ゾム 夢 小説。 夢 (小説)

# 脅威さんの得意な事

ゾム 夢 小説

あらすじ [ ] ケプラーが熟練の魔術師リビュサ Libussa についての本を読んでいるところから物語は始まる。 彼は読書中に眠りに落ち、その眠りの中でケプラーは14歳のアイスランド人少年ドゥラコトゥス Duracotus についての本を読んでいた。 ドゥラコトゥスは母のフィオルクヒルデ Fiolxhilde と二人で暮らしていた。 フィオルクヒルデは薬草と不思議な印を付けた布を山羊皮の袋に詰めたものを作り、それを近くの港に持って行って船長たちに売ることで生計を立てていた。 ある日、ドゥラコトゥスがその袋を切り開いてしまい、フィオルクヒルデはそれに気付かず港に持って行ったため中の薬草などがこぼれてしまった。 腹を立てた彼女は息子を袋の代わりに船乗りに売り付けてしまった。 船は翌日には出航してしまい、に手紙を届けるためまで旅をしたが、ドゥラコトゥスの船酔いがあまりにひどかったため、ヴェン島に着くと船乗りは彼に手紙を預け、ティコの下に彼を残して出航してしまった。 ティコは喜び、ドゥラコトゥスに話しかけたが言葉がさっぱり通じなかったため、弟子たちにドゥラコトゥスに話しかけるように命じた。 おかげで数週間もするとドゥラコトゥスはデンマーク語で会話ができるようになった。 彼は言葉を習うのと併せて天文学を学ぶ。 彼は天文学に夢中になり、夜毎の天体観測を楽しんだ。 望郷の念に駆られてに帰郷するまでの数年間、ドゥラコトゥスはティコの元に滞在した。 アイスランドでは母フィオルクヒルデが健在であった。 彼女はドゥラコトゥスが身に付けた天文学の知識と自分の知識を照らし合わせて学ぶことをこの上なく喜んだ。 ある日フィオルクヒルデは、彼女が天空についてどうやって学んだのかを彼に打ち明けた。 彼女は精霊を召喚できると言った。 精霊は一瞬にして地球上のあらゆるところに彼女を連れて行くことができるとのことだった。 また連れていくには遠過ぎる場所であれば、そこの話を詳しく教えてくれるとのことで、彼女が懇意にしている精霊を呼び出すこととなった。 召喚された精霊はこのように語る。 「5万マイル彼方の中にレヴァニア - 月はある。 」精霊によると、レヴァニアと地球の間には通り道がある。 通り道が通じたとき、精霊は人間を4時間でレヴァニアへ連れていくことができる。 精霊たちの偉大な力で人間をレヴァニアまで押し上げるのだが、人間には衝撃が大き過ぎるので、旅の間は薬で眠らせるのだという。 困難な点として極寒と空気の薄さがあるが、寒さは精霊の力で和らげられ、薄い空気は鼻に濡らした海綿を詰めることで対処できる。 月が近づくと、精霊たちは人間が叩きつけられないようにスピードを緩める。 レヴァニアへの旅路の話のあとに、精霊は精霊たちが太陽によって抑えつけられていることを話す。 彼らは、地球を「ヴォルヴァ」と呼んでおり、その影の中に住んでいる。 精霊たちはのときにヴォルヴァに向かって飛び出ることができるが、そうでないときはレヴァニアの影の中に潜んでいる。 精霊の生活ぶりを語ったのち、精霊はレヴァニアの話を続ける。 レヴァニアは「プリヴォルヴァ」と「スブヴォルヴァ」と呼ばれる2つの半球に分けられている。 2つの半球は境界線で区切られている。 プリヴォルヴァからはヴォルヴァ(地球)を決して見ることができず、スブヴォルヴァからはヴォルヴァを月として見ることができる。 ヴォルヴァは実際の月と同じ周期で動く。 精霊はスブヴォルヴァとプリヴォルヴァの説明を続ける。 日食が月からどのように見えるか、月が地球から離れていることにより惑星の大きさが異なって見えること、月の大きさなど、いくつかの自然科学的な説明もあり、また、スブヴォルヴァとプリヴォルヴァに住む生物や植生、レヴァニアの生と死のサイクルなど、空想科学に基づく説明もある。 プリヴォルヴァの生物についての話の途中で、夢は中断されてしまう。 外の嵐の音でケプラーが目を覚ましてしまったためである。 そのとき彼は、夢の中でドゥラコトゥスとフィオルクヒルデがしていたように、頭を枕でおおわれ、体は毛布でくるまれていることに気付くのだった。 出版の経緯 [ ] 元々『夢』は、コペルニクスの地動説を擁護するために、「地球の居住者にとって月の運行がはっきりと見ることができるのと同じように、月面の観測者は惑星の運行を理解することができる」と提唱する学位論文として始められた。 20年近く後に、ケプラーは物語に夢の枠組みを加え、さらに10年間かけて彼の騒がしい経歴と彼の知的な進歩の段階を反映させた注釈を著述した。 「夢」の内容とケプラーの現実の生活との間にはいくつもの類似性が見られる。 ドゥラコトゥスはティコ・ブラーエの元でかなりの期間働いているが、ケプラーもまた、皇室数学者となる前にティコの元で働いている。 ケプラーは、魔女の疑いをかけられて逮捕された母の自由を勝ち取るために5年間を費やした。 母の死後、ケプラーは彼の物語を説明するための注釈を書いた。 彼の死後、息子のルードヴィヒ・ケプラーによって遺作として出版された。 物語中の世界 [ ] レヴァニア [ ] ケプラーは、レヴァニアを科学的手法で著述する役割を精霊に負わせている。 恒星は地球の恒星と同じ位置にある。 惑星は、レヴァニアのほうが地球より惑星に近いことからより大きく見える。 レヴァニアからは惑星の運行も異なって見える。 例えば、地球からは月が動き地球は動いていないように見えるのと同様に、レヴァニアからは地球は動いてみえるのにレヴァニアは動いていないように見える、といった具合である。 これは、ケプラーがコペルニクスの地動説を擁護した一例である。 境界線の住人は、月の他の地域とは惑星が違うように見え、特にとは大きく見えるとした。 プリヴォルヴァ [ ] 昼は地球の14日にいくらか足りないくらいで、夜は地球の15~16日に相当する。 夜の間、プリヴォルヴァは激しく寒さで強い風に見舞われる。 日中は非常に高温で無風である。 夜間、水はスブヴォルヴァに全て移動してしまう。 昼になるとプリヴォルヴァに水が戻ってくるため激しい暑さから住人を守ってくれる。 住人たちは日中の暑さから逃げるため水に潜ってしまう。 スブヴォルヴァ [ ] 昼と夜はおよそ地球の30日に相当する。 スブヴォルヴァの昼は、地球における月の相に一致する。 スブヴォルヴァからは地球が月のように見える。 地球は、夜の間我々の月のような満ち欠けをする。 ケプラーはスブヴォルヴァには蛇のような生物がいると記している。 スブヴォルヴァの地形は我々の世界同様に野原と町に覆われている。 プリヴォルヴァの夜の間は全ての水がスブヴォルヴァに移動してくるため、スブヴォルヴァは水没してしまい、波間にわずかばかりの陸地が見えるだけとなる。 スブヴォルヴァはほぼ消えることのない雲と雨に覆われるため、太陽から守られている。 翻訳 [ ]• Johannes Kepler 1967. Courier Dover Publications. ヨハネス・ケプラー『ケプラーの夢』,榎本恵美子訳、〈講談社学術文庫〉、1985年5月。 出典 [ ]• Carl Sagan. Kepler's Somnium: The Dream, or Posthumous Work on Lunar Astronomy. Madison: University of Wisconsin Press. 11-29• Christianson, Gale E. 1976. Science Fiction Studies SF-TH Inc. 3 1 : 76—90. 関連項目 [ ]• - 本作にちなんで命名された小惑星。 外部リンク [ ]• Christianson, Gale E.

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脅威さんはお嫁さんに溺愛中。【wrwrd!】

ゾム 夢 小説

ATTENTION! この作品は実況者様の名前をお借りした2. 5次元の作品です。 一応軍パロですが軍のことに詳しいわけではないのでガバガバです。 筆者は関西に住んでいないので関西弁に不自然なところが多々あると思います。 上記のことを理解した上でお読みください。 [newpage] 「あー腹減った」 「ほんま腹減ったな。 今ならいくらでも飯食えるわ」 「お前いつも同じこと言っとるやろ!」 コネシマの大声が頭に響く。 「耳元で叫ぶなや」 「これくらいじゃ叫ぶって言わへんよ」 今度は耳鳴りがした。 何だか体が重い。 喉も焼けるように痛い。 目も霞んできた。 「ゾム?どうかしたん?」 床がどんどん迫ってくる。 「ちょ、ゾム!? 」 コネシマの焦ったような声を最後に俺の意識は途切れた。 [newpage] 「………」 辺りは見渡す限りの黒、黒、黒。 壁も無ければ床も天上も無い。 一寸先はおろか自分の手すら見えないような暗闇。 「ここどこやろ?確かさっきまでシッマと話してたはずやけど…。 」 まさか敵の襲撃に遭ってやられたとか? いや、基地にいて流石にそれはありえへんか。 人の気配もせえへんし、危険は無さそうやな。 「まぁじっとしてても仕方ないしとりあえず歩いてみよ」 ゾムは暗闇の中をあてもなく歩き始めた。 [newpage] その知らせはロボロからの無線によって「我々」基地にいる幹部に伝えられた。 「ロボロ、それ本当なん?俺の耳がガバガバで聞き間違えたとかじゃなくて?」 鬱が信じられないというようにロボロに確認をとる。 「それが本当なんよ。 さっき医務室にいるしんぺい神からゾムが倒れて運ばれてきたって連絡があった」 言い終わるとすぐに全員の無線からドアを開ける音が聞こえてきて、ほどなくしと無線が切れた。 「俺もこんなところにこもってる場合じゃないや」 ロボロは椅子から勢いよく立ち上がり情報室をあとにした。 シャオロンが勢い良く医務室の扉を開けると、そこには意識不明の状態でベッドに横たわるゾムとその横に座るコネシマがいた。 「コネシマ」 シャオロンが話しかけてもコネシマは反応しない。 「え、ゾムマジで倒れとんの!? 」 続いてやってきた鬱が声をあげた。 現在基地にいる幹部のシャオロン、コネシマ、ひとらんらん、ロボロ、鬱、トントン、グルッペンが医務室に集まってすぐに奥からしんぺい神が出てきた。 「ゾムの容態は?」 心配そうな顔でトントンが聞く。 すると聞かれたしんぺい神は苦虫を噛み潰したような顔をして言った。 「大丈夫。 って言いたいところだけどそうもいかない」 その場にいた全員の表情が曇った。 「今日まで倒れずにいたことが不思議なくらいだよ。 ゾム以外だったら確実に死んでる」 「原因は分かったの?」 ゾムから目を離さずにひとが聞いた。 「原因は毒。 恐らく即効性の」 誰かが息を呑む音が聞こえた。 「この基地にはない新種のものなんだけど、誰か心当たりない?」 、 その言葉を聞くと今まで俯いていたコネシマが顔を上げた。 「俺のせいや」 間を開けずに続ける。 「多分一週間くらい前に俺とゾムで敵基地に残ってた敵軍の殲滅に行ったときや」 「そこで何かあったんかシッマ」 「俺、敵は残存兵やから大したことないって油断しとったんや。 実際に大したことはなかった。 でも…」 ゾムが苦しそうに呻く。 「最後の最後に銃持った敵に囲まれて撃たれそうになったんや。 俺とゾムも銃は持ってたから問題なかったんやけど俺がミスしてでもそれに気づかんくてそれで」 「落ち着けコネシマ」 グルッペンの落ち着いた声が医務室に響いた。 ひと呼吸おいてからコネシマは続けた。 「それで、その敵は俺に向かって何発か撃ってきた。 それにいち早く気がついたゾムは俺を突き飛ばして銃弾が当たらんようにしてくれた」 「あれ?でもそれじゃあ二人とも怪我してへんよな?」 鬱は疑問そうに呟いた。 「それだったら良かったんやけど、その後敵は隙が出来たゾムに向かっても撃ってきて、最後の一発だけ避けきれんくて脇腹に掠ってもうたんよ」 「なんで怪我したのに医務室にこなかったの?」 しんぺい神は顰め面でコネシマに聞いた。 「ゾムが平気やって言うたんや。 こんな擦り傷くらい何ともないって」 コネシマに続けてシャオロンが言った。 「確かにゾムはいつもそう言って医務室に行こうとせえへんよな」 「それは初耳だな」 グルッペンの咎めるような声にその場の空気がピリピリとしたものに変わった。 それを感じ取ったしんぺい神は大きなため息を吐いた。 「今ここで誰かを責めてもしょうがないよ。 とりあえず今は皆が自分が出来ることをしよう」 全員がその言葉に頷く。 「俺はとりあえず急いで解毒剤を作るから今日はもう解散で」 そう言いながらしんぺい神は研究室へと消えていった。 しばらくの沈黙の後グルッペンが口を開いた。 「ゾムが倒れたことで俺達が動揺していればそれが部下達に伝わってしまう。 俺達は普段通りでいるように」 「ゾムが回復するまでの穴は俺達皆で埋めよう」 トントンの言葉にそれぞれの返事を返しながら幹部達は医務室を出ていった。 [newpage] 歩いても歩いても何も変わらない。 走っても走っても辺りは黒のまま。 方向感覚はとっくに狂った。 時間感覚など最初から無い。 「あれ、俺何してるんやっけ?なんで走ってたんやっけ…」 自分が何をしているのかさえ分からなくなった。 覚えているのはただひたすらに走り続けたことだけ。 「なんかもう疲れたわ。 なんでこんなことしてんのやろ。 変なとこやけど危険は無いし、走る理由もないのに」 足を止めた。 すると、途端になんだか眠くなってきた。 だんだんと瞼が降りてくる。 頭の片隅で何かが寝てはいけないと警告を発しているがこの眠気には逆らえず深い深い眠りについた。 [newpage] ゾムが倒れてから数日が経った。 しんぺい神の努力によって作られた解毒剤は見事にゾムの体を蝕んでいた毒を打ち消し、現在ゾムの容態は安定している。 しかし、「我々」組織全員が安堵し、喜んで居られたのは短い間だけだった。 熱も引き、順調に回復しているはずのゾムが数週間経っても一向に目を覚まさないのだ。 そのことは徐々に各幹部の部下達へと知れ渡り、組織全体へ不安が広がった。 それでも幹部は皆、普段と一切態度を変えなかった。 それどころか普段より務めて冷静で、あの無能と言われている鬱ですらミスが減るくらいだ。 その様子を見た部下の多くは、不安が拭われるどころか、より一層動揺していた。 本当はゾムがもう死んでいるのではないか。 これ以上の回復が見込めないために見捨てたのではないか。 そんな噂も流れている。 しかしながら当然噂通りということは無く、動揺を見せるなと言ったグルッペンを含めた幹部全員は一日も早くゾムが目覚めることを日々願っている。 その証拠といってはなんだが、ゾムの病室には示し合わせた訳では無いのに毎日代わる代わる見舞いをしに誰かが訪れる。 「ゾムおはよ」 早朝にはよくトントンが訪れてくる。 徹夜と食事以外は健康的な彼らしい。 トントンはここに来るとよく仕事の話をする。 「はぁ、書類仕事ばっかりでストレス溜まるわ。 大先生もミスが減って粛清のしがいがないし」 なんでミスが減ってんのに物足りないんやろな。 と、トントンは困り顔で言う。 「それに、ここ最近は何だか食べたりへんのや。 夏バテっちゅう訳やないんやけどな。 どっかの誰かさんが美味い飯でも作ってくれればな」 またお前の特製メニューが食いたい。 だから早く目覚ますんやで。 そう言ってトントンは医務室を後にした。 「邪魔するで」 そう言って医務室にやって来たのは鬱だ。 「あー、ほんま疲れたわ。 俺もゆっくりベッドで寝たいわ」 口に手を当てて大あくびをする。 「最近めちゃくちゃ忙しくてな、俺にまで大量の書類仕事が回ってくるんや」 今度は大きなため息を吐く。 「忙し過ぎて可愛い女の子とも全く遊んでへんし」 愚痴はそれだけでは尽きず鬱はしばらくの間喋り続けた。 「ゾムが寝たきりだと俺も色々と困るんや。 せやからはよ起きて俺に楽させてや」 昼食時にロボロはよく訪れてくる。 「特製チャーハンの大盛りを持ってきたで」 そう言ってベッドの横にあるテーブルに大きな皿に山のようによそわれているチャーハンを置いた。 「今日は味のアクセントにガーリックを入れてみたんやけどどうやろ?」 しかし、その問にゾムが答えることは無い。 「早く食べて俺に感想聞かせてや」 ロボロはヘッドホンを付けながら情報室へと足を進めた。 「今日もいい天気だね。 畑の作物達が良く育ちそうだ」 窓から差し込む光に目を細めながらひとらんらんは言う。 「ここ最近は内ゲバもないから静かでよく眠れるでしょ」 少し静か過ぎる気もするけどね。 と付け足す。 「動物達が寂しがってるよ、ゾムに遊んでほしいって。 シャオロンがたまに遊んでくれてるみたいだけどそれじゃ駄目みたい」 ひとらんらんは未だ眠ったままのゾムを見つめて寂しそうな顔をする。 「イフリートもゾムに会いたがってる。 毎日ずっとこの医務室を外から見つめてる。 今だって窓を開けて覗けばイフリートが見えるよ」 窓の側に立って外を覗くとイフリートはゾムのことを心配しているかのようにこちらを見つめてくる。 「早く目を覚まして皆と遊んであげてね」 そう言うとひとらんらんは足早に医務室を出ていった。 「調子はどう?」 医務室の主であるしんぺい神が検診に来た。 「ゾムが医務室にいるのに違和感を感じる。 そもそも医務室で治療なんて初めてじゃない?」 話しかけながらも動かす手は止めない。 「体温も脈も正常。 問題無さそうだね」 カルテに細かく書き込んでいく。 「なんかずっとここに人がいるの落ち着かないなー」 片付けをしながら呟く。 「早く良くなって研究に集中させてよ」 一通りやることを終えるとしんぺい神は報告をしに医務室を出ていった。 「最近物足りないゾ」 グルッペンはそう言いながら椅子に腰を下ろした。 とても不満げな顔をしている。 「仕事をしっかりとこなすのはいい事だが、皆淡々としていてつまらん。 全く楽しくない」 ため息を吐きながら足を組む。 「せっかく楽しい楽しい戦争をこれから起こそうというのに誰も楽しもうとしない。 それどころか皆が大先生のような辛気臭い顔をしている」 あぁ、と付け足す。 「俺も人のこと言えない顔をしているとこの前トン氏に言われたな」 グルッペンはやれやれといったように肩をすくめる。 「お前が居ないとどうやら皆調子が狂うようだ。 内ゲバさえ起こらない。 」 立ち上がってゾムに背を向ける。 「皆お前が目覚めるのを待っている。 味方最大の脅威らしく早く内ゲバを起こしてくれ」 グルッペンはひらひらと手を振りながら仕事へ戻って行った。 訓練が終わる頃の時間、医務室に扉を開ける音が響いた。 「あー疲れた!」 シャオロンはシャベルを片手に勢いよく椅子に座る。 「相変わらず俺のシャベル捌きは絶好調やで!」 嬉しそうな顔をしながら続ける。 「あ、そうそう。 今日訓練で百人組手やったんやけど遂に無傷で百人抜き達成したんや!」 今度は勢いよく椅子から立ち上がってガッツポーズをする。 「でも、やっと達成したはずなのに全く嬉しくない…。 コネシマもあんな様子やし、ゾムもいない」 シャオロンはシャベルをゾムに向けて言う。 「大人しくシャベル向けられてるゾムなんて見たくない。 はよ目を覚まして組手、しようや」 静かに扉を閉めてシャオロンは医務室を去った。 夜中組織の人間が寝静まった頃、コネシマはよく訪れる。 寝落ちが多く、よく寝る彼にしては珍しい。 「ごめんな」 コネシマは医務室にやって来ると必ずゾムにこの言葉をかける。 「俺がもっとちゃんとしててガバらんかったらこんなことにはならんかったのに」 いつもの騒々しい声と違い静かに言う。 「あの時一緒に居ったのが俺じゃなかったらゾムが怪我する必要は無かったのに」 見慣れないゾムの寝顔を見てさらに続ける。 「ゾムに怪我させたのはこれが初めてやないし、もうそんなことは絶対にさせへんって思っとったのにな」 悔しそうに顔を俯かせる。 「ゾムに怪我させた奴のことも当然許せへんけど、自分の身も護れないで仲間を傷つけた俺自身はもっと許せへん」 コネシマは血が止まりそうになるほど強く拳を握った。 [newpage] 誰かの声が聞こえる。 意識が朦朧としていて誰の声かは分からないが何だか慣れ親しんだ人の声のような気がする。 また声が聞こえた。 最近ずっと誰かの声が聞こえてくる。 しかも一人じゃない。 その声は代わる代わる何かを俺に伝えてくる。 目を覚ませ? もうとっくに起きている。 これ以上どうしろというのだろう。 耳を塞いでも声は止まない。 「俺、謝られるようなことしたっけ?」 考えても思い当たらない。 でも何故か、その言葉の主に何かを言わなければならないような気がした。 だから謝らなくていいと。 目を覚まさなくてはと思った。 [newpage] 「ほんまごめんな、ゾム」 「なに、そんな顔してんねん」 「え?」 「そんな泣きそうな顔しとったらシャオロンにバカにされるで」 コネシマは顔を勢いよく上げて声の主を見る。 夢でも見ているのかと思い頬を叩いてみるが痛みを感じるのでどうやら現実らしい。 驚いてるコネシマをよそに声の主であるゾムは続ける。 「シッマは謝らんでええよ。 俺も油断しとったし自業自得や。 それに、お互い生きとるんやしな」 コネシマはまだ開いた口が塞がらない。 「なにぼけっとしとんねん」 「俺が幻覚見てるわけやないよな?」 「違うで」 「……」 「?」 「ゾムが起きた!!!!!! 」 あまりの驚きにいつもの倍以上の声でコネシマが叫ぶ。 「ちょ、急にうるさいわ」 コネシマの声を聞きつけて研究室からしんぺい神がやってきた。 「あ、やっと起きた。 皆に連絡しよ」 「ゾムが起きたってほんま!? 」 扉が壊れそうなほどの勢いでシャオロンが入ってきた。 「ほんまやで」 シャオロンの問にゾム本人が答える。 「よかっ「ゾムが起きたって本当!? 」ちょ危な!」 シャオロンを遮ってひとらんらんがやってきた。 その後も続々と幹部達が医務室に集まった。 「ほんとゾムが目覚めてくれてよかったですわ」 トントンが心底安心した顔で言った。 「しんぺい神からゾムが倒れたって連絡が入った時めちゃくちゃ驚いたんやからかな!」 そう言ったロボロは膨れっ面だ。 「たかが倒れたくらいで大げさやって」 「たかが、じゃ済まないゾ。 お前は一ヶ月以上も眠ったままだったんだ」 「え、俺そんな眠ってたん?」 ゾムは自分が思っていたよりずっと長く眠っていたことにとても驚いた。 「皆心配してたんだよ。 ここに居ない人や動物達も」 「せやで。 あのクズな大先生すら心配しとったんやで」 「シャオちゃん一言余計や!」 「皆お前が目覚めるのを今か今かと待っていた。 今は基地の外にいるオスマンや軍曹、エーミールからもお前のことが心配でこまめに連絡を取っていた」 不思議だった。 今まで傷を負っても言葉をかけてもらったことは無かったし、たとえ倒れたとしてもそれは自分のへまだと罵られてきた。 だから今ここにいる皆が自分を罵るのではなく 、手当をしなかったことを怒ったり、心配したと口々に言っていることが心底不思議だった。 「ただ眠ったままだっただけなのに?」 するとトントンが怒ったように言ってきた。 「仲間が倒れて、眠ったままの状態でいて心配せえへん奴がどこにいるんですかね?」 「せやで!もう二度と目ぇ覚まさへんかもって思って心配したんやで!」 ここぞとばかりにコネシマも叫ぶ。 二人の言葉に同意するように全員が頷く。 そんなに心配されるのは生まれて初めてのことだった。 皆のどこか泣きそうで嬉しそうな顔を見ると、本当に自分が心配されているんだと分かって何だか暖かい気持ちになった。 「んふふふ」 そんな顔を見て柄にも無く嬉しくなって、つい笑いがこぼれてしまった。 「何笑っとんねん!」 今度はシャオロンが叫んだ。 皆の呆れたような顔を見渡して、言わなければと思っていた言葉を口に出した。 「ありがとう」 仲間でいてくれて。 そしてこれからもよろしくな。 心の中でそっと呟いた。

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#○○の主役は我々だ! それは初めてのことで

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瞳シールド【sozm zmso 】• 鏡を見た時。 ナイフを研ぐ為に下を向いた時。 それは起こった。 「髪が邪魔や。 」 かれこれ二ヶ月以上は床屋に行ってないせいか、いい加減髪が邪魔になってきた。 俺の何気ない一言を聞いていたのは、隣で昼飯を食っていたシャオロン。 口の中の食べ物を飲み込む。 「…いよいよ坊主か?」 「んなわけあるか。 」 髪が邪魔=坊主って、コイツの発想どうなってやがる。 後でマグマ流しといてやろう。 シャオロンは俺のツッコミに首を傾げた。 「元々からそんな髪形してんのに、邪魔も何もなさそうやけど…。 」 そう言って、前髪にそっと触れてくる。 勢いよく掴んでくると思っていたから少し拍子抜けした。 そのまま前髪を持ち上げられると、視界が広くなりシャオロンと目が合う。 蜂蜜色の大きな目だ。 「コネシマみたいな髪にでもするか?それとも、エーミールとかトントンみたいな七三分け。 」 初めてシャオロンの目をまじまじと見た気がする。 「睫毛長えな」とか、「顔意外と整ってるよな」とか思ったが。 やっぱり、目の色が綺麗だ。 「おい、ゾム?話聞いてんのか?」 蜂蜜色とか珍しいもんな。 つか、コイツ俺と同じくらい人殺しといてんのに、目がめっちゃ澄んでるよな。 ある意味サイコパスか? 「……。 」 視界がいきなり遮られ、デコに軽い衝撃を受けた。 「いっ…!?」 「お前、やっぱ前髪弄んな。 」 「はぁ?なんや唐突に。 」 「なんででもや!」 それだけを言い捨てて、シャオロンは部屋を出ていった。 「ゾムの天然さが怖い…。 」 「今のシャオちゃんの形相のほうが怖いわ…。 」 大先生に心配されていた。

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