コロナ 薬。 新型コロナウイルス 治療薬・ワクチンの開発動向まとめ【COVID

新型コロナ治療薬 臨床試験は約1000件 その結果は?

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・デキサメタゾン:死亡率を低減 安価で広く入手可能なステロイド薬のデキサメタゾンは通常、アレルギー反応や関節リウマチ、ぜんそくなどの治療に用いられる。 COVID-19の治療薬を研究しているチームは今月、デキサメタゾンの投与で重症の極めて重い患者の死亡数が通常の治療に比べて約3分の1減少したと発表した。 だが、特効薬というわけではない。 研究者らはデキサメタゾンが人工呼吸器を装着した患者の8人に1人の命を救う可能性があると考えている一方、それほど重症でない患者には臨床的有益性がほとんどないことが明らかになっている。 ・レムデシビル:恩恵はわずか 抗ウイルス薬のレムデシビルがCOVID-19患者の入院期間を短縮させる可能性があることが、米国で実施された少なくとも2件の大規模研究で明らかになっている。 5月に米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル()」で発表された研究によると、本来はエボラ出血熱の治療薬として開発されたレムデシビルではあるが、患者の回復をプラセボ(偽薬)投与時よりも早めることができたという。 これらの研究結果は注目に値するものの、薬剤の効果は驚異的というわけではないようだ。 平均すると、レムデシビルによって患者の入院期間が15日から11日に短縮した。 しかし、英医学誌ランセット()に発表された1件の研究は、レムデシビルを用いた新型コロナウイルス患者の治療では、「はっきりとした臨床的有益性」が確認できなかったと記している。 ・ヒドロキシクロロキン:結果はまちまち 数十年前に開発された抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンは、ドナルド・トランプ()米大統領が奇跡のCOVID-19予防薬として大いに称賛したが、実際に治療薬として作用することの科学的な証拠はほとんどない。 英国の研究グループ「リカバリー()」は今月、ヒドロキシクロロキンがCOVID-19患者の助けにはならないとの結論を下した。 また、ヒドロキシクロロキンが効果を示さないばかりか、死亡リスクを高めると主張する研究論文がランセット誌に掲載された。 この結果を受けて複数の臨床試験が一時的に中断されたが、データに関する問題が原因で論文は撤回された。 世界保健機関()は、ヒドロキシクロロキンに予防措置としてある程度の価値があることが現在進行中の臨床試験で示される可能性があるとの認識を示している。 ・その他の治療薬 このほかにも、別の目的で開発された複数の薬剤が新型コロナウイルス感染症の治療薬として有用かを調べるための試験が行われている。 ランセット誌によると、これまでに数十の薬品治療に関する臨床試験が1000件以上実施されているという。 中でも最も有望視されているのが、抗レトロウイルス薬のロピナビルとリトナビル、抗精神病薬のクロルプロマジン、免疫抑制薬のトシリズマブなどだ。 回復した患者から採取した血漿(けっしょう)に関する臨床試験でも、ある程度の可能性が示されている。

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新型コロナ治療薬 臨床試験は約1000件 その結果は?

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新型コロナウイルスをめぐっては、別の病気の治療のために開発された薬に治療効果が認められないか臨床試験が進められています。 このうち、アメリカの製薬企業「ギリアド・サイエンシズ」がエボラ出血熱の治療薬として開発中だった「レムデシビル」は今月、臨床試験の一部の結果をもとに、アメリカで緊急の使用許可が出されました。 22日に発表されたNIH=アメリカ国立衛生研究所などによる臨床試験の初期段階の結果では、患者が退院できる状態になるまでの期間を短縮する効果が見られたとしています。 一方、マラリアなどの治療薬として広く使われている「ヒドロキシクロロキン」は、治療薬となる可能性が指摘され世界中で広く使われましたが、22日に発表された大規模な患者の分析では効果は認められなかったと報告されています。 このほか、アメリカの製薬企業などがウイルスの抗体を薬にしたものや、回復した患者の血しょうから作る免疫グロブリン製剤などの開発を進めていますが、臨床試験の開始はこの夏以降になる見通しです。 アメリカなどでは、感染者の増加がゆるやかになりつつありますが、再び感染者が増え始めた場合に備えて薬の効果の検証が急務となっています。 新型コロナウイルスの治療法についてまとめている民間の団体によりますと、今月22日現在、治療効果を確かめるための薬の臨床試験は世界でおよそ1000件、行われています。 これまでアメリカの製薬会社が開発した「レムデシビル」がアメリカで緊急使用が認められ、それを受けて国内でも特例承認の制度を使って承認されました。 ただ、副作用など安全性についての情報がまだ限られていることなどから、重症の患者などに限定して慎重に使用されることになっています。 このほかに国内や海外で進められている薬や治療法の研究の現状はー。 <アビガン> 日本の製薬会社が開発した新型インフルエンザの治療薬「アビガン」は、遺伝子のRNAが増えるのを妨げてウイルスの増殖を防ぐ働きがあり、新型コロナウイルスでも同じ仕組みで効果があると期待されています。 これまでに中国などで一定の効果が認められたとする研究結果が報告されていますが、日本国内では、企業による治験や、全国の40余りの医療機関が参加する臨床研究などが進められているところで、まだ有効性などについて結果は出ていません。 政府は今月中の承認を目指し、手続きを短縮して審査を進める方針を示していますが、効果や安全性を慎重に見極めるべきとする声もあり、今後、企業の治験や、臨床研究の結果が注目されています。 <オルベスコ> ぜんそくの治療薬、「オルベスコ」は国立感染症研究所が新型コロナウイルスに対して効果がある可能性を見つけた薬で、初期の患者に使うことで重症化を防ぐ効果が期待されています。 300人以上を対象にした観察研究の結果が近くまとまる見込みで、ほかにも国立国際医療研究センターでも臨床研究が進められています。 <フサン> 東京大学の研究グループが新型コロナウイルスの増殖を抑える可能性を見つけ出した「フサン」、一般名「ナファモスタット」は、すい炎や全身で血栓ができる病気の治療薬として国内で長く使われてきました。 新型コロナウイルスは血液の塊、「血栓」ができやすくなり、重症化するという報告があり、グループでは「フサン」を使うことで、ウイルスの増殖を防ぐとともに、血栓を予防できる可能性もあるとして臨床研究を進めています。 <イベルメクチン> このほか、2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授が発見した物質をもとに開発された「イベルメクチン」も効果が期待されています。 本来は寄生虫による感染症の特効薬ですが、アメリカの大学がこの薬を新型コロナウイルスの患者に投与して死亡率が下がったという報告があり、北里大学が今後、臨床研究を行うことにしています。 <リウマチ薬・アクテムラ> 日本の研究者の成果をもとに開発された関節リウマチなどの治療薬「アクテムラ」は、新型コロナウイルスによる免疫の暴走を抑える効果が期待されています。 新型コロナウイルスでは一部の患者で免疫の仕組みが暴走する「サイトカインストーム」が起こり、重症化するとされていて、「アクテムラ」を使うことで症状の改善につながる可能性があるということです。 開発した製薬会社では効果を確かめる治験を国内で行うと発表したほか、海外でも治験が進められています。 <そのほか> このほか、エイズの発症を抑える「カレトラ」や、マラリアなどの治療薬、「ヒドロキシクロロキン」なども研究されていますが、これまでのところ十分な効果は確認されていません。 新型コロナウイルスは、当初は発熱やせきなどいわゆる「かぜ」の症状で、8割程度の人は特別な治療をしなくてもそのまま治るとされています。 ただ、肺炎になるなどして重症化すると、人工呼吸器や集中治療室での治療が必要で、死亡する人も出てくることから、重症化を防ぐ治療薬の開発が求められています。 このため、世界中で新型コロナウイルスの治療薬の開発が急ピッチで進められています。 最近、注目されているのは一から新たな薬を開発するのではなく、これまで、ほかの病気の治療薬として開発が進められていたり、すでに実用化されていたりする薬の中から新型コロナウイルスへの効果を捜し出す方法です。 こうした薬では、すでに人に使用されていたり、副作用の情報が集められていたりすることから、新型コロナウイルスに対しての効果や安全性を改めて確かめる必要はあるものの、新たな薬を開発するのに比べて実用化が迅速に進むと期待されています。 感染症の治療に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は、新型コロナウイルスに対する治療薬の開発について「薬として実用化するには適切な臨床研究の形で効果を確かめることが絶対に必要だ。 今、候補になっている薬ではアビガンがいちばん早く結果が出ると考えている。 また、オルベスコも6月以降、結果が出てくるとみられ、フサンやアクテムラなどもスピード感を持って研究が進んでいる。 感染の第2波、第3波が来ると言われているので、それまでにしっかりと準備をしておく必要がある」と話しています。 一方で、森島客員教授は「いま研究されている治療薬は、すべて既存薬から捜し出していて、新型コロナウイルスに特化して開発された薬ではないため一定の限界がある。 長所と短所を理解したうえで使っていくことが重要だ」と指摘しました。

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抗炎症薬「デキサメタゾン」 “新型コロナ死亡率低下” 英大学

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安倍晋三首相は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた、史上初の主要7カ国(G7)首脳による緊急テレビ電話会議で「治療薬の開発」を急ぐことを明言した。 実は、先週14日の記者会見でも、同様の発言をしている。 新型コロナウイルス感染症には現在、有効なワクチンや治療薬がないが、何らかの手応えがあるのか。 取材すると、期待できる「4つの薬」の存在が浮上した。 そのためにG7が協力し、そして世界の英知を結集して治療薬の開発を一気に加速すべきだと」 安倍首相は17日未明、直前に行われたG7首脳会議で、自身が主張したことの1つとして、記者団にこう披露した。 ほぼ同様の発言は、先週の記者会見でも聞かれた。 現在、世界各国の製薬会社や大学などの研究室では、新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の研究・開発が進められている。 世界保健機関(WHO)によると、世界で400件近くの新型コロナ関連の臨床試験が進行中だという。 米国立衛生研究所(NIH)は16日、米企業と連携して開発しているワクチンの臨床試験を開始したと発表した。 ワシントン州シアトルの病院で初めて人に投与した。 米政府系メディアのボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、実用化には1年~1年半かかる見通し。

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