愛知 トリエンナーレ 2019。 あいちトリエンナーレの協賛・協力企業のページも消える

あいちトリエンナーレ「ガソリン事件」の笑うに笑えないハナシ

愛知 トリエンナーレ 2019

15年の「表現の不自由展」の続編 物議を醸したのは、名古屋市内の愛知芸術文化センターで開かれている企画展の1つ「表現の不自由展・その後」だ。 東京都内のギャラリーで2015年にあった「表現の不自由展」の続編という形を取っている。 この展示会は、日本で表現の自由が脅かされているとの危機感から、検閲や忖度で展示できなかったり撤去されたりした作品を集めたという。 続編では、その後に同様なことになった作品も加えて展示した。 トリエンナーレは、2019年8月1日から10月14日まで開催される予定。 続編で展示されているのは、二十数点の作品。 「平和の少女像」は、韓国の彫刻家夫妻が制作した。 これは、在韓日本大使館前などに置かれているのとほぼ同じだ。 関連作品として、東京都美術館で12年に展示された後に撤去された少女像のミニチュアも並べられている。 また、「昭和天皇と推定できる」との解説が付いた嶋田美子さんのエッチング作品「焼かれるべき絵」も展示されている。 版画を一部焼いてあり、顔の部分が剥落したものだ。 この展示では同時に、昭和天皇の肖像を燃やしたような映像も流されている。 このほか、「九条守れ」などと書にした作者非公開の俳句作品や、米軍ヘリが墜落する様子を連想させる岡本光博さんのシャッター画「落米のおそれあり」などが展示されている。 あいちトリエンナーレは、愛知県や名古屋市などでつくる実行委員会が主催し、県や市が負担金を拠出しているほか、文化庁からも補助金が出ることになっている。 開催初日だけで電話・メールは200件 ネット上では、公的なイベントに慰安婦問題など政治的なものを持ち込んだ展示はふさわしくないのではないかとの疑問も相次いでいる。 実行委事務局の広報担当者にJ-CASTニュースが取材したところでは、8月1日の開催初日だけで、少女像などについて疑問や批判の電話やメールが約200件も寄せられた。 名古屋市の河村たかし市長は、この日の一部取材に「表現の不自由展・その後」の展示を問題視する発言をし、2日に現地を視察して報道陣の囲み取材に答えた。 「公的資金を使った場で展示すべきではない」などと述べ、実行委会長の大村秀章愛知県知事に対し少女像などの撤去を求める考えを示した。 市の文化振興室は2日、大村知事に対し書面で抗議文を出したことを取材に明らかにした。 そこでは、「日本国民の心を踏みにじる行為であり、許されない。 行政の立場を越えた展示が行われていることに厳重に抗議するともに、即時天皇陛下や歴史問題に関する展示の中止を含めた適切な対応を求める」としている。 菅義偉官房長官も、2日の会見で、「補助金交付の決定にあたっては、事実関係を確認、精査して適切に対応したい」などと述べた。 文化庁の地域文化創生本部は、「事実関係を確認しており、今後対応を検討していきたい」と取材に答えた。 あいちトリエンナーレでは、ジャーナリストの津田大介氏が芸術監督を務めている。 津田氏は1日、ツイッター上で次のように説明している。 「あいちトリエンナーレ実行委員会も、表現の不自由展実行委員会も、僕も『表現の不自由展・その後』に展示されている作品に対して何らかの賛否を述べるものではありません。 来場者に実物を見ていただき、表現の自由を巡る状況に思いを馳せ、議論のきっかけにしたいということが展覧会の趣旨です」 一方で、事務局への電話が殺到していることなどを受けて、津田氏は2日夕に会見を開き、「今後、展示の変更も含め、何らかの対処を行うことも考えています」と説明した。 事務局の広報担当者は、取材に対し、名古屋市からの抗議への対応について、「どうするか検討中です」と答えた。 (J-CASTニュース編集部 野口博之).

次の

「あいちトリエンナーレ」問題 河村たかし名古屋市長が激白「私と大村知事を国会に呼んで!」 「日本の世論がハイジャックされたような展覧会」 (1/2ページ)

愛知 トリエンナーレ 2019

清義明 フリーライター。 昭和42年生まれ。 横浜市在住。 「サッカー批評」「フットボール批評」などに寄稿し、近年は社会問題などについての論評が多い。 日本初のサッカー専門映画祭「ヨコハマ・フットボール映画祭」「東京国際フットボール映画祭」や、サポーターによるNPO組織「ハマトラ・横浜フットボール ネットワーク」、東日本大震災の際にサッカーサポーターの被災地支援プロジェクト「Football saves Japan」を立ち上げるなど、独自の活動でも知られる。 中央大学卒業後、株式会社ナムコにて事業戦略やマーケティングを担当。 その後、ウェブ業界へ。 多数のスポーツサイトの企画プロデュースも手がけている。 他、サッカー映画の字幕翻訳作は多数。 近著『サッカーと愛国』 イーストプレス でミズノスポーツライター賞、サッカー本大賞をそれぞれ受賞。

次の

アンケート)あいちトリエンナーレ2019の中止を支持する、支持しない?

愛知 トリエンナーレ 2019

しかし、トリエンナーレの実行委員会が「テロや脅迫ともとれる抗議があり、安全な運営が危ぶまれる状況だ」として企画展の中止を発表した。 実行委会長の愛知県の大村秀章知事は5日の記者会見で、展示中止について「行政だから(安全の確保に)おのずと限界がある」と説明した。 一方で「国民の心を踏みにじる」として少女像の展示中止を求めた名古屋市の河村たかし市長については「表現の自由を保障した憲法21条に違反する疑いが極めて濃厚ではないか」と批判した。 これに対し、実行委会長代行の河村市長は同日の記者会見で「どういうプロセスで(作品などが)選ばれて、中止になったのか市民に公開しないといけない」と指摘した上で「憲法21条は何でもやってよいものではない」と反論した。 展示中止をめぐっては、日本美術会(冨田憲二代表)や日本ペンクラブ(吉岡忍会長)などが「政治的圧力」「表現の自由への重大な侵害」などとする抗議声明を相次いで発表している。 今回の問題について危機管理と表現の自由に詳しい専門家に聞いた。 京都アニメーションの放火殺人事件を連想させるものもあり、命を守るため展示中止はやむを得ない側面がある。 政治的なメッセージが強い作品を個展などで展示するのと、今回のように自治体が関わる催しで展示するのとでは意味合いが異なる。 反対意見の人からすれば後者は「公権力が一方の政治的立場に肩入れしている」との印象を抱き、より強い反発を招く恐れがある。 そうした事態も考慮して市民への十分な説明や理解を図ってから展示すべきだが、愛知県などの想定は甘かったと言わざるを得ない。 今回の問題は日本社会が抱える不寛容さを象徴しているとも言える。 SNSなどでターゲットを探して見つけたら複数で攻撃し、また次の相手を探す。 「バッシング社会」になりつつある。 この事案を、社会のあり方を議論するきっかけにしたい。 今後も公的な資金が投入される展覧会に対し、「ガソリンをまく」など過激な予告をすれば中止に追い込めると考える類似犯が続きかねない。 日韓関係が悪化するなか、主催者らもある程度の騒動は想定していたはずだが、これほどひどいとは思わなかったのだろう。 反対者からの嫌がらせが悪質化しており、主催側に安全対策の全ての責任を押しつけるのは酷だ。 本来は警察や行政が安全確保に協力すべきだが、表現の自由への理解が不十分なため現実的には難しいだろう。 名古屋市の河村たかし市長という公的な立場にある政治家が中止を言い出すのは職権乱用で憲法違反の疑いがある。 展示物の内容を批判するよりもまず、危険な予告をした犯人を捜し罰しなければならない。 暴力を黙認することこそ、民主主義への脅威だ。 そもそも公的な資金が入っている芸術祭でも、国や行政の意見を表明するために存在するというわけではない。 主催側はアーティストが自由に表現する場を提供するというのが原則だ。 今回の芸術祭でも「見たい」と思っていた多くの市民が「見る権利」を奪われた。 一連の中止問題は社会全体でもっと議論すべきだ。

次の