カルバマゼピン。 カルバマゼピン:テグレトール

テグレトール(カルバマゼピン)の作用機序と副作用

カルバマゼピン

前回はフェニトイン(商品名アレビアチン、ヒダントール)の副作用の話をしました。 この薬は発作を抑える力が強く、古くから使われおり今でもよく使われが、怖い副作用もある。 中でも一番怖いのはふらつき(小脳性失調症)である。 ふらつきが出れば、直ちに薬を減量しなければならない。 早めに減量すればふらつきは改善し、完全に元の元気な姿に戻る。 しかしそのまま放置しておくと小脳の神経細胞が脱落して、その後に薬を減量してもふらつきは元に戻らなくなることがある。 血中濃度の測定が診断の決め手となる。 今回はカルバマゼピン(商品名テグレトール)の話をしよう。 カルバマゼピンは特に側頭葉てんかんの特効薬である。 この薬単独で側頭葉てんかんの複雑部分発作は完全におさまる患者も多い。 側頭葉てんかんは、脳の側頭葉から起こる複雑部分発作が特徴である。 急に意識がなくなり、動きが止まり、ぼんやりした表情になる数分の短い発作である。 時にはその後倒れることもある。 この種のてんかんにはカルバマゼピンが第一選択薬である。 しかしこれにも副作用がある。 カルバマゼピンの副作用は、沢山ある。 もちろんすべての人に出るわけではないし、一般に副作用が出る確率はかなり少ない。 眠気、ふらつき、複視は薬の量が多くなれば誰にでも出うるが、低ナトリウム血症、白血球減少、肝機能障害はこの薬を長期間使っていなければ出ない。 発疹はこの薬に過敏な人で特異体質な人でなければ出ない。 しかし私が最も警戒する副作用は「発疹」である。 病状が急激に出現し、しかも重篤になりやすいからである。 もちろん他の抗てんかん薬でも「発疹」が生ずるがカルバマゼピンほど重篤にはならない。 次のような症例にあった。 30歳代の男性で一瞬意識が消失し、動きがとまる1分前後の短い発作があり、その頻度は週数回あった。 脳波で特徴的な発作波が側頭部に見られた。 典型的な側頭葉てんかんである。 すでに過去にバルプロ酸(デパケン)、フェノバール、フェニトイン(ヒダントール、アレビアチン)などが使われていたが無効であった。 それで常識どおりテグレトールの少量(1日量100mg)からスタートした。 薬はきわめて有効であり、発作はほとんど完全に消失した。 ところが服用1ヶ月ほどから体に無数の赤い発疹が出現した。 近所の皮膚科を受診するも原因が分からず、私に連絡が入ったのはさらに1週間たった後だった。 すぐに本薬物を中止したがその時点で発熱を伴っていた。 ある総合病院に皮膚科に入院をお願いし、2週間後には完全に回復した。 治療が遅れると重篤になる可能性があった。 きわめて稀ではあるが皮膚・粘膜・眼症候群(ステイブンソン-ジョンソン症候群)という厄介で重篤な副作用があるので、カルバマゼピンを服用する患者さんは「発疹」には十分な注意を払う必要がある。 「成人期てんかんの特色」/大沼 悌一 (この記事は波の会東京都支部のご許可を得て掲載しているものです。 無断転載はお断りいたします。

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テグレトールの効果と特徴【医師が教える気分安定薬の全て】

カルバマゼピン

テグレトール(一般名:カルバマゼピン)は1966年から発売されている気分安定薬です。 気分安定薬というのは主に双極性障害(躁うつ病)に用いられる治療薬の事で、気分の高揚を抑えたり、気分の落ち込みを持ち上げたりといった気分の波を抑える作用を持ちます。 テグレトールは、最初はてんかんを抑える「抗てんかん薬」として開発されました。 その後に三叉神経痛や双極性障害にも効果がある事が分かり、現在はてんかん、三叉神経痛、双極性障害と多くの疾患の治療薬として用いられています。 このサイトは精神科のサイトになりますので、この記事も主に「気分安定薬としてのテグレトール」という見方で記事を書かせて頂きます。 気分安定薬にもいくつか種類があり、気分の上がりを抑える作用(抗躁作用)に優れるもの、気分の落ち込みを持ち上げる作用(抗うつ作用)に優れるものなどがあります。 患者さんの症状に応じて最適なお薬も異なるため、それぞれの特徴を理解しておく必要があります。 ここでは気分安定薬としてのテグレトールはどのような効果や特徴を持ち、どのようなな人に向いているお薬なのかを紹介していきます。 1.テグレトールの特徴 まずはテグレトールの全体的な特徴を紹介します。 テグレトールは躁状態を改善する作用に優れる気分安定薬で、他剤より効きが速いというメリットがあります。 ただし副作用の問題から使用される頻度は多くはなく、他の気分安定薬が使えない時に検討されるお薬になります。 双極性障害の治療薬に求められる作用は主に3つあります。 それは、• 躁状態を改善させる作用• うつ状態を改善させる作用• 将来の異常な気分の波の再発を抑える作用 の3つです。 テグレトールはこの3つの作用のうち、「躁状態の改善作用」はしっかりと有しています。 躁状態の改善によく用いられるリーマス(炭酸リチウム)と比べても同等の効果がある事が確認されており、更にリーマスよりも効果発現が速いというメリットもあります。 テグレトールには「再発予防効果」もあります。 しかしその報告は多くはないため、再発予防効果についてはやや頼りなさがあります。 そしてテグレトールには明らかな抗うつ作用は報告されていません。 以上から気分安定薬として用いる際には主に躁状態の改善を期待して使用されるお薬になります。 テグレトールは他の気分安定薬と比べると双極性障害の治療に用いられる頻度が少ないのですが、その理由として「副作用」が挙げられます。 テグレトールは他の気分安定薬と比べると副作用が多いお薬です。 生じる副作用は様々なものがありますが、眠気やめまい、ふらつき、倦怠感などが時に認められます。 また頻度は少ないものの重篤な副作用が生じる可能性もあります。 特に注意すべきなのが「重症薬疹」です。 この副作用は全身に発疹が出現し、最悪の場合は命を落とすこともあります。 このような副作用のリスクから安易には使用しずらいという側面があるのです テグレトールは他の様々なお薬と相互作用してしまうというデメリットもあります。 併用する事であるお薬の作用を強めてしまったり、反対に弱めてしまったりする事があるのです。 このためいくつかのお薬をすでに服用している方には使いずらさのあるお薬です。 また「催奇形性」の報告もあります。 催奇形性とは妊婦さんがそのお薬を服用すると、赤ちゃんに奇形が発生する確率が高くなってしまうという事です。 気分安定薬のほとんどは催奇形性が報告されており、リーマス(炭酸リチウム)やデパケン(バルプロ酸ナトリウム)にも催奇形性が報告されています。 テグレトールも同様に催奇形性の報告があるため、妊娠中の方や妊娠の可能性がある方にもあまり向かないお薬となります。 以上から、テグレトールの特徴として次のような事が挙げられます。 【良い特徴】• 抗躁作用を有し、効果発現が速い• 再発予防効果がある 【悪い特徴】• 明らかな抗うつ作用はない• 副作用が多く、時に重篤な副作用も生じる• 催奇形性がある• 相互作用するお薬が多い 2.テグレトールの作用機序 テグレトールは双極性障害(躁うつ病)の治療薬として用いられ、気分の波のうち特に躁状態を抑える効果を持ちます。 またそれ以外にもてんかんを予防したり三叉神経痛の痛みを和らげたりする作用も有しています。 ではテグレトールはどのような作用機序を持っているのでしょうか。 てんかんも三叉神経痛も双極性障害も、いずれも「脳神経」に異常が生じている疾患であるため、テグレトールは脳神経に作用するお薬になります(三叉神経は脳神経の1つです)。 テグレトールは神経細胞のナトリウムチャネルの活動を抑える事で、神経の興奮を抑える作用があると考えられています。 チャネルというのはイオンが通る穴のようなものです。 ナトリウムチャネルというのは、ナトリウムイオンが通れる穴だと考えて下さい。 チャネルを通って、神経細胞内にナトリウムイオンが入ってくると、神経細胞は興奮します(これを脱分極と言います)。 テグレトールはナトリウムチャネルのはたらきをブロックするため、ナトリウムイオンが細胞内に入れなくなり、神経細胞を興奮しにくくさせます。 これによって神経細胞の興奮が抑えられ、躁状態も治まるのです。 躁状態は気分の異常な高まりですが、この状態では脳神経が過剰の興奮している事が考えられます。 またてんかんも脳神経が過剰に興奮して生じます。 三叉神経痛も三叉神経の過剰な興奮で生じます。 テグレトールは脳神経の興奮を抑えてくれるため、てんかん・三叉神経痛のみならず躁状態の改善にも効果を発揮するのでしょう。 3.テグレトールの適応疾患 テグレトールはどのような疾患に用いられるお薬なのでしょうか。 添付文書にはテグレトールの適応疾患として、 1.精神運動発作、てんかん性格及びてんかんに伴う精神障害、てんかんの痙攣発作:強直間代発作(全般痙攣発作、大発作) 2. 躁病、躁うつ病の躁状態、統合失調症の興奮状態 3. 三叉神経痛 が挙げられています。 一般的には「抗てんかん薬」として用いられていますが、精神科領域では双極性障害の治療のためにも用いられます。 精神科でてんかんの治療を行うこともありますが、最近では神経内科で行われることが多く、精神科でてんかん治療を行う機会はそう多くはありません。 双極性障害におけるテグレトールは主に躁状態を抑えるために用いられます。 また将来的な気分エピソード(躁状態やうつ状態)を生じないようにするための「再発予防」で用いられる事もありますが、再発予防効果の報告は多くはないため、この目的で用いられる事は多くはありません。 抗うつ作用はほとんどないためうつ状態に用いられる事はありません。 テグレトールを4~24週間投与した際の有効率は、• 双極性障害の躁状態の改善率は83. 統合失調症の興奮の改善率は77. ただし副作用の問題から、テグレトールは最初から用いられる事は少なく、まずは他の気分安定薬から用いられ、やむを得ず他の気分安定薬が使えない場合に検討される事が多いお薬になります。 4.テグレトールの歴史 テグレトールは1957年にスイスの製薬会社で初めて合成されました。 けいれんを抑える作用が確認され、最初は「抗てんかん薬」として発売されました。 1962年には三叉神経痛の発作抑制効果も報告され、以後は三叉神経痛にも用いられるようになりました。 その後、精神症状も持っているてんかん患者さんにテグレトールを用いた例で、てんかんだけでなく精神状態の改善も得られたという報告があり、「躁状態にも効果があるのではないか」と考えられるようになります。 テグレトールの双極性障害への研究が進められた結果、1971年に抗躁作用がある事が確認され、以後は双極性障害の躁状態にも用いられるようになりました。 テグレトールはこのように• てんかん• 双極性障害• 三叉神経痛 といった「脳」の幅広い疾患に対して効果を発揮するお薬なのです。 5.テグレトールが向いている人は? テグレトールの特徴をもう一度みてみましょう。 抗躁作用を有し、効果発現が速い• 再発予防効果がある• 抗うつ作用はない• 副作用が多く、時に重篤な副作用も生じる• 催奇形性がある• 相互作用するお薬が多い ということが挙げらました。 ここからテグレトールがどのような方に向いているお薬なのかを考えてみましょう。 まずテグレトールは、副作用の問題から気分安定薬としては主役選手ではありません。 お薬を使う際は、「なるべく安全性の高いものを選ぶ」という事は最重要事項です。 せっかくお薬で病気が良くなっても、今度はお薬の副作用で困るようになってしまっては意味がありません。 そう考えると他の気分安定薬よりも安全性で劣るテグレトールは、他の気分安定薬が使えない時に初めて検討される二番手の気分安定薬だと言えます。 テグレトールは、主に双極性障害の躁状態にしっかりと効果を発揮します。 また躁状態を抑える効果発現の速さがリーマスなどの他の抗躁薬よりも速いため、速やかに躁状態を抑えたい場合にも向いています。 一方で副作用の多さや時に重篤な副作用が生じるという問題、相互作用するお薬が多いという問題から安易に使用はせず、やむを得ない場合のみ用いる気分安定薬だと言えます。 【メンタルヘルス向上のヒント】 【こころの病気】 - - - - -恐怖症 -- -- -- -- -- - - - - - - 【こころと身体の病気】 【お薬()】 - - -- -- -- - --超短時間型 --- --短時間型 --- --- --- --- --中時間型 --- --- --- --- --- --- --長時間型 --- --- -メラトニン受容体作動薬 -- -オレキシン受容体拮抗薬 -- -三環系抗うつ剤 -- -- -- -- -- -四環系抗うつ剤 -- -- - -- -- -- -- -- - -- -- -- - -- -- -その他 -- -- -- () - - - - - - - - - - - - - - 抗精神病薬 - -- -- -第2世代抗精神病薬 -- -- -- -- -- -- -- -- -- - - - - - ADHD治療薬 - 抗酒薬 - 漢方薬 - - - - 向精神薬の副作用 - - - 【精神科への受診】 【こころの検査】 【治療法】 【精神疾患と取り巻く制度】.

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テグレトールの効果と特徴【医師が教える気分安定薬の全て】

カルバマゼピン

用法・用量 (主なもの)• 1.精神運動発作、てんかん性格及びてんかんに伴う精神障害、てんかんの痙攣発作[強直間代発作(全般痙攣発作、大発作)]の場合:カルバマゼピンとして、最初1日量200〜400mgを1〜2回に分割経口投与し、至適効果が得られるまで(1日600mg)徐々に増量する• 症状により1日1200mgまで増量することができる• 小児に対しては、年齢、症状に応じて、1日100〜600mgを分割経口投与する• 2.躁病、躁うつ病の躁状態、統合失調症の興奮状態の場合:カルバマゼピンとして、最初1日量200〜400mgを1〜2回に分割経口投与し、至適効果が得られるまで(1日600mg)徐々に増量する• 症状により1日1200mgまで増量することができる• 3.三叉神経痛の場合:カルバマゼピンとして、最初1日量200〜400mgからはじめ、1日600mgまでを分割経口投与するが、症状により1日800mgまで増量することができる• 小児に対しては、年齢、症状に応じて適宜減量する 禁忌・原則禁忌• 病気や症状に応じた注意事項• 過敏症• 重篤な血液障害• 第2度以上の房室ブロック• ポルフィリン症• ボリコナゾール投与中• タダラフィル<アドシルカ>投与中• リルピビリン投与中• アスナプレビル投与中• マシテンタン投与中• グラゾプレビル投与中• エルバスビル投与中• チカグレロル投与中• ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル投与中• ソホスブビル・ベルパタスビル投与中• ドルテグラビル・リルピビリン投与中• ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド投与中• 病気や症状に応じた注意事項• 過敏症• 重篤な血液障害• 第2度以上の房室ブロック• ポルフィリン症• ボリコナゾール投与中• タダラフィル<アドシルカ>投与中• リルピビリン投与中• アスナプレビル投与中• マシテンタン投与中• グラゾプレビル投与中• エルバスビル投与中• チカグレロル投与中• ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル投与中• ソホスブビル・ベルパタスビル投与中• ドルテグラビル・リルピビリン投与中• ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド投与中• 慎重投与• 眼圧亢進• 肝障害• 甲状腺機能低下症• 心筋梗塞• 心疾患• 腎障害• 心不全• 排尿困難• 薬物過敏症• 第1度房室ブロック• 脱力発作• 混合発作型• 小発作• 非定型欠神発作• ミオクロニー発作• 欠神発作• 症状により1日1200mgまで増量することができる。 小児に対しては、年齢、症状に応じて、1日100〜600mgを分割経口投与する。 2.躁病、躁うつ病の躁状態、統合失調症の興奮状態の場合:カルバマゼピンとして、最初1日量200〜400mgを1〜2回に分割経口投与し、至適効果が得られるまで(1日600mg)徐々に増量する。 症状により1日1200mgまで増量することができる。 3.三叉神経痛の場合:カルバマゼピンとして、最初1日量200〜400mgからはじめ、1日600mgまでを分割経口投与するが、症状により1日800mgまで増量することができる。 小児に対しては、年齢、症状に応じて適宜減量する。 副作用 (添付文書全文) 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。 1.重大な副作用(頻度不明) 1).再生不良性貧血、汎血球減少、白血球減少、無顆粒球症、貧血、溶血性貧血、赤芽球癆、血小板減少:重篤な血液障害が現れることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 3).SLE様症状:SLE様症状(蝶形紅斑等の皮膚症状、発熱、関節痛、白血球減少、血小板減少、抗核抗体陽性等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 4).過敏症症候群:初期症状として発熱、発疹がみられ、更にリンパ節腫脹、関節痛、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現、肝脾腫、肝機能障害等の臓器障害を伴う遅発性の重篤な過敏症状が現れることがあり、また、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意する。 5).肝機能障害、黄疸:胆汁うっ滞性肝機能障害、肝細胞性肝機能障害、混合型肝機能障害、又は肉芽腫性肝機能障害、黄疸が現れ、劇症肝炎等に至ることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 6).急性腎障害(間質性腎炎等):重篤な腎障害が現れることがあるので、定期的に腎機能検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 7).PIE症候群、間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、喀痰、好酸球増多、肺野浸潤影を伴うPIE症候群、間質性肺炎が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 8).血栓塞栓症:肺塞栓症、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎等の血栓塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 9).アナフィラキシー:蕁麻疹、血管浮腫、循環不全、低血圧、呼吸困難等を伴うアナフィラキシーが現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 10).うっ血性心不全、房室ブロック、洞機能不全、徐脈:うっ血性心不全、房室ブロック、洞機能不全、徐脈が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 11).抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH):低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行う。 12).無菌性髄膜炎:項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。 13).悪性症候群:本剤の投与により発熱、意識障害、無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗等が現れることがあるので、このような場合には、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行う(本剤の急な中止により発現することもあるので、本剤の急な投与中止は行わない)、また、悪性症候群は抗精神病薬との併用時に発現しやすいので特に注意する(なお、本症発症時には白血球増加や血清CK上昇(血清CPK上昇)がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下をみることがある)。 2.その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には、投与を中止するなど症状に応じて適切な処置を行う。 1).過敏症:(頻度不明)猩紅熱様発疹・麻疹様発疹・中毒疹様発疹、そう痒症、光線過敏症、蕁麻疹、潮紅、血管炎、血管浮腫、呼吸困難[症状が現れた場合には、投与を中止する]。 2).皮膚:(頻度不明)皮膚色素沈着、ざ瘡、丘疹、多形結節性紅斑、紫斑、多毛、苔癬様角化症、爪障害(爪甲脱落症、爪変形、爪変色等)。 3).筋骨格系:(頻度不明)筋脱力、筋痙攣、関節痛、筋痛。 4).血液:(頻度不明)リンパ節腫脹、ポルフィリン症、巨赤芽球性貧血、白血球増多、好酸球増多症、網状赤血球増加症[症状が現れた場合には、投与を中止する]。 6).腎臓:(頻度不明)蛋白尿・BUN上昇・クレアチニン上昇、頻尿、乏尿、尿閉、血尿。 7).精神神経系:(頻度不明)ふらつき、眠気、眩暈、注意力低下・集中力低下・反射運動能力低下等、立ちくらみ、抑うつ、頭痛・頭重、脱力、倦怠感、興奮、運動失調、不随意運動(振戦、アステリキシス等)、言語障害、錯乱、幻覚<視覚>、幻覚<聴覚>、譫妄、知覚異常、インポテンス、末梢神経炎、口顔面ジスキネジー、舞踏病アテトーゼ、麻痺症状、攻撃的行動、激越、意識障害、鎮静、記憶障害。 8).眼:(頻度不明)複視、霧視、眼調節障害、眼振、異常眼球運動(眼球回転発作)、水晶体混濁、結膜炎、眼圧上昇[定期的に視力検査を行うことが望ましい]。 9).心血管系:(頻度不明)血圧低下、血圧上昇、不整脈、刺激伝導障害。 10).消化器:(頻度不明)食欲不振、悪心・嘔吐、便秘、下痢、口渇、*膵炎[*:症状が現れた場合には、投与を中止する]、口内炎、舌炎、腹痛、大腸炎。 11).内分泌、代謝系:(頻度不明)ビタミンD・カルシウム代謝異常(血清カルシウム低下等)、甲状腺機能検査値異常(T4値低下等)、血清葉酸値低下、女性化乳房、乳汁漏出、プロラクチン上昇、低ナトリウム血症、骨軟化症、骨粗鬆症、高血糖。 12).その他:(頻度不明)発熱、味覚異常、浮腫、発汗、体重増加、感冒様症状(鼻咽頭炎、咳嗽等)、聴覚異常(耳鳴、聴覚過敏、聴力低下、音程変化等)、脱毛、コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、CK上昇(CPK上昇)、体液貯留、免疫グロブリン低下(IgA低下、IgG低下等)、CRP上昇。 使用上の注意 (添付文書全文) (禁忌) 1.本剤の成分又は三環系抗うつ剤に対し過敏症の既往歴のある患者。 2.重篤な血液障害のある患者[副作用として血液障害が報告されており、血液の異常を更に悪化させる恐れがある]。 4.ボリコナゾール投与中、タダラフィル<アドシルカ>投与中、リルピビリン投与中、マシテンタン投与中、チカグレロル投与中、グラゾプレビル投与中、エルバスビル投与中、ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル投与中、アスナプレビル投与中、ドルテグラビル・リルピビリン投与中、ソホスブビル・ベルパタスビル投与中、ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド投与中の患者[これらの薬剤の血中濃度が減少する恐れがある]。 5.ポルフィリン症の患者[ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化する恐れがある]。 (慎重投与) 1.心不全、心筋梗塞等の心疾患又は第1度房室ブロックのある患者[刺激伝導を抑制し心機能を悪化させることがある]。 2.排尿困難又は眼圧亢進等のある患者[抗コリン作用を有するため症状を悪化させることがある]。 3.高齢者。 4.肝障害、腎障害のある患者[このような患者では代謝・排泄機能が低下しているため、血中濃度をモニターするなど慎重に投与する]。 5.薬物過敏症の患者。 6.甲状腺機能低下症の患者[甲状腺ホルモン濃度を低下させるとの報告がある]。 (重要な基本的注意) 1.連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態が現れることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行う(なお、高齢者、虚弱者の場合は特に注意する)。 2.連用中は定期的に肝機能・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。 3.眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。 4.統合失調症の興奮状態への使用に際しては、抗精神病薬で十分な効果が認められない場合に使用する。 5.抗てんかん剤の投与により発作が悪化又は誘発されることがある。 混合発作型あるいは本剤が無効とされている小発作(欠神発作、非定型欠神発作、脱力発作、ミオクロニー発作)の患者に本剤を投与する場合には状態に注意し、てんかん発作悪化あるいはてんかん発作が誘発された場合には本剤の投与を徐々に減量し中止する。 6.眠気、悪心・嘔吐、眩暈、複視、運動失調等の症状は過量投与の徴候であることが多いので、このような症状が現れた場合には、至適有効量まで徐々に減量する(特に投与開始初期にみられることが多いため、低用量より投与を開始することが望ましい)。 (相互作用) 本剤は多くの薬剤との相互作用が報告されているが、可能性のあるすべての組み合わせについて検討されているわけではないので、他剤と併用したり、本剤又は併用薬を休薬する場合には注意する。 特に本剤の主たる代謝酵素はチトクロームP450・3A4であり、またチトクロームP450・3A4をはじめとする代謝酵素を誘導するので、これらのチトクロームP450・3A4をはじめとする代謝酵素活性に影響を与える薬剤又はこれらチトクロームP450・3A4をはじめとする代謝酵素により代謝される薬剤と併用する場合には、可能な限り薬物血中濃度の測定や臨床症状の観察を行い、用量に留意して慎重に投与する。 1.併用禁忌: 1).ボリコナゾール<ブイフェンド>、タダラフィル<アドシルカ>、リルピビリン<エジュラント>、マシテンタン<オプスミット>、チカグレロル<ブリリンタ>、グラゾプレビル<グラジナ>、エルバスビル<エレルサ>、ダクラタスビル・アスナプレビル・ベクラブビル<ジメンシー>、アスナプレビル<スンベプラ>、ドルテグラビル・リルピビリン<ジャルカ>[これらの薬剤の血中濃度が減少し作用が減弱する恐れがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進される)]。 2.併用注意: 1).MAO阻害剤[相互に作用が増強される恐れがある(三環系抗うつ剤とMAO阻害剤の相互作用が報告されており、本剤は三環系抗うつ剤と構造が類似しているため同様の症状が起こる可能性がある)]。 2).炭酸リチウム[精神神経系症状<錯乱・粗大振戦・失見当識等>が現れたとの報告がある(機序は不明である)]。 3).メトクロプラミド[神経症状<歩行障害・運動失調・眼振・複視・下肢反射亢進>が現れたとの報告がある(機序は不明である)]。 4).アルコール[相互に作用が増強される恐れがあるので、過度のアルコール摂取は避ける(ともに中枢神経抑制作用を有するため)]。 5).中枢神経抑制剤(ハロペリドール、チオリダジン)[相互に作用が増強されることがある(ともに中枢神経抑制作用を有するため)]。 6).利尿剤(ナトリウム喪失性利尿剤)[低ナトリウム血症・SIADHが現れることがあるので、ナトリウム喪失性以外の利尿剤の使用を考慮する(ともに血清中のナトリウムを低下させることがある)]。 7).イソニアジド[イソニアジドの肝毒性を増強することがあり、また、本剤の血中濃度が急速に上昇し中毒症状<眠気・悪心・嘔吐・眩暈等>が現れることがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりイソニアジドの代謝が亢進し、肝毒性を有するイソニアジド代謝物の生成が促進され、また、イソニアジドが本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する)]。 8).フルボキサミン、ベラパミル、ジルチアゼム、シメチジン、オメプラゾール、ダナゾール、ビカルタミド、キヌプリスチン・ダルホプリスチン、マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、クラリスロマイシン等)、リトナビル、ダルナビル、アゾール系抗真菌剤<ボリコナゾールは禁忌>(ミコナゾール、フルコナゾール等)、シプロフロキサシン[本剤の血中濃度が急速に上昇し中毒症状<眠気・悪心・嘔吐・眩暈等>が現れることがある(これらの薬剤が本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する)]。 9).アセタゾラミド[本剤の血中濃度が急速に上昇し中毒症状<眠気・悪心・嘔吐・眩暈等>が現れることがある(機序は不明である)]。 10).クエチアピン[クエチアピンの血中濃度が低下することがあり、また、本剤の代謝物の血中濃度が上昇することがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりクエチアピンの代謝が促進され、血中濃度が低下し、また、クエチアピンが本剤の代謝物の代謝を阻害し、本剤の代謝物の血中濃度が上昇する)]。 11).イトラコナゾール、テラプレビル[これらの薬剤の血中濃度が低下することがあり、また、本剤の血中濃度が上昇することがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下し、また、これらの薬剤が本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する)]。 12).クロバザム、パロキセチン[これらの薬剤の血中濃度が低下することがあり、また、本剤の血中濃度が上昇することがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する;本剤の血中濃度上昇の機序は不明である)]。 13).フェノバルビタール、リファンピシン[本剤の血中濃度が低下することがある(これらの薬剤の代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進され、本剤の血中濃度が低下する)]。 14).フェニトイン[本剤の血中濃度が低下することがあり、また、フェニトインの血中濃度を上昇又は低下させることがある(両剤とも代謝酵素誘導作用を有するため、相互に代謝が促進され、血中濃度が低下し、また、代謝競合により、フェニトインの代謝が阻害されて、フェニトインの血中濃度が上昇することがある)]。 15).バルプロ酸[バルプロ酸の血中濃度を低下させることがあり、また、本剤及び本剤の代謝物の血中濃度が上昇又は本剤の血中濃度が低下することがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりバルプロ酸の代謝が促進され、また、バルプロ酸は本剤の代謝物の代謝を阻害する;バルプロ酸との併用によりカルバマゼピン製剤の血中濃度が上昇又は低下したとの報告があるが、機序は不明である)]。 16).プリミドン[相互に血中濃度が低下することがあり、また、本剤の代謝物の血中濃度が上昇することがある(両剤の代謝酵素誘導作用により相互に代謝が促進されると考えられ、また、プリミドンが本剤の代謝物の代謝を阻害し、本剤の代謝物の血中濃度が上昇する)]。 17).エファビレンツ[相互に血中濃度が低下することがある(両剤の代謝酵素誘導作用により相互に代謝が促進されると考えられる)]。 18).テオフィリン、アミノフィリン[相互に血中濃度が低下することがある(本剤による代謝酵素誘導作用によりテオフィリンの代謝が促進され、また、併用により本剤の血中濃度が減少し、半減期が減少したとの報告がある)]。 19).抗不安・睡眠導入剤(アルプラゾラム、ミダゾラム)、抗てんかん剤(ゾニサミド、クロナゼパム、エトスクシミド、トピラマート、ペランパネル)、トラマドール、ブプレノルフィン、抗パーキンソン剤(イストラデフィリン)、ブチロフェノン系精神神経用剤(ハロペリドール等)、三環系抗うつ剤(イミプラミン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン等)、トラゾドン、ミアンセリン、セルトラリン、ミルタザピン、精神神経用剤(オランザピン、アリピプラゾール、リスペリドン、ブロナンセリン、クロザピン、パリペリドン)、ドネペジル、フレカイニド、エレトリプタン、ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗剤(ニフェジピン、フェロジピン、ニルバジピン等)、オンダンセトロン、副腎皮質ホルモン剤(プレドニゾロン、デキサメタゾン等)[これらの薬剤の作用を減弱することがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する)]。 20).黄体・卵胞ホルモン剤(ドロスピレノン・エチニルエストラジオール等)[効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大する恐れがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する)]。 21).ソリフェナシン、クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)、免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス、エベロリムス)、抗悪性腫瘍剤(イリノテカン、イマチニブ、ゲフィチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、ラパチニブ、トレミフェン、タミバロテン、テムシロリムス、アキシチニブ、セリチニブ、オシメルチニブ、パルボシクリブ、イブルチニブ、ポナチニブ)[これらの薬剤の作用を減弱することがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する)]。 23).ドキシサイクリン、抗ウイルス剤(HIV感染症治療薬)(サキナビル、インジナビル、ネルフィナビル、ロピナビル、ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン等)、マラビロク、デラビルジン、エトラビリン、プラジカンテル、エプレレノン、シルデナフィル、タダラフィル<シアリス>、ジエノゲスト、アプレピタント、リバーロキサバン、シンバスタチン[これらの薬剤の作用を減弱することがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりこれらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下する)]。 24).ホスアプレピタントメグルミン[これらの薬剤の作用を減弱することがある(本剤の代謝酵素誘導作用によりホスアプレピタントメグルミンの活性本体アプレピタントの代謝が促進され、血中濃度が低下する)]。 25).ジゴキシン、非脱分極性筋弛緩剤(パンクロニウム等)、アルベンダゾール[これらの薬剤の作用を減弱することがある(機序は不明である)]。 26).ヒドロキシクロロキン[本剤の作用が減弱する可能性がある(機序は不明である)]。 28).ラモトリギン[ラモトリギンの血中濃度を低下させることがある(肝におけるラモトリギンのグルクロン酸抱合が促進される)]。 29).ダビガトランエテキシラート[ダビガトランの作用を減弱することがある(本剤のP糖蛋白誘導作用により、ダビガトランの血中濃度が低下することがある)]。 31).グレープフルーツジュース[本剤の代謝が抑制され血中濃度が上昇する恐れがあるので、本剤投与時は、グレープフルーツジュースを摂取しないよう注意する(グレープフルーツジュースに含まれる成分が本剤の小腸での代謝酵素を抑制し、血中濃度を上昇させるためと考えられている)]。 32).ミラベグロン[ミラベグロンの作用を減弱することがある(本剤の代謝酵素誘導作用及びP糖蛋白誘導作用により、ミラベグロンの代謝が促進され、血中濃度が低下する)]。 33).シクロホスファミド[シクロホスファミドの作用を増強することがある(本剤の代謝酵素誘導作用により、シクロホスファミドの活性代謝物の濃度が上昇する)]。 34).カスポファンギン[カスポファンギンの血中濃度が低下する恐れがある(本剤がカスポファンギンの取り込み輸送過程に影響し、カスポファンギンのクリアランス誘導が起こる)]。 (高齢者への投与) 一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。 (妊婦・産婦・授乳婦等への投与) 1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与し、やむを得ず本剤を妊娠中に投与する場合には、可能な限り他の抗てんかん剤との併用は避けることが望ましい[妊娠中にカルバマゼピン製剤が投与された患者の中に、奇形児(二分脊椎児を含む)や発育障害児を出産した例が多いとの疫学的調査報告がある。 また、当該製剤の単独投与に比べ、当該製剤と他の抗てんかん剤(特にバルプロ酸ナトリウム)の併用では口蓋裂、口唇裂、心室中隔欠損等の奇形児の出産例が多いとの疫学的調査報告がある。 なお、尿道下裂の報告もある]。 2.分娩前にカルバマゼピン製剤又は他の抗てんかん剤と併用し連用した場合、出産後新生児に禁断症状(痙攣、呼吸障害、嘔吐、下痢、摂食障害等)が現れるとの報告がある。 3.妊娠中の投与により、新生児に出血傾向が現れることがある。 4.妊娠中の投与により、葉酸低下が生じるとの報告がある。 5.授乳中の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[母乳中へ移行することが報告されている]。 (過量投与) 1.過量投与時の徴候、症状:最初の徴候、症状は、通常服用1〜3時間後に現れ、中枢神経障害(振戦、興奮、痙攣、意識障害、昏睡、脳波変化等)が最も顕著で、心血管系障害(血圧変化、心電図変化等)は通常は軽度であり、また、横紋筋融解症が現れることがある。 2.過量投与時の処置:特異的な解毒薬は知られていないが、通常、次のような処置が行われる:1)催吐、胃内容物の吸引、胃洗浄、血液透析、必要に応じ活性炭投与、2)気道確保、必要に応じ気管内挿管、人工呼吸、酸素吸入、3)過量投与時の低血圧に対しては両下肢挙上及び血漿増量剤投与(必要に応じ昇圧剤を投与)、4)過量投与時の痙攣にはジアゼパムを静注(但し、ジアゼパムによる呼吸抑制、低血圧、昏睡の悪化に注意)。 過量投与時、適切な処置を行った後、呼吸、心機能、血圧、体温等を引き続き数日間モニターする。 (適用上の注意) 薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。 (その他の注意) 1.他の抗てんかん剤に投与変更する場合には、増悪を防止するため、通常、ジアゼパム又はバルビツール酸系化合物の併用を行うことが望ましい。 3.血清免疫グロブリン異常(IgA異常、IgG異常等)が現れることがある。 4.男性の生殖能力障害と精子形成異常の報告がある。 5.カルバマゼピン製剤と他の抗てんかん薬(フェニトイン、フェノバルビタール)との間に交差過敏症(過敏症症候群を含む皮膚過敏症)を起こしたとの報告がある。 120との報告がある。 124、日本人では0. 001との報告がある。 7.海外で実施されたカルバマゼピン製剤を含む複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0. また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1,000人あたり2. 4人多いと計算されている。 処方薬事典は医療・医薬関係者向けのコンテンツです。

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