コロナ イタリア。 イタリア、入国者隔離を一部廃止へ 国内移動も解禁予定 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル

なぜイタリアは新型コロナウイルスの感染者数が多いのか?

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特にイタリアでの死亡者は発生源の中国を上回るほどのひどい状況となっている。 なぜ、イタリアではこれほど死亡者が増えてしまったのか。 将来的に日本はイタリアのような状態になりうるのか。 医師(日本内科学会総合内科専門医)であり、かつビジネススクールで医療経営を教えているという立場の筆者が各種データに基づき、「日本の今後」を予想してみた。 (中央大学大学院戦略経営研究科教授、医師 真野俊樹) イタリアで新型コロナの 死亡者が増えた原因 なぜ、イタリアがこんなことになったのだろうか。 そもそもイタリア北部では1990年代以降、中国人の移民が急増していた。 運悪く年末から、1月下旬に始まる中国の旧正月である春節休みの時期に、中国系の移民が中国とイタリアとを行き来し、感染の引き金を引いたという説が有力視されている。 筆者はその説を正しいと考える。 ただ、それは「感染が広まった理由」の大きな要因なのかもしれないが、重要な指標である「死亡者数」や「死亡率」の説明にはならない。 イタリアについては、他にも、日本に次いで「世界2位の高齢化国」であるという事実もある。

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新型コロナ:イタリア検察、首相を聴取、コロナ初動対応で (写真=ロイター) :日本経済新聞

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イタリアは特に甚大な被害を受けており、その要因には不運と呼ぶべきものもあるが、指導者たちの判断ミスも否めない。 本稿では、未曾有の危機を正しく認識して適切に対処するために、イタリアの経験から学ぶべきいくつかの教訓を示す。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応に追われる世界の政策当局者たちは、未知の領域に身を置いている。 中国、韓国、シンガポール、台湾などが感染拡大を食い止めるためにどのような対策を実行してきたかは、たびたび紹介されてきた。 しかし残念ながら、欧米の多くの国では、初期の封じ込めにはすでに失敗しており、対応が後手に回っている。 欧米諸国は、新型コロナウイルス感染症の流行が大惨事に至ったイタリアと同じ失敗を繰り返しているケースが多い。 本稿では、米国と欧州の中央政府と自治体の政策当局者が、イタリアの過ちから学ぶべき点を紹介したい。 これらの教訓は、猛烈な勢いで広がり続ける未曾有の危機を正しく認識し、適切に対処するうえで役に立つだろう。 イタリアで最初の感染者が確認されたのは、2月21日。 その約1ヵ月後の3月22日には、政府が人の移動を全土でほぼ禁止し、必要不可欠な産業以外の生産活動も停止された。 きわめて短い期間に、前例のない災厄の直撃を受け、途方もない数の人命を失い続けたのだ。 これは、イタリアにとって第二次世界大戦後で最大の危機と言ってよいだろう。 感染の流行が始まったタイミングなど、イタリアが経験した危機のいくつかの側面は、「不運」以外の何物でもない。 政策当局者たちに、それをすべてコントロールしろと言うのは無理がある。 だが、指導者たちが脅威の深刻さを正しく認識できず、一貫した対策を立案し、初期の成功、そしてそれ以上に失敗から学べなかった面があったことも否定できない。 見落とせないのは、自国とは異なる感染封じ込め策が中国などで功を奏していることが明らかになったあとも、このような状況が変わらなかったことだ。 つまり、どのような措置を講じるべきかが不明だったわけではない。 すでにある情報を素早く吸収して、それに基づいて行動できなかったこと、それがイタリアの問題だったようだ。

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実録:かくしてイタリアは新型コロナウイルスに飲み込まれ、あっという間に“医療崩壊”に陥った

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イタリア国内で新型コロナウイルスの症例が初めて見つかったのは、1月29日のことだった。 2人の中国人観光客の感染が判明して隔離できた段階で、イタリアの当局は欧州で最も安全な保護システムを準備できたと確信していた。 そして翌日には、ジュゼッペ・コンテ首相が6カ月間の緊急事態宣言を発令し、イタリアは世界に先んじて中国からのフライトの乗り入れを中止した。 「イタリアでも感染者が出ることを予測していました。 国民の皆さんはご安心ください。 われわれは状況を収束させました」と、コンテは断言したのである。 ところがイタリアは、3月11日には中国の次に多い感染者数を出してしまった。 ウイルスの感染を防ぐべく記者の人数が制限された記者会見では、国家市民保護局長のアンジェロ・ボレッリが最新のデータについて説明した。 国内初の感染者が発見されたわずか20日後に、当局は12,462人の感染症例を確認し、827人が死亡し、集中治療室に入院していた患者数は1,028人に増えたのだ。 例えば、イタリア国内メディアの報道によると、アウトブレイクが発生した地域の病院では、そのさらに1カ月前には異常に多い肺炎の症例が見られたという(これらは新型コロナウイルスの確定症例とはされていない)。 「ふたつ目に考えられるのは、患者に重篤な症状がなく、臨床的に軽度な症状だけが現れたという可能性です」と、カルタベロッタは言う。 「そして3つ目の可能性は、医療政策において新型コロナウイルス(の発見)がどれだけ考慮されていたのかによって異なります」 再びイタリアに現れたウイルス 新型コロナウイルスがイタリアに再び現れたのは、2月18日のことだった。 38歳の男性がコドーニョというイタリア北部の静かな町の病院の救急外来を受診し、新型コロナウイルスに感染していることが発覚したのだ。 この男性の両親によると、彼は2日間にわたって高熱が出たと訴えていた。 ところが医師たちは、彼を新型コロナウイルス感染症であるとは診断せず、診察後に帰宅させてしまったという。 しばらくして症状が悪化した彼が病院に戻ったところ、イタリア人の感染者第1号であることが確認された。 この時点では、海外からイタリアに持ち込まれた症例はわずか4例だった。 ところが、この患者が新型コロナウイルスの院内感染を引き起こし、医療従事者や健康に問題がある患者を感染させた可能性がある(この男性は回復しているがパヴィア近郊の病院にいまだに入院している)。 そして2月23日になると、さらに多くの感染例が報告された。 初の死亡例が2件確認されたあと、当局は人口約5万人のコドーニョとその他の10自治体を封鎖した。 また、近くに位置するイタリアの経済の中心地ミラノでは学校が休校になったほか、バーやレストランに対しては午後6時に消灯することが求められるなど、多数の施策が講じられた。 イタリアの対応は間違っていなかったが…… ここでほかの国が注意すべきことは、イタリアの対応には誤っていたと思われる点がないことだろう。 「このウイルスに対してイタリアの衛生当局は非常に早く対応しています。 そしてイタリアが欧米諸国のなかで初めて新型コロナウイルスに向き合った国である以外に、特筆すべき点は何もありません」と、フロリダ大学One Health Centre of Excellence所長のイラリア・カプアは言う。 彼は動物からヒトへと感染する病気である人獣共通感染症を専門とするウイルス学者でもある。 イタリアは欧州で初めて新型コロナウイルスの感染例が確認された国だが、必ずしもウイルスが最初に持ち込まれた国とは限らないことが、ほかにも示唆されている。 ミラノ大学DIBICルイジ・サッコ病院で感染症を専門とする准教授のステファノ・ルスコーニによると、ほかの国々でも見逃し症例の発見にはうまく対応できていなかったという。 「むしろイタリアでは、厳密に言うとロンバルディア州では、非常に多くの新型コロナウイルスの検査を実施し、それによって急激に多くの感染者が発見されることになったのです」 イタリアが新型コロナウイルスの国内への侵入を完全に防ぐために、できたことは何もなかったであろうとルスコーニは言う。 「わたしたちに当時できたであろうことが唯一あるとすれば、1月30日の段階でロックダウンを実施することだったでしょうね。 そんなことは当時は不可能でしたし、思いもよらないことでした」 中国発のフライトの乗り入れをすべて中止しても、まったく効果がなかった可能性があるとルスコーニは指摘する。 というのも、新たな暫定的な研究によると、新型コロナウイルスがドイツからイタリアに侵入した可能性が示唆されているからだ。 迫られた「公衆衛生」と「経済」の選択 最初の施策を講じたあとでも、すでに悪化していたイタリアの景気は大打撃を被った。 旅行業界は相次ぐフライトや休暇のキャンセルに直面し、ミラノ株式市場の株価は2月21日から25日の間に6. 8パーセント下落した。 そして人々は、食品を備蓄しようとスーパーマーケットへと走った。 中道左派の民主党(PD)のニコラ・ジンガレッティ党首はミラノ市内で食事しながら、イタリア国民にメッセージを発した。 注意すべき状況ではあるが、「生活を犠牲にしたりパニックを広めたりすることを避ける」よう警告し、「復興や回復の兆しを見せる」よう呼びかけたのだ。 ミラノ市長のジュゼッペ・サーラは、ミラノ市民の恐怖をあおらず励ます「ミラノは止まらない」というキャンペーンを開始した。 全員が一緒にブレーキを踏むべきだった こうした決断を下した政治家たちを、新型コロナウイルスは容赦なく襲った。 ロンバルディア州がバーの規則を緩和したわずか数時間後、ロンバルディア州知事のフォンタナはアシスタントのひとりが感染したことを確認し、「自主隔離のような状態」で勤務することを発表した。 それから数日後の3月7日、民主党党首のジンガレッティは自らが新型コロナウイルスに感染したことを公表した。 当局はさらなる措置を講じた。 感染者数が1,577人になった3月1日、北部地方に限定的な外出禁止令を発令した。 それから3日後(感染者数は2,706名)には、小中学校や大学が全国的に休校になった。 ところが一部の人々は、これらの決定事項は十分ではなかったと主張している。 GIMBE財団理事長のカルタベロッタは、この時点で全土にわたる社会行動制限や、中国にならった封鎖などのより厳格な措置を講じなかったことを批判し続けている。 「待機を中心とした戦略は、いつもウイルスを蔓延させてきました」と、カルタベロッタは言う。 ミラノのサンラファエル大学のウイルス学者で著名な医学情報の発信者でもあるロベルト・ブリオーニは、この新型コロナウイルスの危機は「頭上に隕石が降ってくる」ような突発的な出来事ではないと主張したうえで、社会距離戦略の重要性について説明している。 ブリオーニは次のように語る。 「壁に突進していくクルマに乗っているとき、ブレーキを踏めば安全を確保できます。 これは6,000万人のイタリア人全員が一緒にブレーキを踏む必要がある状況なのです」 そして実質的な医療崩壊へ こうして3月初旬には、ロンバルディア州の病院が実質的な医療崩壊の状態に陥り始めた。 なかには毎週の残業が25時間になったという医師がおり、24日間連続で毎日14時間以上働いたという者もいた。 一部の医療従事者が感染したことでシフトを組むことが困難になり、長時間勤務が常態化し、労働環境が悪化していったのだ。 「患者が急増することで、現地の医療サーヴィスが圧迫されるのです」と、ミラノのボッコーニ大学Centre for Research on Health and Social Care Management所長のフランチェスコ・ロンゴは言う。 「ある病院では一日に診察する肺炎の症例が2~3件だったのが、突然40件も診察しなければならなくなります。 通常の10倍もの患者数に対応できる人なんて誰もいません」 だがロンゴによると、イタリアの医療サーヴィスの財源不足が危機を悪化させたかもしれないという。 「イタリアの国民健康保険はキャパシティの80~90パーセントで機能しており、救急対応や需要のピーク時のために余力をもたせてあります」と、ロンゴは説明する。 「ところが最近は95パーセント程度に高まっていました。 つまり、新型コロナウイルスの感染が広がってきたときには、すでに医療システムへの負荷が高まっていたのです」 沈みゆくタイタニック号で踊る人々 こうしたなかでも、完全なロックダウンは始まっていなかった。 イタリア人は外出を続けており、スキーリゾートや無料の文化イヴェントは混雑し、多くの人でにぎわう場所で酒を飲む人々の様子が伝えられていた。 こうした状況について、ミラノ大学准教授のルスコーニは次のように振り返る。 「人々は自分たちがタイタニック号にでも乗っているつもりだったのでしょうね。 船が沈んでいくというのに、酒を飲んだりワルツを踊ったりしていたのです」 そして政府は3月8日にロンバルディア州を封鎖し、続いてイタリア全土を部分的に封鎖すると決定した(これは中国ほど厳しくはなく、工業生産や農業、商品の輸送は継続した)。 そのときには、すでに感染者数と医療サーヴィスへの負荷が急激に増加していた。 国内の死亡者数は数百人になり、ロンバルディア州の致死率は史上最悪の8パーセントに近づきつつある。 イタリアの平均年齢が高いことも、こうした状況の要因のひとつかもしれない。 高齢者には一般的に基礎疾患がある可能性が高い。 それにイタリア国民の約4分の1(22. 6パーセント)が65歳以上であり、高齢化率はEU諸国で1位、世界的にも最上位の国のひとつとなっている。 ただし、国によってデータの収集や表示の方法が異なることから、死亡者数の単純な比較は誤解を招きかねないと、フロリダ大学のカプアは指摘している。 関連記事: 公式発表は氷山の一角 イタリアは2月27日の段階で、新型コロナウイルス感染症の症状が出ている人だけを検査することにしていた。 つまり、公式発表として示されていた感染者数は、実際の感染者数のごく一部にすぎない。 「(それ以後は)わたしたちには氷山の一角しか見えていません」と、GIMBE財団の理事長のカルタベロッタは言う。 「つまり、もし陽性の症例数をすべて知ることができれば、致死率が減少するかもしれないのです」 この発言は、実際の感染規模が公式発表よりはるかに大きい可能性を示している。 そしてイタリアと同じような流行曲線をたどっているように見える他の欧州諸国にも、同じことが起きているかもしれない。 「これらの国の感染者数も似たようなものになるでしょうね」と、カルタベロッタは言う。 「爆発的な感染が1週間以内に起きる[編註:元記事の掲載は3月14日]かもしれないと考えています」.

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