの ダ ワール ド ゴノ レフ IIZ 今 ま での ゴルフ ゲームに 不満の あなた. アマと して トーナメントに 出場。 貧 金 を 貯めて 新たな コース へ チャレンジ• は 嫌。 テクニック を 駆使し、 め ざせ 世界の ト ッ ブブ 口。 (エニック ス ヮ ルティ マ ZM S X 2 版 r ウル ティ マ」 は、 ファ ミコン 版 力、 らの 胃です が、 内容 的に は r ウル ティ マ m」 を もとにし ています。 さきに ディスク 版で 「ウル ティ マ IV」 を お届けし ました 力、'、 その ブレスト一 リーになります。 もに ろん キ ャラ クタ 一等 は、 このために 作り直して あり ます。 その内 訳 は ゲームが 50 本に ツールが 2 本。 追い か けつ こ ゲーム 1 " アレス 卜」、 2 人で 取り合う かるた ゲーム 1 " the かるた j、 数字の 数 だけ 壁 をた たいて 進む 「P- 丫 ON 氏の 冒険」、 ニュータイプの パズル 1 " ウイ ズ イン 5」、 可愛い 鉄人た ちの 八ィ パー ゲ ー厶 1 "アイロン マン」、 荷物 を ひっぱる パズル 「オーダー '家主の 逆襲」、 タイ ビ ス 卜 養成 ゲーム 「モンスター バスター」、 終わりな さ 3D ゲーム 1 " ノー• ゴール j、 早 押し ゲーム 「カラー」、 2 人用シ ユー ティング 「インパルス j などなど。 全 ゲームの プログラム リ ス 卜が 表示され るので 改造 も 思いのまま だ。 (タイ トー Z 安江) MS X プログラム コレクション 50 本 Z ファン ダムのに 続く 2 本 目です。 ROM を ディスク のように 使って いるので、 リストが とれたり、 ディスクに セーブて きたりし ちゃい ます。 湧き上がる 大 歓声、 人文字。 育い 空に は 大きな 入道雲。 甲子 園の 全国 高校 野 球 大会 は、 まさに 夏の 風物詩 だ。 あの 興奮が 今、 MSX2 に 再現され た。 全 国 47 の 都道府県• 49 校の 全 選手 データ を 収録。 チーム を 選択したら、 いよい よ 熱戦の 火ぶ たが 切 つ て 落される。 1 回 戦、 2 回戦、 準々 決勝、 準決勝、 決勝と 5 試合 を 勝ち抜 さ 大会 優勝 をめ ざすの だ。 帽子 を 取って 両校 選手が 礼 をした ら プレイ ボール。 ヒッティング、 ビッ チン グは もちろん、 盗塁、 けん 制な ど も 設定して ある。 ,ま まチ - -',• これ だけ 得 をして いる。 男女、 誰と でも 楽しむ ことができる。 fyjtt つたと ころ は 反復 学習で、 そして、 ク リア すれば どんどん 次の ステップへ と 能力に 応じた 学習が できます。 オート コントロール 力、' ついていて、 どの 単元 を 修得した 力、、 どこで つまずいた 力、、 という ことが 自動的に わかり、 学習す る 8o ものの 身に なって 作られて います。 また プリンタ をつな げば、 データ や グラ: の ブリント アウト も 可能です。 サービス r ホーム ライン」 用に 開発 さ れた 株価 分析 ソフ 卜。 株価 、指標 データ を 必要な とさ、 すばやく 表示して くれ る。 表示され る チヤ 一 卜 は 株価 チヤ 一 卜で、 曰' 週 ベースの 株価と 出来高、 株 価と サイコロジカル ライン、 逆 ゥォッ チ 曲線、 株価と 移動 線、 および カイ 離 g 5? 52 WW3J 曲線な ど 8 種類。 指標 チヤ 一 卜と して 曰 経 平均 株価と 出来高な ど 3 種類。 計 11 種類ち の 表示が 可能 だ。 さらに 見て いる チヤ 一 卜 を そのまま 印刷す る こと もで さる。 このため、 さまざまな チヤ 一 卜 を 見比べて、 じっくり 分析す るの にも とても 便利 だ。 麵 一度 胃 を 設定して おけば、 後 は 涵を 選んで、 パスワード を 入力 する だけで 0 K。 わずかな 操作で 誦デ ータを 受信で きる。 他に も 豊富な 機能が 皿 さ れ ている。 J ' 'マ 、 -'、. 復活 をと げた ペン タ ドラゴン を 打ち破 らんと、 神が 与えた 啓示。 その 神の 呼 び 声に、 ひとりの 勇敢なる 探険 家 ラ• ィール が こたえた。 彼が 手に している の は、 究極の 最終兵器 シルバー キ ヤノ ン。 今、 神と 悪魔との 壮絶な 代理戦争が 始まろうと している。 8 方向に ス クロ ール 可能な 迷路 探索 型シ ユー ティ ング。 行く手 を 阻む モンスター 軍団 を 撃退し、 卜 ラップに 注意しながら 進んで いこ ラ。 シールド、 ショッ 卜 ガン、 バズーカ、 八ンド グレネード などの アイテム を 集 株ェ ニックス〒 160 東京都 新 宿 区 西 新 宿 8-20-2 新 宿 アイリス ビル•• (フェアリ 一テール Zigffl シリーズ 第 17 弾. バカ 乙 n レ、 つ 心 も の だ。 作品の 完成 度 は 高い のに、 その あたりが マイナスに なりました。 今度 はぜ ひ、 観る 人の 心に 届く 作品 を 作つ てくだ さいね。 ハイ、 優秀 賞の 2 人目です。 受赏者 は 「おもしろ 動物 クイズ」 を 送って く れた亀 田 長 治さん。 これ は 養護 報の 児童の! 私め は、 個人的に あの ピッコロ の倾 力く 気に入つ てし まい、 思わず 何 度 も 観て しまいました。 亀 田さん、 ホ ン卜 よくがん ばった。 きっと 生徒さん も 大喜びし たこと でし よう。 では 優秀 貧の 3 人目 で 一す。 音楽に 合わせた ソフ 卜な トーン で、 ソッ なく まとめて いると 思います。 しかしよ く フライ トシ ミ l レー タ H1F れ るよ な あ、 の 「TAILON Jc 食 「これ は アマチュア じ やない せ'」 と、 某 プロ グラ マ 氏 も 認め る 「VXj。 ィ扁 一さん 『し EMO NARTE』 わ 丼琢 悟さん 國,, ,, きげ 一つ、 野 i 求 拳つ くる かよ一。 I 懂樹 さん 『フルーツ バス ケッ卜 し 力、 も 二ん まだ 先が あるから 怖 いんだな まったく。 派 の 戦国 シ ミ コ 下 口 徹さん 『勇者の 冠』 ,ン。 t グッ ドな アイデアの パズル ゲーム。 會高繊 スクロール、 BGM つきだ。 では、 説明です。 0 チェッカーの 入力 まず、 チェッカー を 正しく 入力し ます。 チェ ッ カー 自体の 入力が まちがつ ていて は、 プ ログ ラム チェック どころ の 話ではありません。 正しく 入力で きたら、 これ をい つたん 保存す る' きがあります。 これで チェッカーの 準備 はでき ま した。 e チェッカーの つかいかた 掲載され ている ゲームな どの プログラム (た だし この コーナー (ショート プログラム アイラ ンド) の ものに 限ります。 過去の プログラム ェ リア 掲載の ものに は 使用で きません。 また、 こ れは bask: プログラム 専用です。 マシン 語な ど に は 使用で きません) を 入力したら、 まず それ を 保存し ます。 そう したら おもむろに チェッカ 一力 《入って い る カセッ 卜な り ディスク なり を 用意し ます。 そして、 meree "check' と 入力し ます (これ は ディスク も カセッ 卜 も 同じ。 くれぐれも load や cload をし ないように してく ださい。 入力した プログラムが 消えて し まいます。 読み込み 力 《終了 して 0 K がで た ら 、 run 50000 と 入力して ください。 この間、 タイプ ミス を 検出す ると 〇〇 ギヨ ゥ 二 マチ ガイ ! という 表示 力、 凍れます。 ただ、 これ か 艰れた 力、 ら といって ストップ キー を 押さないで くださ い。 そうすれば、 チェッカ 一は、 プログラムの 最後まで チェック します。 こう 表示 される の は、 本当に 〇〇 行 力く 入力され ていない と きの ほかに、 〇〇 より 小さ くて 10 単位で ない 行が 入つ てし まつ ている 場合と が あ り ま す。 よく 見直し ましよ う。 特に 間違い やすい ものに、. よく 見て 入力し ま 产 しょう。 また、 BAS I を 知って おけば、 多少、 判別が 楽になります。 チェッカーが 「マチ ガイ !」 という 行に 関して は、 確かに 間違いが ある のです が、 0 K という 行 力、' 本当に 正しい と は 限 りません。 逆 は 必ずしも 真なら ずと いう やつで す。 ですから、 チェッカーが 文句 をい わなくて も、 動作が おかしかったり、 エラーが 出たり す る 可 宵 き性 はいくら でもあります。 この こと を理 解して おいてく ださい。 それから 最後に。 一度 実行 run させた プログラムに は、 チェッカー はう まく 動きません。 どうしても 使いたい とき に は、 リスト を 表示 させて、 10 行のと ころに 力 一 ソル を 持って ゆき、 リターン キー を 押してく ださい。 ですから、 ステート メント や パラメータの 間にある スペース は 省略 投稿 をお 待ちして います。 「短い し」 なん てこと は 考えないで、 ノ、' シハ' シ してく ださい。 ワン ラインで も です。 , による リマー ク文は ノー チェック になって いますので、 面倒 なら' だけにして おいても エラー は 出しません c また、 チェッカー を 使う つもりがなければ、 プ ログ ラム リストの 最後に ついている, 数字の 部 分 は、 'でありません。 MSX-NET 上に ーケ 月間 P D S として アツ プ ロード される こと を、 あらかじめ ご 承知 おきく ださい。 なお、 プログラムの 一部 を 編集部で 修正 する ことがあります。 また、 盗作' 二重 投 稿な ど は 固 くお ことわりい たします。 ただ、 ダウンロードし た ファイルに はどう しても いらない ものが つい てし まいます ので、 それ を 自動的に カットす る プログラム を 掲載し ます (MSX-NET• ちなみ に、 ダウンロードに は ディスク ドライブが 必要 です。 さて、 ダウンロードの 方法です が、 まず MS X マガジンの ボードに 入ります bbs msx. そこで ノートの 37 番を 選んで ください。 ここが ショート ブ ログ ラムサー ビス 用の ノートです。 MljB A S I C の 解脱 をし なけれ ばなら ない。 だが、 5! MljBAS I C こそ カ渐 しい 裹 テクニック を 作り 出せる の だ j という わけで、 僕の プログラム はお 世辞に も きれいと はいえ ません。 胃 は 不可能に 一番 近 い 島でしょう。 そこて 今回 は 真に 応用の きく 裏 テクニック を ピック アップして 解説し ます。 これ は 敵 を 動 力、 す 手段と して スクロール を 選んだ ため、 動か したくない 物 をスプ ライトに したので す。 要は ……。 『はは あ、 少し 使った マシン 語と は スクロール のこと 力、 j と 思う 力、 もしれ ません 力、'、 それ は 違 います。 マシン 語 は 逃した 敵の チェックに 使つ ている だけで、 この スクロール はあくまで B A S I C で 組まれて いるので す。 みなさん は スキー ゲーム (または それに 類し たもの) を 作った ことがあります か? プ ログ ラム リストの ス クロ ール がそ うで あるよう に、 スキー ゲームで も 画面の 一番 下に 何 か を P R I N T してやる だけで 簡単に スクロール しました ね。 本 ゲームで も それ を 使って いるので すが、 ではなせ' 右側が スクロール しないの でしよう。 もし みなさんの 手元に MS X が あったら、 W I DTH20 を 実行して みて ください。 こ の 扰態 で リ ス 卜 を 表示 させれば、 画 中央の 狭い 範囲に のみ 表示され る はずです。 この W I DTH の 値 は 別に 20 に 限らず、 スクロール させたい と 思う 幅の 値 を 入れて やって かまいません。 W I D T H 5 と かやれば、 わずか 5 文字 幅の スクロール エリア を 確保で きる わけです。 この ェ リア を 左右に ずらす 方法が あるので す。 肝腎な の は、 例の スクロール エリア を ずらす に は ァクテ イブ ページ をず らして やれば よいと いう ことで す。 0 は I6M でも 0、 24 は I8H、 したがって ァク ティ ブ ページ は 確かに 1800 H か らに 設定され ている ことが わかります。 この 値 をた とえば 1801 H にして やれば、 前述の ス クロ ール エリア は I キャラクタ 分 右に、 また 逆に 17 F F H に すれば 左に ずれる ことになる わけです。 し 力、 し、 どんなにがん ばっても ス クロ一 ル しない 部分に 文字 を プリント はでき ない はず です。 では どう すれば よいの か。 ぜひ チャレンジして みて ください。 國 ひいきす る 乱数 この 項 は 文字列に 関する 関数 (シ ャレじ やな いよ (編 注: 誰も 言って ない つて. こんなと き、 次の テ クが 役に立ちます。 僕 は义宁 列が 好きだ, そう、 文字列が 好きな のです。 だから まの ような 使い方 もす るし、 トランプ ゲームの カー ドの 残りの チェック にも 使う し、 蛇の 動きに も 使う しと、 もう キリが ありません。 だから 断言し ちゃい ます。 『文字列 を 制 する もの は 裏 テク を 制す』 と。 今 後 も 機会が あれば マ ゥ ス対応 ゲーム を 作って い きたいと 思います。 - PR I NT '• そして、 同時にお 屋敷のお ぢょ うさ ま に 恋 こがれる な 一人の 若者で もあった。 「ああ、 ぉぢ ようさ ま は 私の こ と を どう 思って いらつ し やる のだろう …… Jo そんな ある 日、 当のお ぢ ようさ ま が' 何者かの 手に よって さら われた。 そう 判断す る が 早い か、 はせ がわ はお ぢ ようさ ま を 追い、 青 山 1 丁目 を ひた 走る のであった。 がんばれ は せがわ。 負けるな、 はせ か' わ。 はたして、 はせ がわ は 無事お ぢょ うさ ま を 助ける こ とがで き る のか。 そして、 はせ がわと ぉぢょ う さまの 恋の 行方 は …… o ブレイ や一 ス マニュアル 敵 は、 行く手に 障害物 を 置いて いきます。 さ らに その 障害物に は 高圧電流が しかけられ てい ます。 そのため、 人並み はずれた はせ がわの 体 力 を もってしても、 その ショックに 4 回まで し 力、 耐えられません。 者 B 合の いいこと に、 はせ が わ は ジャンプが 得意。 うまく ジャンプして 避け、 一刻も早く ぉぢょ うさ ま を 救出して く ださい。 キー は、 スペースが ジャンプ、 カーソルが 左右 移動です。 ス プライ 卜 パターンの 定義、 キャラ クタ パターンの 定義、 マシン 語デー 夕の 読み込み オープニング デモ、 タイトル 表示、 人数 表示 メイン ループ 始め (400 回) もし、 ジャンプ 中 だったら 490 行へ。 そうでなければ スペース キー 力、' 押さ れ ている か 調べ、 押されて いれば ジ ヤン プ フラグ を I にす る はせ 力、' わの 左右 晒 はみだ しチ エツ ク マシン 語で 背景 を 左に スクロール。 続けて 地面の 胃 を 描く もし、 はせ 力 《わ カ褲害 物に 当たって いたら 450 行へ 残りの メートル 数 を 表示 メイン ループ 終わ り もし、 3 面ク リアしたら へ I 、 2 面をク リアした ときの デモ 3 面ク リアした ときの デモ 障害物 を 消す。 人 を 減らし、 おす る。 人が いなくな つたら ゲーム 才ー ハ' 一 ジャンプ 理。 はせ がわの V 座標に JV n を 加え 変化させる 走りの 処理。 V 座標 を 固定し、 スプ ライ ト パターン を変ィ 匕させる カー ソ ルの押 さ れた 方向 を 検出 し 、 その 方向に 動かす。 カーソル を 押す の を 止めた 場合、 しばらく その 方向 に 移動す る (ス ベリ 処理) はせ がわの ス プライ 卜 表示 時間 待ち メ ッ セージ ク リア キー バッファ ク リア ス ブライ ト 'パターン• データ キャラクタ 'パターン• データ の 0 参 0 d d ゆ 八 ックの 必需品 変数 表 KX n カーソルの 押された 方向 を、 はせ が わの 移動 量に 変換す るた めの テープ ル ジャンプした ときの Y 座標 値の 差分 はせ がわの X, Y 座標 ジャンプ フラグ。 ジャンプ していれ ば 1 ジャンプし てからの 時間 はせ がわの ス プライ 卜 パターン 番号 ス ベリ を行ラ ための 基数 ス べっている かどう かの フラグ。 ス べッ ていれば 1 一回 前に はせ がわが 動いた 方向 現在 カーソルが 押された 方向 地面の 模様 を 作る ための カウンタ ステージ 数 (この ゲーム は 全 3 ステ ージ です) はせ がわの 走らなければ ならない 钜 JY n X, 丫 JP JN PT KN KF DX KX CC LP KM MA A 離 はせ がわの 人数 7 ループの ための カウンタ、 および ヮ ーク スクロール、 ジャンプ、 そして スべ リカ、'、 こ の ゲームで 使われて いる テクニック の 大半 だ。 それら を 順に 解説しょう。 スクロール は マシン 語 を 使って いる。 とはい つても、 たった 12 バイ 卜。 これ だけで も 十分 スク ロール は 可能な のさ。 で、 どのよう にやって い る 力、。 次 を 見て くれた まえ、 これ 力、 か ら のマシ ン語デ 一 タ を 分析 した もの だ。 マシン B ニー モニック 備 考 LD HL,19C1h ァ ドレ ス (19Clh を 設定 LD DE,0DA19h LD BC,5Fh する 長さ を錢。 ここで は 5Fh バイ ト CALL 5Ch C9 RET 備考が 害 かれて いる 所に'; 主 目 しても らおう (他 は 見なくても いいよ)。 何 をして いるの かとい う と、 VRAM の l9Clh から 5Fh バイ 卜 分 を VRAM の 19 COh に 転送して いるの だ。 図で 害く と 次の よう になる。 1 9C I h の データが 1 9C 0 h に、 1 9C2h のデー タ が l9Clh に …… lAIFh の データ 力く lAIEh という 慼 じで 引き渡され、 端から みると スクロールした ように 見える ので ある。 JN は スペース キ 一が 押される と 0 にな り (260 行 、ジャンプして いる 間 プラス I される 510 行。 図に すると 次の ようになる。 ス ベリと は、 「キー を 放しても、 惰性です ぐに キャラクタ 力く 止まらない」 つてい うやつ。 ま 見 在 出 ている この 手の ゲームで は、 ほとんど 流行の 極 致。 ス ベらない ゲーム は ゲーム じ やない とまで 言われて いるか どう か は 知らないが、 と にか く スべ ると 嬉しい ね。 動き も 滑らかに なり、 自然 な 感じに もなる つて もんだ。 という わけで、 お もしろ がって つけて みた (ただし、 方向 車云換 のと きまで はやって ないから、 本来の ス ベリより も あ まい かな。 DX は 右に 動いて い たか、 それとも 左に 動いて いたかの ベクトル、 左なら ば 一し 右なら ば I となる。 KN は カー ソ ルを 放した ときに、 初め 580 行で 31 という 数 力、' 入 り、 カーソル キー 力く 押されなければ 0 になる ま で 毎回 マイナス I される。 この 処理 は、 実は ジャンプ にもよ い 影響 を 与えて い る。 もし、 ス ベリ 処モ里 を 入れて ない と、 ジ ヤン プ している 間に キーが 放された 場合、 図の よう にス 卜 ンと 真下に 落ちて しまう の だ。 58CH ラの K N の 代入 値 31 を 0 にして みると よく わかる。 ス ベリの 重要 I 生 力く 感じ取れる はず だ。 自然な 動 き を 作る のが どんなに 大変 かわかって もらえた 力、 な。 ゲーム を 難しく する に は、 いろいろな 方法が あるが、 簡単に できる やつ を 紹介しょう。 まず 人 数 を 減ら してみ る。 これ は 240 行の M A の 代入 値 5 を 変更 すれば よい。 3 に すれば 3 人になる。 逆に 10 に すれば 10 人 だ。 だけど、 あま り增 やすと 顾 力、' 汚 く な るから ほ ど ほ どに する こと。 障害物の 発生率 を增 やすに は 290 行の R N D の橫 にある 1 1 という 数値 を 減らせば よい。 少なく しすぎる と 障 害 物 だらけになる ぞ。 增 やせば やさ しくなる。 走 る 距離 を增 やしたい 場合に は、 250 行の K M の 代 入 値 400 を增 W ばよ い。 その 数に 応じた メー トルになる。 ステージ は 現在 3 面まで ある 力、 これ を 増やしたい 場合に は、 340 行の L P 〉 I の I を 変 更し、 增 やせば よい。 その 别章害 物の 発生 率 を 減らすな どの 処置 を 併用 してち よう だい。 ちなみに、 この ゲームの バランス を 取る のに まる I 日 かかって いる (大変なん だから。 ゲー 厶が 得意な キ ミ にも 適度に たのしめる ものと な つてい る はず だ。 あまり 大きく バランス をく ず すよう な 変更 はやめよ うね。 あなた は喑 いお へやに いて、 中に なにが あるの かわか りません。 けれど、 ぐずぐず している とろくな ことはありません。 実はお 部 屋の中 は 左の イラ ス 卜の ようになって いるので すから (え、 怖くない つて?)。 アド ベン チヤ 一 ゲーム 作り にか かわる いろいろ な 事態 を プログラムで どう 処理す るの 力、、 き 深い 部分が ある はずです。 280 や あ ?? 一 スキー t おすん た "J "?? くら 一い ぉヒ w へ" んち. 、'マ- 449 RESTORE 1. M : 9 98 133Q DATA ライター の オイル か" すくなくな つた!!, 01! 上 を 行けば パワー チップが MSX-RAM38KUU: ? 兵ロ隆 志さん 『 とっても 長い オーブ ニン グ なの だ。 會音 に対する M いがと つても 楽しい。 とってつ けたよ う なシナ リ ォが 多い 中、 この 作品 は ほろ りと 感動 させられ てし まう く らい、 よくで きています。 ヒント をた くさん 害いて おきました か ら、 ぜひ ぜひ ク リアし ましょう。 胃 だけで は こ の 雰囲気 は お伝え で きないので すが、 でももう 少し グラフ ィ ックに こだわって ほしかった という の は 事実です。 最近 は、 ROM の 工場に 注文が た まってい るので、 もっと 待た される こと もあります: それに 対して、 できたての プログラム を ディスクに コ ヒーして 発売す るの は 簡単です。 また、 プロ グラ 厶を 修正したり 商品が 売れ 残ったり しても、 デ イス ク ならば 害き 直せます。 ROM か ディスク かの 選択 は、 ソフト ハウスに とって 悩みの種です。 跳 県 仙 台 市 相 浪之 は 歲) -im: ? ひさしく 耳に し ない こ と ば だな〜。 u c カード を 使う の 力 快感の 編 は 今、 とても 迷って います。 今度 MSX 2 を 買 おうと 思う のです が、 F 卜 XD と A 1 F のど ちらか' いい 力 啜って いるので す。 値段 は 同じ ディスク 付き なので、 どちらが いいかわ かりません。 要するに 「迷 つた ときには、 既に 気持ち は 決まって いる」 という ことなの である。 もう 少し 説明す ると、 つまり、 「あ あしよう かな、 でも、 こうした ほうがい いかな」 と、 どうに も 決められな いとき は、 実は 「こう」 したが つてい る、 という ことなの だ。 なぜって 「ああ」 し たいの なら、 なにも 「こうした ほう 力く」 などと 悩む こと はない わけでしょう? さて、 キミに とって は どっち 力く 「こう」 なのかな? いきなり いかがわしい 編集者)• 3 月 号の 「ディスク M さ …… 丄に 害いて あった とおりに、 微、' 愛献 G30 三菱の MSX2 で やつ てみ ると、 何と 53。 これで は、 F 1 よりも A 1 よ り も 速いで はない か。 G30 を 見直して しまった。 この 他に アクセスの 速い マシンと して は、 以前に 発 売され た ヤマハの 外 ィ寸け ドライブ 「 FD-05」 とか も あるよ。 持つ-てる 人 は 実験して、 結果 を 教えて ね: 会社で はキ ヤノ ンの V30F を 使って いる 編• r 沙羅曼 蛇」 は 「ダラ ディ ウス 2 」 より 簡単 だ と 思う)。 でも、 ポク は 「グラディウス 2」 を 持って い ない ので、 真の エンディング はとう ぶん 見られそう にない。 金 のない 学生に とって は、 とっても 酷な のた '。 なかなか や るね。 微 部で も 苦労して 見た けど、 あん まり 感動し なかった もん。 嘘 (?) の エンディングの 方が 良くで きて たりして ……。 やつば り、 あれ を 持 つてない と 真の エンデ ィ ングが 見られな いっていう の は、 これから は、 なしにして 欲しい な。 MMSX2 の ソフトが 増え てきて とても うれ ピーです。 ウイザード リイ も 出た し。 遠く の 本屋さん へ 行かない と M マガが 買えな か つた 人 も、 これで 大丈夫です。 なにかと 便利な 定 期 購読の システム を ぜひ ご 利用く ださい。 プログラムの 勉強 もで きます。 年 翻 限な し。 ただし、 データ レコーダ を 持って いる MS X、 MS X 2 の ユーザーに 限る。 年 齢リ 限な し。 マシン 保有者に 限る。 T 入会金な し。 会費 は 月 2 10 円 (コピー 代な ど。 会 員 証 を 発行し ます。 マシンが な く て も 可。 折り返し 案 を 送ります。 マシ ン がな く て も 可。 !し 案内 害 を 発り ます。 マシン 保有者に 限る。 会費 は 月 200 円。 現在、 会 員 は 30 人 ほど だそう。 なんと、 会員 は 維で 1 50 名 余 りと いう 巨大な サーク ルだ ッ つ 幽霊 部員 はいない かな ? 集会 力、' 開けたら すごい ね, Games man ship "MSX in Go ! "という 名前 を 改めて、 新しい 活動 を 始めた ば 力、 り。 M S X の ゲーム 批評 か ら 、 他 機種 の コンピュータ ゲーム や ボード ゲームまで、 ゲーム 二 こだわる サークル だ。 会報 は 文字の im' 銪 載ね。 MSX STATION ソ フ 卜 の 売買 交換、 TOPI 0 な どの ゲーム 関係の 情報 を 載せた 会報 を 月 I 回 発行し ます。 案内 害 を 送ります。 MSX USER S CLUB ゲームの レポ 一 卜 や 売買 交換な ど を 載せた 会 誌 を 発行。 いずれも 小為替で。 M マガの I 壳 者べ ージ みたい な 1 青報ネ ット でもり たくさ に さ り げな く 誌 JL ィ ベン ト もやったり してる。 案内 害 を 送ります。 マシ ン がな く て も 可。 会 誌 準備 号 をお 送ります。 MSX の サークル 活動 をして いる 方 また、 仲間 を 募集したい 方へ M S X の ユーザー 同士が 情報 交換な どの 活動 をす る" サークル "に 入って いる 人、 また 主催して いる 方 は、 その 活動 状況 を 教えて ください。 また、 MSX の" サークル" に 仲間 を 募集したい 方 は、 官製 はがきに、 以下の 7 つの 項目に ついて を簡 条 書きに してお 申し込み ください。 i 代表者の 氏名、 年齢、 職業、 郵便番号、 電話番号 を 明記す る こと。 名前の 後に は 捺印 をお 願いし ます。 地域、 年齢、 所有の マシン 制限な どの 入会 条件が あれば 明記す る。 (S' 会費 制度 が あるの か。 また、 会費 を 集めて 活動す る 場合 は、 会費の 用途、 金額 を 明記す る こと。 その 徴収の 方法 も 記入す る こと 切手 か 振替 かな ど。 以上の 項目 すべてに ついて 記載して ある もの だけ を 受け付けます。 なお、 コピー 版の ソフ卜 を 交換し あう こと は、 著作権法 違反になります ので 絶対に 避 けて ください。 —度 掲載され ますと、 かなりの 人数の 方からの お 問い合わせが 予想され ますが、 すべての 方に 必ず 返 事 を 出して ください。 また、 会費の 徴収 は、 正式の 会員 登録 をした あとに 行って ください。 読者 間で 卜 ラ ブルが 生じても、 編集部で は 一切 対応で さません。 楽しい 活動が できる ょラ にご 協力 をお 願いし ます。 Am Hinkelstein 26 き W A D-6140 Bensheim M" 111 一 WESTGERMANY この 手紙 は、 ちょっと 前に 西ドイツから 航空便 で M マガ 編集部に 届いた もの だ。 メンバー もた く さんいて、 ぜひ 日本の MSX の 状況 や、 ユーザ一 のこと が 知りたい という メッセージ だよ。 もし 英 語 か ドイツ語で 手紙 を 書けば、 この クラブと 連絡 が とれそう だ。 日本語 はわから ない けど、 M マガ を 見て 気に入つ たんだって。 おわび 攀 本誌 4 月 号の 1 " サークル 自慢」 の コーナ一 に 掲載いた しました 「MS X 友の 会」 では、 新規 会 具の 募集 をして いません でした。 入会 を 希望され たみな さんと、 r MS X 友の 会」 の 代表者の 方に ご迷惑 をお かけし ま した こと をお わびいた します。 (編集部) 117 M S X R O O M 令 編集部からの お願い 令 この コーナー は、 ユーザー 同士の 広場です。 自 分の マシン や ソフ卜 を、 希望す る 他の ものと 交換 したり、 他 機種 を 購入す るた めに、 現在 使用して いる マシン を讓 りたい というと きに 利用して くだ さい。 その 場合、 読者の 間で なんらかの 卜ラ ブル が 生じても、 編集部で は 一切 フォローで きません。 各自が 資任を 持って 対処す るよ ラに お願いします。 そして、 名前 の 後に 必ず 捺印 をお 願いし ます (1 8 歲 以下の 方 は 保護者の 承諾 害 もっけて お便り をく ださいね。 ただし、 価格の 設定が 非常識な もの や、 電話 連 絡 を 時間 指定で 希望す る もの、 MSX 以外の 八 一 ド ゃソフ 卜に ついての もの 等 は 掲載で さません。 全国 版、 三 国 志 すべて MS X 、箱、 取説 付 を 3 万 5 ,000 円で。 台 1-6 A 12-502 飯 山敏光 會松下 FS-AI 箱 無、 取 謝 寸 、 アイ ヮ データ レコ一 ダ DR- 20、 ジョイ パッド、 信 長の 野望' 全国 版、 ォー ガ 共に R 0 M 、箱 、取! it 信 力一 トリ ッジ HB 卜 1200 を I 万 5,000〜2 万 円で。 CHEESE 2 を 3 ,000 円、 エイリアン 2 を 2, 000 円で すべて 箱、 取説 付。 完動 品、 箱、 取説 付で あれば 多少の 傷 も 可。 5ィンチ「00 20 D を 定価の 半額 ネ! 拡張 スロッ ト (メーカー 不問、 傷 は 多少なら 可、 完動 品に 限る)。 ドラゴン スレイヤー IV 、ディー ヴァ (MS X 、 mmmn. 火の 鳥、 スクランブル フォ 一 メーシ ヨン を 各 2 ,500 円 以下で 箱、 取! 5285-107- 卜 206 麦剛 言行 当方 秦 アニマル ランド 殺人事件、 軽 井沢 誘す 竊内、 覇 邪の 封印、 ハイ ドライ ド II、 ガル フォース ギ V 2 ,000 円で すべて MS X、 箱、 取説 付。 T520-2I 滋賀県 大 津市大 H3-2I-26 池 田 保 則• を 5,000 円で、 T999-52 山形県 最上 郡 鮭 川 村 岩 下 3607 柿 崎 純一 秦 R S-232C カー ト リ ッジと MS X -Write を 各 I 万 円で 取説 付。 全国 版 M S X 2 、 F D 版 、 ザ• どんどん MSX ライフ を 楽しんで ほしい。 ぼくの MSX は RAM32K バイ ト てす 面に は 「28815B y t e s f r e e j バイ ト という ことになる。 では なぜ、 33K バイ ト 全部が フリー エリ ァ にならない のでし ようか。 I 式し に、 C L E A R 文と F R E 瞧を 使って 調べ てみ ましょう。 PR I NT FRE 0 と 打ち込みます。 そうすると、 29015 と 表示され ま す。 変です ね。 今度 は、 CLEAR 文の 0 を どんどん 大 きく してみ ます。 すると、 ちょうど 200 になった とこ ろで、 フリー エリア 力 や 88 1 5 になります。 また、 C L E A R 文で 文努 IJ 領域の 設 定を すると、 その M メモリ を 使って しまいます。 このように、 32K バイ 卜の RAM は 目に 見えない けれど、 柳 に 使われて います。 詳しい こと は、 M S X 2 テクニカル ハン ド ブックに 載って いますので、 辦 の ある 人 は、 読んで みて く ださい。 MSX2 を 使って、 本格的に 作曲 をしたい のて すが、 どのような 物を購 人したら よいの てしょう か? 昨年の 12 月 号の 「おじ やまし ま〜 す」 を 見 ると、 ものすご、 、機械が ならん ていました が …-。 MSX だけで も、 P L A Y 文 を 使って 演奏させる ことが で き ますが、 P L A Y 文で は データ を 打ち込む の も、 作曲す るの も 大変でしょう。 これ は、 FM 音源 や、 いま 流行の サン プリン グ 音源 を 使う ことができます。 (システム 約 10 万円) もう一 つの システム は、 ヤマハから 発売され てい る、 FM サウンド シンセサイザ ユニット II S FG- 05 を 使う システムです。 この FM サゥン ド シンセサイザ ュニッ ト II に は、 M I D I インターフェースが ついています。 M I D I のつ いている シンセサイザ を 接続 すれば、 MSX で シンセサイザ を コントロール できます。 浅 倉さん も こ のュニ ットと シンセサイザ を 使って います。 FM サウンド シンセサイザ ユニット II と 胃、 そ して、 おなじ ヤマハから 発売され ている、 FM ミュ 一 ジック コンポ 一 ザ II という 作曲、 自動 演奏 ソフト を 揃えれば いいでしょう。 もし、 ディスク ドライブ を 持って いないの ならば、 ディスク ドライ ブも 買った 方が いいでしょう。 M S X R O O M 1986 年 12 月 号の プログラム エリアの ス ブライ ト エディタ のこと てす。 自分て 作った ゲームに、 ス ブライ ト エディタて つくった ス ブライ ト をい。 セーブす る 前に 、、SAVE" の アイコンの 下に あ る 、、BAS" を 選択して から、 、、S A V を 選択 すれば、 BAS I C の プログラムの 形で、 データが セーブ されます。 これに は、 仔! 1 えば S CREEN4 — 8 モー ドの 16X16 のモ ード ならば、 ス プライ トー 枚に つき、 ノ 、。 ターン デー タ 32f 固と、 カラー データ I6f 固が、 DAT A 文の 形式 で、 順番に ならんで 入って います。 また、 、、. BAS" の ファイル は、 アスキー 形式 で セーブされ ています から、 ゲーム 等の プログラム 本体に M ERGE して 使う ことができ ます。 、、BAS" の 選択子の 下に は や MAC" という 選 択 子が あ り ますが、 これ を 選択 すれば、 MACRO 80 等の アセンブラ 用の ソースファイル 形式で、 デー タを 出力して くれる ようになって います。 ァ セン ブ ラで プログラム を 組んで いる 人 は、 こちら を 利用す れ ばいいで しょう。 MSX MAGAZINE の 広告に 見る あの MSX ギャル! えつ、 うそ ーゾ ホン トだ Z のこの 真実。 のぞき 見して みょう。 蜂 こちら は M マガ 冊 「ホーム コンピュータ• 80-60-83j つてし つ 力、 り NON 害いて ある。 かわい 一。 その後お 元気 でしよう 力、。 漏ち えみさん 啕。 だった。 「ィ ォ」 つてい う マ シンが 出た 頃だった わね。 どつ ひや 一ん. 左側の 女の子 は 誰? もう さぞ 大きくな つち やつ たこと でしよう けど。 1984 年 2 月 号 富士通 ェ蘼夕 貴ち やん 山 田邦チ さん 19鹏1 月 CASIO 飜邦子 さ んが 宣伝に 出て たの は、 V チ キュッ バゲの MSX f 二れ は 個人 的に 笑って しまいました。 戦国の 世の 下剋上の 厳しい 戦い は、 男の ロマン を 感じる 世界な の だ: 秀吉 だって、 最初 は 足 軽、 それが、 日本 を 動力、 す 柱に なつ ちゃつ たんだから、 本当に 戦国 斷弋 はお もしろ い。 で、 この ゲーム, 戦 国の 世に ならって、 殿様、 侍、 町人 などの 面 をつ け、 下剋上 をく り 広げ ると いう ヘンナ ゲーム e 歴史の 勉強 にもなる かな …… ?? 「下 MJlj2,000 円 醇 「棘ャ ,」 1,500 円 タカ ラ 》03 42-3521 春 は コンノ 《の 季節 c 新入生 翻 コ ンパな ど、 目 じろ t 甲し だ。 キミ をィ つも 楽しませて くれる、 フロッ ビ 一も、 キ レイに 磨き 込んで あ げ なくち や。 フロッピー はとつ て も デリケート- たまに は、 キ レイに しないと、 思わぬ ところ でキ ミ の 意志に 反する ト ラ ブル 力く 起こる かもしれ ない。 おそう じしょう。 m リ显式 FDD へッ ドク リーナー MFC-W I 」 3. でも、 コレが ヨネ ザヮ さんの 手 にか かると、 コンナ もんに なって しまう つて ヮケ。 笑わして くれ ま す、 本当に この 「N A I Z 0 K A N G A M E」 は、 口、 食道、 胃 と カー ドの絵 をう ま く つなげて いち 早く 、! ま Tit すれば 勝ち: リアルに 描れ た、 ゥンコ に 本物 ソッ クリの 回虫 ……。 遊んだら 思わ ず トイレで 内臓 ス ッ キリした く なる ブキ ミ な ゲーム。 ? ナニ、 電車 の 乗りつ ぎがよ くわから ない? ま、 そり やそう だ c N. や ロンド ンの 地下鉄よ り も 複雑な 電車 路線 c ちょっと 「錢 うと とんでもな いと ころに 行つ ちゃう もんね。 I c に よって 最長 16 秒 前に 遡って i 录音。 他の M 重の コンビ ユー 夕の ソフト を 扱う ソフト ハウス 力、 MSX のゲ ー厶を 新たに 発売し はじめた の だ。 さて、 この ひとつが 、「アート デ インク」 から 発売 される 「ハウ• ロポッ ト」 だ。 この ゲーム は MS X 2 用の ディスク 版 (2 DD て 堂 場す る 自己 学 習型シ ミュレ ーショ ン ゲーム。 少女の 過去と 数々 の 謎 を 解き 明 かすと いう 筋書き だ。 この 他に も 新しい ソフ 卜 ハウスが 出す ゲームが ふ えてき た。 これから も MS X 版の ゲーム を 発売して いく 予定が ビシッ と 入って いると いう ゥヮサ だから、 今後の 動きに-; 主 目 していよう。 m 「ハウ' メニ• 口 ボッ ト」 4 月 9 曰 発売 7, 800 円つ 書 アート テ インク? さて、 これ までに 発行され た 小 誌の バックナンバー をお 買い求めに なりたい 方 は、 下記の 電話番号へ お問い合わせ ください。 ご 希望の 本が 残って いる 場合 は、 送料と 定価 を 合わせた 金額 を、 現 金 書留 か 郵便 小為替で お送りい ただけば すぐ にお 手 もとにお 送りいた します。 000 円) です。 MSX 版 はま だ だけ ビ 合 楽で 楽 しむ 「ソ ーサリ アン」 は ビラ ? 今、 スゴく 話題に なつち やって る ゲームの 「ソー サリ アン」 の ゲーム ミュージック アルバムが 2 胃 登場した: オリジナル 曲 集と、 ド 迫力の アレンジ バ 一 ジョンの 2 タ イブ。 3 まき ごた え ある ぞ。 LP、CT2,800fS c. 4 月 号の ウーく んのソ フ卜屋 さん 83 ページの リス 卜の 中で、 760 行め の 3 段め の 冒頭の 数字 (680 の 色が 赤く 印刷され てい ま した。 黒い 色で 印刷され るべき ところ を 誤つ て 掲載し、 行 番号と 見 まちが ラ ような 表記に なりました こと を、 深く おわびい たします。 4 月 号の SOFT INFORMATION 183 ページの 「井出 洋介 名人の 実戦 麻雀」 の 記 事で、 井出 洋介 名人のお 名前の 表記に 誤りが ありました。 謹んでお わび を 申し あげます。 共に し 000 円, カセッ ト テープて 気軽に 聞く ゲーム ミュー ジッ ク はいかが? この シリーズ の, は、 MSX 版の 「オリジナル サウンド 才ブ ザナ ドウ V S ィ ース」 と、 アーケード 版の 「オリジナル サウンド 才ブサ ィ バー タンク」 の 2 本 c アポロ ン音ェ から 発売中。 コ ナミ• ゲーム• ミュージック V0L4 ? KOmMI A-JAX• 中で は、 やっぱり 「 グラ ディ ウス 2j がべ スト かな。 斷 系ない けど こない だ E し 0 と ヒューマン リーグの 曲の つなぎに 「グ ラ ディ ウス 2」 入れたら コレ がピッ タリ。 いろん な 使し 、道が あ る もんだ と 感心して しまった。 カブ コン• ゲーム• ミュージック Vol. 2 CAPCOM GAME MUSIC VOL. 2 GMO• レコーディングに 関わった バンドの メンバ 一は 全員 女' I 生 だって 知って た ? カプ コン. サゥ ン ド• チームって パワフル なんです ね: ライブ• べス卜 ティナ 'ターナー• ス ティ• トゥギャザー」 なんか 魂 だけで 歌 いきつち やって る。 油の 乗り切った ソ ウルなん てそう 滅多に 聞け る もんじ やない。 L P、 C T2,800 円 C D 3, 200 円 ワーナー パイオニア ぶくぶく 太って しまった ジ ミー' ペイジに 比べ 快調な ロバート 氏。 はや ソロ 4 作 目、 Bi; にはッ エツ ペリンの 影が チラ ッ、 と 見えたり もす る けれ ど、 その他の 曲で はもう 自 M スタイル をし つか りと してし まった。 し P、 C T2,800 円 C D3,200 円 ボニー ノ キヤ 二 オン ダウン アンダー は オース トラ リア c 不思議な モ ノの 名産 地な のです。 とても コ ヮーィ 音な のです。 STOCK 中 森 明 菜• L P、 C T2,800 円 C D 3, 200 円 ワーナー ハ 'イオニア 「セカンド• ラブ」 以来、 明 菜の 「真髄」 はスロ 一に あり、 と 思って いた。 ところが この アルバム 全曲 ロック 調。 そんな わけで 期待 は 小 だつ たんだ けど、 聞いて みると 割に コレが イイ。 明 菜のお なかの 筋 肉 も 大人に なって 「柔らか」 になり まし タ。 :, それ は 少女 ァ リ スの 心の奥に 潜 んだ 大人の 女の' If なのか。 男 は みんな ドキ ュッと 心臓の 右側が うずいて しまう のです。 冑ち やん たちの 爽やかな 声 力 逆に 想像力 をく す ぐる 一枚。 仮面 中島み ゆ さ LP、 CT2,800 円 C D 3, 200 円 ポ ニー Z キヤ 二 オン 中島み ゆき fFPJ に、 甲斐よ しひろ 作曲と くれば 怖い もの はない。 シングル 「胃」 は、 甲斐さん の 「人生 長いよ ナぁ」 白サ焐 りの おっとり メロ ディ ラインに、 みゆき さんの 「とろり」 歌声 を 乗せて 気分 はもう 完全に レゲエで ある。 広 島と か宮 崎と 力、、 あたたかい トコで ポー ッ と しながら 聞け た ら 最高の 気分で 「うたた 寝」 できそう なんだ ナ。 参 アポロ ン音ェ 》03'353'0191 アルファ レコー ド 《03'455• 475. 21 1 1 M S X R O O M PRESENTS SOFT WARE 1. エル スソー I 3. 井出 洋介 名人の 実戦 麻雀 パック• 4」0CDajax 8. そして、 はがきの 裏面に あなたの 住所、 氏名、 年齡、 睡業、 電話番号と、 希望す る モノの 番 号と 名前 を 明記して、 右 記の あて 先に 送って ください。 応聽 のメ切 は、 B 和 8难4 月 28 曰 — あて 先 〒107-24 東京都 港 区 南 胃 山 6-11-1 ス リー エフ 南 青山 ビル 株 アスキー MSX マガジン 4 月 号の ブ レゼ ン卜係 5. そ して、 この 本 を 読めば、 コマンドの 使い方 や プ 口 グ ラ ムの 開発の しかた も バッチ リ わか つ てし まう。 絶好の 入門 害 だ。 「 M S X - D 0 S」 にこん なメ リ ッ 卜が あつたの か. アメリカ 軍へ の 取材から 始まった 話 は、 中曽根 首相 力 窗京 烏 ー 助 郎弘博 之 明. 和 勇宽 山 染山福 中 名 一一 5 【城 賀阪海 か I 茨 滋大北 ほ 阜田玉 京 馬. I 岐秋埼 東 群 ほ 127 : お 作. 突然です みません。 今回 が 最終回 なんです。 やっと 乗 つ てきた な〜 なんて 思 つ ていたら この 始末 …… o ま 〜ネッド ワークの たの しさが 少しで も わかっても ら えたなら それでけ つこう c それで はまた 会う 日まで. ぼく は 新品 M S X を 手に入れ て、 パソコン通信 入門に 挑んで いた。 思い切って、 MS X ネットに 申し込み をした の はいい けれど、 加入して I D と パスワード 力 话 られ てく るまで、 妙に ヒマ だ。 I D というの は 会員 番号 、ノく ス ワードと いうの は樹昌 番号。 ネット の 不正 使用 を 防ぐ ために、 会員 ごとに 固有の I D と パス ヮ一 ドが 割り付けら れる というわけだ。 これが 手元に 来な いこと に は、 せっかくの MS X をネッ 卜に 接続す る ことができない。 でも、 短気な ぼく は 待ち きれない。 ぼく は賴に 自転車 を 走らせた。 ぼく は アスキーの 「全国 B B S ガイ ド, 87」 を 買った。 ぼく は 知らな かったん だけ IZ9 mm- え 一 ど、 全国 各地に は パソコン 'マニアが 個人的に• している パソコン通信 サ 一 ビスの ホス 卜 局が 数え切れない ほど 存在す るら しいんだ。 このために 公開され ている のが ゲス ト I D という ものなん だ。 させて もらって、 内容 を のぞか せても らうんだ ね。 ぼく は 飛んで 帰って、 本の ページ を めくった。 なるべく 東京 近辺で、 ゲス ト I D を 公開して いる 局 を 探す。 うん、 ここにつ ないで みょう ……。 アクセス 胃と いう 欄に なんた かわ けの わからない 文字 力く 並んで いる。 だいたい、 通信速度、 デ 一夕 長、 ノ、。 意味なん か、 チン プン カンプ ン なん だけど、 ぼく は 害 かれて いると おりに M S X パソコン 内蔵の 通信 ソフト を 動力、 して、 通信 条件 を 認定 してやった。 よ くわから ない ところ は 適当に や つ た。 怒る わけ じゃあない けれど、 ほんと う にパソ コ ン 用語と いうの はわ か り づ らい。 同じ こと を 違う 言い方 をしたり、 まるで ヮ ザと わかり づ らく してい るん じ やない か、 と 思う ほど だ。 通信で も そうだ。 データ 長、 データ ビッ 卜、 キ ャラ クタ 長、 調べて みると、 これ みん な 同じき。 X コントロール 有無、 X オンオフ、 なんてい うの も 同じ。 初心 者 力せ つても あたりまえ だ. 「わか ら ない 部分 は 適当に やって みる」。 いい ん だよ、 適当で。 失敗した つて、 うま く 接続で きない だけ。 誰に 迷惑 を かけ る わけ じ やない。 (まくの ハ' ソコン 力、' 壤 れる わけで もない からね。 間違っても、 用語の 意味 を 調べよう なんて 思わない こと だ。 他に も いろいろ 条件 力、' 害いて あ る ことがある けど、 適当に しとけば う まくい くよ. mis 線 をた どると、 壁 の 小さな 箱 力 、'見つかる。 そこ は 電話線 の コンセント なんだ。 電言 、ら のコ 一 ド カリ、' チンと 抜ける よ う にで きてい る。 それ を 抜いて、 MSX から 伸びて いる コード を 代わ り に 差 し 込んで やる。 し て や るんだ。 MSX をつ な いでいる 間 は 話中 になつ ちゃう はず だ。 Hello! This is XXX-net 呼び出した サービスから 最初に 送ら れ てきた あいさ つ 文 だ z ぼ く の 指 は なぜか 興奮で いつしか 小さく 棄ぇ 始め ていた。 ぼく は、 今まで 感じた ことの ない 不思議な 感覚に 包まれながら、 公 開され ている ゲスト I D を 入力して い た。 ぼく は、 ついに パソコン通信の 世 界へ 通じる 扉 を 開けて、 未知への 冒険 に 乗り出し たんだ. 訪ねた ことの ある 場 所、 ない 場所、 さまざまに 思い をめ ぐらして みる。 単調な 毎 曰の 生活から 抜け出して 好奇 心 を 遊ばせて やる の は、 人間に はとても 大切 な こと だ。 現代に 生きる ぼくたちに は、 電話 線と いう 強力な ツールまで あるんだ. I K U-N だ。 I KU の キャッチ フレー ズは 「神 戸 は 冗談と ま じめ の 境目が な いから 要-; 主意」 だ。 うう、 用心して 口 グィンして みょう。 まず つく の は 操作 性の よ さ だ。 まず、 いつもの ように、 パブリック. ポー ドへ でかけて いって、 次の ような メッセージ を睿き 込んで みた。 皆徵 ご あし ゥ。 MS X マ 力-ジン g 郎 すると、 いきなり S Y SOP さんに 正式 I D を もらって しまった。 ボード 上で I D を くれて、 「パスワード は 推理 する ように」 だって。 早速 考えつく パ ス ワードて 皿 しなおす。 2 回目で め でた く ログインに 成功。 でも、 こり や —種の ノ ヽッ キン グ かも し れな いな あ。 く れ ぐれ も 他人の ノ 、。 なん だか ぼくの 書き込みが キ ッカケ で、 週 末の I K U - N E T は 盛況だった よ う だ: 電話線の むこ う、 遠く 神 戸の 空の 下で ホス 卜• すると、 已 S コードの 取扱い : と B S キー を 押した ときの 扱い方 を 聞 いてく る。 B R2I000 と 入力 すれば いい。 では MS X を しらべて みょう、 と 写 3 のように やって みたところ、 この ン ちゃん、 生意気に も 'そんなたん ごしらん な あ…」 きナ" じゃあ、 いく ら なんでも Student く 知っている よな、 てな わけで、 ludent と 入れて みたら。 うんで たで ちゃんと 「がくせい」 という 単語 示される。 I 検索 を やめたい とき は 0 ゼロ) を : 入れる と メニューに 戻る。 これ を 中で 止めたい とき も 0 ゼロ) を 押 會と、 いい。 すると、 確認の メッセージが でた あ と、 たしかに 登録して くれる。 それに しても、 勝 田 サン、 あんなに たくさん 登録す る の 大変 だ つたろう な 画 どうせ 単語 は 謹 忘れて るよ この 検索 も 便利で は ある けれど、 メ ニューの 3 番の テスト は 収録 語数が お おいせ いか、 とっても ェキ サイ ティン グだ。 「にほんご は 00 です。 」 の 〇c のと ころに 質問の 日本語が はい つてい る。 これに あたる 英語 を キー ポ ード から 打ち込む と …… 「がち よ 一ん」 え 一い。 いちいち ハラの たつ メッセ ージ だ。 し 力、 も、 才ド 口才 ドロし い 音 楽 力、'、 ハラ ダチ にわ を かける (とはい つても、 床 を flower なんて かく 自分が 悪 いんだけ どね。 ガチ ヨーン。 また まちがえた. え 一ん。 出題 数と、 正 職が でた あと、 くやしい ことに 「もっと べんきょうした ほうがえ えん ちゃう ? J ときた。 フ ン。 大学 をで て か らもう し' 年: 英語 なんか わすれて るよ。 と 、悪態をついて みる ものの、 収録 語数が 多ければ、 実際 これ は なかなか いい 勉強になる」 私 も 二れ で、 英語の やりなおし をしょう: あ、 しまった。 ディスク を 編集部に かえして しまった, お 一い もう 一度 か して くれ一。 るたん の 単語 は 高き のとき、 ちゃんと (さ いしょの 301 固く らい は) 覚えた のに、 これで テストして みたら、 ス ベルが て ん でデタ ラメに 覚えて いたの 力ぐ わかつ thi s x s a pen に: i 1. I am a penc i 1. Are you a penci I ? YeB? 1 am. What, can 1 do f or you? ガチ ヨーン c です よ、 まったく。 メニューの 5 番は、 フリン 夕に 英語 もしくは カナ 文字 を 打ち、 ちょっとし た タイプライタ 機能: いったん リターン を 押して ネ了 ち だし てし まった 文字 を 修正す る こと はでき ないから、 これ を 「ワープロ 機 貪き」 と いうの は 言いす ぎ。 しかし 学習 中、 わからなかった 単語 やまちが えた 単語 を メモして おくのに つかえる ので、 そこそこ 便利 だ。 カーソル キー を 移動して、 前に 打ち 込んだ 文字 を、 打ちな おさずに 印刷す る こと もで きる (下図。 画 欠点 をよ く 知る 議 プログラマ 最初に あらわれる 説明文に は、 どう いう わけ か 「おわび」 が はいって いて、 文句 をつ けられる まえに、 自分で いつ てし まう、 と、 プログラムの 欠点 力、' 書 いてあった c いわく プログラムが ゴチ ャゴ チヤし ている r いわく、 エラー ハンドリング が 甘い (そういう 表現じゃなかった け ど、 いわんと している こと は、 まあ そ ういう こと だ。 3-3 ほ ノノ ど 135 まず、 ランダム アクセス ファイルの つかいかた。 単に データの先頭から 入 力 順に 格納して いるので はなく、 ちゃ んと アルファべ ッ 卜の 順 を 考えた 位置 に 格納して いる。 それから、 プリンタの 電源が ちゃん とはいって、 うごく 仗 態に なって いる か をき ちんと チェックして いるよう だ。 全 本 的に、 プログラム をつ く りなれ ている 入の 作品、 というかん じがす る。 メ ッ セージ も 状況に あわせて 豊富に 用 意され ていて、 なかなか よい。 しかし プログラム もさる こと ながら 何度もい うように、 データが たくさん はいって いないと、 お 話に ならない。 あの ポー ダイな データ は、 ちょっと こ こで は 紹介で きないので、 みんな 自分 で ガンバ ッテ 打ち込んでくれ。 ところで、 私 こと Mr. スタックの 正 体 は 国家 レベルの 機密と なって いる。 正体 を 知ってい るの は、 ごく 限られた 人物 (総理大臣、 防衛庁長官、 M S X マ ガジ ン 編集長な ら びに 編集 担当の I 氏) である。 何で わかつ たんだろう- ゥ ぐぐ。 忍者が 正体 を 見破られ るよ? になって は、 もうお しまいだ。 r さて、 f にやい し 本-か• j " 2958 INPUT•• —6,250,3, 16 139 な• どうして 力、 と 聞かれる と、 構成 力の なさ を 白状し なけ れぱ ならなくなる ので、、 闉カ、 ないように。 あ、 もう 言 やった か。 まあいい や。 ゲームの 音楽 は ほとんどが 3 つの 音で、 できて いる。 正確に いうと、 3 音 3 ノ、。 ート という こ とになる だろう。 3 つの 音で 3 パート、 というの は、 一見 あた り ま えみたい だけど、 そんな こと はない。 混声 4 部と 力、、 女声 3 部と かいって、 パート の 数 は 少ない けれど、 音 そのもの は 何 十 人 かで 出して いる。 ついでに、 他の 音楽に ついても、 ち よつ と 見て みょう。 I パート だけの 音楽と いうの は、 伴 oo oao 奏 のない 歌 (ス ザンヌ• ヴェガ と 力、 民 謡と か。 2 パートに なると、 ピアノ 力、 ギターの 弾き語り。 もっとも ピアノ は、 いくつ もの 音 を 同時に 出せる の だけれ ど ……。 ギター 弾 き ながら 歌って れば 3 人で 済む つ て ? ほっときなさい。 こ こ て ifl がつ く 人 もい ると 思う の だ が、 ゲームで [MM になる の は、 3 つの パートし かない ことで はなく、 3 つし 力まが 出ない、 という ことなの だ。 ロック ノ、' ン ドの コンサート でも、 PA 場内へ スピーカーて 者 を 出す こと) に 使う ミキサー は、 32 チャンネルなん ていう もの だ。 そうでなかった ら、 ど 一ん と I 本、 マイク を 立てて 全部 の 音 を 拾って し まえばい いんだ ものね。 そういう ことができ ないから、 ゲー 厶 音楽に は 限界が あると いわれる の だ。 まあ そんな 話 はいい。 少し 害いて おこう。 どうせ 寄り 道つ いで だ, たとえば、 ギターで コード をジ ヤン ッ Z と 鳴らした とき を 思し 、浮かべて ほしい。 耳に は I つの 音に 聞こえる 和 音 だが、 実は 6 つの 音が、 少しずつ 遅 れて スタートして いるの だ。 スロー モ —シ ヨンに すると、 わかる でしよ。 ギターの弦 は、 ず 一つと 震えて いる 力、 ら、 最終的に は 音力く 重なる わけ だけ ど、 「走れ コ 一タロー」 とかみた いに、 ジ ヤン ジャ カジャン ジャカ …… と 続け て 弾く と、 ごく 短い 音符 を 続けて 弾い ている のに、 力、 なり 近くなる わけ だ。 つまり、 I つの 音で 疑似 禾喑カ M 乍れ る わけ だね。 それから、 空いて ると ころに 別な パ ートを 入れて しまう、 というの も ある つまり、 ひとつの パートの 中に、 音色 波形 や 高 さ 7! ややこし いかな? 楽譜で 説明す ると わか り やすいんだ ろうけ ど、 この 胃 は、 ぜったい 楽譜 を 使わない と 決めて いるので、 書かな い。 まあ 余談な ので、 頭の すみに でも 残して おくと、 いっか 思い あたる こと が あるか もね (究極の なげやり)。 話 を 戻そう。 ゲームの 3 パート 構成 は、 ロック バンドに たとえる と、 わか り やすい かと 思う。 別に、 音楽 をロッ ク にしろ という 話で はない。 つまり、 メロ ディ (バンドで は 主に ヴォーカル)、 サブ メロ ディ (ギターな ど 、 そしてべ一 ス。 メロ ディ、 リズム、 ハーモニーの 3 つ を、 l に 音楽の 3 要素と 呼ぶ。 やっかい なのが、 リズムで ある。 リズムと いう ことば は、 いろんな 意 味て ィ吏 われて いる。 そして、 そこから 進ィ 匕した、 マー チ とか ワルツ、 あるいは ユーロ ビート , などの、 「リズム」 のこと である。 リズム 力く 「リズム」 である、 という の は ヘン だけど。 それから、 メロ ディの 音の 刻み かた も 「リズム」 と 呼ばれる (これ を 「節 奏」 と言う)。 白状して しまう と、 ハーモニー につ いて は、 私 は 全然 語れない。 まず、 コード (禾 暗) がおかし いと いう こと。 これにつ いてのお 手軽な 対 策 は、 …… ありません、 残念ながら。 なんぎな 話 だ: でも、 ひとつ だけ 言う と、 コートと いうの は、 いつも 付いていなければ な らな いもので はない の だ。 とりあえず、 メロ ディが できて いれ ば、 あと は' 嫂 な 個所に、 それ を もり 上げる ように 付けて おく。 あと 、メロ ディの 切れめ に、 効果的な 間奏が 入る とカゝ 現実の 曲で も、 いかにも コード です つてい う 感じに なって いると 二ろ は、 意外と 少ない もの だ。 とくに 強調したい ところでは、 同じ メ 口 ディ を 複数の パー 卜 で、 音色• 高 さ を 変えて 演奏す る (ユニゾン) の も 効果が ある。 きを 読む と、 いろんな こ と 力、' 害いて あるので、 そちら を 参考に する のが、 やはりい ちばん 早い と 思う: あと、 リズムの とこ• 今まで 害いた よ う な ことができ るよ うに なれば (それに は やっぱり、 曲 を 閗 いた り 作って みた りが 必要 だけど 、 少し は 作曲が できる よう になる はず だ: ちょっと 時間 はか かるけ どね。 私の き だ と、 完全に 自 己 流で や つ て、 5、 6 年。 長いよう だが; しょつ ちゅうやって たわけで はない し、 ビア ノゃ ヴァイオリンの おけい こだと、 も つと かかる から、 わりと 効率 はいい。 まあ それで、 どうに カ噎楽 力作れ る ようになったら、 ひとつ 考えても らい たい ことがある。 それ は、 ゲーム 音楽 のィ itM 匕と いう こと だ。 5 見 在の 音源な どに 関する 制約 力、'、 い つまで 続く か は 分か ら ない が、 私ィ として は、 たとえば デジタル シン セな みの 音楽 表現が できる よう になる よ り も、 ゲームで なければ 聞け ないよう》 音楽が もっとも つと 出て くる こと を、 期待したい。 今のところ は、 どう し も 映画 やその 他、 既成の 音楽に 似 こと を 考えて いる わけ だが、 それ を えて、 ひとつの ジャンルになる ような 音楽と して、 誇り を 持てる 曲づく りが される と、 いいなと 思う。 もちろん、 すでに 現われて はいるん だけど。 まあ、 そういうの は、 みんなの よ に、 ず 一つと ゲームの 音楽 を 聞きて た 人間、 それ 力 b 刀れ 目 サン プリ ング タイ 厶は 通常そう 長く ない。 従って、 音 を 長く 伸ばす とデー タが 足り なくなって しまう。 といって、 ついて 音 を そこて う 肖して しまって は 演奏に 差 し 支える ので、 は ある 点から 再度 音 を 出す ようにす るの だが、 これ はち よつ とよく 聞いて いると 「あ、 今ル一 プ したな」 とわ かってし まう ので ある) 力 《気になって しまう。 こ 刀れ 目 を 力 バ 一する ために、 アナログ もしくは デ ジ タル シンセサイザの ス ト リ ングス 系 の 音 を 薄 く 混ぜて やる よ う にす る こと により、 今 ま て気 になって いた サン プ リ ングの 音が 多少な り と も 気にならな くなる。 また その他に は、 前回 も 話した エフ ェ クタ一 を 上手に 多様す る ことで、 よ り 豊かな 音 作りが できる。 最後に、 ちょっと 面白い MIDI を これまで は、 MIDI というと、 シ ンセ サイ ザな どの 電子 楽器 を コント 口 ール する システムで あつたが、 M I D. I の 未来 7M 吏い 方と していろ いろな こ と 力、' 考えられて いる- まず は、 MIDI による 噴水 制御 シ ス テムで ある。 これ は、 音楽と 嘖水を 同時に M I D I で コントロールし 演出 していく ものである。 音楽の 変ィ 匕な ど により、 噴水が その 音楽に 合わせる よ うに 変ィ 匕して いくので ある。 また M I D 11 言 号で 動く ロポッ 卜な ども 考えられる。 これ は M I D I キー ボー ドで ロポッ 卜 を コント ロールす る ものである。 たとえば、 ドを弓 単く と 首 力 働いたり、 ファを 弾く と 足 力く 動いた りな ど、 演奏に 合わせ 踊る ロポッ 卜み たいな ものである。 これ 意外に も、 照明の システム をコ ン トロール する こと も 可能で ある。 こ のように、 音楽 以外の 分野で も M I D I の 使い方 は 多様で ある。 I43 ポケッ 卜 バンク PQDKET BA NK 突然 だけど、 今回 を 待ちまして、 この 「ごきげん 情報」 は 終わり になつ ちゃい ます。 みんな、 今まで 純な 暖かい 心で 見守って くれて ありがとう。 わけの わからない、 頼りない 本 コーナー を 見捨てずに いて くれて ありがとう。 ぼか あ 本当に 幸せ もんです。 ええい つ 涙 は ,物 さ ッ。 いつだつて 君の 心の中に にせ Q は 生きて いるんだ から。 という わけで、 ビック ラ えび ぞ りォッ タマ ゲち や う 突然の 最終回。 ぼく つて 罪な やつ だね の 巻。 こんな のって ス テキで しょ。 ちいと 難しい か もしれ ない 力 、 目 を 力、 つ ? じって 見る の だ。 まず、 、、M E M : " の 横に 4 つ 並ん でい る 数字 fig が、 メモリの ページ と 対応して いる。 文ォ応 C7M 士方は 以下の とおり。 MEM : 3—2—1—0 ページ 0 12 3 んじ や、 ページ 0 の 、、3" と 力、、 ぺ ージ I の 、、2〃 つてい う 数値 は 何 を 表 している のか 白状す る ことにしよう。 これ は、 メモリ マツ ノ、 胃に より、 ど の ページに、 何番の メモリ ブロック (16 K 力、 艰 在 現れて いるか を 示して いる。 つまり、 上の 例で 言えば 「 ページの 0 に は メモリ ブロックの 3 力、 m れ ている」 という 意味な の だ。 カー ソルが ページ I の 位置に 移る ので、 ここで メモ リブ 口 ックの 番号 (0〜 F を 入力す る。 これで、 指定した メモリ プロ ッ ク がその ページに 現れる の だ。 ただし、 それが できる の はべ 一 ジ I と ページ 2 のみ。 とりあえず、 こ れで すべての メ モ リ プロ ッ ク を 参照す る こと 力 河 能 だ。 さてと、 当然の ことながら、 この コ マン ドは メモリ マツ パ機 能がない マシ ンてィ 吏 用す る こと はでき ない。 さ らに メモリ マツ ノ 、。 の 既 念 を 胃 しない てィ 吏う と橥 走す る可肯 HI も ある。 意味 の わからない 人 は 使わない よ う に。 、、A ノ で ポート 入力す る ことができ る。

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