と ある エステル。 Estelle エステルこの名前にはどんな愛称があるのですか?

エステルとは

と ある エステル

分子中のカルボキシル基の数が 1 個, 2 個, 3 個のものを,それぞれモノカルボン酸,ジカルボン酸,トリカルボン酸という。 また,鎖状構造のみのモノカルボン酸は,特に脂肪酸と呼ばれる。 遊離酸,または塩やエステルの形で生物界に広く存在する。 ろうや脂肪にはエステルの形で含まれている。 炭素原子数の少ない脂肪酸は無色の液体だが,炭素原子数が多いものやジカルボン酸,芳香族カルボン酸は全て固体である。 炭素原子数 3 以下は水に溶ける が , 5 以上はほとんど水に溶けない。 アルコールやエーテルにはよく溶ける。 カルボン酸の沸点や融点は,分子量にほぼ等しいアルコールよりも高いが,これはカルボン酸が水素結合で二量体になっている為である。 カルボキシル基中の の O は電気陰性度が大きい為,水素原子から電子が移動し,水素原子が H + として離れ易くなるので,カルボン酸は酸性を示す。 ただし,その酸性は弱い。 カルボン酸は酸としての性質を示す他,アルコールと反応してエステルを生じる。 ソーダ石灰と熱すると二酸化炭素を放出して炭化水素になる。 五酸化二リン等で脱水すると酸無水物になる。 酸化剤や還元剤には比較的安定で反応しにくい。 無色の刺激臭のある液体で,酢酸より強い酸である。 水素結合で二量体になるので沸点・融点が高い。 アリやハチの体中に含まれている。 融点 8. アルデヒド基をもつので還元性を示す。 食酢の主成分で 3 〜 5 %含まれている。 無色で,刺激性の強い臭気と酸味のある液体で,ほぼ純粋なものは氷酢酸という。 合成繊維,医薬品の原料や,食品調味料に用いられる。 融点 16. 工業的には, Mn CH 3 COO 2 や Co CH 3 COO 2 を触媒として,アセトアルデヒドを酸素で液相酸化して合成する。 活性水素を有する化合物とは比較的容易に反応して,アセチル化物と酢酸を生じる。 また,アミンと反応して酢酸アミドを生じる。 用途としては,酢酸セルロース,アスピリン,酢酸エステル,染料等の合成がある。 ジカルボン酸では,分子内から水分子が失われて,環状の酸無水物をつくることもある。 低級脂肪酸の酸無水物は刺激臭のある液体で,高級なものは無臭の固体である。 ジカルボン酸や芳香族カルボン酸の酸無水物は,一般に無色の固体である。 6 202 — 無水フタル酸 131. 無水マレイン酸 C 4 H 2 O 3 は,融点 52. 5 の白色昇華性固体である。 水と反応するとマレイン酸となり,眼や粘膜を刺激する。 主に飽和ポリエステル樹脂の原料として用いられている。 無水マレイン酸は,ベンゼンを空気酸化して製造されている 触媒は V と Mo の複合酸化物。 第二級アミド RCO 2 NH はイミドという。 一般に無色の固体で,低級なものは水に溶ける。 アルコールやエーテルに溶ける。 ナイロンは摩擦に対する耐久性が大きく,希酸や塩基等の薬品にも侵され難いので,くつ下・衣服・漁網・化学工業のろ布等広く使われている。 6,6 - ナイロンを初めて合成したのは,アメリカのカロザースで 1936 年 ,その後ドイツでは 1940 年に 6 - ナイロン パーロン L と, 6,6 - ナイロン パーロン T を出し,日本では 1941 年に 6 - ナイロン アラミン を出している。 これを釜に仕込み不活性ガスを満たして熱する。 冷却後,ポリマーをペレットとする。 乳酸発酵のときや筋肉等での解糖作用で生じる。 ヨーグルトやカルピス等の乳製品や漬物等の酸味として含まれる。 水やアルコール,エーテル等によく溶けるが,クロロホルムや二硫化炭素,石油ベンジンには溶け難い。 アクリル樹脂の原料としても重要である。 水には溶けるが,クロロホルムやエーテル等の有機溶媒には溶けにくい。 アルコールの代わりにフェノール類を用いたものもー種のエステルだが,フェノールエステルの名称をつけて区別する。 分子内エステルをつくり環状のものは,ラクトンという。 中性エステルは,一般に芳香のある揮発性の液体で,水に溶け難く,有機溶媒によく溶ける。 比較的低級な脂肪酸とアルコールのエステルは,天然に植物精油中に含まれており,果実の芳香があるので人工果実エッセンスとして食品の香料に使 われている。 高級な脂肪酸とアルコールのエステルはろうとして存在する。 高級な脂肪酸とグリセリンのエステルは油脂の成分である。 エステルは,無機物を触媒として,酸とアルコールを混合し熱すると得られる。 この反応は可逆反応であり,エステルに水を加えて熱すると逆に加水分解反応が起こり,酸とアルコールが得られる。 これらの反応は全て平衡反応なので,酸性触媒によるエステルの加水分解反応は,これらの反応の逆反応になる。 狭義には塩が水溶液中で他のイオンや分子に変わることをいう。 有機化合物では,エステル,酸無水物,糖類,タンパク質等,多くの加水分解を受ける化合物が知られている。 これらの加水分解反応のうち,エステルはけん化,スクロースは転化,デンプンやセルロースでは糖化と,特別の用語で呼ばれることがある。 強い果実様の香気をもつ無色の液体で引火性が強い。 天然にパイナップルやイチゴ等の果実油や,ブドウ酒,日本酒,醤油にも含まれている。 香料として飲料・菓子等に用いられている。 塗料や接着剤の溶剤にも用いられる。 即ち,ろうや油脂を水酸化アルカリと処理すると,セッケンとグリセリンまたは高級アルコールとを生じる。 しかし,更に広く,油脂を加水分解してグリセリンと脂肪酸を得る反応,あるいは脂肪酸を炭酸アルカリ等で中和してセッケンをつくる反応をも含めて,けん化というようになった。 更に意味が広くなって,一般にエステル類が水によって分解し,カルボン酸とアルコールを生じる加水分解反応をけん化というようになった。 酵素もまた触媒の中に含まれる。 アルカリによるけん化の促進作用は,一般に非常に大きいので,アルカリ性けん化がよく用いられる。 天然油脂は,その出所から植物油脂と動物油脂に,室温での状態から液体のものを脂肪油 または脂油 ,固体のものを脂肪と分類される。 天然油脂中に存在する脂肪酸には,炭素原子数 4 個の酪酸から, 24 個のリグノセリン酸に至る飽和脂肪酸と,各種の不飽和脂肪酸がある。 飽和脂肪酸では, C 16 のパルミチン酸と C 18 のステアリン酸が大部分を占めている。 不飽和脂肪酸には C 18 のものが多く,オレイン酸 C 17 H 33 COOH , リノール酸 C 17 H 31 COOH ,リノレン酸 C 17 H 29 COO H 等がある。 その他の不飽和脂肪酸では,魚油中のイワシ酸 C 21 H 33 COOH ,ひまし油中のリシノール酸 C 17 H 33 OCOOH ,きり油中のエレオステアリン酸 C 17 H 29 COOH 等がある。 参考 油脂の代謝 油脂のトリグリセリドは,小腸内で酵素リパーゼによって脂肪酸とグリセリンに加水分解される。 そして,胆汁酸塩,脂肪酸,ジグリセリド,モノグリセリド等の混合物ができ,これらが未分解の油脂の乳化促進剤として働き,乳化された油脂は腸壁から吸収される。 体内の脂肪の代謝では,まず脂肪酸とグリセリンに加水分解される。 グリセリンは,トリオースリン酸 ホスホジヒドロキシアセトン, 3- ホスホグリセリンアルデヒド を経てピルビン酸になり, TCA 回路 クエン酸回路 に入っていく。 炭水化物,脂肪,アミノ酸の相互移行も, TCA 回路が仲立ちとなって行われる。 その主成分は硬化度により異なるが,普通,飽和脂肪酸やイソオレイン酸のグリセリドである。 硬化油の融点は,その不飽和度に関係する。 これらは,食品,セッケン等に用いられる。 また,硬化条件により選択的に水素と反応させると,イソオレイン酸に富む半硬化油が得られ,特に大豆油,綿実油,落花生油のそれはマーガリン原料として優れている。 乾燥性は,油脂の脂肪酸中に二重結合を多く含む程強くなる。 1 乾性油 ヨウ素価 130 以上の植物油をいう。 薄膜にして空気中に放置すると,比較的短時間に固化乾燥する。 塗料として利用され,あまに油,えの油,きり油等がこれに含まれる。 2 半乾性油 ヨウ素価 100 〜 130 の植物油をいう。 やや乾燥性がある。 食用,セッケン製造等に用いられ,ごま油,なたね油,綿実油,大豆油等がこれに含まれる。 3 不乾性油 ヨウ素価 100 以下の植物油をいう。 乾燥性が弱く,固化しない。 食 用,セッケン,化粧品等の製造に用いられる。 つばき油,オリブ油,ひまし油等がこれに含まれる。 また,アルカリセッケンは,硬セッケンと軟セッケンに区別される。 硬セッケンの製造は,大別すれば次の 2 種類がある。 1 油脂に水酸化ナトリウム溶液を加え,けん化釜で長時間熱してけん化させ,食塩水で塩析する。 2 油脂を過熱水蒸気で加水分解して脂肪酸とグリセリンに分離し,脂肪酸に水酸 化ナトリウム溶液を加えて中和する。 得られたセッケンは,乾燥後,香料・着色料・ビルダー等と混合され,成型,型打ちされて製品となる。 この物質を乳化剤という。 例えば,分子中に極性の強い親水性のカルボキシル基 - COOH と,無極性の疎水性のアルキル基 - C n H 2 n + 1 をもつセッケン C n H 2 n + 1 COONa がその例である。 水と油とを入れた容器にセッケン水を加えて激しく振ると,セッケン粒子何個かが油の小滴を中心にして,疎水性の基を内側,親水性の基を外側にして球状に集合し,コロイド粒子 球状ミセル となり,この粒子が水の中に分散する。 この現象が乳化である。 合成洗剤には主に陰イオン界面活性剤が用いられ,これにビルダーや蛍光増白剤の添加剤が配合されている。 ビルダーは,洗剤の性能を著しく向上させる作用をもつ物質で,かつてはトリポリリン酸ナトリウムが用いられていた。 しかし,ビルダーのリン酸化合物は,湖沼の富栄養化を促進するので,その配合率が次第に低下し,ゼオライトが用いられるようになった。 日本の界面活性剤生産量の 6 割が家庭用合成洗剤に用いられている。 1960 年代以後,合成洗剤による水質汚濁が問題となり,特に多量に用いられているアルキルベンゼンスルホン酸 ABS が問題となった。 ABS は 0. 01ppm で藻類や硝化菌, 15ppm で大腸菌を死滅させることもある有毒な物質で,安定で分解し難く, 5 〜 10ppm で飲み水に異様な味臭を与える。 ABS の微生物分解が多く研究され,従来の枝のあるアルキル基 ハード型 に対して,分解がより容易である直鎖型 ソフト型 の ABS LAS が,その後用いられるようになった。 参考 界面活性剤 2 相間の界面張力が,少量の物質の溶解で大きく低下することを界面活性といい,界面活性を示す物質を界面活性剤という。 界面活性剤は,その構造によって分類される。 水に溶けて電離するものをイオン活性剤といい,セッケンと同様の仕組みで働く。 水に溶けて電離しないものを非イオン活性剤といい, - OH 基等が親水基として働く。 非イオン活性剤は,他の活性剤と混合して使用でき,疎水基の変化に応じて親水基の強弱を自由に変えることができるので,利用範囲も広い。

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ファーストフードは毒性のあるフタル酸エステル(環境ホルモン)を多く取り込む!人体への影響と対策は

と ある エステル

カルボン酸エステルの基本構造。 RおよびR'は任意のまたは。 エステル ester は、またはのとまたはのようなを含む化合物とので得られる化合物である。 エステル結合によるは polyester と呼ばれる。 また、低のカルボン酸エステルは臭をもち、やなどに含まれている。 エステルとして、カルボン酸エステルのほかに以下のような種の例が挙げられる。 — カルボン酸とのエステル• — とアルコールのエステル• — とアルコールのエステル• — とアルコールのエステル• — とアルコールのエステル 詳細は「」を参照 エステルは、元なるものとして想定されるアルコールと酸から命名される。 酸は有機でも無機でもよい。 基本的なカルボン酸から誘導されるエステルは慣用名で呼ばれることが多い。 例えば「〜ホルマート」(ギ酸エステル)、「〜アセタート」(酢酸エステル)、「〜プロピオナート」(プロピオン酸エステル)、「〜ブチラート」(酪酸エステル)は、IUPAC体系名でいうと「〜メタノアート」(メタン酸エステル)、「〜エタノアート」(エタン酸エステル)、「〜プロパノアート」(プロパン酸エステル)、「〜ブタノアート」(ブタン酸エステル)である。 IUPAC体系名は、(と酸からなる)と同様、元の酸の名前の末尾の- oic acidを- oateに変えることで陰性基(あるいは種類名)を命名し、元のアルコールのを抜いた基(アルキル)を陽性基として二元命名法で命名するものである。 日本語では、陰性基が先に来る場合「〜酸」をそのまま用い、そうでなければ字訳にする。 複雑なカルボン酸から誘導されるエステルは専ら体系名が用いられる。 合成法 とが存在すれば自発的にしてエステルとなるが、同時にエステルは脱水で生成した水によってを受けて元のオキソ酸とアルコールとなる。 したがって混合物の状態で平衡に達するため高い収率で得ることが難しい。 そこで、脱水剤を共存させたり、水を系外へ除去することで平衡をエステル側へ偏らせる手法がとられる。 はを利用して脱水を行える器具で、エステル化にも用いられる。 この反応を促進させるためのとして硫酸などの強酸が用いられる(を参照)。 の代わりとして、エステル生成時に水を副成しないなどの、あるいはを用いて、高い収率でエステルを得ることができる。 この手法はと呼ばれ、主に塩基、ときに酸が触媒として用いられる。 ラクトン、ラクチド はとを同一分子中に持っているので分子内で容易に脱水縮合し、環状のエステルができる。 これをと呼ぶ。 また、2分子のヒドロキシ酸において、互いの水酸基とカルボキシル基が脱水縮合してエステル結合を分子内に2つもつ環状化合物ができる。 これをと呼ぶ。 反応 エステルはを受けるとアルコールとオキソ酸にもどる。 触媒には酸または塩基が用いられるが、エステルの生成と加水分解は平衡反応であるため、加水分解で生成する酸と塩を作り平衡系から除去できる塩基の方が高転化率を得やすい。 またエステルはと反応してを作る。 エステルはと反応して酸ハロゲン化物(では)となる。 また、カルボン酸エステルを2当量のと反応させたものに酸を通すことで第3級となる。 カルボン酸エステルはや、などによって、第1級アルコールに還元される。 1当量のを上手に用いれば、還元をで止められる場合がある。 は、カルボン酸アリールエステルをとしてアシルフェノールを与える。 用途 低分子のカルボン酸エステルのうち、は有機として、、など幅広く使用される。 (おおむね炭素数7以上)のグリセリンエステル()はいわゆるであり、あるいは性に広く含まれる。 エステル結合で重合した、代表的なとして PET が挙げられる。 低分子のカルボン酸エステルの中には、果実の香りの成分であり(通常複数のエステルをブレンドして)香料として使用されるものがある。 次に代表例を示す。 methyl butanoate — リンゴ臭• methyl salicylate — の油• ethyl methanoate — ラズベリー臭• ethyl acetate — パイナップル臭• ethyl propionate — パイナップル臭• ethyl butanoate — パイナップル臭• ethyl caproate — リンゴ臭• pentyl ethanoate — バナナ臭• isopentyl acetate — バナナ臭• pentyl pentanoate — リンゴ臭• pentyl butanoate — 洋ナシ、アプリコット臭• octyl ethanoate — オレンジ臭• , Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. the "Gold Book" 1997. オンライン版: 2006- "". Leopold Gmelin, Handbuch der Chemie, vol. 4: Handbuch der organischen Chemie vol. 1 Heidelberg, Baden Germany : Karl Winter, 1848 ,. 原文: b. 和訳: b. エステルまたはオキシ酸エーテル 第三のエーテル 酸素を結合するいくつかの無機酸および有機酸をアルコールと共存されると水を脱離して中性の揮発性エーテル化合物が形成する。 これはアルコールと酸が結合した化合物、または、ラジカル理論で言うところの酸にエーテルが結合した塩と見ることができる。 慣習上多価アルコールのエステルの場合 RO 3 COR' 3 ではなく R OCOR' 3 のように表記される.

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Estelle エステルこの名前にはどんな愛称があるのですか?

と ある エステル

有機酸または無機酸とアルコール(またはフェノール)が1分子の水を失って縮合した形の化合物の総称。 エステルは、母体となる酸の名前を前にして、アルコールのヒドロキシ基を取り除いた部分のアルキル基名をそれに続けて記すことにより命名される。 たとえばCH 3COOC 2H 5は酢酸+エチル(基)で「酢酸エチル」、PO OCH 2CH 2CH 2CH 3 3はリン酸+三つ(トリ)のブチル(基)で「リン酸トリメチル」と命名する。 エステルは のように酸の種類によって分類することができるほか、アルコールのエステルかフェノールのエステルかによっても区別される。 したがってエステルの種類は非常に多い。 なお塩酸HClや臭化水素酸HBrのエステルにあたる化合物はハロゲン化アルキル(RX。 Xはハロゲン、すなわちフッ素F、塩素Cl、臭素Br、ヨウ素I)とよばれていて、普通はエステルには含めない。 単にエステルという場合には、狭い意味でカルボキシ基(カルボキシル基)-COOHをもつ有機化合物であるカルボン酸のエステルのみをさす場合が多い。 また、酸が多塩基酸である場合には、酸性水素の一部だけがエステルになった酸性エステルと、すべての酸性水素がエステルになった中性エステルとがある。 [廣田 穰・末沢裕子] カルボン酸エステルカルボン酸のカルボキシ基とアルコールまたはフェノールのヒドロキシ基-OHが1分子の水を失って縮合した形の化合物である。 アルコールのエステルは、カルボン酸とアルコールを硫酸などの強酸の存在下において脱水縮合させてつくることができる。 たとえば、酢酸エチルは酢酸とエタノール(エチルアルコール)から次の反応でつくることができる。 カルボン酸やアルコールは天然にはエステルの形で存在する場合が多い。 比較的分子量が小さい炭素数の少ない低級カルボン酸エステルは、一般に芳香をもっていて植物の精油中の芳香成分として知られている。 また高級脂肪酸のグリセリンエステルは油脂や脂肪の成分として広く動植物体内に含まれていて、グリセリドとよばれている。 [廣田 穰・末沢裕子] 製法エステルを合成する反応をエステル化とよんでいる。 普通のアルコールとカルボン酸からエステルをつくるには、カルボン酸の量に比べてかなり多い量のアルコールをカルボン酸と混ぜて、これに少量の硫酸を加えるか、または塩化水素を吹き込み加熱する。 フェノールのエステルは、カルボン酸とフェノールの反応では得られず、カルボン酸無水物またはカルボン酸塩化物とフェノールとを反応させると得られる。 [廣田 穰・末沢裕子] 性質中性エステルは、一般に芳香のある液体で、炭素数の少ない低級のものは揮発性が大きい。 水には溶けにくいが、アルコール、アセトンなどの有機溶媒によく溶ける。 炭素数の多い高級カルボン酸や高級アルコールのエステルは固体である。 エステルの沸点は、カルボン酸部分が同じであればアルコールのアルキル鎖が長くなるにしたがって高くなり、アルコール部分が同じであればカルボン酸の鎖が長くなるにしたがって高くなる。 エステルの反応としてもっとも重要なのは加水分解である。 この反応はエステル化の逆反応で、エステルからカルボン酸とアルコールとを生成する。 エステル化と同じように硫酸、塩酸などの強酸を触媒としても進行するが、水酸化ナトリウムなどの塩基を反応させるほうが反応は速く進む。 水酸化ナトリウム水溶液での加水分解では、カルボン酸のナトリウム塩ができるので、カルボン酸を得るには塩酸などを加えて酸性にする。 さらにエステルとアンモニアとの反応によりアミドを生成するアンモノリシス反応も知られている。 Rは炭化水素基である。 この反応の例を示すと、次のようになる。 ここまで主として一塩基酸(モノカルボン酸)と一価アルコールのエステルについて述べてきたが、多塩基酸や多価アルコールのエステルも数多く知られている。 これらのうちで、三価アルコールであるグリセリン(グリセロール)と高級脂肪酸のエステルは脂肪および油脂の成分として広く動植物界に分布しているので重要である。 また「テトロン」などの商標名で市販されている合成繊維も、二塩基酸であるテレフタル酸と二価アルコールであるエチレングリコールがエステルとなって鎖状に連なった構造で、ポリエステル繊維とよばれている。 分子内にアルコールのヒドロキシ基とカルボキシ基の両方をもつヒドロキシ酸では、両方の置換基が適当な位置にあると、分子内でエステル化をおこして環状のエステルをつくる。 このような分子内環状エステルをラクトンという。 ラクトンはヒドロキシ基がカルボキシ基の炭素から数えて4番目の炭素上にあるカルボン酸の場合にもっとも生成しやすい。 [廣田 穰・末沢裕子] 用途工業上での用途をもつエステルとしては、先に述べた油脂のほかに香料として食品、化粧品、せっけんなどに添加されているエステル、さらにはポリエステル繊維、ポリエステル樹脂がある。 このほかに合成樹脂の原料となる酢酸ビニル、メタクリル酸メチルなどの単量体、可塑剤となるフタル酸エステル、溶剤として使われる酢酸エチル、酢酸アミルなどの低級エステルをあげることができる。 [廣田 穰・末沢裕子] 風味エステルの一部は香料として加工食品や菓子作りに用いられる。 また、天然にはバナナ、リンゴなど多くの果物の芳香成分として存在し、風味の大きな役目をもつ。 しょうゆ、酒などの醸造品にも芳香成分として含まれ、料理の風味づけに役だつ。 エステルは蒸発しやすく、加熱調理の際、蒸発し、香りが失われやすい( )。 [河野友美・山口米子] 無機酸エステル「エステル」という用語は、狭い意味ではカルボン酸エステルをさすことが多いが、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸もアルコールやフェノールとエステルをつくる。 これらの無機酸のエステルは、カルボン酸エステルなどの有機酸エステルに対して、無機酸エステルと総称される。 硫酸は二塩基酸であるので、水素が一つだけアルキル基で置換され、まだ酸性の水素が残っている酸性エステルRSO 4Hと、水素が2原子ともアルキル基で置換された中性エステルR 2SO 4とがある。 中性エステルである硫酸ジアルキルは硫酸とアルコールとの反応では少量しか生成しない。 したがって、硫酸エステルを合成するには塩化スルフリルSO 2Cl 2とナトリウムアルコキシド(たとえばC 2H 5ONa)との反応を用いるほうがよい。 工業的には、硫酸をアルケンに付加させてつくっている。 硫酸ジメチルは CH 3 2SO 4の式で表される無色の重い液体で、メチル化剤として重要である。 この化合物はきわめて有毒であり、皮膚につけると壊死 えし をおこし、死に至ることがある。 硫酸ジエチル C 2H 5 2SO 4は硫酸ジメチルに似た無色の液体で、エチル化剤として用いられている。 硫酸にエタノールまたはエチレンを溶かすと、液が冷たい場合には、溶かしたエタノールの大部分が酸性エステルの硫酸水素エチル(エチル硫酸ともいう、化学式はHOSO 2OC 2H 5)として存在する。 硫酸水素エチルなどの酸性硫酸エステルもアルキル化剤としての作用をもつが、これらを純粋に分け取るのはむずかしい。 2 リン酸エステル リン酸H 3PO 4とアルコールとのエステルであり、硫酸の場合と同じように酸の水素が残っている酸性エステルと酸の水素がすべてアルキル基になった中性エステルとがある(リン酸は三塩基酸)。 糖のリン酸エステルは生物学的にも重要であり、糖の代謝や多糖類の生合成に関与している。 RNA(リボ核酸)やDNA(デオキシリボ核酸)はリボースやデオキシリボースのリン酸エステルが核酸塩基と結合した化学構造をもっている。 とくに、核酸塩基アデニンと糖とリン酸が結合しているアデノシン三リン酸(ATP)はエネルギーが高く活性なリン酸エステル結合をもっていて、動物の筋肉収縮など生物体内のエネルギー源となっている。 工業的に重要なリン酸エステルとしてリン酸トリブチル[CH 3 CH 2 3O] 3PO(略称TBP)とリン酸トリクレシル CH 3C 6H 4O 3PO(略称TCP)をあげることができる。 リン酸トリブチルはナトリウムブトキシドと塩化ホスホリルPOCl 3との反応によりつくられ核燃料ウランの精製や核燃料処理の際の抽出溶媒としての用途をもっている。 リン酸トリクレシルはポリ塩化ビニルなどの可塑剤として使われている。 リン酸およびチオリン酸エステルには「有機リン殺虫剤」とよばれて農薬として使われていたものも多かったが、毒性が大きいため、その一部は使用禁止になっている。 3 硝酸エステル 硝酸HNO 3とアルコールのエステルであり、硝酸とアルコールとから1分子の水がとれて縮合して生成する。 加熱したり衝撃を与えたりすると爆発をおこすものが多く、とくに多価アルコールであるグリコール、グリセリン、セルロースなどの硝酸エステルは爆発力が強いので爆薬として用いられている。 硝酸メチルCH 3ONO 2は無色の液体で、爆薬やロケット用燃料としてドイツで使われたが、蒸気圧が高い欠点がある。 硝酸エチルは沸点87. 5~87. 4 そのほかのエステル これまで述べたもの以外にも取り上げるべき重要な化合物が二、三ある。 その一つは炭酸エステルである。 炭酸エステルで重要なものは、炭酸エチレンCO OCH 2 2で高分子化合物の溶剤や実験室で炭酸エステルをつくる原料としての用途をもっている。 また、炭酸グアヤコールは白色の結晶で殺菌剤、去痰 きょたん 剤として医薬の用途をもっている。 また、カルバミン酸H 2NCOOHのエステルであるカルバミン酸エステルH 2NCOORは、別名ウレタンとよばれ、エチルエステル(カルバミン酸エチルH 2NCO 2CH 3CH 2)は催眠作用がある。 合成繊維や合成ゴムなどに使われるポリウレタンは置換カルバミン酸エステル構造が鎖状に連なって高分子になっている。 亜硝酸エチルCH 3CH 2ONOはエタノールに亜硝酸ナトリウム水溶液と硫酸とを反応させると得られる黄色の液体で血管拡張薬として用いられる。 亜硝酸イソアミル CH 3 2CHCH 2CH 2ONOも同様の方法で合成できる淡黄色の液体で、やはり血管拡張薬として狭心症などに用いられるほか、ニトロソ化合物やオキシムを合成する際のニトロソ化剤としての用途をもつ。 [廣田 穰・末沢裕子] 『小竹無二雄監修『大有機化学4 脂肪族化合物3』(1959・朝倉書店)』 有機酸または無機オキソ酸とアルコールから水を失って生成したと考えられる化合物の総称.酸の水素原子をアルキル基で置換したものに相当する.二塩基酸以上の酸のエステルには,中性エステルと酸性エステル たとえば,硫酸エステルのR 2SO 4とRHSO 4 があり,二価以上のアルコールには,ヒドロキシ基がすべてエステル化したものと,一部がアルコールとして残っているもの たとえば,のエステルC 2H 4 OCOR 2と,RCOOC 2H 4OHがある.単にエステルといえば,カルボン酸エステルをさすことが多い.分子内エステルはという.カルボン酸やアルコールは,しばしばエステルとして天然に存在する.多くの植物精油成分,ろう,油脂,脂肪などはそれである.エステルは直接に酸とアルコールとの反応によって生成するが,ハロゲン化アルキルと有機酸の塩,酸塩化物とアルコールまたはアルコキシド,カルボン酸とジアゾメタンなどからもつくられる.は,一般に芳香のある揮発性の液体で,水に難溶,有機溶媒に易溶であり,人工果実エッセンスとして使用される.高級の酸やアルコールのエステルは固体であり,動物の脂肪や植物油中に存在する.酸性エステルは,一般に難揮発性で,水に溶けて酸性を示し,塩基と塩をつくる.エステルは加水分解によって酸とアルコールを生成し けん化 ,アンモニアと反応してを,水素化アルミニウムリチウムで還元すると第一級アルコールを生成する. 出典 森北出版「化学辞典(第2版)」 化学辞典 第2版について.

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